Caption 23


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「明日は大事な日だ」とポールは思った。彼の姉の結婚式があるのだ。彼の姉はポールに付き添い娘の役を頼んだ。もちろんポールは恭しくその申し出を受け取った。なんだかんだ言っても、名誉ある役なのだから。

というわけで彼はいつの間にか姉と母親と一緒にいて、結婚前の身支度の場に招かれていたのである。

トミーはふたりと並び立ちながら、不思議な気持ちでいた。素っ裸の姉と母のとなり、同じように裸でいて、しかも恥ずかしさも感じずに立っているなんてあり得ないと思っていたのは、そんなに昔のことじゃなかったなと。

彼がそんなふうに感じたのは3年前のこと。グレート・チェンジの前のこと。

あれ以来、彼は何度も素っ裸の女性の前に立ったことがある(加えて、素っ裸のboiの前にも)。なので、今は互いに裸でいても何にも変なことと感じなくなっているのだ。


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