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Happy Birthday 「ハピー・バースデイ」

ステファニーが玄関を開ける音を聞き、ボクは位置についた。垂れ幕の下の位置に。四つん這いになり、脚を少し広げて、彼女が来るのを待った。ステファニーがボクの名前を呼んだ。それに返事をした。女の声で、できる限り可愛いらしく。隣の部屋にいるの、と。彼女の足音が聞こえる。固い床板に彼女のヒールがコツコツ鳴るのが聞こえる。その音を聞きながら、緊張にお腹の辺りが少し震えるのを感じた。下唇を噛みながら彼女を待った。

ほんの数秒のことだったと思うけれど、永遠に感じた。そしてようやくステファニーがやって来た。振り返ると、彼女がショックを受けた表情をしているのがはっきりと見て取れた。その顔がゆっくりと恥ずかしそうなはにかむ顔に変わる。それはやがて嬉しそうな笑顔へと変わった。

「これ何なの?」と彼女は近づいてきた。

ボクはお尻を振って見せた。「お誕生日おめでとう」 声からは男らしさを一切消し、息を弾ませた声で言った。

「こういうこと、あなた、嫌いだと思ってたのに」と彼女は、ボクのぷっくり膨らんだお尻の柔肌に長い爪を立てた。「あの最初の時、あなた、何て言ったっけ? 二度とごめんだって言ったんじゃない?」

「あなたのために、何か特別なことをしたかったの」とわざと悲しそうな声で答えた。

ステファニーは人差し指をゆるゆるとボクのアヌスへと近づけ、そこに触れ、愛しそうに愛撫した。その場所を彼女は「ボーイ・プッシー」と呼んでいる。「本当に、特別ね」と彼女はそこを揉み続け、ボクは思わず体をくねらせた。「お化粧も、ウィッグも、ハイヒールまで。すごく特別」

「もっとあるのよ」 とボクは近くのテーブルに顔を向けた。

ボクの視線につられて彼女もテーブルに目を向け、包みがあるのに気づく。カラフルな紙に包まれたそれは、赤く大きなリボンが目立つ。ステファニーは名残惜しそうにボクのお尻から手を離し、包みのところに行った。次の瞬間、リボンが解かれ、その次の瞬間、彼女は箱を開けた。

ステファニーはしばらく箱の中を見つめた後、ようやく中に手を入れ、品物を取り出した。その大きさに彼女はハッと息を飲んだ。ごつごつ血管が浮き出た18センチの極太ディルド。驚くほど本物のペニスそっくり。根元のところには睾丸すらついていた。そして、ディルドには装着具もついている。

「本気なの?」 と彼女はボクを見た。「この前の時には、あなた、泣き叫んだのに」

「練習してきたの」と言った。その通りだった。この4ヶ月間、ボクは徐々に大きなディルドを使って、体を慣らし、彼女がどんなのを使おうが対応できると自信が持てるようになっていた。「これが欲しくて……」

ステファニーはにんまり笑顔でボクを見つめた。「女にとって、これ以上の素敵な誕生日ってそうはないわ」 と、そう言いつつも、彼女はすでにスラックスを脱いでいた。






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