「便利屋」 Handyman by Daryl_Moore

「ダーク、お前の選択肢はこれだ。住み込みの仕事を受けるか、さもなければ、パンデミックの間、レイオフされるか。このふたつな?」

「くそっ、俺を首にしようとしてるのか?」

「ダーク、俺はここの住居者やスタッフを守ろうとしてるんだ。お前のことじゃない」

「じゃあ、もし俺が、イヤだと言った場合、どうなる? どうやったら会社に残れる?」

「レイオフされてる人に何か政府が基金を出してると思うぜ。だが、それを調べるのはお前自身でやってくれ」

「まるで、同意しなかったら、俺が干乾しになっても構わないと言ってるような口ぶりだな」

「ダーク、俺たちはお前を必要としてるんだ。でもジョンには奥さんに加えて犬が2匹もいる。だから、ジョンには、週7日24時間ここにいてくれとは頼めないんだ」

ジャックは困った目をしていた。そろそろ、こっちの要求を持ち出して反攻にでるべきかな。

「オーケー、ジャック。いくらだ?」

「いくらってどういう意味だ?」

「週7日24時間、俺にここにいてほしいわけだろ。いくら追加のペイがでるんだって訊いてるんだ?」

「おいおい、お前はタダで飯が食えるし、寝泊まりできるんだぜ?」

「俺にはすでに寝泊まりする場所がある。ジョンには待機のためのカネを出してるのは知ってるんだぜ?」

「分かったよ。待機について1日あたり50だ。通常の給与に加えてな」

「何かしなくちゃいけないことが出た場合の、時間外の支給は?」

「ダーク、他のヤツに頼んでもいいんだぜ? お前たちがどんな仕事をしているかは分かってるんだ。あちこちのサーモスタットの調整とか、排水溝の詰まりを取ったり、電球を交換したりだろ? 手に負えない場合は管理会社に電話して、お前たちは座ってそれを見てるだけじゃないのか?」

「じゃあ、時間外支給はないと?」

「呼び出しがあったら、最初の1時間はフルに、その後は30分ごとに追加額を支払う。電球交換で25ドル出すなんて、かなり寛大だと思うぞ」

正直言うと、俺は呼び出しの記録を見たことがある。ジョンは普通、2日か3日に1回、1時間程度の仕事の呼び出しだ。だから、これはかなり良い仕事だと言える。このパンデミックについて言われていることが本当なら、どっちみち、俺は夜遊びに出かけることなどできない。

「まあ、ここにいるとなると、持ち物をこっちに持ってこないといけないな」

「着替えを持ってくるだけでいいぞ。住民向けの部屋をひとつあてがってやるから。家具付きだ」

「おい、死んだ男の部屋を俺にあてがうつもりなのか?」

「あの部屋で死んだわけじゃねえ。バスにひかれたヤツだよ」

オーケー。ちょっと俺は嫌なヤツになっていたかもしれないな。というのも、最初その男の話を聞いた時、思わず笑ってしまったから。そいつはそれまで順調に人生を歩んできたのに、ある日、突然、地元の公営バスにひかれてしまったのだ。まるで、「いったい誰だよ、よりによって俺をこんな目に合わせるなんて」って感じに。

「ああ、でも、そいつの家族は、俺が住むと嫌がるかもな」

「そいつには家族はいなかった。お前は運が良かったんだぜ。俺たちは、その男の部屋を片付けるところだったのさ。そしたら、このコロナ騒ぎだ。そのおかげで、お前は住み込みの時に住民用の良い居場所が得られたってことだ」

「まあ、何を持ってこなくちゃいけないか知りたいから、部屋をチェックさせてもらえるか?」

「ということは、この仕事を受けるってことだな?」

「ああ、やるよ。その部屋が不快じゃなかったら」

そこの住民はジョージといい、レコード業界で働いていた男だった。俺は、前からジョンにその男の話しは聞いていて、一度そいつと会ってみるべきだと言われていた。時すでに遅しということだな。ジョージの部屋は娯楽室の先にある。話しによると、大広間を作ったときに、古い社交用のスペースをスイートルームに改造したとのこと。ジョージはそこに入り、以来、ずっとそこで暮らしていたらしい。

俺たちは、年寄たちの部屋の家具がどんなものか何度も見てきてて、ガラクタだらけなのは知っていた。だから、まあ、期待できることは何もない。

だが、俺は間違っていた。全部、北欧風のデザインの家具で美しいチーク材でできてるし、壁には本物のアートの絵。しかも、どっしりとしたオーディオ棚があり、その上にはオラクル(参考)、下にはマッキントッシュ240(参考)だ。両側には豪華そうな大スピーカー。フォンシュヴァイトケルト(参考)というメーカー。名前は聞いたことがないが、この姿からすれば、絶対いい音が出るに違いない。

ジョージには家族はいなかったかもしれないが、写真は持っていた。そう、これらの写真、命を懸けても良い写真だ。写真の多くはサイン付きだ。例えば、「君のおかげでいい音が出せたよ、デイブより」とか。ああ、こんちくしょう! デイブ・ブルーベック(参考)じゃねえかよ! ジョージという男には一度も会わなかったが、俺の中ではヒーローになってきていた。こいつ、良い奴だったんだな。この住み込みの便利屋の仕事、思ってたよりずっといい仕事になりそうだ。

ドアをノックする音がし、俺は我に返った。この部屋にあるお宝、他の人に見せるわけにはいかない。

俺はドアを開け、同時に部屋の外に歩き出た。ドアの先にいたジャックを押しのける形になってしまった。

「まあ、何とかなりそうだな」

「何か運び出さなきゃいけないか?」とジャックは俺の背後をのぞき込もうとしていた。

「年寄の持ち物が主だ。だが、俺が何とかするから」と俺はドアを閉め、鍵をかけ、エレベーターの方へと歩き始めた。

「ああ、裁判所の女性は、部屋は清潔だと言ってたな。その女の趣味じゃないが、良い部屋だと言っていた。俺もちょっと見てみるべきだと思うんだが」

「また今度にしてくれるか? 俺は自分の持ち物を取りにいかなくちゃいけないから」

「明日、サインしてもらう契約書があるぞ」

「契約?」

「俺がお前に契約にサインさせないとでも思ってたのか? お前は時間外支給はなしでいいと言ったよな。それは書類にしておかなくちゃいけないんだよ」

「ああ。あ、ひとつだけ。彼の衣類はどうしたらいい?」

「バッグにまとめてくれ。全部、中古屋に売り払うことになる」

「全部?」

「今回のコロナが終わったら、中古屋がやってきて部屋の中から全部持ち出す。その代わり、こっちは代金はゼロで済むって話だ」

「1、2ドルを節約するのには頭が働くんだな」

ああ、ジャック、お前は自分の持ち物についてだけは頭が働きすぎるんだよな、と俺は笑みを浮かべた。彼のステレオシステムが消えても、誰にもバレないだろう。さあ、自分の持ち物を取りに戻るとするか。

ジョージ爺さんは天才だったな。ダイアー・ストレイツ(参考)は、俺の父親くらいの人が聞くのだろうけど、このステレオシステムだったら、今の気分、ぴったりだ。このウイスキーも気にしないでくれよ、爺さん。ポートウッド・リザーブ(参考)。ちくしょう、すいすい入ってしまうな。イエーイ、『マネー・フォー・ナッシング』だ! これが俺の新しいテーマソングだ。

「ルーム214、電球切れ」 

チッ、メッセージが来やがった! バカ電球の野郎、俺のせっかくの晩を邪魔しやがって。どっかの哀れなババアが暗闇で困ってるってか? ジョンは、こういうのよく我慢できたな。俺には分からん。

「今晩は! 電気を直しに来ました」

「ジョンは?」

「ジョンは自宅です。私が住み込みの便利屋です。コロナのことはご存じでしょう?」

「ああ……」 

いったい俺が何をしたって言うんだ。この婦人、まるで、舐めていたキャンディを取り上げられたような顔をしている。このコロナってやつ、それを口にしただけで、人をこういう気持ちにさせちまうんだな。

「入ってもいいですか?」

「ええ」

「バスルームの電球ですよね?」

「そうです」

俺はバスルームに行ったが、電気は全然、問題なかった。何でもねえじゃないか。

「おかしいわねえ、さっきは点かなかったのに」

「よくあることですよ。もし、また具合が悪くなったら、連絡ください。ひょっとするとスイッチに問題があるのかもしれません」 

丁寧な応答だ、いいぞ、ダーク。丁寧に。

「ありがとう。ジョンは戻ってくるんでしょ?」

「ええ、この騒ぎが全部終わったら」

「すぐに終わるといいわね。本当にありがとうね」

婦人はそう言ってにっこり微笑んだ。変な感じがした。それに、笑顔になったら、彼女の印象が変わった。

俺は年配の女には関心がない。俺はビーチで日光浴をしてるのを見てるし、その際、見たくもないモノを見てしまっている。ただ、彼女の笑顔は良かったし、白髪混じりの髪(参考)も良かった。俺、塩コショウの味付けが好きだし。

ランダムにアルバムを選んで、聴くのは楽しい。ルーム214から戻った後、俺は椅子にゆったりと座って、ウイスキーをすすりながらジョー・コッカーの『ユー・アー・ソー・ビューティフル』を聴いていた。

ふと、ミス214が頭に浮かんだ。ちくしょう。あの婦人、バスローブ姿だったぞ。バスローブの格好。ジョンよ、あんた、エロおやじなんだな。電球は切れていなかったんだ。最初から。

ジョージもいい加減な爺さんだな。パソコンにパスワードをかけていなかった。もっとも、開けてみたものの、予想外のことは何もなく、つまらない感じ。まあ、ブラウザの履歴はちょっと興味を引いたが。

ジョージ爺さんはライブ・ポルノを見てすごすのが好きだったらしい。俺も、リンクのうちの一つを試してみた。年配の女が男の股間に顔を埋めようとしてるところだった。まあ、俺の趣味ではない。確かに、その女、それなりの仕事はしていたが、俺の好みはこのリンクじゃない。

結局、1時間ほど無駄に過ごしてしまった。ああ、俺もポルノは好きだよ。若い男で好きじゃないなんて言うヤツがいたら、お前、何者だよって思う。まあ、確かに、出てる女の大半は俺の守備範囲の外の女たちだし、俺自身、アレは馬並みってわけじゃない。

だけどホームメイドの動画も割とあった。「ご近所に住んでるあの女」ってタイプの動画だ。俺の好みはこれだ。そういう女だと、少なくとも、俺にもヤレるチャンスがあるかもしれないと思わせる。そこが良いんだよな。よく、人が変われば好みも変わると言うが、そして、それは別にポルノのことを言ってるわけじゃないと思うが、ポルノの好みでも同じことが言えると思う。

「ルーム312、ヒーター故障」 

またメッセージが来た。まあ、さっきのとは違って今回のはちょうどいい時に来たけどな。というか、ちょうど俺がイッた時に来たと言うべきか。

「今晩は? ヒーターのトラブルですか?」 

ドアが開いたとたん熱気が顔に当たってきた。次に気づいたのは、彼女が、文字通り、よく言う「ヘッドライトに照らされた鹿の目」をしていたということ。312婦人は素早く身をひるがえし別の部屋に駆けていった。

「ごめんなさい。別の人が来ると思ってて」と彼女は寝室から声をかけた。

1分くらいすると、今度はハウスコート(参考)を羽織って出てきた。さっきは慌てていたが、彼女は俺を出迎えたとき、テディ姿(参考)で、ほとんど裸に近い格好だったと思う。

ちくしょう、もっとよく見ておくべきだったぜ。ちらっとしか見られなかったが、はっきり言えることは、この人のカラダはビーチでごろごろしているオバサンたちのカラダとは全然違うということ。ハウスコートを着てる今でも、かなり良い脚の線をしているのが分かる。

「ヒーターの件で電話があったはずですが?」

「ええ。ただ、あなたが来るとは思ってなかったから」

ちくしょう! また人違いか? ジョンには、「お助け」を待ってる年配女性を列をなすほど抱えているってことか?

「ここのところジョンは自宅待機してるんです。今の住み込み便利屋は私の担当になってます。ご存じでしょう? ウイルスの件で」

「ああ……」

がっかりしてため息をつく女が、またひとり。まあ、ジョン、これはお前に任せてやらなくちゃな。お前、ここのオバサンたちを幸せにし続けていたってことだろ。間違いなと思うが。

というわけで、俺はサーモスタットの調整をした。終わって部屋に戻ると、カウンターの上にねじ回しが置いてあるのが見えた。まさにサーモスタットの調節をするのにぴったりのドライバだ。くそっ、こいつ、自分で温度を上げてたんだな。多分、サービスマンを相手に遊びたかったのだろう。目に見えるようだぜ。

「ハーイ、ジョン。あたし、カラダが熱いの。あなたの持ってる温度計であたしのをちょっとチェックしてくれない?」ってな、そんなことだろうよ。ああ、ヤバいな。とっととここから出なくちゃいけないな。

「では、私はこれで」 

落ち着け、息子よ、落ち着くんだ。今は野獣は眠っている時間だ。

「あら、せっかく来てもらったのに何も出せないわ。コーヒーかお茶でも。それとも……」 と彼女は笑顔で言う。

ちくしょう、俺に迫ってくるのか? ダメだ、俺はずいぶん長いことエッチしてないんだから。

「すみません。もう戻らなくちゃ……」 ちっ、これじゃ、俺は、まるで理科の先生の前で股間を膨らませて立ってる臆病な生徒みたいじゃねえか。そう言えば、ピーターソン先生は今頃どうしているかなあ。

部屋に戻った。横になって音楽を聴いた。音楽に身をゆだね、ちょっとウトウトしかけたところだった。

「くそっ、そうか!」

俺は跳ね起き、ジョージのパソコンに走った。

履歴をチェックする。

あった! やっぱり!

ポーズを押して動画を止めた。ミス312が誰かのちんぽを口に加えて俺の方を見ている。

ちょっと待てよ。俺は寝室に走った。「ジョージ爺め!」

壁にかかった絵が、動画の背景に映ってた絵と同じだった。ミス312は男遊びが大好きなようだ。いや、別に俺は彼女をとがめているわけではない。なんだかんだ言っても、彼女くらいの歳になったら、人から何か言われるものじゃない。でも、ジョージ爺さんよ、あんたが、この動画をアップしたのか?

ジョージのパソコンをじっくり調べてみなくちゃいけねえな。他人のパソコンの中を調べるのって、ちょっと気色悪いかもしれないが、まあ、その時の俺は確かに気色悪いことをやっていたわけだ。どうせ、この爺さんは死んでるんだから、調べても誰にもバレることはない。アドビ・プレミア(動画編集ソフト)があった。ここでも最高ランクのを使ってるのかよ、ジョージ! くそっ、更新切れだ。

まあ、でも、再更新するのもそんなに悪くないな。どうせ、俺、ネットが好きだし。さて、何があるか見てみることにしようか。

プログラムを起動させ、編集ページと思われるところを開いた。思った通りだ。ミス312が映ってる。最近のソフトはどのソフトも使い方を似せているのはありがたい。再生ボタンもすぐに分かった。

おっ、すげえ、カメラは3台設置されているようだ。で、ミス312というと、全然、恥ずかしがってるところがない。というか、カメラ目線で自分から動いてプレーしてる。まるで股間を使ってジョージ爺さんをボコボコにしているような激しさだ。

なんか信じられないすごいモノを観てるような気分だった。彼女は多分60代だと思うが、ちくしょう、俺にもこんなふうに上に乗って動いてくれる女がいたら最高なのに。ジョージ爺さんの方はあまり見たいとは思わなかったし、俺が望んだより少し多めに目に入ってきて困ったが、かなり上手くやっていたようだった。と言うか、俺だったら、ジョージ爺さんよりずっと前にイッてしまってただろうということ。

それにしてもミス312はすごい。いきなり跳ねるようにしてジョージの上から降りたかと思うと、素早くジョージの分身を咥えてた。音声がなかったら、いつジョージが射精したか分からなかったと思う。というのも、彼女は一滴も漏らさず飲み下していたからだ。そして、またカメラ目線だ。俺の方をまっすぐに見て、嬉しそうな笑顔を見せてる。くそっ、この俺が、60過ぎのエロおばさんを見て発射してしまうなんて! その動画ファイルにはヘレンという名前がついていた。

****

「夜に呼び出しが2、3回あったんじゃないか? 問題はなかったか?」

電話の向こうのジョンは、少しおどおど話してるように聞こえた。ジョンに、前からあの女たちとヤッテきたのかと訊くべきか? ジョージのことを知ってるのか? 俺は電話の記録を見ていた。定期的に夜に呼び出しをかけてくるのが、10部屋はある。ジョンのヤツ、人生で最高の時を味わっていたのか?

「問題はない。ただの簡単な修理だけだ」

「おお、そうか。それは良かった」

「でも、みんな、あんたに会えなくて寂しがっていたようだぞ」 

おっと、俺はナイフを出してしまったかな?

「まあな。しょっちゅう、お茶を飲んでおしゃべりするんだよ。フレンドリーになることは良いことだからな……ちょっとした勤務外のサービスってところだ」

電話の向こうでジョンがそわそわしてるのが分かる。もう、話しを切り上げるべきな?

「で、電話してきたのはなんでだ?」

「俺はジャニスの本棚を修理していたんだよ。一度、立ち寄って、修理の仕上げをしようかなと思ってさ」

「ジャニス?」

「あ、すまん。ルーム135だ」

ルーム135……ああ、あの女か。彼女もよく夜に呼び出してくる。こう言うとジョンは嫌がるだろうが、言わなくちゃいけない。

「すまないが、ジョン。それをさせるわけにはいかないんだ。噂によると、2週間、隔離された後まで、仕事に戻されないらしいぜ」

電話の向こう、溜息をつく声がはっきりと聞こえた。おい、ジョン、ジャニスって女はそんなにいい女なのか? それとも、すでに2回分「呼び出し」があったのに応えられなかったことを残念がっているのか? ともかく、そのジャニスのことをチェックしなくちゃいけないな。あれ? 俺は何を考えているんだ? 俺は28歳だっていうのに、50、60のおばさんたちのことをチェックするのを考えてるなんて。ジョンがヤッてるのは分かる。ジョンは50過ぎのはずだからな。事情が事情なら、俺はジョンの娘とデートしてもおかしくない年齢だ。いや、孫娘でもおかしくない歳なんだが。娘や孫がいるか知らないが。

「検査を受けたらどうなるかな?」

「ジャックに訊いてくれ。ジャックが俺に緊急事態の場合を除いて誰も入れるなと言ったんだ。レクリエーションセンターに行くといいんじゃねえか? あの、スタッフの若者のための施設だけど」

ここで働いてる若者たちはみなリクリエーションセンターを利用している。俺にとっての問題はというと、あそこに集まる若者たちにとっては俺は年寄りだということ。あいつらは結局は自分たちで楽しいことをやり始めるもんなんだよ。若者を10人集めて、一緒に寝泊まりさせるといいよ。必ず、なんか厄介なことが起きるから。俺としては、おこぼれが出てくるのを期待するだけかな。そうなったら、ひとりかふたり、若い女の子を気持ちよくさせてやりたいなと思ってるんだけど。

「オーケー、ダーク。俺のためにも、みんなの世話を頼むぞ」

「頑張るよ。あんたが打ち立てた仕事の規範に泥を塗らないように頑張るよ」

なんだかジョンが可哀想な気分になっていた。確かにジョンは奥さんに隠れて浮気をしてるし、それは悪いことだ。けど、なんてったって、あの女たちはエロすぎるもんな。

で、例のジャニスだが、見事にエロかった! ジョージは彼女の動画も持っていた。というか、少なくとも、「ジャニス」と名前を付けたファイルを持っていたので、彼女のものなのだろうと。この動画を撮った場所はカウチで、ジョージが座っている。そこに彼女が現れ、ジョージにキスをする。キスと同時に早速、片手がジョージのちんぽに。その2分後には、彼女は彼の股間に向けて頭を上下に振っていた。

彼女の口元のクローズアップもあった。まさにプロ並みの口唇使いを見せる。亀頭をグリグリ舐めて焦らしつつ興奮を高めるピンクの舌。ジョージがどんだけ気持ちよくなっているか、彼の声だけで分かる。彼女の唇が根元を捕らえ、鼻先がジョージの陰毛に埋まり、見えなくなった。この状態でも彼女は口の中で舌を使ってさっきのグリグリ舐めを続けている。しかも、さっきより激しさを増しているに違いない。

ジョージが両脚をビーンと伸ばして体をこわばらせた。ちくしょう、俺もその感覚を味わいてえよ! 俺だってフェラをしてもらったことはあるけど、俺がいま見ている行為に比べたら、そんなの、ちんぽにチュッチュッ程度にしか思えない。

ジャニスは頭を引いて、ジョージのアレを口から出し、それからおもむろに自分の人差し指を口に入れ、それを湿らせた。なんってこった、今度はその指をジョージの尻穴に突っ込んだぞ! そしてまたペニスを咥えた。あの指で何をやってるのか俺には分からないが、指と口の同時攻撃で、ジョージは今にも噴射しそうな声を出している。

「うおおっ!」

ジョージは唸ると同時に恍惚となって腰をぐんぐん突き上げた。ジャニスを跳ね飛ばしそうな勢いだったが、彼女はしっかりペニスを咥えたまま、射精を口で受け止めていた。噴射が終わるまでずっとだ。それにしても、この部屋には、ふたりの他に誰かもうひとりいるのかよ、まったく。どう考えても、こんなカメラワークをジョージがするのは不可能だ。

カメラが動いて、今は明らかにジョージがカメラを持っている。ジャニスはジョージのちんぽを舐めてきれいにしているところだ。

だが、ショックだったのは、そこにジョンが出てきたことだった。四つん這いで尻を高く上げてる姿勢でジョージを舐めるジャニスの後ろにジョンが現れ、手で彼女のあそこをいじり始めた。それを受けてジャニスは腰をくねらせている。さすが熟女だ、その腰のくねらせ方がめちゃくちゃ色っぽい。

「そのちんぽ、あたしに入れてちょうだい。欲しいの、今すぐ!」 

俺はこういうことを言う女を尊敬する。自分が欲しいものをちゃんと知ってて、堂々とそれを要求する女だ。

ジョンが前に出てきて彼女の中に滑り込んだ。俺の仕事仲間が色気むんむんの熟女にググっと突き入れてる。しかも、その女がそれを歓迎して叫び声をあげてる。ジャニスが喜んでいるのは間違いなかった。50、60の熟年男女って、こんなふうにヤッてるのか? 信じられない。俺はすでに1発済ましていたんだが、今は2発目に向けて腰がうねり始めている。

2発目に向けて再起していたのは俺だけではなかったようだ。このジョージ爺さんは絶倫なのか? そうじゃなければ、バイアグラのセールスマンのお得意さんなのか? ジャニスは後ろからジョンに突かれながら、ジョージのペニスをロリポップみたいに舐めしゃぶっていたが、そのペニス、全然、萎える様子がない。

ひとしきり動きが続いた後、ジャニスは体を起こし、手を伸ばして何かボトルを取った。潤滑剤だ。なんと、それを自分のアヌスに塗り込み始めてる。しかも、なんてこった、仰向けになったままのジョージに尻を向けて、またがり、ジョージの一物をアヌスの入り口にあてがったまま、ゆっくりとしゃがみ始めたじゃないか! 

彼女は、その穴での連結に慣れるのに多少時間がかかっていたが、連結を深める時のあの腰のくねらせ方からすると、すごい感覚を味わってるに違いない。ジャニスはアヌスでジョージとつながって、2、3回スクワットをした後、ジョンの方を見て、人差し指で「こっちに来て」と合図を送った。この3人、こういうロデオをやったのはこれが初めてではないな。

仰向けになってるジョージの上に、アヌスでつながったまま同じく仰向けになったジャニス。ジョンがその上に体を並べるようにして覆いかぶさり、彼女のもうひとつの穴に挿入した。熟年男女の二穴同時挿入かよ! 

しかも彼女は喜びまくってる。ジョージは後ろから両手を出して、彼女の乳首をコリコリいじり、ジョンは力強いが割とゆっくりのペースで出し入れを続けた。その動きのおかげでジャニスのカラダも上下に揺さぶられ、その揺れのおかげでジョージも気持ちよくなると。ジャニスがヨーデルで喜びの声を上げるまであと一歩だ。そしてとうとう、その時が来た。すごい。俺はこんなに派手に達する女を見たことがなかった。ポルノは人並み以上に観てきた俺なのに。

その夜、俺はぐっすりと眠った。その夜に見た夢は普段とはちょっと違っていたかもしれない。

次の日になり、ランチを食べに食堂に行った。かなり良さそうなランチだった。スタッフの数を減らすために高校のカフェテリアのスタイルを取っていたが、それでも調理スタッフは大変そう。たかがハンバーガーと言われそうだが、ここのベーコン・スイスチーズ・マッシュルームのハンバーガーは絶品だ。付け合わせのおかずを全部トレーに乗っけて振り返ったら、俺の真ん前に、誰がいたかというと、あのヘレンだ。嬉しそうな笑顔を浮かべながらスペルマをゴクリと飲み込んでた、あのヘレン。

「ハーイ、ご機嫌いかが?」

「え、ええ。元気です。あなたは?」

「良いわよ。おかげで、もう暑すぎる感じはしないわ」

「どうかなあ。っていうか、また熱くなるかも」

しまった、俺は何を言ってるんだ。頭を使ってから言うんだ。集中しろ。ヘレンは不思議そうな笑みを浮かべただけだった。彼女が裏の意味を取ってないのを願うだけだ。くそっ、くそっ、くそっ。今は自分の下の棍棒をひけらかす時じゃないんだぞ! 多分、ヘレンは俺のそっちの変化には気づかないだろう。そうだよ、トレーを持ってるから下は見えないはず。この小さな采配をしてくれたことで神に感謝だな。俺が神に感謝するのは2回だけだ。セックスできたときと、恥ずかしい局面から救われた時だけ。

「そうね。また熱くなったら、あなたを呼び出してもいい?」 

そのセクシーな声は前にも聞いているわけだけど、この時の声は純粋にセックスを求めてるような甘い声に聞こえた。

「私の番号はご存じですよね?」

「ええ、知ってるわ」とヘレンはまた笑顔を見せた後、顔の向きを変え、テーブルへと歩き始めた。彼女の履いてるパンツは、ぴちぴちでまるで素肌の脚にじかに絵を描いたのかと見間違える。それに、あの歩き方。あんなセクシーな歩き方は見たことがない。

トレーを持ちテーブルへと歩きながら、視線を感じて仕方なかった。その女は俺の右側を歩いてて、その目が俺を追っているのだった。俺というか、俺の体の一部分を見てる。その後、彼女は視線をあげて俺の目をまっすぐに見てにっこり笑い、舌なめずりをした。いや、多分、舌なめずりは俺の気のせいだと思うのだけど。ひょっとして、この女がジャニスか? そう想像してしまい、どうしようもなかった。

実際、さっきは勃起を棍棒と言ったけど、今は、鋼鉄と言っていい。このベーコン・スイスチーズ・マッシュルームのハンバーガーは俺が知ってるうちでもベストのハンバーガーだが、今はそんなことを言ってられない。頭の中はひとつのことでいっぱいだった。そいつを制御できるまでは、テーブルから立つわけにはいかない。

そのうち大丈夫になる。ご婦人たちはすぐに食事を終えて部屋に戻るだろう。そしたら、恥ずかしい目に合わずに立ち上がることができるんだ。だからそれまで待て。そう言い聞かせて自分を落ち着かせた。だが、ちょうどその時、俺の真ん前の席に、なんとミス214が座ったではないか。

「こんにちは。あたし、レスリー。まだお互いに自己紹介してなかったわよね」

「こんにちは、レスリー。俺はダーク」

「昨夜のことについて謝りたかったの。あたしの態度、ちょっと無礼だったかもって」

「いいえ、別にいいんですよ。電球が点いたり消えたりするのは時々あることだから」

「あなた、ジョージの部屋にいるって聞いたけど?」

「そうです」

「彼の持ち物をどうしたのかなって思ってて……」

「全部、元のままだと思いますよ」

「あら、まあ……」

レスリーはポーカーをすべきじゃないな。このご婦人もジョージのセフレに違いない。ただ、俺はまだ彼女のパフォーマンスは見てない。レスリーは暗い顔になった。そのわけは分かる。どうやったら、この人を安心させられるかな?

「俺、彼の音楽を聴いてるんですよ。ジョージは本当に良い趣味をしてたなあって」

「そうよね。ジョージは何についても良い趣味をしてた」

「でも、その他のモノを見る時間はあまりなくって。俺たち若い世代のことは知ってるでしょう? 俺も、ネットばっかりしてるから……」

レスリーの顔がぱっと明るくなった。

「ジョンが戻ってきたら、ジョージの持ち物を運び出すのを手伝ってもらおうと思ってるんです。彼のパソコンとかいろいろ……」

「ええ、そう、きっとそうよね! ジョンならきっと手際よく手伝ってくれるわ」 

彼女は、後ろめたい人がそうするように、堰を切って叫んだ。さっきも言ったが、レスリー、あんたはポーカーをしない方がいいよ。まあ、ストリップポーカー(参考)なら別だけど。あっ、ヤバい。ストリップポーカーを思ったら、彼女が素っ裸になってるのを想像してしまった。俺って、いつの間に熟女好きになってしまったんだ? またも、立ち上がれなくなってしまったじゃないか。

「繰り返しになるけど、電球の件、ありがとう。じゃあね」

「いつでもどうぞ、レスリー」

部屋に戻って調べたがレスリーのファイルはなかった。動画のメインのフォルダーには20本以上ファイルがある。たいてい、その人物の名前がついている。いつか時間があったら、ファイル名とジョンに定期的に呼び出しをかける人の名前を相互参照できるようにするつもりだが、今は、レスリーがどうしてあんなに心配そうにしていたのか、その理由を知りたい。

誰かの部屋を探すとすごく変なモノを見つけるものだ。ジョージは、大人のおもちゃのナイスなコレクションを持っていた。それに、リビングルームの天井の真ん中に、あのフックがあった。何のためのフックか、俺には分かる。ジョージ爺さんはセックスぶらんこ(参考)を持っているんだな。正直、それが何か理解するまでちょっと時間がかかってしまったが、これは間違いない。あのご婦人たちの何人かはここでぶらんこをして遊んでたんだろう。ぶらんこ(swing)乗りだから、スウィンガーたちだってか?

ジョージは同じカメラを4台も持っていた。ざっと調べたら、それぞれに面白そうな録画があった。後でじっくり調べてみなくちゃいけないな。興味をひいたのは、テレビのリモコンがあるのに、テレビがないということだった。

だが、試しにリモコンの電源ボタンを押してみた。すると、ベッドの足側にあった絵が持ち上がり始めたじゃないか。おい、こんなところにテレビが隠してあるのかよ。

画面にメニューが出てきて、USBのところが光ってる。これがジョージが最後に見たのに違いない。そこで、それを選択するボタンを押した。するとUSBドライブの中身が表示された。「LのBの日」というファイルがある。これかもしれない。頭文字がそれっぽい。

ジョージとジョンと他に男がふたり、ひとりの女を取り囲んでいた。4人で彼女をぶらんこに乗せようとしているようだ。やっぱり女はレスリーだった。おい、レスリーはすごくいい脚をしてるぞ。

ジョージがいったん画面の外に行って、火がともったろうそくを持って戻ってきた。おいおい、お前たち、俺のレスリーに何をするつもりだ? ジョージはろうそくを彼女に渡し、4人の男たちが一斉にハッピーバースデイーを歌い始めた。これってナイスじゃないか。これは彼女の誕生会なんだな。だから「LのBの日」か。

男たちが歌い終わるとレスリーは恥ずかしそうに笑って言った。「じゃあ、あそこにキスをして。そうしたら後でみんなにあたしのお誕生日のクリームパイ(参考)をごちそうするから」

男たちは彼女をそれぞれに順番に回し、それぞれ、彼女のあそこにねっとりとキスをした。それが終わるとジョージが本格的にクンニに取り掛かった。それを合図に他の3人も素早く彼女の誕生祝いの行為に着手した。左右の乳房にそれぞれひとりずつ、残るひとりがペニスを差し出し、咥えさせる。レスリーはときどき口からペニスを出しては「回して!」と叫んだ。そのたびに、男たちはぶらんこを回し、彼女は次の男の代物を咥えこむ。

これを20分くらい続けた後、レスリーは「ハメハメ・タイム」と叫んだ。最初のラッキーな男はジョンだった。彼女の脚の間に位置取り、ヌルリと挿入した後、出し入れを開始した。イクたびにフェラを中断し、うっとりとした顔を見せ、そしてまた咥え、吸い始める。その様子と表情と言ったら、本当にたまらない。

ちっ! 誰だよ、こんな時にドアをノックするのは?

ビデオを止める。

ズボンの中に息子をしまう。

ドアを開けると、そこにはヘレンが立っていた。「はい、何か?」

「ふと思ったんだけど、誰もあなたがここに来たことの歓迎会をしてなかったと思うの。だから、ワインでも持ってこようと思って」

「あ、ありがとう」 

俺はビンを受け取り、できるだけ平静さを装って立っていた。俺がついさっきまで寝室で年配の女性が、おそらく親しい間柄である4人の男たちに回されているビデオを見ていたなんて思われないように。

「えーっと、あなたは目の前のご婦人を部屋の中に招いてくれないわけ?」

「あ、いえ。ちょっと待ってて」と俺は寝室へと駆けた。

テレビのスイッチを切る。

パソコンが置いてあるキャビネットを閉める。

「テレビを見ていたの?」 テレビを隠す絵が降りてる間に、ヘレンが部屋に入ってきた。とても何気ない様子だった。

「あ、ついさっき見つけたんですが……」 俺の顔から目を離さないで、ヘレン、顔から目を……。「ジョージはテクノロジー関係が好きだったみたいで……」 俺は足でおもちゃの引き出しを閉めた。ちょうどその時、電話が鳴り、新しいメッセージが来たことを告げた。

……ルーム135 シンクの目詰まり……

「シンクの修理をしに行かなくちゃ。よろしかったら、後で来てくれますか?」

「気にしないで。待ってるから。あたしには構わずに」

俺はルーム135に向かった。他人が見たら、俺はいつも勃起して歩き回ってると思うかもしれない。いま、俺の部屋にはヘレンがいて待っている。そして、俺は今からジャニスの部屋に行くのだ。なんてこった。

「今晩は。パイプ関係で困ったことがあると連絡を受けたんですが?」

「こっちなの」

ああ、俺はダメだな。ジャニスのとこのシンクには本当に水が溜まっていた。俺はイヤラシイ想像をしすぎだ。ここのご婦人たちは俺みたいな若い男には興味がないんだよ。

幸い、バケツとプライヤーを持ってきてた。これはあまり時間がかからないだろう。シンクの下に潜り込み、押さえを外し、中を見た。詰まっているものがあったが、どう見ても変。こんなのが詰まるかなあ、普通? 俺はシンクの下から這い出た。

すると、なんと、ジャニスが裸で立っているじゃないか。「もうひとつ、直してほしい管があるように思うの」

彼女は俺の手を取った。俺が手を引っ込められると思うか? 俺はまるで鎖につながれた子犬のようにジャニスの寝室へと連れていかれた。中に入ると彼女は立ち止まって俺にキスをした。ジャニスがリード権を握ってるのは確かで、俺はなされるがままになることにした。というか、正直、頭の中がぼーっとしていたと言っていい。気がついたら、彼女の唇が俺のちんぽを覆っていた。その舌さばきはとんでもないエキスパートぶりで、背筋にビリビリ快感が走った。ジャニスは、自分が欲しいモノが何かを知ってるし、確実にそれを我が物にする。と同時に、相手を喜ばし、快感を与える方法も熟知しているのだ。

俺はそれまで、彼女くらいの歳の女はアソコがガバガバで、ヤッても刺激がないと思っていた。いやいや、俺は認識を改めなくちゃいけない。ジャニスのアソコは、突き入れるたびに甘く包み込んでくる。ジャニスは興奮してくるにつれて、俺の動きに合わせて腰をうねらせ始めた。そのため、ちょっと摩擦が減ったが、そんなことは相手の女の年齢に関係なく、よくあることだ。

ともかく、ジャニスの表情、カラダのうねり、反応。彼女が俺との結合をすごく喜んでいるのが分かる。それを見てたら感極まって、俺はジャニスの中に思いっきり発射した。頭の中、花火が上がった。こんなふうに俺の世界がぐらぐら揺れたのは初めてだった。

ジャニスと並んで横になり、休んでいたら、頭にヘレンの顔が浮かんだ。あっ、そうだった。ヘレンが俺の部屋で待っているんだった。

「俺、戻らなくちゃ。くそっ、もっとこうしていたいんだが」

「いいのよ。これはただのサービス・コール。もう、あたしの水道管は元通りになったみたいだし」

「すごく、すごくよかったよ。またいいかな。何て言うか……」

「もう一度ヤルってこと?」

「うん」

「もちろんあたしもそう思ってるわ」

ジャニスは俺にチュッとキスをし、俺の尻をぴしゃりと叩いた。「まずは、うちのシンクを元通りにしてね」

俺はシンクに戻り、詰まっていたものを取り除いた。配管を元通りにして、テストしてみた。元通りになっている。その間、ジャニスは素っ裸のまま立って、俺を見ていた。俺が中出ししたモノが彼女の脚をツーっと伝って流れてた。くうーっ、その姿、何てセクシーなんだよ!

「サービスコール、ありがとうございました」

ジャニスの部屋を出て廊下を進んだ。ただのセックスだ。愛じゃない。頭の中、そう言う声が響き続けた。俺は、たった今、俺の倍以上の歳の人と、人生で最高のセックスをしたのだ。映画の『ハロルドとモード 少年は虹を渡る』(参考)を観たことがある。バカバカしい映画だった。魅力的だけどバカバカしかった。ジャニスは俺のモードなのか?

部屋に戻ると、ワインのボトルがコーヒーテーブルの上に置いてあったが、ヘレンの姿はなかった。うわー、俺はいったい何をしてるんだ。でも、ともかく、まずはシャワーを浴びなくてはいけない。シャツを頭から脱ぎながら寝室に入った。

「ちょっと先回りしすぎって思わないでね」

うわっ、ヘレンが俺のベッドで横になってる。

「す、すまない」と俺はシャツを元に戻し始めた。

「あら、あら、いいの、いいの。あんたが脱ぎ始めたわけでしょ?」 ヘレンはストリップクラブの女みたいな口調に変わっていた。

ヘレンは立ち上がってキャビネットからカメラを2台取り出し、俺のところに持ってきた。「どのアングルがベストだと思う?」

動画ファイルには、アングルがふたつあった。ひとつは、ヘレンがジョージのアレを口に含むのを撮った横からのアングル。もうひとつは、彼女がカメラ目線になってフェラをするアングルで、明らかにジョージがカメラを持っていたのだろう。俺は2つ目のアングルを選んだ。

「それいいわね。あなたにもそれを見せてあげるつもりだったから」とヘレンは俺をベッドに押し倒した。

「いや、その前にシャワーを浴びなくちゃいけないんだ」 俺のちんぽには、まだ、ジャニスと俺の体液がついたままだ。

「あたしがジャニスのアソコを味わったことがないと思ってるの?」

「えっ?」

ヘレンは電話を取り出し、ショート・メッセージを開いた。ジャニスからのメッセージがあった。「あたしの勝ち!」とメッセージがあり、その下に俺が彼女とヤッている5秒ほどの動画が出ていた。さらに、そのメッセージがリストされた人々に同時送信されてるのも見えた。

「ねえ、2番目こそが本当の勝者だってことをあたしに見せてくれない?」

ヘレンは俺のズボンと下着を一気に引き下ろした。そして、あっという間に俺のアソコに顔を埋め、ペニスと睾丸を舐めしゃぶり始めた。そして、またもや根元まで丸呑みされた。ジャニスに飲み込まれた時も驚いたが、ヘレンにもか。俺は、いまだ、俺の分身を完全に丸呑みする女に慣れていない。俺は普通サイズにすぎないが、これまで経験したことがなかったことなのだ。ここのご婦人たちはみんな才能があるし、その才能を恐れず使って攻撃してくる。

ヘレンの乳首。すごい。もちろん勃起した乳首はいくつも見てきたが、彼女の乳首はまさにダイアモンドのようだ。こりっこりっに固くなって、乳房の頂上、誇らしげに突っ立ってる。まるで、彼女のアソコと乳首が直結しているような感じだ。歯で乳首を転がすようにすると、あそこがちんぽをぎゅうっと締め付けてくる。ヘレンは元はダンサーだったからか、ベッドの中でもダンサーのような動きをした。イッたときは、快感の波に洗われて、まさに体全体が流体運動のようにうねっていた。俺も、彼女の荒波と共に射精をした。体全体から撃ちだすような射精で、すべての神経が喜びでビリビリ言っていた。熟女、すごいよ。こんなすごいの、他にない。

ヘレンとふたり、ぐったりして毛布にくるまっていた。先に回復したのか、ヘレンがリモコンに手を伸ばした。テレビがついた。画面は、俺が止めたところのままだった。

「ここの誕生日のお祝いって特別なのよね」とヘレンは再生のボタンを押した。

レスリーが4人の男たちにヤラれてるシーンが続く。ヘレンは指で俺の乳首をいじっていたが、じわじわと下の方へ手を移動させていった。

「ジョージとジョンは知ってるわよね。他のふたりはフランクとアレックス。明日、あなたに紹介してあげるわ」

「ここに住んでる人?」

「ええ。ここの住人でないのはジョンとジョンの奥さんだけね。そして今はあなたも」

「ちょっと待って、ジョンの奥さんも加わってるって言った?」

「ええ、もちろん。あたしたち、浮気についてはルールを守ってるの」

「ジャックがかかわっていないとしたら、かえって驚いたかも。ジャックはあの歳にしてはかなりイケメンだから」

「ジャックはそれを聴いたら喜ぶでしょうね」

「何が?」

「ジャックがイケメンだということ」

「ふう……」

「ジャックはおちんちんをしゃぶったり、お尻を犯してもらうのに忙しいから。彼があたしたちのお楽しみのためにジョージのところに来ることはないの。みんな知ってるけど、夜遅くになるとビリヤードルームでパーティが開かれるの。男性のみのパーティ」

「ジャックはゲイなのか」

「サービス完備の住居って謳ってるでしょ?」

「じゃあ、レズビアンのカップルもいるに違いない」

「どの女も、調理師のシンディと一晩ベッドを共にしたら、ぶっ飛ぶかも」

「経験から語っているように聞こえるけど?」

「レディーには言えない秘密がひとつやふたつあるものなの」

ちょうどその時、画面ではフランクがレスリーの中に放った。ジョージが声をあげた。「パイの最初の1切れ」 そして彼はひざまずき、彼女の股間に顔を埋めた。

「うわ、ありえねえ」 俺は即座にそう反応した。

するとヘレンは俺のペニスを握り、しごき始めた。「あなたも分かるようになるから。明日、レスリーがあなたを食べるって言ってるわ」


おわり
TOPに戻る