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Roommates 「ルームメイト」

「ちょっと話を聞けよ」とテーブルの向こうに座る弟のジェシーに言った。ジェシーが本当にドレスを着ている事実を前に、俺はジェシーを「弟」というカテゴリーに入れてよいのか、もっと言えば、「男」というカテゴリーに入れてよいのか疑問に思った。もちろん、ジェシーは、ありとあらゆる証拠にも関わらず、自分は男だと言っている。とにかく、俺は最近の弟の行動について話し合うためにランチに招いたのだった。

「分かってると思うが、俺はオープンな人間だ。それは本当だ。いいな?」

「ああ、分かってるよ」とジェシーは返事した。その声までも、ほとんど男性らしさが消えていた。ジェシーはミニトマトを口に放り込んだ。「兄さんのそういう点が昔から大好きだったもん。主義があるって言うか」

「ああ。そうだよ。でも、ちょっといいか? 俺は別に何をすべきかとか、どうすべきかとかを言おうとしてるんじゃないんだ。お前はドレスを着るのが好きなんだよな? それは素晴らしい。いいさ。俺は気にしない」

「ちょっと気にしているように聞こえるけど?」

「まあ、な。少なくともちょっとは気になってる。だが、そこが問題じゃないんだ」

「それを知ってホッとしたよ。で、何が問題なの?」

俺はスマホをワイプして写真を出し、弟に見せた。ジェシーはちらっと見ただけだったが、正確に何が映っているかは彼自身がちゃんと知っている。弟はライラック色のパンティだけの姿で、最近一緒になった「ルームメイト」とやらのデイボンと並んで立っている。デイボンの方は全裸だ。写真にはキャプションがついていて「ボクたちの家からキミの家へ、メリークリスマス!」とあった。

「いい感じの写真でしょ? ちょっと照明が気に食わないんだけど、でも……」

「お前、これをみんなに送ったんだよな? ママとパパに。近所の人たちにも。一緒に高校を卒業したみんなにも。マジでフェイスブックに載せたも同然のことをしたんだぞ」

「やろうとしたんだ。でも載せて1分もしないうちに、削除しろって通知が着て。ヌードについてのポリシーに違反してるとかなんとか言ってた。まあ、でも、それのどこが問題?」

「本気でそう訊いてるのか?」

「デイボンが問題? 兄さんが高校1年の時、しょっちゅうデイボンに殴られていたのは知っているよ。でも、デイボンはあれからずいぶん変わったんだよ。すごくクールなんだ。それに彼は他の点でも優れているしね。兄さんもすぐに気づいたと思うけど?」

「な、何を?」と俺は噴き出しそうになった。

「実際、舌なめずりしてたようにみえたけど?」

「そんなことはしてない!」

弟は肩をすくめた。「まあ、どうでもいいけど。でも、それの何が問題なの? 出し惜しみして言う人じゃないよね、兄さんは?」

「ああ、違う。いいか、不適切なんだよ! デイボンは男だ!」

「目がいいんだね」とジェシーは立ち上がった。「いい? ボクはもう行かなくちゃ。でも、ランチに誘ってくれてありがとう。もし、デイボンか、デイボンのお友達と一緒に遊びたくなったら、ボクに連絡してね。みんな、最高にクールな人たちなんだ!」






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