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Best friends 「親友」
「ボクは、君のためなら、何でもするって分かってるよね?」
「もちろん分かってる。それに、俺もお前のためなら何でもするぜ。親友というのはそういうもんだもんな」
「うん。でも、ちょっと思うんだけど……これってちょっとゲイっぽくない? ていうか、いつも女の子っぽいポーズをとるってことは分かってるんだ。君は困っていたし、君の両親は、君がガールフレンドを連れて現れるのを期待していたのも知ってる。ボクは、事情を知らなかったら、危うく、シャーナが君を捨てたことを君の両親に言いかけるところだったよ。そんなことを言ったら、君の両親がどんなふうになってしまうかも知ってたしね。だけど、これって……」
「いや、お前は俺の親のことを本当には分かっていねえよ。母親に会うたび、いつ孫の顔を見せてくれるんだってしつこく聞いてくるんだ。それに父親はもっとひどい。父親は孫なんかどうでもいいと思ってる。ただ、父親としては、俺が女の子の肩に腕を回してないと、みんなが俺はどこか変なんじゃないのかって思うって、そんなことだけを心配してるんだ。それで、俺が言うことをきかないと、いきなり俺を切り捨てるんだぜ。前にも一回あったんだ、そういうこと。だから、彼女を連れて行かなかったら、うちの親は、全然ためらわずに、そういうことするに決まってるんだ」
「ああ、そうだね。分かるよ。了解した。だから、ボクはここにいるわけだよね。だから、ボクはシャーナが置いていった服を着てるわけだよね」
「それに、お前は、シャーナの服がよく似合うしな。誓ってもいいが、お前、シャーナなんかより、ずっと可愛いぜ」
「ありがとう。……でも……。ボクは別に批判的になるわけでもなければ、ホモ嫌いだとか、そういうことを言うつもりはないんだけど……でも、ひとつだけ釈然としないことがあって……。ていうか、今はここに誰もいないだろ? この部屋で何が起きてるか、君の両親が知るなんて、あり得ないわけだろ? だったら……何て言うか……本当にしなくちゃいけないのかあなって……つまり、その……ボクたち、エッチしなくちゃいけないの?」
「前にも言っただろ? 普段から本当にセックスしてないと、そういう関係だって、親たちにはすぐにバレてしまうもんなんだよ。セックスしてる間柄だと、行動が微妙に変わるんだ。誰でも知ってることだよ」
「うん。多分そうなんだろうな。でも、なんかちょっとゲイっぽい感じがするんだよ、君がその……アレをすると……」
「俺がお前をヤルと、だろ? そういうところは気にしなくていいんだ。ゲイなんかじゃねえよ。友達が友達を助けてあげてるって、それだけのことなんだからさ」
「うん……多分ね……」
「お前なら分かってくれると思ったよ。だから、な? 四つん這いになれよ。お前のお尻、すごくセクシーなんだぜ? さっきから、俺、一発やりたくてしょうがねえんだ」
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