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A wild night 「激しい夜」
「な、何だこれは……」 俺はつぶやきながら体を起こした。髪の毛が顔にかかった。そのこと自体、とても変なことだ。そんなことを理解するのにも、かなり時間がかかってしまった。「一体何なんだよ?」
「そのカツラ、外そうとしても無駄だぞ」 馴染みのある声が聞こえた。親友のカイルの声だった。俺は声の方を振り返った。だが、そこにいたのは、俺の長年の親友と即座に認識できる人間ではなかった。カイルがいるべきところいたのは、美しい女性。カイルの妹か何かに似てる顔立ちをした女だった。ランジェリーだけの格好。長い黒髪。そして、何気に股間へと目を向けると、パンティの中、かなり大きな盛り上がりができていた。「俺もやったよ。だが、外せなかった」
「き、君は誰だ? 俺はどこにいる? それに、な、何が……」 ようやく五感に脳が追いついてきた俺は、自分が何かを着ているのに気づいた。目を落とすと、俺は全裸状態で、ただ黒いブラジャーだけを身に着けていた。「うわっ、何だこれ? 一体何だよ、これは!」
「そうだろうな」とカイルの声をした女が言った。「多分覚えていないだろうと思う」
「何を覚えてないと?」 依然としてショック状態のまま俺はつぶやいた。
「昨日の夜、起こった事さ。俺もしばらくかかったが、最後にはすべて思い出したよ」と彼女は言った。
「くそッ、俺は出て行くぞ!」 と俺は立ち上がった。だが、立ち上がると同時に、強烈なめまいが襲ってきてバランス感覚を失い、俺は仰向けにベッドに倒れてしまった。「おい、本当に……何が起きてるんだ?」
「出て行けないよ。俺もお前も」
「何が起きたのか教えてくれ。それに、あんたは誰なんだ?」
「まあ、こんな格好になってるので、多分、俺のことが分からないだろうな。お前自身、前のお前とはとても見えない。化粧かな。俺には分からない。ともあれ、俺はカイルだよ。そして、忘れてるかもしれないから言うが、お前はブレットだ。で、何が起きたかというと……」
その後、彼女は、昨夜の出来事を話した。ふたりで酒を飲んでいたが、ある女と知り合い、最後にはその女のアパートに行ったこと。そこで女は俺たちに催眠術を掛けさせてと言ってきたこと。多分、ふざけ半分のパーティ遊びのようなもののはずだった。ただのゲーム。だが、女は催眠術で俺たちに何でも言うことを聞く奴隷にしてしまったとのこと。ドレスを着せ、シシーのように振る舞わせたと。
その話を聞いているうちに、昨夜の出来事が頭の中によみがえってきた。女物の服、化粧、そしてセックス……ああ、すごいセックスだった。女は俺たちふたりを玩具のように扱い、ストラップオンで犯し、俺たちに俺たち同士でプレーさせた。そして、どう見ても、俺たちはその行為を楽しんでいたようなのだ。
「どうして逃げ出せないんだ? さっき立ち上がったらめまいがしたが……」
「めまいはすぐに消えるよ。2時間くらいでな」と彼女が言った。
「じゃあ、その後なら逃げれるな?」
彼女、いや彼か。彼は笑った。「ダメだ。昨日の夜にしたことすべてをインターネットにばら撒いて欲しいなら話は別だが。あの女は、あと何分かしたら戻ってくるだろう。そして俺たちに何をさせたいか、すべて説明するんじゃないかな。ところで、パンティなら、いくつかあるぜ」
彼女は俺のブラにマッチしたソング・パンティを投げてよこした。「それ履いとけよ。履いてないと、あの女、怒ると思うから」
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