Caption 19


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ハンクは辛い目にあっていた。グレート・チェンジの前は、大半は肉体労働だが、あれこれの臨時の仕事をして、何とか食いつないでいくことができていた。だが、縮小し弱体化した身体になった後では、そんな骨の折れる仕事はできなくなっていた。

次から次へといろんな仕事に応募したが、ダメだった。すぐに、家賃が払えなくなり、家から閉め出されてしまった。そしてとうとう、最後の手段として、彼は身体を売ることにしたのである。

それがこの姿。グレート・チェンジから2年後。彼は今はかなりの稼ぎがある。だが、彼はもっと良い生活を願って、夜毎、枕を涙で濡らしている。

でも、その良い生活など、一向に見えてこない。だから彼は現状から抜け出すことを願いつつ頑張り続けている。いつの日か、元のまともな仕事に戻れる日が来るかもしれない。あるいはそうならないかも。


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