Caption 49


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クレイグは薄笑いを浮かべて振り返った。自分は何をしようとしてるんだろうと思いながら。確かに、よい考えのように思えた。それに、誰もが、それは当然のことだと言っている。でも、ロブの大きくて黒いペニスを見ながら、クレイグは不安になっていた。アレ、収まるのかしら? 痛くないかしら? みんなにバレたらどうなるだろう? 彼は、その反響を想像し、身震いした。

彼の年頃の多くのboiたち同様、クレイグは大学生2年生で、ごく典型的な学生である。彼は主義主張に執着する傾向があり、彼が最近嵌まっているのは「平等の権利を求めるboi」という運動グループだ。この名が示す通り、このグループは差別に対する抗議行動をするものだが、実際は、このグループはそれ以上のことを要求していた。そのメンバーの多くは、グループの要求を広く解釈し、男性とboiの関係に反対するキャンペーンを公然と行っている。いわく、たとえ人的原因による変化であれ、男性とboiは女性と共にいるのが自然であって、男性とboiとが共にいるのは許さないという主張である。そして、クレイグは、この主張を極めて声高に支持しており、boiと男性の結婚式に出向いて抗議行動をするほどであった。

だが、そんなクレイグも他のboiと異なるところはまったくないのである。彼はレスビアンではなく、実際は男性に非常に心を惹かれていた(そして男たちも彼に惹かれていた)。彼は、実際にその欲望に負けたことは一度もなかったが、大きな逞しい男に身体を奪われることを夢見ていたのである。彼自身、それを認めてはいなかったが、彼はそれを求めていた。

では、彼がこのようにベッドで裸になり、誘うようにお尻を高々を突き出し、見知らぬ男にバージンを奪われるのを待っているに至った経緯はどのようなものだったのだろうか? 彼は従兄のところに遊びに来ていた(彼の従兄はクレイグが住んでいる場所から国を半分ほど横断したところに住んでいる)。そしてふたりは遊びに出たところだった。ふたりとも可愛いboiである。会うといつも、ふたりとも酔っぱらうまで互いに酒をおごりあう間柄だった。ふたりが酩酊するまで長い時間はかからなかったし、クレイグが自分の欲望に従ったらどういう結果になるだろうと思いつつ、今の状況になるまでも時間がかからなかったのである。


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