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Life story 「人生の物語」
「ああ、なんて……」 ケイシーは脚を広げながら言った。「すごく大きい」
「ありがとう」とジェイクは、ペニスの根元を握りながら言った。「心の準備ができていないなら、しなくてもいいんだよ? 僕は理解できるから、君が、もし……」
「いや。どうしてもしてほしいの」
彼女のその言葉に嘘はなかった。これは、彼女の女性化に至る長い旅の最後のステップであり、大人になってからの人生の大半を、この瞬間のことを夢見て過ごしてきたのだった。最悪の時も、イジメを受けていた時も、体を女性化する間も、女性的な立ち振る舞いを学ぶ間もずっと、彼女は本物の女性としてセックスをする時のことを夢見続けてきた。そして、とうとう、その瞬間が近づいてきたのだ。ここで怖気づくわけにはいかなかった。
「ねえ、しましょう。あたし、したいの」
ジェイクは、何か言いそうに、何か反論したそうに、ケイシーの顔を見つめた。だが、それは、彼がケイシーの気持ちを無視してのことではない。むしろその正反対で、彼は、ケイシーの感情を最優先に思う優れた男性であったからである。しかし、ケイシーの真剣な顔を見て、彼は考え直した。そして、何も言わず、潤滑クリームで濡れたペニスを彼女のアヌスの入口へと近づけた。先端がケイシーの肌に触れた瞬間、彼女はぶるっと体を震わせた。恐れと興奮が奇妙に入り混じった感情による反応だった。
そして、ジェイクはグイっと腰を突きだした。
「ああ、すごい!」とケイシーは荒い息づかいで叫んだ。すごく大きい。すごく太い。何ヶ月もディルドで訓練してきた後ですら、まるで体を引き裂かれそうな感じがする。だが、それでも、彼女は断念するつもりはなかった。「……続けて」 歯を食いしばりながら、何とか言葉に出した。「お願い、続けて……」
ジェイクは求めに従った。ゆっくりとではあるが、しっかりと、彼はケイシーの中へと着実に分身を埋め込んでいった。そして、ついに彼が完全に、完璧に中を満たしたとき、涙が彼女の頬を流れた。痛みはあったけれども、ケイシーは満足感を感じたし、かすかに快感も混じっていた。その快感は、今後、良いことが起きると予言してると言えた。彼女は知っていた。いずれは、この痛みは消えていき、快感だけが残るだろうと。幸せだけが残るだろうと。
これが彼女の人生の物語。そして、彼女はその物語の通りに生きていきたいと思ってる。
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