「生まれ変わり」 Reborn by Mr_Owlow 出所
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これは俺が生まれ変わった時の話しだ。それまで俺がどんな人生を送っていたか、いまははっきりとは覚えていない。だが、あの夜のこととその後については鮮明に覚えている。

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あの夜、俺はとぼとぼ家へ歩いていた。少し酔っていた。

金曜日の夜。

今週もオンナの子との出会いを求めてバーに行ったが、全然ダメだった。自分では、そんなにひどいルックスではないと思っている。35歳。ちょっと太り気味だが、背は高いし、肩幅も広く、がっちりした体格だ。男らしい角ばった顎の顔で、よく手入れした顎ひげが自慢だ。

妻に逃げられてからの1ヵ月、俺は毎週末、飲みに出かけていた。誰か俺の孤独を癒してくれる人、できれば俺のベッドを温めてくれる人との出会いを求めてだ。俺は、別れた妻と出会う前は、女の子を引っかけるのがかなり上手かったのを覚えている。それがどういうわけか、いまは全然ダメだ。毎週、毎週、三振の連続なのだ。

多分、これはあの時の光景がフラッシュバックしてくることと関係があるのかもしれない。

あの日、帰宅した時、俺の妻が人生最高クラスのオーガズムに達しているのを見たのだ。あんなオーガズム、俺には決して与えられないだろう。それほど高レベルの快感に喘いでいる妻の姿。しかも相手は隣家の20歳になる娘だった。その娘に股間をむさぼられ、息も絶え絶えになりつつ悶え狂っていた。

こういう話しは、妄想を掻きたてられると感じる人もいるだろう。だが、俺の場合はダメだ。俺の愛するサラが、他の人にいかされてる…。それを見ただけで、膝から力が抜けて、がっくり来てしまった。いまだに、そのショックから立ちあがれず、もがいている状態なのである。

あの時の光景がしょっちゅうフラッシュバックしてくる。そういう時の俺自身がどんな顔をしているか、自分では想像しかできない。だが、かなり恐ろしい顔になっているのは確かだ。そのせいで、女の子たちは恐れをなして、逃げてしまうのではないか。そう思っている。

玄関前のポーチを上がり、ドアを開けた。

そして、家の中に入って驚いたのだった。廊下のつきあたりの裏窓が開いていて、そこから誰かが歩いたような泥や吐いたものがずるずると浴室へと続いていたのである。

「こんちきしょう!」

俺は大きな声で毒づき、玄関ドアを思い切り強く閉めた。そして、クローゼットに行って9番アイアンを取り、浴室に向かった。

どこのバカ者か知らんが、ぶちのめしてやる。酔っていなかったら、たぶん警察を呼んだだろう。だが、この時の俺は酔っていたし、怒っていたし、悲しんでもいた。泥棒なら、俺の怒りをそいつにぶちまけても合法的だろうし、格好の標的だ。

浴室のドアを勢いよく開けた。「この野郎!」と怒鳴り、ゴルフクラブを振り上げた。

そこに見たモノは…。俺は驚き、困惑したが、それも一瞬のことで、次の瞬間、俺の手からクラブがもぎ取られ、何か分からないが、肉っぽいピンク色のモノにぐいっと引っぱられたのだった。

あっという間に、身体全体が透明なピンクのジェルに包まれていた。そして、俺の鼻孔にそのジェルがじわじわと入ってくる。俺はパニックになり、暴れ出した。

手足をばたばたさせ、暴れた。だが、両腕、両脚を掴まれ、身動きできない。ピンクのジェル越しに手足を見ると、紫色の触手が俺の腕と脚に巻きついているではないか。

しかもさらに別の触手も伸びてくる。2本の細い巻きひげのようなものが鼻に入ってきた。そして、急に呼吸ができるようになったのだった。

確かに、これでパニック状態は若干収まったと言える。「溺れて窒息死する!」の状態から、「なんてこった、生きたまま食い殺される!」の状態に変わったということだ。これならほんの少しだけだが、制御できるかもしれない。

触手が脚を這いあがってきた。ジーパンを履いていたが、簡単にビリビリ破かれていく。靴もシャツも下着も、すぐ後に同じように破かれてしまい、あっという間に俺は素っ裸にされていた。裸のままピンク色のドロドロに浮かんでいる。

この触手どもは俺の身体を這いまわったが、これが何とも居心地が悪い。何と言うか、肌をずるずると撫でまわし、明らかに俺を興奮させようとしているような愛撫をしてくるのだ。

俺は触手にレイプされるのか? そういうのはたいてい日本の女子高生に起きることだろう。俺のような身体のでかい、アメリカ人の男は対象外だろう! 違うのか?

だがだ、まさにそんなことがこの俺に起きているのだった。また新しい触手の一群が俺の前に出てきた。腕や脚を押さえつけ、撫でまわしているヤツとは別の集団だ。

そのうちの2本には、先端に大きな吸引カップがついていた。俺の胸に直進してきて吸いついた。まるで赤ん坊がおっぱいを吸うように、はむはむと吸っている。何か小さな口のようなものが乳首を吸い、舐めていた。これが奇妙なほど気持ちいい。恥ずかしいが、ペニスが勃起し始めているのに気がついた。

3本目の触手は、恐ろしいほど太いペニスのような形をしていて、俺の口に近づいてきた。先端で俺の唇をなぞり、中に入ろうとしている。俺は頭を左右に振って抵抗した。決して入れまいと、唇を固く結んだ。

だが、その時、また別の触手が出てきて、先端の口を開き、俺のペニスを丸ごと根元まで飲み込んだのだった。信じられないような快感が襲ってきて、俺は思わずアッと口を開き喘ぎ声を上げた。口に入ろうとしていた触手は、その隙を狙って俺の口に入ってきた。

だがだ、口に入ってきた触手は、信じがたいほど美味しかったのだ。こんな美味いもの、初めてだった。その美味しさに抵抗しきれず、俺は夢中になってヌルヌルの表面を舐めた。

時々先端から出てくるドロドロも最高で、中毒性があるのか、思わず飲み込んだ。その飲み込んだゼリー状のものが胃に到達した途端、体の中から全身へ強烈な恍惚感が広がった。あまりに強烈なエクスタシーに髪の毛がぞわっと逆立ったし、思わず、快感の声を漏らしてしまった。

俺は堪らなくなって、貪欲にもうひとくちドロドロを飲み込んだ。すると触手はその機会を利用して、俺の喉の奥へ押し入ってきた。口の中に広がる味も美味しいし、胃に入った後の恍惚感もあまりに素晴らしいので、俺は自分から進んでこの紫色のペニスに喉を犯させた。さらに、そいつにできる限り喜んでもらおうと、喉の筋肉をゆるめながら、舐めたり吸ったり、頭を前後に振ったりしてやった。

そうしている間も、俺のペニスに吸いついた筒状の触手は、吸引を続け、うねうねと上下に動いて、しごき続けている。

女が絶頂に達した時、膣壁がミルク絞りをするような締めつけを示すが、あれを延々と続けられているようなものだ。しかも処女のアナルに匹敵する締りの良さ。同時に柔らかい舌で亀頭や鈴口の下の敏感な部分を舐められているような感覚もある。その3つが全部そろっているというから堪らない。これだけの快感を与えられたら、普通だったら俺は1分も持たず、射精しているだろう。だが、どういうわけか、俺は射精せず、興奮状態のままでいた。

髭や陰毛のところの肌が、変にくすぐったい感じがした。そのくすぐったさが、頭の髪の毛のところを除いて全身に広がった。

触手が口に入ってきた時から、ずっと目を閉じたままでいたのだが、何か変だと気づき目を開けた。そしたら、体毛や髭がピンク色のドロドロの中、ふわふわ浮いていて、溶けてなくなっているではないか。身体を見たら、全身がすっかりツルツルになっているではないか。

これはどういうことだ? そんなことを考えていたら、今度は脚を掴まれるのを感じた。両膝を曲げられ、広げられている。触手は力が強い。俺は抵抗することもできず、尻を突き出す姿勢にさせられていた。この格好でピンク色のドロドロの中に浮いているのだ。

後ろを見て恐怖に襲われた。太い触手が後ろから近づいてくるのだ。口の中に入っている触手と形は似ているが、ずっと大きく太い。こいつがどこを目指してきてるのか、間違いない。俺はまた暴れ始めた。あの大きさに恐れを感じないわけなどないだろう!

だが、やはりそいつを止めることは無理だった。触手は俺よりずっと強いのだ。すぐにヌルヌルした頭部が俺の無防備のアヌスにくっつき、そこを擦り始めた。押し入るような動きもあるが、それは弱く、ほとんど感じられない。

急に、学生時代のことが頭に浮かんだ。その頃つきあっていた彼女のアヌスを初めて奪ったときのことだ。俺は彼女のアヌスにペニスを押しつけながら、ゆっくり優しく入れていった。彼女は目に涙を浮かべていたし、ヤメテと懇願していたが、俺は、力を抜いてお尻を突き出すと痛くないんだよと言って、なだめた。実際、その時は俺の言った通りになったし、何回かしているうちに、アナルセックスが彼女の好きなセックス方法になったものである。

どうしてあの時のことを思い出したんだろう? そうか、この生物は俺の記憶を使ってるんだ。俺の記憶を読みだして、あの時の彼女と同じことをしろと言っているのだ。

俺はもちろん乗り気ではなかった。だが、仕方ないと観念し、あそこの筋肉をゆるめ、尻を突き出した。突然、紫色の巨大ペニスの頭部が俺の中に入った。俺は急に入れられて、うおっとうめき声をあげた。中に入ってきたものの、3センチくらい中に入ったところで止まっている。俺がその大きさに慣れるのを待っているのだろう。

あそこが信じられないほど広がっている気がした。中がいっぱいいっぱいの感じもする。だが、予想したほど痛みはなかった。軽くつねられているような痛みと鈍痛くらいだ。むしろ、その痛みは、ペニスと乳首と口から生まれてくる快感に対して、ちょうどいいくらいの対感覚となって、心地よい。

この生き物は俺が大丈夫だと感知したらしく、ゆっくりと出し入れを始めた。出し入れしながら、だんだん奥へと進んでくる。そして、とうとう根元まで入ってしまった。

最深部までの出し入れを5回か6回くらいされたころだったか、アヌスの奥のあたりから強烈な快感がうねりのように襲ってきた。これって、こんなに気持ちいいものだったのか? とこかく驚いた。そして俺は、何も考えずに、夢中になって、口を使って触手を愛撫していた。こいつに与えられた快感のお返しをしようと、それしか頭になかった。

その間も出し入れが続いている。何度かストロークされた後、俺は腰の位置をずらして、ペニス形の触手があの感じるスポットに当たるようにした。うまい具合に、あの場所を擦られる。快感に、思わず、ああぁぁッと声が出ていた。

触手は俺が受け入れたのを感知したのか、だんだん動きを速くしてきた。俺を、人生で最高のオーガズムへと導いていく。

また別の触手が出てきた。今度のは先頭に変な形の吸引口がついている。俺の睾丸に吸いついて優しくマッサージしてくる。

すると突然、乳首と睾丸に、何かチクチクと刺されるような鋭い痛みが、何度か連続して走った。まるで細い針を刺されたような痛みだ。だが、その痛み、始まりも急だったが、消えるのも急で、俺はすぐに気にならなくなった。

そんなことより、アヌスに入っている、あの紫色のペニスから送られる快感の方が圧倒的だ。俺は自分から腰を動かし悶えていた。今、そいつはかなり激しく、速く出し入れを続けている。多分、25センチはあるだろう。太い肉のこん棒だ。

そいつにヤラレながら、もし仮にこの状況から何とか生還できたら、いい感じのディルドを買って、この快感をもう一度味わおうと思った。

睾丸が何だか大きく膨らんだように感じた。身体にぐぐっとせり上がってくる。射精する準備ができているようだった。アヌスの方もすっかりほぐれていた。しかも、ものすごく感じまくっている。

太い触手が出し入れするたびに、前立腺を擦ってる。睾丸と乳首も、吸引触手に吸われ、ジンジン感じていた。どういうわけか、口も同じくらい気持ちよくなっていた。まるで口が性器になったような感じだった。フェラをしているうちに感じてきて、咥えて離さなくなってしまう女がいるが、こういうことか? 唇がぷっくり膨らんだように思う。

もう限界で、イキそうになったときだった。口の中とアヌスの中の触手が同時に大きくなったのを感じた。その次の瞬間、俺たちは一緒に爆発した。俺と触手の両方だ。

こんな最高の感覚、生れて初めてだった。

口の中に溢れ出た液は、これまた、俺の人生の中で最高の味わいで、俺はむさぼるようにして飲み込んだ。喉越しも素晴らしい。

アヌスの中にも出されていた。この生物の体液がその中をいっぱいに満たすのを感じた。そして俺のペニスの方も次々とスペルマを撃ち出していた。そのスペルマを鞘状の触手ががぶがぶ飲みこんでいる。

信じられないほど長く射精が続いた。人間がこんなに長く射精するなどあり得ないと思った。まるで、ペニスを通して俺の身体が吸い出されているような感じがした。

そして、まさにその通りだったのである。

自分の身体が小さくなっているのだった。ようやく射精を終えたが、確実に5センチは背が低くなっていたし、肩幅も狭くなっていた。

ああ、ひょっとすると、こういうことか! と、そのとき思った。この生物はこうやって獲物を消化吸収するのだと。俺はこういう形で食われていくのか? だが、その時の俺はあまりの気持ちよさに、そんなことどうでもいいと思った。こうやって死んでいくのか? 何という死に方だ! でも、これなら死んでもいい!

射精が終わり、俺は力が抜けぐったりとドロドロの中に浮かんでいた。手足に力が入らない。その間も触手はけだるそうにアヌスに出入りを繰り返している。

身体はぐったりとはしていたのだが、鞘に包まれたままのペニスは、依然としてガチガチに勃起していたし、睾丸も急速に膨らみを取り戻していた。

それに、胸に吸いついていた吸引触手が、突然、強く吸い始めるのに気がついた。まるで、吸いながら乳首の中に何かを注入してるような感じだ。

何だろうと自分の胸元に目を落とした。すると、実際、吸引触手どもはゆっくりと何かを注入しているようで、俺の胸を膨らませているのだった。俺におっぱいをつけようとしているのか?

俺は再び暴れ始めた。だが、そうすると触手はまた俺のアヌスに激しくピストン運動を始めてくる。次々と送り込まされる快感の連続に、またも俺は我慢しきれなくなって、再び自分から尻を突き上げ、それに応え始めてしまう。

すぐに前と同じように激しく打ち込みをされていた。激しい出し入れなのに、気持よくて堪らない。再び強烈なオーガズムへと追い詰められていく。口の中の触手も膨張し。また喉奥に撃ち出した。何発も、何発も、際限なく撃ち出された。俺もいくら飲み込まされても、飽きることなく、もっと欲しくなっていく。

だが、いくら飲んでも胃袋がいっぱいになることはなかった。俺の胃袋に入れられた精液はすぐに身体に吸収されてしまう様子だ。

再び睾丸が膨れ上がりキュウーッと持ちあがる。アヌスを犯す触手も膨れ上がり、また中に射出し始めた。そして俺も同時に射精していた。最初の時とまったく同じく最高の快感だったし、持続時間は前より長く感じた。俺は、口の中に噴射し続ける触手を咥えながら、何度も女のようなよがり声を上げていた。この快感に頭が朦朧となっていく。

この時も、射精を続けながら、自分の身体がペニスを通して吸い取られていく感じがした。長い長い射精が終わり、再び力が抜けぐったりとした。そして朦朧となりながら自分の身体に視線を向けた。どうやら、単に身体が小さくなっているだけではなかった。身体の形が変わり、ずっと、ずっと女性的な曲線の身体になっていた。

胸には例の吸引触手が吸いついたままだが、すでにAカップくらいに膨らんでいるし、いまだゆっくりと膨らみ続けている。

体つきばかりでない。心の中でも何か変わっているように感じた。それまでの自分の人格が徐々に後退していき、代わりに何か新しいものが生まれてきている感じがした。

どうなるんだろうと恐怖を感じたが、それでも、この触手たちが自分にしていることが堪らなく気持ちよく、思わず反応してしまう。

さらに胸の下、腹の方を見てみると、腹がすっかり平らになっていて、腰が膨らんできているのが見えた。

ひょっとしてペニスがなくなってしまっているのでは? 恐怖を感じながらそこに目をやった。ありがたい! ここだけは違った。って言うか、ペニスも睾丸も、前より大きくなっている!

2回目のオーガズムの後は、前回とは違って、触手たちは動きを休めなかった。ただひたすら動き続けている。もっと言うと、アヌスを犯している触手は、直腸の先まで進んできていて、ずっと奥の方まで貫いているようだった。いくらアナル・セックスの愛好者でも、ここまで入られた経験はないだろう。だが、この感覚は圧倒的で、俺は再び限界を超え、あっという間にまたもオーガズムに達していた。

その後も何度も繰り返された。俺は何度も何度も激しく達し、この生物は俺が出したものを全部飲み、そして俺もこいつが出したものを全部飲み込んだ。いつしか、俺は、ずっとこれを続けていたいと思うようになっていた。いつまでもこのピンク色のドロドロの中に包まれて、この貪欲な触手に永遠に犯され、吸われ、そして俺も吸い続けていたい。

身体はどんどん小さくなっていったし、形も変わっていった。それは俺の顔も同じだった。ペニスと乳房は大きくなり続けた。

だが、とうとう俺は完全に疲れ切り、ピンクのドロドロの中で気を失ったようだ。

意識が戻ったのは、このピンク色の生物から押し出された時だった。

見ると不気味なほど女性器に似た形がそこにあった。俺はその狭い割れ目から吐き出されたようだった。まるで俺を新しい姿に変えて、あたらに俺を出産したような感じだ。俺は赤ん坊が羊水まみれで生まれるのと同じように、ピンク色のドロドロに包まれながら浴室の床に吐き出された。

生物は俺を吐き出すとズルズルと浴室から出て行き、ピンク色の肌をぶつぶつさせながら入ってきた道をたどって戻り、窓に這い上がり、夜明けの外に出て行った。その後、この生物には二度と出会っていない。

俺は完全に消耗しきっていた。心に浮かぶことは、どうでもいいから早くベッドにもぐって眠りたい、とそれだけ。消耗のあまり、立つことすらできなかった。四つん這いで這いながらベッドへ向かった。

幸いベッドは浴室から遠いところにあったわけではない。ようやくたどり着いた俺はベッドに這いあがり、シーツを被った。身体じゅうベトベトだったけど、どうでもよかった。そして、枕に頭を乗せたと同時に、俺は眠りに落ちたのだった。

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寝室の窓から差し込む陽の光が俺の顔に当たり、俺は目が覚めた。こんなにぐっすりと眠ったのは初めてだった。光が差し込んでるということは、昨夜、俺はブラインドを下げるのを忘れたに違いない。

俺はベッド脇のテーブルの時計付きラジオに目をやった。そして、何か変なことになってると気づいた。日曜日の午前7時18分とあるのだ。眠ったのは金曜日だったはずだが…。

俺は寝返りを打った。すると、朝立ち(参考)してたのか、ペニスが掛け布を引きずって、俺は声を上げた。だが、その声は俺の声じゃなかった。女の声なのだ。しかも実に色っぽい声。「ああんっ!」って言っている。

何か変だなと思った次の瞬間、俺はすべてを思い出した。侵入していた謎の怪物、信じがたい快感、そして身体の変化……

俺は掛け布を引っぺがした。そしてショックを受けた。しばらくショックで口がきけないまま、自分の身体を見つめた。

俺は前よりずっと、ずっと小さくなっていた。前は190センチはあったが、今は160センチくらいになっている。胸には二つの丘ができてる。張りのあって盛り上がっている。身体自体が小さいのでかなり大きく見える。しかもペニスも明らかに大きくなっていた。これも身体が小さくなったからかもしれないが、巨大と言ってもおかしくない大きさだ。

俺は両手を乳房に走らせ、さらに平らになった腹へと滑らせた。肌がまるで赤ん坊の肌のように柔らかくすべすべしている。

肌を触っただけで信じがたいほど興奮してしまい、寝具をすべて払いのけた。自分の身体を見たり、触っただけで、こんなに反応してしまうことに驚いたが、俺はどうしても我慢できなくなって、片手で大きくなったペニスをしごき、もう片手で乳首をいじり始めた。乳首が敏感すぎるほど感じる。

長く太いペニスをゆっくりと擦っていたが、やけにそいつが顔に近いことが気になって仕方がなかった。そしてある考えが頭に浮かんだ。これは、どうしてもやってみなければと思った。

ベッドの上、ちょっと下に動き、両脚を持ち上げ、同時に背中を丸めた。両肩を下に、両膝で自分の頭を挟む姿勢になった。そして、自分で自分のペニスを咥え、しゃぶり始めたのである!

ああ、これまた最高だ。二つの点で最高だった。ひとつは、ペニスが驚くほど柔らかい唇に包まれているという点。もうひとつは、唇自体が一種の性感帯になったらしく、自分の太いペニスに出入りされて、気持ちよくて堪らない点だ。首が曲がっている姿勢になっているので、あまり深くは飲み込めない。仕方ないので、飲み込めない部分は手で握って、しごき続けた。

だが、しばらく続けていると、何か物足りない感じがしてきた。俺はあの触手怪物のことを思い出し、ああ、そうだったと、自分のアヌスを見上げた。

その部分は、どういうわけか、すでに期待してヌルヌルになっているように見えた。もう一方の手の指をそこに持っていき、人差し指を一気に突っ込んだ。それを受けて、思わず声が出た。自分のペニスを咥えたままだが、セクシーな女の喘ぎ声が聞こえた。ああ、すごい! これってすごくイヤラシイ!

あの怪物にされた後だと、指一本では全然足りなかった。すぐに人差し指に加えて中指も入れ、それで何回か出し入れした後、薬指も加えた。

そうしてると本当に気持ち良くなってきて、ペニスからは先走りが出てきた。味がする。だが、何分かそうしてると、もっと欲しくなってきた。

そこでいったん指を抜いて、手を鳥のくちばしのような形にして、また押し込んだ。手の一番幅広い部分が入る時、ぎりぎりまで広げられている感じがした。肛門にこんなことができること自体、考えられないことなのだが、なぜか可能だった。ひょっとして、アナルが女の性器のように変わったということか? 勝手に潤滑液のようなものが出てきているし。

ともかく信じられないほど気持ちよくなり、俺は直ちに射精に至った。自分の口の中に射精である。俺は自分でペニスをしごき、自分で自分のアヌスにフィスト・ファックしながら、自分の出したものを夢中になりながら飲み続けた。この快感をできるだけ長続きさせようとしながら。またセクシーな女の声が聞こえる。

あの怪物にやられる前は、こんな気持ちいい経験はなかった。最高だ。だが、あの触手がもたらした快感は、それすらも超える完全に別次元の快感だった。あの快感をもう一度味わうことはできないのか?

オーガズムが引いた後、俺は優しくアヌスから手を抜いた。引き抜くと、その部分はぱっくり口を開けていて、ヒクヒク動いていた。とてもセクシーな光景だったが、ちょっと恐ろしい感じもした。何と言っても、自分の身体の内部がさらけ出されてるのを見ているわけだから。

その丸い穴の縁を、傷がついてないかと優しく触ってみたが、ただ気持ちいいだけだった。俺は意識をアヌスを閉じることに集中させた。すると、そこはゆっくりとだけど、徐々に閉じていき、やがて元通りのすぼまった穴に戻った。

フィストをしても大丈夫だったので、俺は安心しながら、姿勢を元に戻し、ベッドに仰向けになった。腹の上、ペニスが横たわっていて、ゆっくりと勃起状態から元に戻っていく。手はテカテカに光っていた。やはりアヌスから潤滑液のようなものが出ているらしい。それがどんな味がするか興味が出てきて、人差し指を唇にあて、用心深く舐めてみた。

美味しいじゃないか! 先走りの味と似たものかもしれないが、ずっと甘く風味がある。ちょっとシナモンの香りもある。俺は夢中になって手を舐めた。自分のアヌスに入っていた手を、こんなふうに美味しそうに舐めしゃぶるなんて、何てイヤラシイことをやってるんだ! だが、やめられない。

その後、しばらく横になって、気持ちを落ち着けた。落ち着くのにつれて、自分の置かれた状況を冷静に考え始めた。

誰かに電話する? 無理だ。警察も病院も、俺を単なる気が狂った性転換の変態だと思うだけだろう。以前の自分のふりをするのも完全に不可能だろう。だからと言って、前の自分に戻る可能性があるとも考えられなかった。それに、そうなるチャンスがあったとして、本当に自分は元に戻りたいのかと言うと、はっきり分からなかった。

自分の行動を恥ずかしがるとか、以前の自分が消えて変身してしまったことで、喪失感を感じるとか、そういうふうに感じるはずなのだが、実際は、そんな感覚はなかった。むしろ、前より気分が良いし、幸せになった感じがしていた。この新しい自分の肉体をもっと探求してみたいと、それしか感じなかった。

ともかく、これから何をしなければならないかを考えようと決心し、ベッドから降りた。だが、ベッドから降りた瞬間、危うく転びそうになってしまった。ベッドの高さを完全に誤って判断したからだった。もっと言うと、周りのすべてが前より高くなっているように見えた。身長が縮んだのだから、当然だった。

俺は廊下に向かった。あそこには全身鏡がある。歩きながら、身体の一部がぶるぶると揺れるのを感じた。前にはなかった感覚だ。揺れているのは乳房と尻だった。それに、この身体だと、普通に歩いても、腰を左右に振る歩き方になるらしい。セクシーな歩きぶりに、我がことながら興奮してくる。腰を振るのにあわせて、大きなペニスも揺れ、俺の太腿を交互に叩いていた。

鏡の前に立った。鏡の中には、素っ裸の超セクシーな女がいて俺を見つめていた。驚いたことに、22歳程度にしか見えない。実際は35歳なのに。これは、変身に伴った歓迎すべきボーナスなのは確かだ。

前は赤っぽい茶髪だったが、今は髪の量がずっと豊かで赤みを増し、肩にかかっている。もっともピンク色のどろどろがついていて、ちょっとベットリした感じになっているが。これは洗髪したら美しい髪になるのは間違いなかった。

顔は、完全に変わっていたとも言えるし、どこか見覚えがあるとも言えた。俺に美人の妹や年下の従妹がいたら、こんな顔かなあ、とそんな感じの顔だった。アーモンド形の大きな目で、瞳の色は青みがかった緑。眉はちょっと濃すぎるか? 丸みを帯びた頬骨。口は大きめで唇がふっくらしている。笑うと頬にえくぼができた。ちょっと変な感じだが、俺って何て可愛いんだと思った。

だが顔に起きた変化は、身体の他に起きた変化に比べれば、マイナーな変化かもしれない。

身体はずっと小さくなっていた。多分、150センチほどか。ツルツルの肌で張りのある乳房が盛り上がっている。身体が小さいので大きく見えるが、たぶんCカップくらいだろう。ウエストはきゅっと細く、腹は平らで、それが曲線を描いて膨らんだヒップに続いている。脚は完璧で、身体が小さいので長く見える。

後ろを向いてお尻を見て、驚いた! 俺が見たことがあるうちで一番セクシーなお尻になっていたからだ。しかもこれが俺のお尻だとは!

ペニスが太腿の中ほどまで垂れ下がっていた。全身が女の身体になっているのだが、それにペニスがついていると、予想に反してかなりエロく見える。だが、こいつは、どうやって隠したらいいんだろう?

だが、ペニスの問題はとりあえず先延ばしにすることにした。まずはシャワーを浴びたい。

俺はバスルームに入った。床のタイルにピンク色の染みがついていたが、それを除くと、あの生物の痕跡は見当たらなかった。お湯を出し、湯船に入った。元妻と俺はジャクージ風のバスタブを使っていた。これはシャワー兼用にもなる。ふたりで一緒にシャワーを浴びられるとこれを導入したのだった。天井から降る普通のシャワーと、マッサージ効果がある手持ちのノズルがふたつついている。

シャワーを浴びたが、肌が前よりずっと敏感になっているので、信じられないほど気持ちいい。俺はシャワーに顔を向けたまま、かなり長い間、お湯を浴び続けた。

それから今度は髪を洗い始めた。すぐに分かったことは、前よりずっと多量のシャンプーを使わなければならないこと。それに、すすぐのも大変だということだった。

その後、身体を洗い始めたが、意図的に乳房と尻とペニスは最後までとっておくことにした。そこを洗い始めたら、気が散ってしまうのが予想できたからだ。

それにしても身体じゅうが信じられないほど滑らかで、体毛一本生えていない。脚に手を這わせるだけで、ペニスが頭をもたげてくる。

しかし、ずいぶん回復が速いのには驚いた。まるで10代の頃のようだ。あの頃は日に10回はオナニーできてたが、あの頃に戻ったような感じだ。

結局、俺はムラムラした気持ちに負けて、おっぱいを撫で始めた。たぷたぷさせて重量感を楽しむ。勃起した乳首をつまんだり、引っぱったり、つねったり…。乳首がビンビン感じる。ペニスもアヌスも触ってくれとうるさかったが、そっちはできるだけ我慢することにした。何より、おっぱいへの興味の方が俺には重要だったから。

とは言え、その我慢も長くは続けられなかった。乳房から手を離し、片手でペニスを握ってしごき始めた。もう一方の手は後ろに回してアヌスに持ってって、指を1本挿しこんだ。思わず、「ああ〜んッ!」と声が出た。

女の声だ。自分が出しているよがり声なんだが、その声を聞くだけでもすごく興奮してくる。俺は、わざと意識的にか弱い泣き声や喘ぎ声を出し始めた。そして指の本数も増やしてアヌスを深くえぐり始めた。

バスルームを見回すと、ヘア・コンディショナーのチューブが目に入った。とても面白い形をしている。直径5センチ弱くらいの球体がいくつか連結したような形をしているものだ。

俺は夢中になってそいつを握り、バスタブの中に横寝になって脚を広げた。そして、そのチューブをアヌスの中に入れ始めた。チューブの底の方からだ。

最初、底面が平らなので中に入れるのが大変だったが、ちょっと角度を変えてみたら、何かの拍子でスポンと中に入った。

「ああッ! 痛〜い!」

確かに痛みがあったが、むしろ甘美な痛みだった。入口を無理やり広げられる感じが、堪らない!

最初の球体を入れたところで何回か深呼吸をし、その後、ペニスをしごきながら、当座しのぎのディルドを奥へ、奥へと押し込み始めた。球体がひとつ、またひとつと入ってくる。そのたびに、アヌスが拡張されていくのを感じる。この、中を広げられる感覚といったら!

アヌスが太さに慣れて、ほぐれてきた。これなら出し入れを始められそうだ。そうなったのを受けて、またペニスに意識を戻した。

目を覚ました後、自分で自分のペニスをしゃぶった時のことを思い出した。舐めしゃぶられるペニスの方も気持ち良かったし、舐めしゃぶる口の方もものすごく感じた。あのエロい感覚にもう一度浸りたい。

アクロバティックな姿勢になるので多少苦労したが、片手でコンディショナーのボトルを握り、アヌスに出し入れしつつも、口では勃起した巨根を咥え、頭を上下に振り始めた。深飲みはできず、10センチ弱しか咥えられなかったが、それでも気持ちいい。

さらに空いている手で乳房を揉み始めた。乳首をつまんだり、強く引っぱったりする。

いつしかボトルをものすごい速さで出し入れさせていた。アヌス自体が収縮を繰り返しているような感じがした。ボトルが動くたびに、ひとつひとつの球体が俺の前立腺をぐりぐり擦っていく。みるみるオーガズムへと追い立てられていく。

睾丸がキューっと身体に持ちあがってくるのを感じた。それにあわせてアヌスも吸入する動きになり、ボトルがぐっと奥へと引き込まれた。

そして、噴射が始まった。口の中にビュッ、ビュッとジェット噴流が撃ち込まれる。何だこれは? やっぱり美味しい! 俺はむさぼるようにしてスペルマを飲みこんだ。一滴も無駄にしないように。

やがてオーガズムが終わり、俺はゆっくりとアヌスからボトルを抜いた。抜くとあそこが空っぽになったような寂しさが感じられ、思わず切ない喘ぎ声を出していた。

ペニスの方も最後まできれいに舐めた後、身体を洗うために再び立ちあがった。一度出したからか、この時は、あまり興奮せずに洗うことができた。シャワーを浴び、身体をきれいにした後、タオルで水気を拭き取り、何か着る物を探した。

家には女物の服はない。だが、思い出した。俺は、別れた妻が俺の大きなセーターを着た格好が大好きだったのだ。そこで俺はTシャツを着て、その上に好きなニットのセーターを着た。

Tシャツもセーターも大きすぎて、裾が尻の下まで来ていたが、鏡の前でくるっと回りながら見てみたら、実にキュートに見えた。これは可愛いぞ!

だが、前の方を見ると、裾のところからペニスがだらりと下がっているのが見える。また、前の疑問が出てきた。俺はいったいどうやってこれを隠したらいいのだ?

まず、ズボン類はどんな種類のズボンであれ問題外のように思えた。ズボンを履いて隠しても、確実に巨大な盛り上がりができてしまう。と言うことは、スカートを履くかドレスを着る他なさそうだった。

俺はだぶだぶの赤いプレード柄(参考)のトランクスを履き、着れそうなモノを探し始めた。

衣装箱やタンスを探し回ったあげく、ようやくお宝を見つけた。元妻の古いウォーク・イン・クローゼットの中でだった。

棚の一番上に不要物として置いて行った箱があったのだが、それを降ろしで中を漁ったら、履き古しのナイキの靴とプリント地の古着が出てきたが、その他に、そもそも着る気がなかった衣類があったのだ。

裾が膝までの灰色のスカートも出てきた。プレイド柄のプリーツ・スカート(参考)だ。多分、元妻はこのスカートは腰回りがきつすぎて着なかったのだろう。いまの俺は元妻よりずっと小さくなっているので、このスカートはちょうどいい具合のサイズだった。

ふと、俺は元妻のサラのことを考えていたにもかかわらず、全然、心が痛んでいないことに気がついた。確かに悲しい感じはしたが、前は感じていた、あのハラワタが煮えかえるような怒りとか絶望的な悲しみとか、全然感じていない。

もっと言うと、感情面では実にハッピーで、不思議なことに、あらゆることに穏やかな気持ちでいることに気がついた。ひょっとすると、俺は、前の俺より、いまの俺であったほうが、この先、より素晴らしい人生を送れるのではないか。「いまの俺」というのは、まだまだ知らないことばかりなのではあるが。

急にお腹がぐうーっと鳴った。考えてみれば、俺はこの二日間、何も食べていなかったではないか。いや、あの怪物の出したスペルマと俺自身が出したスペルマは食べていたが、それ以外は何も食べていない。

基本、前の俺は荒れた生活をしていたわけで、この家には何も食料を置いていなかったことに気がついた。というわけで、モールに行って何か食べ、新しい服を買ってくることに決めた。

ナイキの靴の匂いを嗅いで、イヤな匂いがしないことを確かめた後、裸足のまま靴に足を入れた。ちょっと大きいが、何とかなるだろう。

俺の古い財布から現金とクレジットカードを取り、iPhoneと一緒にセーターのポケットに突っ込んだ。このクレジットカードを使う時、誰かに質問されないだろうか? その時は、これは私のパパのカードなのと答えよう。それでやり過ごしてもらえればありがたい。ともかく、そう期待する他なさそうだ。

実際のところ、俺は経済的にはかなり裕福である。仕事の給与は良かったし、貯蓄もたくさんある。10万ドルほど株があるし、家のローンはすでに終わってる。それに、結婚前にした財産分配に関する取り決めと、妻が浮気をしたのが離婚原因であったため、離婚に際して、一切、慰謝料は取られなかった。

元の自分の消失と新しい自分の出現を、世の中のレーダーから隠し、いまの財産を保持し続けるにはどうしたらよいか、だいたいその計画が頭の中にできつつあったが、とりあえず、今は、食い物と服だ。

俺はピックアップ・トラックのキーを握り、もう一度、鏡の前で自分の姿を見てみた。

鏡の前で2、3回、キュートなポーズを取った。俺自身の姿ながら、すごく可愛いじゃないか! 思わずくすくす笑ってしまった。こういう女の子っぽい仕草がとても自然にできてしまう。俺の頭の中には元々、こういう部分があったのか? それを閉じ込めていたドアをあの生き物は開放してしまったのか?

鏡を見て、濡れたままの髪にブラシをかけていなかったことに気がついた。そこで車のキーをポケットに入れ、ブラッシングを始めた。

いろんなヘアスタイルを試してみたが、すぐに、ちょっと髪を切った方がよいことに気がついた。しなければいけないことのリストに散髪を加えておこう。

結局、ちょっとウェーブがついた髪を自然に真中から分けたスタイルにして、玄関を出た。

玄関のカギをかけ、俺のシボレー・アバランチ(参考)へと向かった。歩いていると、隣に住む男が呼ぶ声が聞こえた。

「よう! 娘さん!」

声の方向を向くと、俺の家との境界になってる生垣の向こう側、スコップに寄りかかった隣人のジェフが見えた。俺はニッコリ笑って、彼に返事した。

「よう! おっさん!」

ジェフは、俺の返事にげらげら笑い、答えた。「ずいぶん口が悪い娘さんだな。あんた、誰だい?」

おっと、予想したより早かったな。計画した嘘を試さなければならない時が来るのが、と思った。

「ベンの従妹のアナスタシアです。ベン叔父さんは離婚してからすごく気分が落ち込んでしまって、いつ帰るとも決めない旅に出かけたんです。それで、私を呼んで、旅に出ている間、家に住んでいいと言ってくれたので…」

俺は前から、アナスタシアという名前が好きだった。それに、語源的に「生まれ変わり」を意味するらしい。それを覚えていたので、この状況にふさわしいと思って使った。

俺の話しを聞いて、ジェフは心から悲しそうな顔をした。

「旅に出る前に俺にサヨナラの挨拶をしてくれたらよかったのに。だが、あいつの気持ちはよく分かる。俺も妻に逃げられた時は1ヵ月は落ち込んでいたしな。それに俺の場合は、自分から招いた離婚だったからな。ベンの場合はベンに責任がないだけに落ち込み具合も深いだろう…。まあ、ともかく、これからはあんたとお隣同志というわけだ。今後ともよろしくな!」

「ありがと! またね!」

俺はニッコリ笑って、手を振り、車に向かった。車のドアを開けたが、乗り込むのに、まさによじ登るって感じだった。車がやけに高かった。

運転席に乗り込み、ほっとひと安心し、それから座席の位置を調節し始めた。ただ、座席位置を調節しても、ペダルに足をつけるのがやっとだし、ハンドルの向こうも楽には見渡せない。こりゃ、新しくもっと小さな車を買わなければいけないな。

20分ほどドライブし、目的地のモールに着いた。まずはフード・コートに直行した。腹が減って痛いくらいだったから。

アジア料理に行き、バイキングを注文し、プレートを抱えて、料理を取り始めた。

多分、まだ自分が男だと思って料理を取ったのだろう。プレートの料理をガツガツ食べ始めたのだが、たった4分の1食べたところで満腹になってしまい、あとは時々つまむだけになってしまった。

俺の席はひと目につかない隅のところだったので、そこに座ったまま新生活に向けての計画を実行に移すことにした。

まずは携帯を出して、親友のサラとデイブに長いメールを送った。俺がいつ帰るか決めずに街を出ることにしたことを説明し、若い従妹が俺の家に住むことになったので、ときどき様子を見てくれと頼んだ。その従妹はアナスタシアと言って、小さな田舎町から出てきた娘だと。俺の旧友たちにアナスタシアを紹介して、街に馴染むよう助けてやってくれと。

次に、俺の軍隊時代の友人であるガスにメールを送った。ガスは情報関係の任務についていて、偽造IDを作ることができる。

まずは作り話を考えた。ある女性の知り合いがいるのだが、旦那がDV夫で、そいつから逃れ、新生活を始めるために新しいIDが必要だという話しだ。

ガスはすぐに返事をよこしてくれた。IDを作るのは可能だが、カネがかかると言う。親友や家族だから値引きしても高額になると。それに、その女と会う必要があるとも言っていた。会えるのは今夜。そうでなければ海外に行くので5週間後になるという。

俺は今夜でOKだと返事した。ついでに、その女の子はマジでイイ女だが、もしその女に何かしようとするなら、まずは俺に話しを通せと付け加えた。そんなことを書くのは変な気がしたが、書いとかないといけないと思った。ガスは無類の女好きなのだ。結構イイ女になった俺に会ったら、何か釘をさしておかないと、ガスは絶対に俺に手を出してくるに違いない。

ガスが返事をくれた。できるだけ自制するつもりだと言っていた。それに、その女の子は明瞭に写った写真を持ってくること、および、先に送った書式に記入して返送するように言っていた。その後、いつどこで会うかの指定と、かかる費用について知らせてきた。費用は5000ドルとのことだった! これは俺が予想していた額を上回る額だったが、ガスは悪い奴ではないのは俺も知っている。

俺は早速、書式に記入した。新しい名前はアナスタシア・ハーパーにして送り返した。苗字のハーパーは俺の苗字であるが、こうしておけば、俺の従妹と主張するのに都合がよいだろうと思って選んだ。

そこまで作業を終えると、後は今の仕事から辞職することだけが残った作業だった。だが、今日は日曜なので、辞職願を出すのは明日まで待たなければならない。

ひと段落終え、俺はフードコートを出て、モールの中を歩き始めた。

歩いてみて、初めて男たちの視線を感じた。みんなじろじろ俺の身体を見ている。さっきまでは空腹で頭がいっぱいで気がつかなかったのだが、今ははっきり分かる。実際そういう視線を浴びてみると、ある意味、気持ちいいものだったが、同時に、裸にされているような気にもなった。

だが恐ろしく感じたこともあって、それは、そういう男たちの何人かがキュートであると思ったことだった。知らぬ間にそう感じている自分がいたのだ。以前は、こんなふうに思ったことは一度もなかった。だが、あの怪物が俺にしたことや、俺が自分でやってることは、見方によっては、明らかにゲイっぽいことだろう。

まあ、これは困ったことだが、とりあえず、考えないことにし、さしあたり必要となる物を探していろんな店を見て回ることにした。

以前は身長が高く、周りのみんなを見降ろしていたのだが、それに慣れた感覚からすると、周りのほとんどの人より背が小さくなってる今はちょっと奇妙な感じがした。

まずはH&Mでソックスとカジュアル服をいくつか買った。それに可愛いトップやスカートやドレスも何着か。それからビューティ・サロンに行って、髪を切ってもらい、マニキュアとペディキュアをしてもらった。化粧をしてもらうと同時に眉毛も整えてもらった。この眉毛のシェーピングがやたら痛かったのには驚いた。

化粧してもらう時、担当の女の子がどういうふうにするか注意して見ていた。いずれ自分でできるようになればと思ってである。だが、こんなに上手にできるか自信がなかった。それほど、素晴らしい出来栄えだったから。俺ってこんなに綺麗になれるのか!

すっかり綺麗にしてもらった後、必要となる化粧品や髪の手入れ用品を全部買ってサロンを出た。そして、またモールの中を歩きだす。途中、写真のブースを見つけ、新しい身分証明のために必要となる写真を撮った。

次に見つけたのは靴屋だ。早速、女物の靴を何足か買った。大半は俺が履きやすい靴だ。明るい色の可愛い布製スニーカーとか、ちょっとドレッシーな平底靴だ。だが、膝まであるスウェードのブーツがあって、どうしても我慢できず、買ってしまった。ゾクゾクするようなスティレットのハイヒール・ブーツなのである。こんなブーツ、履いたとしてもどうやって歩いたらよいかさっぱり分からなかったが、トライしてみるのも面白そうだと思った。

俺は店の中で濃紺の二—ソックスに履き換え、買ったばかりのすごく可愛い赤いスニーカーを履いて店を出た。

次に立ち寄ったのはランジェリー・ショップである。

店内に入った途端、俺の股間のモンスターが暴れ出し、鎮めるのに苦労した。いたるところに展示されてるセクシーな女のイメージのせいもあったが、同時に、様々なランジェリーを身につけた自分のセクシーな姿を想像したせいもあった。

ともあれ、俺は、自分がこんな身体になっても、肉体的に男であった時と変わらず、女の姿をセクシーだと感じたことにほっとしていた。少なくとも、その方面については変わっていなかったのだと。

俺は、店員の女の子に近づき、ためらいがちに、自分の胸のサイズを測ってくれないかと尋ねた。ブラのサイズが分からないからだ。店員の女の子はにっこり笑い、人懐っこいセールストークを始めながら、俺をショップの奥に案内した。どうやら、俺は自分のブラのサイズを知らなくても、そんなに奇異に思われていないらしい。自分のブラのサイズが分からない女性はたくさんいるらしく、店員は俺を安心させてくれた。

店員はプロらしい手つきで素早く俺のサイズを巻き尺で測り、俺は76センチのCカップだと分かった。その後、店員の女の子はスポーツ・ブラ、プッシュアップ・ブラ、デミカップ・ブラ(参考)、そして非常にセクシーなコルセットと、次々にアイテムを俺に買わせた。俺のショッピング・バスケットにどんどん商品が入ってくるのにつれて、彼女の目に$マークが浮かぶのが見えたが、俺は全然気にしなかった。彼女の助言はとても助かったし、この娘は仕事熱心だし。

パンティも見てみたが、俺の股間についているモノを考えると、たぶん収まりそうもないと思い、躊躇した。だが、実に可愛くセクシーなので、衝動を抑えきれず、3つほどは買ってしまった。

試着室を借り、ブラジャーのひとつを身体につけた。あまり胸がぶるんぶるん揺れないように、その場でつけてしまおうと思ったからだ。じっさい装着してみようとすると、背中に手を回して止めるのが難しい。そう言えば、元妻が腰のところで身体の前でホックを止め、それから後ろに回して腕を通していたのを思い出した。確かに、そうすると簡単に装着できる。

ランジェリーショップを出た時には、クレジットカードをかなり使っていたし、両腕にショッピング・バッグをいっぱいに抱える状態になっていたので、とりあえず今日はショッピングはこれまでにし、家に戻ることに決めた。

車に戻り、買い物袋を車に乗せた。その時になって、家に食料がなかったことを思い出し、駐車場の反対側にある食品スーパーに行き、何日かは持つ分の食品を買った。ようやく、再び車に戻った時には、もうへとへとになっていたし、歩きすぎて足が痛くなっていた。

家に向かって車を走らせたが、途中まで来たところで、ある店を見かけた。この店は、これまで何度も前を通り過ぎて、気になっていたのだが、入らずにいた店だった。この店は、一見したところブティックのように見えるのだが、実際はアダルトショップなのである。

その店を見た途端、それまでの疲れも吹っ飛び、俺は笑顔で店の前に車を止め、堂々と店内に入った。

店員は別の客の相手をしていたので、俺は独りで店の中を見て歩いた。そして、俺が求めるモノが並んでるコーナーをすぐに見つけた。アナル・グッズとディルドだ。

まるでおもちゃ屋に入った子供のように、様々な商品に触ったり、手に取ってみたりして、選んだ。結局、アナル・プラグ(参考)をいくつか、これは中サイズのものから巨大なものまでと、面白そうなアナル・ディルドを何本か、そして、どうしても誘惑に抵抗できなかった一品、つまり、俺の腕よりも太い30センチの吸盤つきディルドを選んだ。

変身する前だったら、俺はあまりに恥ずかしくて、そもそも、このような店に入ることすらできなかっただろう。だが今はむしろ堂々としていた。女子店員がレジを打っている間、こういう品々を買う自分を自慢しているような雰囲気さえ醸し出していた。

買い物を終え、家に戻り、車から荷物を降ろした。また腹が減ってきたので、買った服やオモチャを試す代わりに、サーモンを焼いてライスと一緒に食べることにした。魚を焼きながら思ったのだが、キッチンをリフォームしなければいけないようだ。必要な器具の半分は高いところにあり、それを取るのにいちいち椅子に乗らなければならない。

料理は美味かったが、この時も半分ほど食べただけで、腹がいっぱいになってしまった。適切な分量を習得できたら、かなり食費が浮くだろう。食事を終えて、食器を洗う時、一緒に買ったおもちゃも洗った。そして電池を入れ、寝室に持っていき、後で遊ぶ時のために、ベッドの上に全部並べて置いた。

洗いものをしている時に、時計を見たが、そろそろガスに会いに行かなければならない。新しい身分証明書をもらってくるのだ。俺は古い名前で小切手に5000ドルと書き、車に飛び乗った。

ガスとの面会は完璧にうまくいった。新しいIDも、運転免許証も、出生証明も、銀行口座も手に入った。口座はもちろん残金ゼロだが、カネの出し入れの記録はついていて、万全だ。さらには役所のコンピュータシステムにも名前が登録されていた。本当に政府系に友だちがいて良かった。政府系とは言ったが、どこだったか、実際は知らない。多分NSAかCIAか、何か3文字のスパイ組織だろう。

ガスは俺を見て、ニヤニヤとし、ちょっと色目を使っていたが、これは変な感じだった。自分の古くからの友だちで酒飲み仲間が、今はギラギラ目を輝かせてこっちをちらちら見てるんだから。

ただ、前もって警告しておいたことが効いてるのか、あいつは具体的には何もしようとしなかった。別れ際、ガスは俺にこう言った。

「あんた、ベンと知り合いで、ほんとに運が良かったぜ。この身分証は合衆国連邦裁判官が証人のために作ってるのと同じくらい鉄壁だからな。ともあれ、ベンに新しい女ができたのを知って嬉しいよ。あんた、今夜は感謝の意味も含めて、あいつを無茶苦茶に犯してやるといいぜ。アハハ」

ガスは悪い冗談を言って、こっちが気分を害するのを狙ったのだろうが、俺はそうする代わりに、ちょっとエロっぽく微笑んで、「ええ、そうするわ」と答えた。

ガスは大笑いして、「もしベンと別れることになったら、俺に電話をくれよな」と言って、去って行った。

家に戻る車の中、あの巨大なディルドのことを思い浮かべていた。そして、笑顔を浮かべながら、「ああ、ガスの言うとおりだ。確かに今夜ベンは無茶苦茶に犯されることになるな」と思った。

運転しながらも、ペニスが大きくなり始めていたし、乳首も尖がって、トップの上からも見えるほどになっていた。途中、どうしても我慢できなくなり、ちょっと乳房をいじりながら運転していて、危うく道を間違えそうになった。

ようやく家に着いたが、すでに巨大な勃起になっていた。車から降りて立ち上がると、勃起がスカートを持ち上げ、身体に直角にテントが立っていた。急いで書類を取り、見られてないかと辺りを見回した。すでに暗くなっていたのはありがたい。俺は素早くダッシュで家の中に入った。

家に入り、書類を玄関わきのテーブルに置き、ドアに鍵をかけた。そしてすぐにセーターを頭から脱ぎ、他の衣類も脱ぎながら寝室へと向かった。寝室へ通じる廊下に、脱ぎ捨てた衣類が点々と落ちている。

ベッド脇に来た時には、すでに素っ裸になっていた。乳首は指抜きほどの大きさになっていたし、巨大なペニスもカチカチに固くなっていた。

ベッドの上では、あいつらが俺を待っていた。間もなく俺の恋人になる連中だ。

俺は両手で優しく数々のオモチャを撫でた。その滑らかな感触が気持ちいいし、これらを使ったら、どんな感じがするかと想像し、その形にもうっとりしてしまう。

まずは一番小さなアヌス・プラグを指で撫でながら言った。

「今夜はあなたから始めるわね…」

声も仕草もすっかり女になっていて、我ながらくすくす笑ってしまった。

次に、ちょっと変わった電動バイブに目をやった。こいつは、亀頭のような形をした球体が6個ついてるモノで、先端から根元にかけて、それぞれの球体が徐々に大きくなっている形をしている。根元は大きな平板になっているので、すっかり中に入ってしまうことはない。

「あら、あなたって面白そうな形をしてるわね。あなたは2番目にいただくことにするわ。うふっ」

最後は、例の巨大なディルドだ。俺はうっとりと顔を近づけ、その大きな亀頭にキスをして、囁いた。

「あなたを初めて見た時から、ずっとあなたのこと思ってきたのよ。ちょっと怖く感じてるところもあるの。でも、あなたなら、きっと、あの生物のようにあたしを満たしてくれそう」

俺は反対側に回ってベッドに上がった。そして最初のオモチャを手に取った。

その最初のオモチャを口に近づけ、ねっとりとキスをした。

「キュートなおチビちゃん! あなた、あたしのウォーミング・アップを手伝ってくれるの?」

俺は「うん!」と返事するようにそのプラグを頷かせ、くすくす笑った。そうして、後ろからアヌスに入れようと横寝になった。

車を運転してたときから、すでにお尻の穴が濡れているのを感じていた。アヌスなのに、興奮すると女のあそこのように濡れてくるのだ。小さいヤツの先端をお尻の割れ目に沿って撫でつけ、湿り気を移し、穴へとあてがった。

優しくプラグを中へと押しこみ始めた。最初はちょっとだけ。だが、俺のアヌスはあの生物にあれだけのことをされた後だ。こいつが先細りの形状をしてることもあり、簡単に入っていく。3回くらい出し入れしただけで、全部が中に入ってしまった。そいつの腰部のところを俺のアヌスがキュッと締めつけている。

「ああん、いいわぁ……! あなた、思ったよりちょっとだけ太かったのね」

アヌス周りの筋肉がオモチャの腰部をきゅっきゅっと締めつける感じもイイし、その動きにあわせて、中が掻きまわされる感じもイイ!

しばらくそうした後、今度は、軽く引っぱりだしては押し込む動きを始めた。プラグの突起部がアヌスを通る時、ぷるんぷるんして、根元まで入れるとキューっと締まる。これも気持ちいい。

俺はもう一方の手でペニスをしごき始めた。あっという間にイキそうになるのを感じた。ヤバい。これは早すぎる。もうちょっと待ちたい。

俺はプラグを中に入れたまま、仰向けになり、ペニスから手を離した。両手で腹のあたりを擦り、呼吸が落ちつき、興奮が鎮まるのを待った。

それにしても、俺のこの新しい身体、触り心地が最高だ。腹のあたりの肌の滑らかさ。太腿の触り心地。おへそのあたりも気持ちいいし、わき腹も感じる。両手で身体じゅうを撫でているだけでも心地よくて満足できるし、撫でられる方の自分も感じてしまう。思わず、背中を反らせて、のけぞっていた。

そうしながら、あの巨大ディルドに目をやった。アレとはできるだけたっぷり時間を使いたいと思った。そこで、俺は2番目の変な形をしたヤツに手を伸ばした。

「どうやら、今夜はあなたにとってラッキーな夜になったみたいよ! あなた、あたしがイクまでヤッテもいいわ。あなたに一度いかせてもらった後なら、あの大きなお兄さんとたっぷり時間を使えるでしょう?」

俺はプラグをアヌスから抜きとり、口できれいに舐め、横に置いた。それから、朝にやったときのように、腰を持ち上げ、両肩で身体を支える姿勢になった。そして自分のペニスを咥えた。丸々と太った亀頭で口がいっぱいになる。

この変なオモチャを使うには、両手が必要だと思ったし、この姿勢なら手を使わなくてもペニスを楽しませることができる。

自分のペニスではあるが、それを口に入れてると、すごく気持ちよくなってくる。ペニスが気持ちいいのは当然だが、それを入れてる口の感覚もいいのだ。俺はしばらくそのままでいて、様々に異なった快感を堪能した。

まず、唇自体が興奮して膨らみ、敏感になっていた。舌も同じだ。その舌で敏感な亀頭の底辺部をチロチロ舐める。舐めても気持ちいいし、舐められてる方も気持ちいい。鈴口からは先走りが漏れてきて、それを味わい、飲み下す。目の前には、無毛の巨大な睾丸があって、奇妙にセクシーだなと思ったし、その向こうの女っぽい丸く美しい尻肉もセクシーだし、若干、口を開いてるアヌスもエロっぽい。

その変わった形のディルドを持って、尻穴に押し付けた。先端がゆっくりとアヌスを広げていき、やがてするりと中に入った。

ポルノを見ていて、俺にとって最も興奮するシーンのひとつがこれだ。おもちゃを女のアヌスに出し入れするところ。押し込む時にはアヌスの周りのすぼまった襞ひだが内側にずるずると引きずられて入っていき、引っぱり出す時にはその襞ひだがぐぐっと盛り上がってきて、最後にすぽっと抜ける。

それを今、目の前で見ることができるし、同時に感じることもできる。

最初の頭部を使って、何度も何度も出し入れを繰り返した。やがて、筋肉がほぐれたのか、抵抗なく入っていくようになった。その後、今度は2番目の頭部に移った。もちろん最初のより大きい。

こいつも入れる時、抵抗があったが、それもつかの間だった。すぐにぺロリと中に入った。しかも、気持ち良さも倍増だった。堪らなくなって、さらに3番目の頭部へと進んだ。

さらに大きな3番目の頭部でアヌスをギシギシ広げていく。するとすでに中に入ってる最初の頭部が俺の前立腺を擦った。広げられていく痛みと前立腺の快感! このコンビネーションは最高だ!

ちょっとアヌスを酷使した感じがしたので、しばらく休ませることにして、3番目まで入れたまま、ペニスを吸うことにした。ああっ! 俺って、なんて下品なことをやってるんだ! でも最高だ!

そういえば、思い出した。このディルドは電動式なのだ。俺は、中のレベルのスイッチを押した。

おおっ、これはすごいぞ。バイブレーションが前立腺から睾丸へ、そしてペニスの先端へと快感を伝播してくる。しかも、そのペニスを自分でしゃぶってるのだから、異次元レベルの快感だ。

俺はペニスを咥えたまま、くぐもった喘ぎ声をあげた。そうして、ディルドを引いたり押したりし始めた。引く時は最初の頭部だけを中に入れたままにして。

それを繰り返せば繰り返すほど、アヌスがほぐれてくるのか、どんどん楽になってきた。そして自分でも気づかぬうちに、4番目の頭部も中に入っていた。さらに、それから何回か出し入れした後、さらに大きな5番目も入れていた。

引き抜く時にひと山抜けるたびにアヌスから全身に衝撃が走り、「あんッ! あんッ! あんッ!」と声が出る。挿しこむ時もひと山越えるたびに気持ちいい苦痛からの解放があり、「ううん! ううん! ううん!」声を出してた。その声が自分の声なのに、これまた色っぽく、堪らない。

だんだんペニスの方も射精に近づいていた。睾丸が身体にせり上がってきて、もうすぐ射精になると感じたのを受けて、俺は最後の一番大きな頭部を中に突っ込み、同時にバイブのスイッチを最大にした。

その瞬間、狂ったようになって絶頂に達した。自分が男なのか女なのか分からなくなる。射精してるのは男の俺だが、出してる声は女の声で、ふんっ! ふんっ!と切羽詰まった声を出しながら何度も撃ち出した。それを口に出されて喜んでる俺は、たぶん女の俺なのだろう。だが何とも言えないほど美味しいのだ。何発も出せる。口の中がいっぱいになり、それを飲み下していく。だが、すぐに口の中がいっぱいになる。追いつけない。

やがて噴射も弱まってきた。俺は逆さになってる力がもたなくなり、脚も身体もベッドへ降ろし、ぐったりと大の字になった。途中、残っていたスペルマが俺の乳房に垂れた。やがてあれだけ勃起していたペニスも柔らかくなり始め、腹の上にごろりと横たわった。

ディルドはバイブレーションの強度最大のまま、まだ根元まで中に入っていたが、ちょっときつくなってきたので、スイッチを切った。ただ、まだ中に入れたまま。どういうわけか抜くのが切ない。

俺はぐったりと横たわったまま、呼吸が元に戻るまで、両手でゆっくりと自分の身体を撫で回った。乳房に降りかかったスペルマを肌に擦りこむように撫で回った。またもそういうことをしている自分に驚いた。だが、そういうことをするのが実に自然のことのように感じたのだ。いやらしいことだけど自然のことだと。アヌスにモノを挿したり、振りかけられたスペルマを肌に擦りこんだり、ペニスをしゃぶったり…。昔の俺なら、気持ち悪くて、絶対にしないことなのだが…。

オーガズムの余韻を楽しみながら少し休んだ後、ベッドの上、猫のように背伸びをして、起き上がった。電動ディルドはまだ中に入れたままだが、最後に残ってる巨大なヤツを取った。こいつを使うときは、これまでとは違う、何か新しいことを試してみたいと思った。

そうだ、自分の姿を見ながらやってみたいと、そう思った。誰か他の人にヤラレテいる感じを味わいたいと。

俺は廊下に出て、全身鏡のところに行った。この鏡は、リビング・ルームへのアーチウェイ(参考)に立てかけてある。これなら完璧だと思った。

早速、巨大ディルドの吸盤部分をべろべろ舐めて濡らし、アーチウェイの壁に押し付けた。だいたい膝くらいの高さのところに。鏡の向かい側だ。

床が堅いので、カウチからクッションをふたつ持って来て、アーチウェイの突き出た壁を挟むように左右に置いた。その状態で、鏡に向かう形で両膝を床に突いた。左右の脚で突き出た壁を若干挟むようにし、位置についた。

鏡の中、素っ裸で床に両手を突き、四つん這いでこっちを見ているセクシーな娘がいる。もちろん俺のことだが、実にエロい。

俺は後ろに手を伸ばし、入れたままのディルドを掴んだ。そして、思い切って一気に引き抜いた。

「あああ〜んッ!」 鏡の中の女が喘いだ。

俺はアヌスが締まってしまう前に、これまた思い切って、後ろで待ちかまえている巨大ディルドに尻を突きだした。

「ああっ! くっ! くうううぅぅッ!」 鏡の中の女が顔を歪め、大きな叫び声を上げた。

突然、強烈な痛みと、中を最大に満たされる感覚に襲われた。目を閉じて、その感覚に耐える。腹が張ってる感じだし、とてつもなく中を広げられてる感じだ。あの触手にやられた時より、自分でこぶしを入れた時より、広げられてる感じだ。

…そして、これが実に堪らなく気持ちいい!

小刻みに尻を後ろに動かす動きを始めた。

「ああぁ! ああぁ! ああぁ! ああぁ!」 動くたびに女が声を上げている。

中が完全にいっぱいになった感じがし、ようやく俺は目を開き、鏡の中を見た。

そこには卑猥極まりない淫乱女がいた。全身汗まみれで、涙をぽろぽろ流し、化粧も乱れている。乱れきった姿ではあるが、純粋に淫欲に浸った表情を浮かべている。アヘ顔って言うのか?

身体を動かすたびに、床を突いている両腕の間、大きな乳房がぶるんぶるんと揺れているのが見える。奥の方でも、巨大な勃起がぶるんぶるんと揺れている。

後ろを振り返り、お尻を見てみた。驚いた。まだ3分の1くらい残ってるではないか。今でもはちきれんばかりに感じるが、まだ残っていたのか。俺は全部入れてしまおうと決めた。

ゆっくりと身体を前に出し、亀頭だけがアヌスに入ってるくらいにした後、思い切って強く後ろに突きだした。尻頬がアーチウェイにぶつかるまで。

「あああぁぁぁッ!……」 顔を歪め、絶叫してる女の顔が見える。

強烈な痛みだ。だが、これがまた気持ちいい…! 感じるぅぅ…!

気づくと、床に射精していた。白いドロドロがびゅっ、びゅっと出ていた。ペニスに触ってもいないのに。

俺は何かにとり憑かれたようになっていた。快感が俺を支配したような感じだ。ただひたすら、身体を後ろに叩きつける動作を繰り返した。そうするたびに身体の中を限界まで充満される快感に襲われる。

さっきの射精の後、しばらくはペニスは脚の間にだらりとしていたが、すぐにまた血液が集まり始めてる。

また顔を上げて鏡の中を見た。激しく犯されながらも淫らな表情で悶えてる女の姿が見える。俺はその女に下品な言葉を吐きかけた。

「このエロ女め! でかい黒マラを尻に突っ込まれて、よがり狂ってるのか? こんなにイヤラシイことをしてて、喜んでる。とんでもない淫乱だな! ほら、もっとヤッテやろう! もっと激しくズブズブやってやる! 根元まで喰らえ!」

やがて、俺はまたイキそうになっていた。次第にこうして言葉を吐くことすら難しくなっていた。ただ喘ぎ、叫び声を上げるだけになっていた。悶え狂う女の声で。

「ああっ…。ううぅぅぅ……。いいッ!……あああぁぁぁ!! うううっ…!」

睾丸が身体にせり上がってくるのを感じ、俺は両手を床から離し、身体を起こした。尻を突きだし、膝立ちする格好。自分の体重でディルドが最深部まで入った。

両方の手で乳房を握り、背中を反らし、胸を突きだしながら乳首を強くつねった。

その瞬間、電流が全身に走った感じがし、再び射精を開始していた。何発も何発も撃ち出してるようで、床にびちゃっ、びちゃっと落ちる音が繰り返し聞こえた。

こんなに長く射精が続いたことは経験がない。単にペニスをいじってする射精とは全然レベルが違う。もっと身体全体が関わってる感じだ。

乳房や乳首からの快感。腹や太腿がぶるぶる震えてる快感。自分が出してる声だが、性的に極限まで高められ喘ぎ悶える女の声。前立腺からの快感。アヌス、睾丸、ペニスからの快感。それらすべてが同時に身体じゅうから襲ってくる。

長時間、射精してるはずだが、まだ続いていた。ずっと射精しっぱなしになるのではと思った。あの生物に襲われた時と同じように。

だが、ようやくそれも終わりになった。俺は力尽き、前のめりに突っ伏した。自分が出したスペルマで顔から身体からびちゃびちゃになるのを感じた。突っ伏すと同時に、ディルドがぬちゃっと湿った音を立てて俺から抜けた。

俺はスペルマまみれになったまま、床に横たわっていた。ハアハアと荒い呼吸をしながら。

どの位そうしていただろう。だが、やがてゆっくりとだが体力が戻ってくるのを感じ、俺は立ち上がった。

しかし、立ち上がると同時に、自分の出した白濁でつるりと足を滑らせ、思い切り尻もちをついてしまった。

「アハハ!」

明るい女の笑い声だが、もちろん俺の笑い声だ。俺は笑いながら、這ってスペルマの水溜りから離れ、注意深く立ちあがった。

ディルドを壁から剥がし、キッチンに行って、バイブ式のディルドと一緒にシンクに放り込んだ。そしてペーパータオルを何枚か取って、床についたドロドロを拭き取った。思い切りやった後で性欲も鎮まっていたこともあり、急に汗やスペルマまみれになってるのが気持ち悪くなり、シャワーに飛び込んだ。

身体を洗い流し、熱いシャワーを浴びた。気持ち良かった。興奮していて気づかなかったが、ずいぶん裸でいたので、身体が少し冷えていたようだ。

シャワーから出て、タオルで体を拭き、ブラシをしながらドライヤーで髪を乾かした。そして、男の身体の時に使っていたトランクスとTシャツを寝巻代わりに着た。これを着たら、ちょっとだけ昔の自分に戻れるかもと期待したからだ。それほど、今の自分は昔の自分から離れてしまったように感じた。少し寂しい感じもしたが、今の新しい自分の方がますます気に入ってきている。

それからカウチに座り、毛布にくるまって映画を観た。以前の俺のお気に入りの「キル・ビル」だ。

映画の感想は、男の姿の時も変身後も変わらなかった。最高だ。観るのは5回目だが、最初に観た時と変わらなかった。

映画が終わった後、俺は歯を磨き、裸のままベッドに入った。身体を丸めて横寝になって寝た。大きなペニスや乳房を抱くようにしながら。そして、明日はどんなことが起きるだろうと思いながら眠りに落ちた。


おわり
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