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New best friends 「新しい親友」
「な、何だ……これって……ここはどこだ? な、何が起きたんだ? それに……くそっ……何なんだ、これは?」
「ボクのと同じだよ。何でもないよ。彼女は、こういうふうにしたがってるから」
「いや、こいつのことだよ……分かるだろ……この器具……」
「ああ。コックケージのことね。おとなしくさせておくためのモノだよ。彼女は、男が拘束具なしで自由に行動させるべきかどうかについては、とても固い信念を持っているんだ。でも、それについては、すぐにしっかり教えてもらえると思うよ」
「彼女? それに、そもそもあんたは誰なんだ……あ、ああ、そうか……」
「ようやく思い出してきた? あんだけアルコールを飲んだら、記憶がぼんやりするのは当然だよね? ずいぶん混乱しているような顔をしてるけど、大丈夫? そんな気持ちの悪そうな顔をしてなきゃ、カワイイって言えるのに。残念だなあ」
「き、気持ちの悪そうな顔? 何言ってるんだよ……お、俺はただ、何が起きてるのか知りたいだけだ」
「そのうち分かるよ。もちろん、ちゃんと分かるさ。ボクには分かる。ボクもキミと同じ立場にいたしね。だから、どんだけ頭が混乱するか分かるんだ。目を覚ましたら、知らないところにいて、素っ裸にされてて、指導役の先輩が目の前にいる……ああ、記憶が……」
「いいから、何が起きてるかだけでいいんだ、教えてくれ」
「ああ、いいけど。ごめんね。時々、ちょっと頭がクラクラしてしまうんだ。彼女の処置の影響だと思うんだけどね。でも、そんなの取るに足らないこと。ボクが言おうとしたのは、キミは囚人になったということだよ。キミはここから逃げられない。そして、時が経つと、彼女は君を彼女の完璧な奴隷に変えるだろうということ。ボクがされたみたいにね」
「分かった。それは……興味深い話だね。ともかく、俺はここから出ていくよ。いいね。君と会えて良かったよ」
「ああ、すごくカワイイ! 彼女がどうしてキミを選んだか分かるよ。その愛らしい顔……適切に処置を受けたら、キミを見て、心臓が止まってしまう人が出てくるかもよ。でもね、ここから逃げ出すことはできないよ。彼女が許すはずないから」
「なに、ワケの分かんねえ話しをしてるんだ? 俺が素っ裸だから逃げるはずがないと思ってるのか? まあ、驚くかもしれないが、俺は昔はしょっちゅうストリーキングをしてたん……うっ、ああ! あああっ! や、やめてくれ!」
「ほらね。そのことを言ってたんだよ。落ち着いて。ゆっくり呼吸して。体から力を抜いて」
「か、体じゅうに火がついたみたいだ!」
「そうだよね。分かるよ。しかも、それの設定、最低レベルだからね。上には、もう4レベルあるんだ。ボクは上の3レベルまでしか経験ないけど……まあ、キミもそんなの味わいたくないだろうってことだけ言っておくよ。そろそろ消え始めてるんじゃないかな? うん、そのようだね。時々、もっと長く続くこともあるんだ」
「な、何だったんだ?」
「正直に言ってほしい? ボクもよく分からないけど、多分、脳に何かインプラントされたものかも。知らないよ。でも、最低限言えることは、1歩でも一線を越えると……それには、彼女の許可なしで出て行こうとすることも含まれるんだけど、そうすると、体の全神経に大変なことをするってことかな。彼女が望まないことは一切できないということ。それでも、行儀が悪いと……まあ……その時は、もっと上のレベルがやってくる。ボクの忠告が欲しい? 決まりに合わせよってことかな。いずれ、いつかは、彼女はキミにも飽きてしまうよ。そうなれば、彼女はキミを解放する。もちろん、その時点までには、キミはこれまでのようなオトコの姿には似ても似つかなくなっているし、物腰も変わっているだろうけどね。もう、そこまでの処置は済んでしまってるんだ。覆水盆に返らずって言うだろ?」
「じゃ、俺は逃げられないと? 俺もいずれあんたみたいになってしまうと?」
「うーん……ボクとまったく同じじゃないかも。多分、彼女はキミにはおっぱいをつけてくれるんじゃないかな? ボクはずっとおねだりしてきてるんだけど、ボクにはつけてくれないんだ。でも、まあ、そうだね、イエスだろうな。それがキミの質問への答えとしていいと思う。ここに来た他の男の子たちと同じく、キミも結局はこういうふうになると思うよ。でも、これって、そんなにひどいことでもないよ。分かると思うけど、女性的なこととかあるだろ? いったん、そういうのを全部クリアしたら、むしろ、ちょっと楽しいことになるかも。それに彼女の方も、ボクたちに気持ちいいことを味わわせるのに消極的なわけじゃ決してないからね」
「ああ、吐き気がしてきた」
「そんな気持ち、いずれ消えるよ。その後は、ボクとキミは、親友になれるんじゃないかな。ボクには分かるんだ!」
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