Caption 52


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お馴染みのカメラのシャッター音を聞きながら、サムは振り向いた。彼は写真を見る必要すらなかった。彼は、自分がいかにセクシーか知っているのである。そして彼はそれがとても嫌だった…。しかし、今の姿は変えられない。どんなに自己憐憫(あるいは自己溺愛)しても何も変わらない。

かつて、グレート・チェンジの前は、彼は非常に独断的だった。同性愛、ポルノ、乱交…すべて純朴な彼には不道徳的なことだった。サムは、その偏狭な道徳観は彼だけのものかもしれないことすら考えていなかった。彼は、自分自身の道徳観がみんなに当てはまらなくても、気にも止めなかった。そして、彼自身の個人的な信念に基づいてなされる基準に従って、あらゆる人を独断的に判断してきた。しかも、彼の判断は手厳しかった。自分の判断に合わない人を口汚く罵り、バカにしてきた。要するに、サムは最悪のタイプの人間だったのである…独断的で自分自身が道徳的に優れていると完璧に信じて疑わないタイプの人間。

だが、その時、彼は世界中の他の白人男性同様、変化を始めた。最初、彼は抵抗した。初めて男性と寝たのは、グレート・チェンジの後ほぼ4年近くになってからだった。そして、その経験があったすぐ後、彼は写真家と名乗る男にアプローチされたのだった。サムが、ヌードの写真を撮られるためにその男のスタジオに入るまで時間はかからなかった。男はサムは天性の才能があると言い、何百ドルか報酬を与えた。

それから2ヶ月ほどの間に、サムは週単位でその写真家のモデルを行うようになった。他の仕事の口は少なかったし、報酬も良かったから。サムは、撮られた写真は最後にはインターネットのどこかのポルノ・サイトに上げられることになるのを知っている。だがおカネが必要だった。サムは今だにこれは間違ったことと思っているが、boiはboiがしなければならないことを、しなければならないのである。

彼の道徳観はそのうち変わるだろうか? 変わらないかもしれないし、変わるかもしれない。それは時が経たねば分からない。


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