「いじめっ子」 The Bully 出所 by Nikki J.
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ジョージは地べたに倒れた。レオに押されたからだ。ジョージはレオを見上げた。レオは身体が大きいわけではない。もっと言えば、身長160センチで体重も60キロだから、小さい方とも言える。だが身体の大きさは実際は関係ない。ジョージは弱虫ウインプなのである。ほとんど誰とであっても、身体で喧嘩をするとなったら、必ず哀れなジョージがしこたま殴られる結果になる。

「見ろよ、このオンナ男をよ!」 レオが嘲った。周りにはジョージの辱めを見に他の生徒たちが集まっていた。「そろそろ泣きだすぞ?」 誰もが大笑いした。

ジョージは泣くのは嫌だったが、でも泣き出しそうになる。どうしてもこらえられない。ジョージは向こうから先生が来るのを見てほっとした。ハーディソン先生だ。「けんか」を止めにこっちに来る。レオや他の生徒はいっせいに散らばった。

ハーディソン先生は手を伸ばし、ジョージはその手を握った。

「ジョージ、君は自分で自分を守るようになれなきゃダメだぞ」

「分かってます、先生」

そうは答えたけど、ジョージには分かっていた。あと2週間ほどでこの高校から卒業する。その時までいじめは続くだろうと。

ジョージは背が高かったが、痩せてひょろひょろしていた。小さいころからいじめの対象となってきた。高校になる頃には、いじめにすっかり慣れていた。他の子供たちは彼に悪口やホモだと呼んで煽り、いじめた。実際、その点について言うと、彼はバイセクシュアルではあるのだが、そのことが重要ではないのである。どんな女の子も彼に話しかけなかったし、ましてやセックスするなど問題外だった。

その出来事のあとは、ジョージにとって幸いなことに、他の生徒は近づく卒業式の方が関心事になり、概して、ジョージを放っておくようになった。2週間が過ぎ、ジョージは卒業した。

*

夏の間、ジョージは家でビデオゲームばかりをして過ごしたが、その夏が終わり、彼は大学に進んだ。ジョージは期待に胸を膨らませていた。彼の専攻は生化学専攻。最初の数日は楽しく過ごした。実際、これから友だちになれるかもしれないと思える人たちとも出会えた。

だが、それも突然瓦解する。キャンパスをぶらぶら歩くレオの姿を見たからだ。ジョージは隠れようとしたが無駄だった。レオに見つかったからである。

その後の流れは、ジョージが予想したようになった。レオはジョージを嘲弄し、まだホモなのかとからかったりである。それに対してジョージは反論すらしなかった。学生たちの多くがそれを見ていた。

その日から後、大学も高校と大差なくなった。ジョージと話しをする学生はほとんどいなくなったし、ましてや彼を友人と思う者は皆無になった。ただひとつだけ明るいことがあり、それは彼が学業で優れていたことだった。そして、たった3年で生化学の学士号を取り卒業。その1年後、修士号を取り、さらにその1年後、博士号を取ったのである。

学生同士の付き合いがほとんどなかったことで時間が十分あり、自分の選んだ分野を探求する機会に恵まれたおかげだろうとジョージは思った。

大学院を出てたった2年が過ぎたころ、彼はほとんどの癌のタイプに効く薬品を開発し、その特許を売却した。その売却により大金を得るとともに、会社の株も与えられた。結果、数百万ドルにもなった。

大成功を収めたお祝いに、ジョージは2ヶ月ほど遊んで過ごした。大金を高価なものを買ったり、美しい女性たちとセックスをするのに使ったり、社交を学んだりである。ひとしきり遊ぶと、やがてジョージはそれに飽きてしまった。別の病気を治す薬の開発に精魂を傾けることも考えたが、たぶん壁にぶち当たるだろうと思った。いや違う。もっと自分のために何かをやりたい。

彼が自分の希望を悟るまで、じっくり考える時間は2週間しかかからなかった。復讐したいと思ったのである。あのレオを懲らしめたい。だが、単に身体的苦痛を与えるのは望まない。

ジョージはある復讐計画を思いついた。その計画は社会実験にもなるものだった(科学者としての彼の頭脳が、そういう部分を入れることを拒めなかったのである)。

早速ジョージは彼がもっとも得意とすることに取り掛かった。すなわち薬を作ることである。復讐を現実にするための化学合成物。

その薬剤を現実に作ってみると、実に簡単にできた。たった数週間で合成を終えたのである。遺伝学や生化学の新しい分野を調査しなければいけなかったが、彼にはしっかりしたモチベーションがあった。

この薬は作成と同様、効果も単純だった。これを取るとレオの身体にいくつかの変化をもたらす。第1に、レオのアヌスと乳首が性感帯になる(乳首自体も少し大きくなるし、興奮すると勃起するようになる)。アヌスは特に敏感になる(もっと言えば、ペニスのもたらす快感を上回るようになる)。第2に、レオの体形も少し変化する。腰回りが少し大きくなり、ウエストは細くなる。また尻も丸みを帯びるようになる。加えて、声質も少し高音になる。肌も柔らかくなり、体毛の大半がなくなるだろう。顔も丸みを帯びる。第3として、ジョージは、ある種のフェロモンに関して、その分泌とそれへの反応も調節した。男性のフェロモンより女性のフェロモンに似たものになる。

この変化は段階を追って生じる。月単位で少しずつ発生してくる。

ジョージは会社の特殊業務部員を雇い、レオの家に忍び込ませた。そしてこの薬物を仕込み、一連の小さなハイテクカメラとマイクをしかけた。ジョージはこの労作の結果がどうなるか、目と耳で確かめたかったからである。

*

レオは驚いて目を覚ました。実に変な夢だった……。正確には思い出せないが…。彼は目をこすり、身体を起こし、投げるようにしてブランケットを剥いだ。ベッドから出て、仕事に行く準備を始める。シャワーを浴び、髭を剃り始めた。でも、途中でやめた。髭剃りの必要がないと気づいたからである。そもそも彼は髭剃りが嫌いだった。

職場につく。彼は投資会社の低レベルのアナリストである。秘書に挨拶もせず、オフィスに入り、デスクについた。彼は勤務時間の大半をインターネットをして過ごす。YouTubeで面白い動画を見たりである。概略的に言って、仕事らしい仕事は何もしない。これがレオにとっての典型的な一日である。

勤務時間が終わると、バーに飲みに出かけ、その後、酔ったまま車で家に帰った。幸い、事故には会わなかった。そして家に入り、カウチにごろりとなってそのまま意識を失った。

翌朝、レオは酷く体調が悪かった。吐き気が止まらず、やむなく職場に欠勤の電話を入れた。次の日になっても良くならなかったら医者に行こうと思った。

*

幸い、次の日は気分が爽快だった。もっと言えば、これほど爽快な気分になのは、ずいぶん久しぶりのことだった。元気に跳ねまわるようにしてシャワーに入った。そして、身体を洗いながら、アヌスの開口部を擦った時だった。なんか違う感じがする。嫌な感じではない。いつもと違う、前より敏感になっている感じだ。

レオは肩をすくめ、シャワーを終えた。職場での一日はほとんど何もなく過ぎた。ただ、乳首が疼き続けてた。多分、発疹か何かだろうとレオは思った。そして、その日もネットを見て勤務時間を過ごしたのだった。

その夜、レオは再び飲みに出た。そして、うまいことに女をひとり引っかけることに成功した。

彼のアパートにふたりで行き、キスしたまま部屋になだれ込んだ。女はゴージャスとは言えないものの、Dカップの胸をしてて、身体の線も良かったし、顔も可愛らしかった。身長はレオより大きかったが、それほど大きいとわけでもない。

部屋に入るとすぐに、ふたりは裸になり、レオは彼女の乳房にキスをし始めた。女はレオのズボンに手を伸ばし、その上から優しく彼のペニスを撫でた。だが、何分もしないうちに、女は手の動きを止めた。

「いったい何なのよ!」

レオは全然、勃起しなかったのである。

「何でもないよ。いいから続けてくれ」

女はさらに何分か続けたが、とうとう諦めた。そしてぎこちない様子でレオの部屋から出て行った。「ふにゃちんのオンナ男!」と独りごとを言いながら。その声はレオには聞こえなかったが、ジョージには聞こえた。

レオは、ちょっと飲み過ぎてしまったんだろうと思い、このことをさっさと忘れることにした。

*

翌朝も、レオは髭を剃る必要がなかった。変だな、と彼は思った。

その次の朝も、やはり髭が生えていなかった。顔を触っても、チクリともしない。そして彼は自分の身体に視線を落とした。体毛が薄くなっている。毛が柔らかく、細くなってるのだ。はっきり生えていると分かるのは、ペニスの上、幅2センチほどの小さな茂みだけ。遠くから見たら、全身ほとんど無毛に見えるだろう。

彼はおかしいなとは思ったが、不安にはならなかった(レオはそれほど賢くはないのである)。引き続き服を着始めると驚き、そして嬉しく思った。スラックスの腰回りが少し緩くなっているのである。体重が落ちて、引き締まってるに違いない。

仕事も変な感じがした。同じ部署の他の男たちとミーティングをしていた時、変な考えが頭に浮かび始めたからである。何となく、彼らがとても逞しそうに見えたのだった。ジムに通い始めたのかなと思った。彼らの逞しそうな腕が素敵に見えた。まあ、単に客観的に事実に気づいただけなんだろうな。レオはそう自分に言って、それで納得した。

その日の夜、彼は再び飲みに出た。だがほとんど飲まなかった。女の子といいことになるチャンスにはまったく恵まれなかった。どうやら、彼女たちは、ハナから彼のことを眼中に置いてないように見えた。

バーを出ながらレオは思った。この次は別の店に行くことにしようと。

*

二日後、レオ自身も、体毛がすっかりなくなってることを認めざるを得なくなっていた(残ってるのはペニスの上の滑走路(参考)状の陰毛だけ)。医者に行こうかと思いかけたけれど、思い直した。無毛の状態が気持ちいいと思ったから。

体重も減り続けた。体重計に乗ると、52キロしかなかった。中学生の頃を最後にこんなに体重が少ないことはなかった。不思議なことがあって、それは体重が落ちてるのは上半身だけのように思えることだった。どちらかと言うと、お尻や腰が前よりちょっと大きくなってる感じがした。レオはただ肩をすくめるだけだった。この男、もう少し想像力を働かせるべきなのである。

その日の職場。彼はデスクに座って、パソコンで動画を見ていた。その時、コロンの広告が画面に出た。シャツを脱いだ、筋肉隆々の男性が雨の中たっている広告。それを見た途端、レオの乳首が固くなった。実際、前から少し大きくなってるとは気づいていたが、大したことじゃないと思っていた。だが今はシャツの中からツンと立って、押し上げている。上着を着てなかったら、彼のことを見たら誰でも彼の乳首に気がついたかもしれない。

レオはただの一瞬の変調だろうと頭を振った。事実を否定できる能力は素晴らしいものだ。

*

そのさらに二日後、レオは服を新しく買わなければいけないと思った。ウエストは細くなり続け、同時に腰がさらに大きく膨らんでいるように思えたからだ。これまでのズボンでは腰やお尻の部分はきつく、一方ウエストはゆるゆるになっているのである。

だが、店に行ったものの、身体に合うものを見つけることができなかった。がっかりしたレオはネットで注文することにし、家に帰り、パソコンを立ち上げた。

見てみると、身体の寸法を入力するとチョイスが出てきて、そこから好きなものを選ぶことができるサイトがあった。そこでレオは巻き尺を取り出し、ウエストを測った。60センチだった。腰を測ると、91センチもあった。さらに、腕の内側、胸囲、さらに肩幅の寸法を測った(肩幅の計測は難しかったが)。そしてその数値を入力した。

レオはスーツを2着、ジーンズを数本、あと普通のTシャツを2着選び、クレジットカードで支払った。

*

二日後、新しい服が送られてきた。早速、喜び勇んで開けた(身体に合わない服を着ることに、すっかりうんざりしていたのである)。不思議なことに、スーツのズボンにはポケットがついてなかったし、ジャケットのボタンも逆の側についていた。レオは肩をすくめ、ともかく試着してみることにした。

無毛のツルツルの脚をズボンに入れ、もう一方の脚も入れる。そして引っぱり上げた。トランクスがズボンの中、捲り上がるのを感じた。レオは、はあーと溜息をつき、ズボンを脱ぎ、そしてトランクスを脱いだ。そして改めて、下半身裸のままズボンを履きなおした。

ぴったりだ。前の頃より太ももとお尻のところがちょっときついものの、他は問題ない。彼はくるりと回って、どんなふうに見えるか確かめた。裾のところが少しひらひらしてる感じがしたが、それはそれでいいかもと彼は思った。

次にシャツを取り上げ、ちょっとボタン締めでてこずったものの何とか着てみた。他のシャツよりちょっときつかったし、裾もちょっと短くてズボンの中に押し込むことができなかった(そもそも、ズボンにはベルトのループもついてなかった)が、着心地はとても良いと感じた。それに着てみた見栄えがいいと思った。職場の女たち、俺に気をつけろよ! と彼は思った。

他の服も同じようにフィットし、やはり同じように彼は満足した。ただ、店に行って、トランクスじゃなくてブリーフを買って来なければと思った。

*

翌日の職場は、レオにとって楽しい限りだった。一日中、みんなの視線を集めている気がした。よっぽど俺が素敵に見えてるんだろうと思ったのだった。実際、何か言い訳を見つけ出しては、社内をこれ見よがしに歩き回ったりすらした(彼は気がついてなかったが、腰を振りながら、である)。

店に行ってブリーフを探した。自分のサイズに近い物もあったが、履いてみると、やっぱりズボンの中で捲り上がり、居心地が悪い。そのことを頭の片隅に入れながら、デスクについた。もちろんほとんど仕事らしい仕事はしない。

その日もあっという間に過ぎた。レオは勤務時間が終わるとすぐに帰宅しようとエレベータに乗った。エレベータには男がひとり乗っていた。背の高いハンサムな黒人男だった。レオはなぜか心臓の鼓動が速くなるのを感じた。

幸いなことに、その男は次の階で降りた。エレベータのドアが閉まった時、レオはハアーっと興奮冷めやらぬ様子で息を吐いた。でもどうしてそうなったのか彼には分からなかった。

その夜、彼は飲みには行かなかった。その代わり、ネットでショッピングを楽しんだ。例のブリーフの捲り上がり問題について、結局、彼は解決案を見つけたのだ。ソング・パンティだ。パンティを2つ、そしてスーツももう2着注文した。さらには、そのスーツにマッチする靴も2足ほど買ったのだった。

*

翌朝、レオはペニスが小さくなったのを知ってちょっと驚いた。ぼんやりとではあるが、しばらく前から小さくなった気がしていたが、漸進的な変化は気づかれぬままになることが多いものである。かつては勃起したら15センチほどあった。決して巨大というわけではないが、小さいというわけでもない。だが、今は、柔らかい時で5センチ、勃起しても8センチがせいぜいだった。

だが、不思議なことに、それはレオにはあまり気にならなかった。もう何週間も、その気にならなかったし、女性と一緒になる機会もなかったので、どのみち、大きくても役に立たなかったからである。

レオ自身は気づいていなかったが、ペニス以上のもっと大きな変化が起きていた。彼の体形自体が大きく変化していたのである。立った時、背中を少し反らす姿勢になっていた。また、手首もほっそりしていた。さらには、腹部はすっかり平らになり、まったくふくらみがなくなっていたのである。

元々幼い顔立ちではあったが、さらに丸みを帯びた顔立ちになっていた。そもそも、筋肉質な体格ではなかったが、今は、どう見ても女性的な身体にしか見えなくなっていた。

*

最近、レオには変なことが起きていた。彼が来ると男たちはドアを押さえてくれて、前とは違った顔で微笑みかけるようになっていた。上司までも、ミーティングの後、歩いていくレオのお尻をトントンと軽く叩いたりする。嫌な感じとかはしなかったが、ただ変な感じなのは確かだ。

*

ある朝、レオはおしっこをしたくなった。彼は何も考えずに、トイレの前、後ろを向いて、便座に腰掛けた。レオが、自分が何をしたか気がついたのは、それから2分ほど経ってからだったが、その方が正しいような気がすると、そう思ったレオだった。というわけで、その日以降、彼は小便をするとき便座に腰掛けるようになった。ちょっと股間が濡れる感じだし、終わった後、拭かなくちゃいけなかったが、これは仕方ないことなのだと思うことにした。

その同じ朝、シャワーを浴び身体を洗ってる時だった。股間を洗うとき、たまたま指がつるりと肛門に入ったのだった。驚いたのは、その時、自分の口から実に悩ましい声が漏れ出たことだった。レオは一度、指を抜き、もう一度入れてみた。すごく気持ちいい。さらに続けて出し入れした。乳首と小さなペニスが勃起してくるのを感じた。さらに出し入れを続け、やがてレオは絶頂に達した。一度もペニスに触っていないのに(というか、ペニスに触ることすら頭に浮かばなかった)。

その日、他にも出来事があった。

それは職場での出来事。電話をしていた時、突然、声が割れて、甲高い声になったのである。レオは声を直そうと咳払いをしたが、直らなかった。そこで彼はわざと低い声を出して、「後でかけ直しますがよろしいでしょうか」と返事した。

どこか調子が優れない。レオは上司のオフィスに行き、早退してもよいか訊いた。

上司は「オーケー、可愛いこちゃん。もう退社してもいいよ」と答えた。

レオはほとんど気づいていなかったが、しばらく前から会社の男たちはレオのことを皮肉まじりのあだ名で呼んでいたのである。レオは、そういう連中なんだと、あだ名のことを無視した。

帰宅中、レオは声についての不思議な問題のことばかり考えていて、他のことはあまり考えなかった。だが、すぐに彼の心は他のことに占領されることになった。注文していた新しい下着が新しい服と共に送られてきたのである。

包みを開き、レオは女の子のように歓声をあげた。そして新しい衣類を試着してみようと、文字通り、着ている服を破るようにして脱ぎ去った。

まずは黒いレースのパンティを手にした(レオは、これをランジェリではなく単なる下着と考えていた)。つるつるの脚にパンティを通す。とっても素敵に見えたし、このソング・パンティを履くとお尻がビックリするほど美しく見える。

その日の午後、早退したにもかかわらず、レオは新しい衣類を試着して過ごした。腰を抱き包むようなスタイルのジーンズに、スーツ類(今のスーツよりちょっと女性的になってる)、そして様々なパンティ。新しいトップ類にはTシャツ、タンクトップ、ドレス・シャツが含まれていた。

レオは、裾がかろうじてへそを隠す程度の黄色のタンクトップとピンク色のソング・パンティを身につけ、パソコンの前に座っていた。この姿、実に気持ちが良かったし、すごくセクシーになってる感じがした。他の新しい衣類も全部、今の自分に完璧にフィットしている。

だがレオは朝のシャワーの時に起きたことを考え続けていた。男があんなことをするのはちょっと変わってるというのは知っていたけど、すごい快感があったのも事実。そこでレオはネットでアダルト・グッズを見てみることにした。別に何か買おうとしたわけではなかったが、ネットで見ているうちに気分が乗ってきて、結局、非常にリアルな形状をしたディルドを注文していた。「自分は大人なのだから、プライバシーで人に迷惑をかけないなら好きなことをやっていいんだ。そもそも誰にも分からないはず」と自分に言い聞かせた。

*

翌日は、レオにとって、こんなに時間が経つのが遅いのかと苦しいくらいだった。この日も会社に欠勤の電話を入れ、一日中、新しいお友達、つまりディルドが来るのを待っていた。レオは、高額費用は気にせず、即日配達の配送を選んでいた。

玄関のチャイムが鳴った時、レオは興奮して大喜びし、キュートで可愛いショートパンツに包まれたお尻を左右に振りながら玄関へと走った。配達人は、包みを渡しながら、意味ありげにレオを見て笑った。もちろんレオはそれに気づかなかったが。

包みを破り、中からディルドを取りだした。パソコンで見たより大きかった。でも、大きいことは良いことでしょ? それは、レオが聞いたこともないポルノ男優のペニスをモデルにしたものだった。

不思議だった。小さな手で大きなディルドを握ってるうちに、アヌスが少し濡れてきたように感じたのである。

レオは裸になった。そして、床に仰向けになり、両脚を大きく広げた。彼はディルドには潤滑を与える必要があると思い、早速、舐めはじめた。同時にもう一方の手を股間に降ろし、アヌスを触り始めた。最初は舐めていたけれど、やがて吸う行為に変わり、すぐに本格的なフェラチオをへと変わっていった。その間もアヌスに指を出し入れしている。

レオは調子に乗りすぎてしまい、それから2分ほどして、絶頂に達した。その間、彼の頭の中では、本物のペニスを舐めしゃぶってるイメージが踊っていた。

ようやく、充分、ディルドの準備ができたと満足し、レオはそれを肛門へとあてがった。最初、これは大きすぎたかもしれないと思った。頭部がなかなか入って行きそうにないからだ。だが、いったん身体の力を抜いてみたら、するりと入り始めた。

片手で勃起した乳首をいじりながら、ゆっくりと全部挿入した。中を満たされる感覚を味わいたいと思ったので、最初はゆっくりと行うつもりだった。だが、それは長くは持たなかった。いつの間にか、激しく出し入れをするように変わっていた。できるだけ早く入れたり抜いたりを繰り返し、その間、ずっと快感の叫び声を上げていた。何度も絶頂に達してる気がした。あまりにイキっぱなしになっていたので、もはや射精もせず、ただイッた瞬間、身体を強張らせ、ピクピクと痙攣するだけになっていた。オーガズムの回数も分からなくなっていたし、しかも、一度もペニスに触っていなかったのである。

2時間ほど続け、レオは疲れ切った状態になり、その影響で彼はうとうとし始めた。

興奮でぼんやりした意識の中、この1ヶ月半の出来事のすべてが彼の脳裏に浮かんだ。だが、不思議なことにレオはほとんど不安にならなかった。いま自分がしたいことは分かってるし、それをする方法も分かってると思った。

そして、再びディルドのことを頭に浮かべた。さらにそれから2時間ほど、レオは疑似ペニスで快楽をむさぼり、そしてその後、消耗したあげく眠りに落ちたのだった。

*

翌朝、レオは一番セクシーと思った服を着た。ズボンは肌にぴっちりで、お尻を心地よく包んでくれるものを選んだ。彼はパンティも履かなかった。ジャケットは腰のところを太いベルトで結んだ。これだと、腰のあたりの曲線を強調できる。シャツもボタンを外し、肌が少し見えるようにした。そして仕上げはヒール高8センチのハイヒールだった(この1週間ほど、ハイヒールを履いて歩く練習をしていたのである)。その姿でレオは会社に向かった。

午前の勤務時間が半分ほど過ぎたころ、レオは上司に呼び出された。

レオは上司にこう言われた。「レオ、この1ヵ月ほどの君の逸脱行動の理由から、君と我が社は袂を分かつのが最善であると決定したよ」

レオはビックリした。「逸脱行動?」

「君、自分の服装を見てみたまえ。転換とか言うのか? 君がその転換とやらをしているのかどうか分からんが、そんなことは大きな問題ではない。問題は、最近、君はかなり仕事をさぼってきてるのだよ」

レオはうつむいた。確かに女性っぽい服装をしてるのは認めるけど、でも、これは自分に似合ってると思うから…。

「でも…」

「でもはなしだ。君はクビだよ」

「何かありませんか?」 レオは聞いた。そしてあるアイデアがひらめいた。「別の仕事はどうでしょう? 何か一時的な仕事で。私がまだ会社の役に立てると証明したいんです」

レオは藁にもすがる思いだった。仕事は必要だ。

「あるとしたら、下級のオフィス・ガールの仕事くらいだが。まあ、あれは…」

「やります!」 とレオは言った。

「だが…あれは、あまり給料が良くないぞ。だが、君がしたいと言うなら…」

レオは笑顔になって立ちあがった。そして上司のところに近寄り、何も考えずに、優しくちょっと抱きついた。「決して、がっかりさせません」

「うむ…、まあ、そうなら…。ではミセス・スペンサーのところに行きなさい。彼女が君に仕事を与えるだろう。明日から始めてよろしい」

「はい、かしこまりました!」 とレオは挨拶し、上司の部屋を出ようとした。

「ああ、レオ?」 と上司は声をかけた。レオは振り向いた。「今日の君は素敵だよ」

オフィスに戻ったレオは自分の荷物をまとめた(彼はそもそも荷物が少ない)。そして帰宅し、金銭の計算をした。新しい仕事での給与では、借金を払えないことに気がつく。

この問題をどうしようか、彼は徹夜してでも考えようと思った。だが、この夜も彼はディルド遊びをし、そして眠りについたのだった。

*

翌日、ミセス・スペンサーがレオに説明した。「ここで働く女の子たちは、みなスカートを履きます。だからあなたもスカートを買いなさい。短ければ短いほどいいわね。会社からはそう要求されてるわけじゃないけど、男性社員はみな可愛い脚を見るのが好きだし、私たちの仕事は、彼らを幸せにすることだから」

「でも…」

「でもはなし! ここの仕事も悪くはないわよ。タイピングと電話の受け答え。あと、フィリップス氏の言うことは、基本的にどんなことでもすること。フィリップス氏があなたの上司。だいたいそんなところね。たいした能力は必要ないわ」

レオは頷き、デスクに座った。小さなデスクだった。誰かが置いていったらしいマグカップがあった。新しい上司がピンク色のカップにしろと言ったらしい。

ミセス・スペンサーが振り返って、付け加えた。「あっ、それから。もうちょっとお化粧をして、その髪を何とかしなさいね。あなたは可愛いけど、それだけ。もうちょっと努力する必要があるわ」

「はい、分かりました」 とレオは答えた。

その日、レオは、こんなに働いたことは、ここ数年なかったなあと思った。フィリップス氏は、彼に無数の仕事のリストを用意しているように思われた。でも、彼はハンサムな人だったのがレオには幸いだった。チョコレート色の肌をして、背が高く、逞しい身体をしていた。

雑用をしながら、レオは家計のことを心配した。大学時代、彼はウェイターのアルバイトをしたことがあった。ちょっとお金を稼ぐためにアルバイトをしてみようかとレオは考えた。

*

そういうわけで、レオはウェイターの求人募集広告を探した。見つかったのはひとつだけ、ストリップ・クラブでの募集だった。かつてレオが常連客となっていたクラブである。それを見て、レオは、「まあ、いいか」と肩をすくめた。募集広告には別に女性でなければならないとは書いてなかった。

午後7時ごろ、レオはストリップ・クラブの店に入った。時刻的に当然だが、店は客でにぎわっていて、ステージではトップレスの女性たちが踊っていた。だがレオはダンサーたちにはほとんど目もくれなかった。

この日、レオは買ったばかりの、ショートパンツとキュートなタンクトップの姿を選んだ。ショートパンツはとても丈の短く脚を露出したものだし、ヒップのところも露出気味のものだったし、タンクトップもストラップ部分はスパゲッティのような紐で、おへそが出そうな丈のものだった。

バーカウンターに近づくと、バーテンが声をかけてきた。レオはバーテンの逞しそうな腕に、まず、目を奪われた。

「飲み物は?」

「ウェイターのアルバイトの件で来たんですが…」 とレオはおどおどと答えた。

バーテンはレオを頭のてっぺんからつま先まで一瞥し、「ちょっと待ってくれ」 と言い、奥の事務所へ引っ込んだ。2分ほどして、別の男が出てきた。ちょっと肥満気味の男で、毛深いのが特徴だった。

「ちょっとオッパイがちいせえな。くるっと回って見せてくれ」と男は言い、レオは言われた通りにした。「まあ、いけそうだな。これまで、この仕事の経験は?」

「あります」とレオは頷いた。

「じゃあ、彼女にユニフォームをやってやれ。働かせることにしよう」 と大男はバーテンに言った。

「雇ってもらえるんですか?」

「一時的にな。今夜一晩、うまくやれたら、正式に雇うことにする。…で、あんたの名前は?」

「リア…。私の名前はリアです」 とレオは答えた。

「オーケー、リア! 着替えをして、仕事についてくれ」

バーテンはリアに小さく丸められた衣装とヒール高10センチほどのハイヒールを渡した。

「更衣室は奥にある。空いてるロッカーを使っていいぞ。着替えたら、ここに戻ってくるんだ」

リアは衣類を受け取り、奥の更衣室に向かった。2ヶ月ほど前の彼だったら、そのロッカールームの光景にこの上なく興奮したことだろう。ゴージャスな女たちがほとんど全裸でいるのだから。脚にローションを塗ってる女もいれば、ストレッチング体操をしてる女や化粧をしてる女もいる。しかし、リアはその女たちにほとんど気を取られず、すぐに空いてるロッカーに向かった。

早速、着替えを始めた。まずはシャツから脱いだ。

「そのオッパイ、何とかしないとダメね」 と後ろから声がした。「知ってると思うけど、クラブで払ってくれるわよ」

振り返ると、綺麗で脚の長いブロンド女性がいた。

「私、ステファニ。でも、お客に訊かれたら、キャンディという名前だと答えてね」 と彼女は笑った。笑うのにあわせて、完璧と言えるCカップの乳房がぶるんぶるんと揺れた。「私、これからショーに出なくちゃいけないけど、何か必要なものがあったら、私に言ってくれていいわよ」

リアは頷いた。

キャンディが更衣室を出て行った後、リアはショートパンツを脱ぎ、新しいユニフォームを調べた。それは、パッド入りのブラジャー(Aカップ)とボーイ・ショーツ(参考)で、両方ともピンク色だった。

リアは肩をすくめながら、ショーツを履いた。注意して、小さくなってるペニスを適切にしまうことも忘れなかった。それから、多少苦労したけど、ブラジャーも身につけ、ハイヒールを履いた。ヒールについては、前から履く練習をしてて、運が良かったと感謝した。

着替えを済ませ、リアはバーテンの元に戻った。バーテンはダンと言う名前だった。

「じゃあ、準備はいいな?」

リアが頷くと、「ようし、仕事開始だ」 とダンは言った。

その夜は慌ただしく過ぎた。お色気を振りまくことは、自然にできたように思え、チップもかなり良かった。何回かお尻をつねられたし、手で揉んでくる感じもあったが、概して楽しい夜だった。

リアは、仕事を終え帰ろうとすると、店長に事務室に来るよう言われた。

事務室に行くと、店長はリアにドアを閉めるように言い、言われた通りにすると、彼は続けた。

「今夜はかなり良かったか?」

リアは頷いた。

「よし。それなら、お前を雇うことにしよう」

リアはにっこりした。

「…ただ、ひとつ条件がある」 と店長は立ち上がり、ズボンのチャックを降ろした。

リアは店長が何を求めているか知っていたし、こういうこともあるだろうと予想していたところもあった。できれば、もっとイイ男だったらいいのにと思ってた。

ともあれ、リアは従順に床にひざまずき、店長のズボンの中に手を入れ、中からまあまあのサイズのペニスを引っぱりだした。以前のレオのそれより、ちょっと大きいくらいのペニスだった。

リアは、優しくそれをしごきながら、脳味噌を絞って、以前、女性にフェラをされた時、どうされた時が気持ち良かったか思い出していた。だが、実際には、リアはそんなことを考える必要はなかった。彼の本能の方が上回ったからである。

リアは先端を舐め、生れて初めてのおちんちんを味わった。それから、睾丸へと舌を這わせ、そこから焦らすように肉茎にキスをしつつ、先端に戻った。

そうして、ようやく亀頭を口に含み、そこを舌で撫でまわし、また口から出すサイクルを開始した。その間も片手で睾丸を優しくいじり続け、もう一方の手を自分の胸に持っていき、固くなった乳首をいじった。

やがて店長は片手をリアの頭に添え、全長を口に入れるまでぐいっと引き寄せた。頭を上下に振る動作が始まった。それは、店長がリアの口に精を放つまで続いた。塩辛い味がしたけど、リアにとって不快な味ではなかった。リアは口に放たれたものを、しっかりと飲み下した。

店長はズボンのチャックを上げながら、床にひざまずいたままのリアに「じゃあ、また明日」と言った。

リアは、これで今夜の仕事は済んだのだと分かった。

*

レオはパニックになっていた。前日、スカートを買うのを忘れてしまったからだ。できれば、フィリップス氏が気にしなければいいんだけど。念のため、レオは一番セクシーな、タイトなドレススーツを着た。

会社に行き、デスクに座って、たった30分後のことだった。フィリップス氏にオフィスに来るよう呼び出されたのだった。

「ミセス・スペンサーに非公式の服装規定について話しをされたはずだが?」

「はい、でも……」

フィリップス氏は途中で遮った。「だが、お前は服装規定を無視することにしたということだな?」

レオが答えられずにいると、フィリップス氏は続けた。「まあ、規則を破ったら、処罰を受けなければならない。こっちへ来たまえ」

レオが近づくと、フィリップス氏は命令した。

「ズボンを脱ぎなさい」

ためらっていると、さらに強い口調が飛んできた。

「今すぐ!」

レオは言われた通りにした。幸い、今日はパンティを履いていた(ピンク色のソング・パンティ)。フィリップス氏はレオを掴み、太ももの上に覆い被らせた。

そして彼はスパンキングを始めた。かなり強く。レオは最初はもがき逃れようとしたが、フィリップス氏の方がはるかに強かった。結局、レオはしくしく泣きながら、甘んじて叩かれるままになった。

「オフィスガールは」 ピシャリ! 「決して」 ピシャリ! 「ズボンを」 ピシャリ! 「履かぬこと」 ピシャリ!

フィリップス氏から解放された時には、レオのお尻は真っ赤になっていた。レオはパンティ姿でめそめそ泣きながら立った。

「今すぐ、店に行き、ミニスカートとストッキングを買ってくること。それに着替えたら戻って来なさい。こういうことは二度としたくないものだ」

「承知しました」

レオはズボンを履き、オフィスを出て、ハンドバッグを取って店に向かった(ちなみに、彼が履くズボンにはポケットがないので、いつからか、彼はハンドバッグを持つようになっていた)。

お尻がヒリヒリしていなかったら、レオはこのショッピングを楽しんだことだろう。彼は曜日ごとに変えられるよう、5着選び購入した。すべてミニスカートで、タイトなものとゆったりとしたものを混ぜた。これならフィリップス氏に許容してもらえるのではと期待した。

レオは一番キュートと思ったスカートを履き、職場に戻った。

フィリップス氏はスパンキングのことにまったく触れず、何事もなかったような顔をしていた。

*

その夜、クラブでの仕事は前日と同じように進行した。仕事終わりのフェラチオも含めてである。レオは家に戻るとすぐにディルドを使って自慰をし、その後、バブルバスに入ってくつろいだ。お風呂からあがったら、お化粧の練習を始めようと思った。その一時間後、彼はすっかり化粧のコツを飲み込み、その結果に極めて満足した。

それから髪の毛を何とかしようと試みた。長さは今はあごのあたりまでに伸びている。前から伸ばし続けてきたのだが、どういうふうにスタイルを決めてよいか分からなかった。結局、ヘアサロンに行くことに決め、翌日行く予約を取った。

少なくとも今日は金曜の夜。だから翌朝はゆっくり眠ることができる。レオは、ベッドに入りながらフィリップス氏にされたスパンキングのことを思い出していた。不思議なことに彼の乳首は勃起していた。

*

翌日、レオはヘアサロンに行った。サロンの女性がどういうふうにするのか分からず、彼は、ただ、「いい感じに決めて」とだけ伝えた。サロンの美容師はその要望通りの仕事をした。彼は結果に満足だった。

その後、レオはまたも買い物をした。彼は、この日の夜、ある大きなことをしようと計画しており、それにふさわしい服装が必要だったのである。

選んだ服は、丈の短いピンク色のドレス(彼はピンク色が大好きになっていた)。胸元は極端に切れ込んでいる(ほとんど、おへそのところまで前が開いている)し、背中もほとんど丸見えになっているデザインだった。この丈の短さなら、前屈みになればお尻の下のところがすっかり見えるだろう。彼は、このドレスにマッチするストラップのハイヒールも買った。

次に、レオは耳とおへそにピアスをした。クラブで働く女の子たちのたいていがおへそにピアスをしているのを見ていて、とてもセクシーだと思ったのだ。

ピアス店の男性店員に勧められて、彼はお尻の少し上に小さな星のタトゥもしてもらった。お尻の割れ目が始まるすぐ上のところにであった。

買い物を終え、レオは家に戻り、香水入りのバブルバスに入った。念のためと、「あそこ」をしっかりきれいにしておくべきだと思い、浣腸をした。

ようやくすべてが準備完了となり、レオは鏡を見た。鏡の中、まさに望んでいた姿があった。とてもセクシーなクラブ好きの遊び女(もっとも胸は平らだったけど)。

*

レオは踊った。しばらく前から女の子のような動き方をしていたのは知っていたが、女の子のように踊れるとは知らなかった。男たちは彼と踊り、彼は男たちの股間にお尻を擦りつけ、彼らのペニスが固くなるのを感じた。男たちは彼の体を触りまくった。上から下まで触りまくり、彼のお尻を掴み、乳首をいじりまくった。

男たちはレオにまともな乳房がないことなど、全然、気にしてないように思えた。

しばらく経ち、レオはある男を見つけた。運の良い男と言える、レオは彼の耳に囁きかけた。

「私と一緒に家に来ない?」

彼は体の大きく逞しい黒人だった。彼は説得など必要としなかった。レオはその男を簡単に家へと誘うことができた。

*

男の名前はビンセントという。レオが家に着くまで得た情報はそれだけだった。レオはフェラをするのに忙しかったから。

男が車を止め、家に入ろうとした時、レオが止めた。

「ダメ、ここでやって!」

そう言ってパンティを脱ぎ、ビンセントの上にまたがった。手を後ろにもっていき、ビンセントのペニスをアヌスに導き入れ、早速、動き始めた。

思い切り喘ぎ、よがり声を上げながら、レオはビンセントがイクまで激しく動き続けた。レオはアヌスから精液が滴り落ちるのを感じながら、車から出て玄関へと歩き、そしてビンセントは走り去った。

*

次の月曜日。デスクに座り、タイプをしていた時、レオはフィリップス氏にオフィスに呼び出された。

ドアを閉めると、フィリップス氏が言った。

「そろそろ、お前のきつくて可愛い尻にヤッテやろうかと思うんだが、どうだ? パンティを脱いで、このデスクに覆いかぶされ」

レオは、またスパンキングされるのは嫌だったので、何も言わなかった。命令に従って、デスクに覆いかぶさり、自分でスカートを捲り上げ、ツルツルの丸いお尻を露出した。

フィリップス氏はレオのお尻を愛しそうに撫でまわし、その後、遊び半分でピシャリと叩いた。レオはお尻の肉がぷるぷると震えるのを感じた。さらに、背後でフィリップス氏がチャックを降ろす音を聞き、アヌスが濡れてくるのを感じた。

フィリップス氏はかなり激しくレオを犯した。まるで杭打ち機のように、激しく出し入れを繰り返した。レオの髪の毛を鷲づかみし、ぐいぐい引っ張りながら犯した。レオは痛みに小さく悲鳴を上げたが、すぐに苦痛の声はひっこめた。代わりに、どうしても別の声が出てしまう。淫らなよがり声だった。しかもちょっと声が大きかったかもしれない。後から思うと、彼の声は、オフィスにいた人の大半に聞こえていたと思う。

その行為はすぐに終わった。レオは、アヌスからスペルマを垂れ流しながら、デスクに覆いかぶさったままでいた。背後で、フィリップス氏はチャックを上げ、彼に言った。

「もう、行ってよい」

レオはフィリップス氏のデスクからティッシュを取って、お尻からの流れをできるだけ止め、それからパンティを引き上げて、スカートを直した。そして、「ありがとうございました」 と言い、部屋を出た。

*

続く2週間も、同じようなパターンで進んだ。フィリップス氏はほとんど毎日レオを犯した。レオは、フィリップス氏がレオに小さなペニスがついてることを知ってるのかどうか、よく分からなかった。知ってるに違いないとは思ったが、それについて一言も触れないので、よく分からなかったのだった。

クラブの仕事の方も順調だった。レオはかなりチップをもらえるようになっていたし、男たちにちやほやされることが楽しくなっていた。週末は、少なくとも2週に一回は、ダンスクラブに行って、知らない男を引っかけてくるようになっていた。大きなペニスも、小さなペニスも、白人のペニスも、黒人のペニスも、全部、体験したし、どれも楽しんだ。だが、やはり、大きな黒ペニスが一番好きだった。男たちの中にはレオの小さなペニスに気づいた者たちがいたが、誰も、気にしていないようで、皆、お構いなしにレオに打ち込みを続けた。

ある金曜日の夜、レオは、ダンスフロアでお尻を振って踊っていた時、見覚えのある顔に気づいた。バイト先のクラブでストリッパーをしているキャンディだった。曲が終わった後、レオはキャンディのところに歩み寄った。クラブの男たちの少なくとも半分は、レオがどこに行くのかと目で追った。もちろんレオはそれに気づいている。

「ねえ、あなた」 とレオはキャンディに声をかけ、ハグをした。ふたりは他愛ないおしゃべりを始めた。

するとあるところで、キャンディが言った。

「ねえ、あなたって、とてもいい動きをしてるわよ。クラブでダンスをするのを考えてるの? だとしたら、あなた、人気が出ると思うわ」

レオは顔を赤らめた。「それをするには、大事なものがないから」 と自分の胸を指差した。

「そんなの私も同じだったわ。最初に来た時は。でも、これのお金、クラブが出してくれるのよ」 とキャンディは自分の乳房を両手で押さえて見せた。

もうしばらく会話した後、キャンディは、明日の朝、早いのと言って、レオと別れた。レオはダンスフロアに戻って、また踊り始めた。

その日の夜、レオは生れて初めて3Pを経験した。大学生風の(ちょっとバカっぽいが、ものすごくイケメンの)若者ふたりを引っかけ、家に連れ込んだ。アヌスに1本突っ込まれながら、もう1本をおしゃぶりして、レオは天国にいる気分だった。複数の仕事をしなければいけないので大変だったが、喜んで成し遂げた。

一番良かった点は、男がふたりだと、スタミナも2倍になるということ。レオは、ほぼ3時間、ぶっ続けで犯された。ふたりが帰った時には、アヌスから白濁が流れていたばかりでなく、胸にも、顔にも、さらには彼の小さなペニスにもドロドロをかけられていた(あのふたりは、レオに小さなペニスがあることなど気にしてなかったようだ)。

疲れきって横たわりながら、レオはキャンディが言ったことが頭から離れないと感じていた。大きなおっぱいが大好きな男は多い。次のステップが何になるかは論理的に自明だった。

*

豊胸手術をしたいという申し出は、クラブの支配人から熱烈な支持を得、直ちに承認された(もちろん、素早くフェラをした後ではあったが)。というわけで、2週間後、レオはBカップの乳房を誇らしげに見せていた。

胸の重さにはちょっと慣れが必要だったが、すでにレオは女性のような挙動は会得していたので、問題なかった。職場で、仕事関係の電話を終えるとすぐに、フィリップス氏にオフィスに来るよう呼び出された。どんな用件か、レオには分かっていた。

レオがオフィスに行くと、フィリップス氏は、「ドアを閉めて、ブラインドを降ろせ」 と命じた。レオは、いつも通りに命令に従った。

「服を脱げ。お前の新しいおっぱいを見たいからな」

レオはブラウスのボタンを外し始めた。ゆっくりと焦らすように外していき、脱ぎ去った。今日のブラは黒のレースブラ。次にスカートのチャックを降ろし、床に落ちるがままにした。落ちたスカートから、歩み出て、フィリップス氏に、お揃いのガーターとソング・パンティとストッキングを見せた。

続いて、ブラジャーのホックをはずし、ストラップから腕を抜いた。腕を抜く時、腕をちょっと前に突き出さなければならなかった。それから、恥ずかしそうに前を隠しながらパンティを脱いだ。

フィリップス氏は、レオの小さなペニスを見て、少しくすくす笑った。

「おや、可愛いのをつけてるな。どうりでお前はなよなよしてるわけだ」

レオは、ガーターとストッキングだけの姿でフィリップス氏の前に立った。またスパンキングされるのだけは御免だったから。

フィリップス氏はズボンのチャックを降ろし、ズボンと下着を脱ぎ、ペニスを露わにした。そして、椅子にのけぞるようにして座り、「乗っかれ」と言った。

レオはできるだけセクシーにゆったりとした足取りでフィリップス氏に近づき、彼の下腹部にまたがった。後ろに手を伸ばし、フィリップス氏の大きなペニスを握り、自分のアヌスに導き入れた。簡単に入った。そして早速、カウガールのように乗馬を始めた。その動きにあわせて、彼の新しい乳房が激しく上下に揺れた。いつも通りに、フィリップス氏はレオに中出しした。

*

レアが、ダンサーとしてデビューする日が来た。不安でドキドキしていた。服は可愛い女子高生風の服にした。ひざ丈のストッキングを履き、髪はピッグ・テール(参考)で決めた。スカートはとても短く、お尻の頬すら隠せていない。シャツは白で、裾を胸のちょうど下のところで結んだ。

「さあ、新しい娘が登場! みんなで歓迎しよう、チェリーだ!」 DJがアナウンスした。これを合図にステージに上がる。彼の舞台名はチェリーだ。

リアはカーテンをくぐってステージに歩み出た。ビートに合わせて歩を進め、ハイヒールでリズムを刻む。客席を見たら、お客がかなりいるのに気づいた。

リアはルーティン通りのダンスを行った。誘惑するようなダンスをしながら、徐々に服を脱いでいく。プッシュアップ・ブラから乳房を出すと、観客は喝采を上げ、1ドル札をステージに投げ込んだ。さらに、男たちが騒ぐ中、Gストリング・パンティだけの格好で踊り、ポールにつかまり、くるくる回った。リアはお尻や乳房を男たちの顔面に押し付けることもやった。これをすると5ドル札が飛んでくる。

全体的に、よいショーだったと言え、リアは、飲み物の給仕でなら1週間の労働を要するお金を上回るお金を儲けた。曲が終わると、投げ込まれたお金や脱ぎ散らかした衣類を拾い集め、舞台裏に戻った。

楽屋で、ブラをつける時、何人かのストリッパーたちが彼に祝福の言葉を与えた。

*

その数日後、レオは会社を辞めた。ストリップの方がはるかに儲けがあったから。フィリップス氏のおちんちんには後ろ髪を引かれる感じだったが、仕事自体には未練はなかった。

何週間か経ち、レオの生活は一定の型に落ち着いていた。セックスを誘われることもあり、たいていその申し出を受け入れた(かなりのお金をオファーされるのである)。そして多くの場合、彼は最後にはシャンパン・ルーム(参考)で不特定多数の男たちにフェラをすることになるのである。

ある夜、リアが(エッチな婦人警察官の役で)ダンスを終えた後、バーテンのダンがロッカー・ルームに来て、言った。

「リア、お前に個人ダンスをしてほしいと言ってる男が外にいるんだが」

「いいわよ」 とリアはダンの後について、クラブへと出た。

ダンは、痩せた背の高い男にリアを引き連れた。漠然とどこかで見覚えのある男だった。多分、常連客ね、とリアは思った。

「お客さん、中に行きましょ」 とリアは男の手を引いて、奥の部屋へと向かった。

リアは男を椅子に座らせ、ダンスを始めた。ブラジャーを脱ぐまでたいした時間もかけず、早速、乳房を男の顔に擦り、お尻を勃起したペニスに擦りつけていた。それを数分続けると、リアも行為に嵌まってきて、ズボンの上から男の股間を擦り始めた。最後には、床にひざまずき、男のズボンのチャックを降ろし、ペニスを引っぱりだした。上目遣いに、客の目を見ながら、そのペニスを口に入れ、吸い始めた。

それから、今度はパイずりを始めた。リアは乳房ができたことで、これが一番好きだった。やっているととてもイヤラシイ女になった気がするから。男はリアの乳房に射精した。

しばらく休んだ後、男はリアに顔を近づけ、こう言った。

「僕のことを覚えていないんだね?」

リアはよく分からず、「常連さん?」

男は頭を横に振った。「違う」

「じゃあ、どうして、あたしにあなたのこと分かるのかしら?」 とリアは笑顔で訊いた。

「僕の名前はジョージ。ジョージ・ロビンソン。高校時代にお互い知ってたはずだが。今はチンポ舐めのおかまになってるのは誰かな?」

「誰って…」

「いろいろ夢を描いたが、こんなにうまくいくとは思っていなかったよ。ちょっとは抵抗するんじゃないかと思ったんだが。だが、違った。君は変化を喜んで受け入れて、無意識的に周りの女性たちの真似までし始めた…」

リアが混乱した顔をしてるのを見て、ジョージは続けた。「君にこれをしたのは僕なんだよ。僕は君をチンポ狂いの可愛い淫乱に変えた」

そう言って、ジョージは立ち上がり、100ドル札をリアに投げ、ドアの向こうに姿を消した。

*

ジョージは想像できないほど嬉しかった。とうとう復讐を成し遂げた。予想はしていなかったが、あの変化、男たちに惹かれるようになる変化がレオの意識下に働きかけ、さらなる変化に拍車をかけたのだ。レオは意識下では、自分が求めていることが分かっていたのだろう。本人が気づいていなかっただけ。その意識下のレオが、レオに求めるものを手に入れる道を進ませた。

最初は、単に、女性の歩き方や、立ち方、姿勢や振舞い真似することから始まった。次に服装だ。意識の上では、女性的な服装を否定してるものの、無意識的にそういう服装をするように変わった。最後に、意識下の実態に意識可能な心が追いつく頃になると、もうすでに後戻りするにははるかに手遅れになっていた。その頃にはレオはすっかりハマっていて、ジョージが思い描いたよりはるかに先に進むようになったのだった。

ジョージは、単に、レオをちょっとだけ女性的にして、ゲイっぽくすることだけを望んでいた。だが彼は、結果的に、レオをちんぽに飢えた淫乱ストリッパーへと変えたのである。

ジョージの電話が鳴った。

「もしもし?」

「もしもし、ジョージかな。君が私を覚えているか分からないが、私の名はオマール・ベルだ」

「あ、はい! ベル博士。ご機嫌いかがですか?」

表面的な挨拶をやりとりした後、ベル博士は電話をかけた本題に入った。

「君が、遺伝子工学の分野で驚嘆すべきことをしていると聞いている。そこでだが、私のあるちょっとしたプロジェクトに関して、君と一緒に研究できないかと思ってね」

「ああ、いや、アレについては今は終了しようと思ってるんです。ですが、僕の研究結果を買い取りたいとおっしゃるなら、もちろんお売りできますよ」

「カネなら問題はない。言い値で買おう」 とベル博士は言った。


おわり
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