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Meant to be 「なるべくしてなったこと」

「一体何なの? 言っておくけど、あたしをなだめるために、『別に』なんて言わないでよね。あなたが何か思ってるなんて、あたしにははっきり分かるんだから」

「レイチェル、私に何を言わせたいんだ。何を話させたいんだ?」

「本当のことよ」

「よかろう。本当のことを知りたいんだね? 話すよ。私はドン引きしてるんだ。これでいいかい?」

「あたしがおちんちんを持ってるから?」

「私が結婚してるからだよ! キミの脚の間にあるモノなんて、全然、気にしてない。そんなの私には何の意味もないことは、キミも知ってるじゃないか。私が気にしてるのは、この3ヶ月、私がモニカに隠れて浮気してるという事実なんだ。彼女はそんな目にあうべき人じゃない」

「じゃあ、あたしたちは、どんな目にあうべきだというの?」

「私は彼女に責任があるんだ。神の前で『死がふたりを別つまで』と誓ったのだよ、私は」

「でも、あなたは私にも責任を誓ったわよね? ずいぶん前のことだけど。あたしたち、高校生だった頃。覚えているでしょ? あなたは、あたしを愛していると言った。あたしと一緒になりたいと言った。でも、誰にも理解してもらえないだろうからと、あなたは諦めた」

「そして、同窓会で君に再会した。ちゃんと覚えているよ。その後、私と君どうなったかも覚えているよ」

「あなたは、まだ、あたしを愛していた。あなたの目の輝きですぐ分かったわ。そして、あたしは、あの頃の、女の子のフリをするやせぽっちの男の子ではなくなっていた。あたしはちゃんとした女になっていた。そして、あなたは男。当然、あたしたちは愛し合った。愛し合うことだけが必要なことだったから。それだけの話しじゃないの?」

「でも、モニカはどうなるんだ?」

「離婚って制度は何のためにあるの? 聞きたくない話かもしれないけど、あなたはモニカを愛したことなど一度もなかったはず。あなたは、あたしとで感じた感情を、モニカとでは感じたことがなかった。あなたも知ってるはず。モニカも知ってるわ。大変なことは分かってるの、ロバート。大変なコト。だけど、放っておいても、簡単になるわけじゃないの。だから、やらなくちゃいけないことを、やるべきだと思うのよ」

「私にできるか、自分でも分からないんだ」

「あなたならできる。あなたがあたしのことを愛してるのが分かるから。あなたがあたしをどれだけ愛してくれているか、分かるの。ふたりの間に立ちふさがるものは、何もないわ。もう、そんなのなくなったの。あなたも、そう思ってるでしょう? 愛はすべてに勝るのよ。違う?」

「いや、……そ、その通りだと思う」

「そうでしょ? じゃあ、この話は、これでおしまい。役に立てばいいけど、いいことを教えてあげる。これを何かの終わりと考えるかわりに、何か完璧なことの始まりと考えるのよ。だって、その通りなんですもの」




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