オマール・ベルの世界 「気づいたのは、いつ?」


彼が普通は女性がすると思われている仕事に就いた時、その時が、それでしたか?

「ライアンはずっととても……男っぽい人だったわ。彼のどこをとっても、男オトコと叫んでいるような感じだった」とエリンは言っている。「実際、彼、建築現場の労働者もしてたもの。男っぽい仕事でしょ?……」

「でもグレートチェンジの後は、そんな仕事はできなくなってしまった。少なくとも、前みたいに上手にはできなくなってしまった。それからすぐだったわね、彼が他の仕事を探すように勧められたのは」

「彼が秘書の仕事に就いた最初の日のことを、昨日のことのように思い出すわ。とてもキュートな可愛い服を着て、ハイヒールとストッキングとミニスカートで決めていたわ。彼がめかしこむのを見た瞬間、私のオトコはどっかに行っちゃったって分かったわ」


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