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Acceptance 「受容」

「バニー、不満そうな顔、止めなさいよ。あなたがそういう顔をすると、彼の起源が悪くなるのを知ってるでしょ?」

「別に不満そうにしてないわよ。あたしは怒っているの」

「どうして? 何か怒らなくちゃいけないことってある?」

「本気で言ってるの? あたしたち、昔の友だちの前で辱めを受けたじゃないの。あなたがあたしと同じように怒っていないことの方が、よっぽど理解できないわ」

「だって、バニー。あたしたち所有物だもの。飼い犬がお遊びをして見せたからって、その犬を責められる? あたしたちは、こういう存在なの。それを責められたりするわけないじゃない。そういうふうになってるってだけの話しでしょ?」

「そういうふうって、どういうふう? あなた、自分の心の声にちゃんと耳を傾けている? あなたの自尊心はどこに行ったのよ? 諦めてはいけないの。まだ、今は」

「これって、諦めとは違うわ。受容と言うべき。強者が弱者を支配する。そういうことでしょ、バニー? あたしたちは弱者なの。あなたの場合は、最初からそうだったわけじゃないだろうけど。あなたが昔の生活を諦めきれずにいるのは分かっているわよ。あなた、自分は、昔は、パワフルだったと思ってるものね? でも、それは錯覚。錯覚だったということも、あなたは分かってる。だからこそ、あなたはあたしをゲットしたわけだし。あなたは、あたしのような可愛くてイカシたオンナを連れ歩いて自慢できると思っていた。カネで誰もを圧倒できると思っていた。実際、あなたの周りの人はあなたのことをパワフルな人だと思っていた。でも、実際は違ったのよね。あなたの今の状態が、それを証明している」

「それは違うわよ。あたしはあなたを愛していたんだから」

「あなたが愛したのは、あたしの首根っこに腕を絡めて歩くこと。それは、愛とは違うわ。でも、今の状態もそんなに悪くないんじゃない? もっと言えば、良いわよ。バニー、あなたはもはや取り繕う必要はなくなっているの。周りの人に、自分は男だと、自分が仕切ってるんだと分からせるために必死になる必要はなくなっているの。あなたは、最初から従属的な奴隷だと自分でも感じていたと思うけど、ようやく、それになることができたのよ。だから、あとは、それを受容するだけ。満足した笑みを浮かべて、本当の自分でいられることを楽しめばいいの」






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