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Skinny-dipping 「裸の水浴び」
「さあ、これでどう? 次はキミだよ、いい? それにさ、そんな目つきでボクを見るの止めてくれない?」
「そんな目つきって?」
「知らないけどさ、まるでボクを女の子を見るみたいな感じで見てるよ。キモイよ、それ」
「そうか? ごめん」
「そうだよ。それに、この、裸になって水浴びするってのも、ちょっと変だよ。キミも本当はそう思ってるんだろ? なんて言うか、女の子たちに服を脱いで泳ごうよって言い寄るっていうのなら話は分かるよ。その手のことなら、ボクも付き合うよ。でも、キミはもう事実上1ヶ月くらい前から、ボクにそうしようって言い続けてきてるんだよ」
「ごめん」
「謝ってばかりだね」
「ああ、でも、トニー。本当のことを言えば、キミは本当に女の子のように見えてるんだ」
「ええ? バカなことを言うのはヤメテよ」
「俺はマジで言ってるよ。その長い髪の毛のせいだけじゃないよ。というか、最近は、みんな、同じことを言ってるんだよ。もし、そのカラダに膨らんだ胸がついたら、もう、どう見たって女の子にしか見えなくなる」
「くだらないよ、カレブ。ほんとに馬鹿げてる。このボクのことについて話してるんだよね? どうしてこのボクが女の子に見えるっていうの?」
「ああ、分かってるよ。俺だって気が狂いそうだ。だけど、去年1年の間に、キミの体重がどんどん減り始めただろう? どうやって、そんなに減らせたのか分からないけど……ともかく、キミが痩せ始めてから、キミのカラダは、どんどん女性的になってきてるじゃないか。むしろ、キミ自身がそれに気づかないのが俺には分からないよ」
「バカげてることだから、そもそも気づきようがないんじゃない? とんでもない冗談だよ、カレブ。ほんと気が狂ってるって。なのに、そんなに真面目に受け取るなんて、キミもどうかしてるよ」
「ああ、でも、俺は……」
「あれ? そのズボンの中のモノ。ボクになんとかしてほしいと思ってる? だったら、してあげてもいいよ。ふたりで泳いでる間、しょっちゅうキミの勃起でカラダを突っつかれるのはゴメンだからね」
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