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「隔離への順応」(12)

「あんた、本当に最低オンナ。知っててやってんのよね? そんな完璧におめかしして歩き回ってさ。で、あたしを見てよ。食事もできないし。睡眠もダメ。しかも、あたし自身の彼氏だと言うのに、あたしに話しかけようとすらしない。彼は、お気に入りのオカマの邪魔者を甘やかしてばっかりいる」

「ヘザー、本当に大人になってよ。鞭と石つぶてって、いったい何の話し?」

「そのどっちかであんたをぶっ殺したいって話しよ。そうしたらあたしの人生を取り戻せるかもしれないってね」

「ヘザー、あなたがクビになったのはあたしのせいじゃないわ。あたしは何も関係ないわよ?」

「いい加減なこと言うのやめてよ。バカじゃないの? あんたがすべての原因なの、フランキー。どうでもいいけど、バカっぽい名前よね、それ。フランチェスカの方が良かったのに」

「あなたはそうでしょうね。あの頃のことを懐かしんでるようだけど、別にあたしがそう仕向けたわけじゃないのよ? あなたは仕事で自分のプロジェクトを台無しにしてしまった。だけど、それも別にあたしせいじゃない。それに、あなたが上司に暴力をふるったのにも、あたしは全然関係ない。明らかでしょ?」

「あいつが目の前からどけようとしなかったから……」

「自分でしたことでしょう? 全部、自分で。あたしを責めたいなら、そうしてもいいわ。でも、これは、すべてあなたが自分で選んだことなの」

「死ね、くそアマ」

「ほらまた。大人になって。本当に。あなたに助けをさしのべようとここに来たのに、あなたったら……何て言ったらいいの……あなたったら、自分で問題の解決をすごく難しくしてしまってるんだもの……」

「助け? あんたの助けなんかいらないわよ」

「ええ、そう言うだろうと思ってたわ。でもね、本当のことを言うと、あたしたち、あなたがここにいるのにうんざりしているの。もしあたしがわがままを押し通してたら、とっくの昔にあなたを路上に追い出していたわ。というか、自分の姿をよく見てみて。最後にシャワーを浴びたのはいつ? 髪の毛の手入れをしたのはいつ? ちゃんと食事したのは? 追い出される前から、すでに、あなたはホームレスみたいになってるじゃないの。でも、ポールはあの通り、優しい気持ちの持ち主だから、あなたを助けてあげたいと思っているの。だからこそ、あたしはここに来たの。チャンスをあげようと思って」

「どんなチャンスよ?」

「実を言うと、あなたがあたしに与えてくれたのと同じチャンス。そのための制服も持ってきてるわ」

つづく




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