「裏切り」 第2章 買いまくれ(参考Betrayed Ch.02: Shop 'Til You Pop by Angel Cherysee 出所 第1章
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これまでのあらすじ

ランスは、妻のスーザンが高校時代の元カレのジェフ・スペンサーと浮気をしていたことを知り、探偵を雇って調べ、ジェフがシーメールのクラブに出入りしていることを突きとめる。そしてそのクラブを訪れ、ダイアナというシーメールと知り合うが、酔った勢いで彼女に犯されてしまう。だが、それにより彼は自分の隠れた本性に気づくのだった。そして1週間後、スーザンとの離婚手続きをした後、彼は再びダイアナに会いに行った。

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熱く燃え上がったセックスだった。夜じゅうセックスを続けた。僕はダイアナの見事な身体の隅々まで、唇と舌と指で愛撫し、崇拝し続けた。彼女も僕に同じことをしてくれた。僕は背後から彼女に入り、犬のスタイルで交わった。ゆっくりとした余裕のあるストロークで彼女の愛の肉穴を犯しつつ、同時に片手で彼女の肉太のクリトリスを愛撫し続けた。僕はダイアナに射精を促しつつも、それをあえて禁じ、僕がいつもスーザンに仕掛けて彼女を狂わせた、僕のあの官能的な攻撃に耐え続けるよう要求した。それでも最後には、ダイアナは僕の責めに屈して絶頂に達した。大きな声でよがり泣き、実にセクシーに、情感がこもった顔をして達した。そして、それは一回だけではない。

夜じゅう、ダイアナは指先で、僕のすぼまった穴をいじり、焦らし、誘惑し続けた。身体的な意味でそこを広げるという意味もあっただろうが、それ以上に精神的な意味でも開け広げることを求めていた愛撫だった。

この一週間、まさにこの点で僕は心の葛藤を続けていた。そもそものあの最初のとき、いったいどうして僕はそれを許してしまったのだろうか? この一週間、あの時の恥辱感、屈辱感が何度も戻ってきて、フラッシュバックのように頭によみがえった。

僕は寝取られだ。それはもういい。その通りだ。だが、先週の週末の後は、僕は女々しい男オンナにもなってしまった。ダイアナに手籠にされたエロマンコ男。確かに、あの時は少し酔っていたし、あんなことになるとは想像していなかった。だが、彼女が再び僕のあそこをいじり序奏を奏でている今、僕は意識を完全に制御できている状態だし、予想外のことで驚いているわけでもない。僕はどうする?

完全に制御できている? 冗談だろう! この一週間以上の間、僕は、私生活が自分の制御できないことによって完全に左右されていたことを示す証拠を次から次へと見せつけられてきたじゃないか。

寝取られ、女々しい男オンナ、エロマンコ男…… 分かってるよ。その通りだ。

いいか、ランス、しっかり把握するんだ。お前は商事企業のトレーダーだろう。毎日、オプションを扱っているはずだ。この場合の僕のオプションは何だ?

ひとつは、この戦いを続けることが考えられる。これこそアメリカ流だ。悪意、敵意、報復心に満ちた焦土作戦を追及していくことだ。何もかも破壊し、草一本残らぬ状態にするのだ。スーザンがしたことを考えれば、これこそ彼女に対して行うにふさわしい対応と言える。

だが、僕自身はどうなのか? 僕は、スーザンを痛めつけ食いつぶそうとしながら、同時に復讐に飢え乾く感情に僕自身が食いつぶされることの覚悟が、本当にできているのだろうか?

そのオプションを取る代わりに、私生活のすべてを捨て去り、新しい人生を歩み出すこともできるのではないか。古いエッチ・ア・スケッチ(お絵かき玩具:参考)をひっくり返して、ちょっと振ると、あっという間に、まっさらなボードに戻ってる。あれと同じだ。僕はちゃんと仕事に就いているし、かなりの収入がある。家も新しくなったし、新しい未来があっても良いはずだ。

その未来には何が含まれるだろう?

なぜか、この一週間、考え事をすると、何度も繰り返しダイアナのことが頭に浮かんだ。彼女は、僕がこれまでの人生で見知ってきたどの女性よりも、女性的だった。限定なしでどんな女性よりも、ずっとはるかに女を感じさせると言える。ちょっと想像してみると良い。…僕はこの一週間、彼女のことを頭から拭い去ることができなかった。

そして今は、彼女を頭から排除するなどできないのは確かだ。僕の身体に親密そうに身体を寄せつけている。とても気持ちいいし、全然、どこにも間違ったところはないように感じる。

彼女とこうしていながら、僕は悩ましい三つの選択肢のことを思っていた。ダイアナに愛されることに抵抗するか、それとも逃げ出すか。そのどちらでもないとしたら…? ただ単に求めを受け入れるとしたら…?

ダイアナは僕をそうしたいと、身体を使ってはっきり気持ちを伝えていた。それに、あの最初のとき、僕は信じられないほど爆発的なオーガズムを感じたではないか? それは彼女も同じだったではないか? あの時、ダイアナの求めに屈し、それに応じたとき、僕は、それまでの僕の人生において男女を問わずいかなる人間と交わしたうちでも、最も強烈で、最も親密で、最も感情のこもったつながりを感じたではないか? ただ、なされるがままに彼女の愛を受け入れ、その流れが僕をどこに導いていくかを見てみるとして、どんな問題があるだろう? 寝取られ、女々しい男オンナ、エロマンコ男… それはただの言葉にすぎない…

僕は自分の心の探索に対して、かすかに脚を広げることで自分の答えを出した。ダイアナは、それを察知し、そして僕を奪った。

僕たちは、窓の外、ミシガン湖から陽が昇るのを一緒に見て、それからお昼まで死んだように眠った。

目覚めた後、彼女と一緒にシャワーを浴びた。また、誰かと一緒にシャワーを浴びることができて気持ち良かった。それに、シャワーを浴びながら誰かとセックスできて、それはなお気持ち良かった。

僕たちは互いの役割を交換しあって楽しんだ。ダイアナが僕を受け入れたら、その次は僕が彼女を受け入れる。こんなふうにダイアナとしていても、僕は何ら罪悪感を感じなかったし、こういう「スイッチ・ヒッター」になったことに恥ずかしさも感じなかった。以前の僕なら…ほんの一週間前の僕なら、そうなった自分を嫌悪したと思うのだが。

互いに濡れた身体をタオルで拭きあっている時、ダイアナが顔を寄せ、僕の唇に優しくキスをした。

「バレンタインデー、おめでとう」 可愛らしい声で彼女は言った。「私、普通はこういう日を祝うことはないの。だって、そういうことをするような特別な人がいなかったから。でも、あなたのおかげで、今日という日を特別な日にすることができたわ。こんなこと、ずいぶん長い間なかったのよ」

ああ、なんてこった。この一週間、頭の中が混乱し続けていたせいで、今日が何の日か僕はすっかり忘れていた。ダイアナのためにカードすら用意していなかった。

だが、その時、ある考えが突然、頭に浮かんだ。どういうわけか、彼女がその質問をするんじゃないかと思っていて、彼女が質問した時に備えて準備しておきたいなと思っていたのである。僕は急いで寝室に戻って携帯電話を取り、暗記しておいた番号をダイヤルし、ある計画を実行し始めた…。

二分ほどしてダイアナが僕に続いて寝室に戻ってきた。美味しそうな身体をタオルに包んだ姿だった。彼女は僕に抱きつき、暖かくキスをしてくれた。そして瞳をキラキラ輝かせながら僕の目を覗きこんだ。

「それで…?」と、彼女は焦らし気味に僕に訊いた。「今度は何? と言うか、今回のアンコールとして何をするつもりなの?」

「いや、僕も分からないんだ」と、僕は焦らし返した。「つまり、君のような素敵な女性を僕につなぎとめておくには、何ができるかってね。今夜は、君をディナーに連れだそうかとも考えた。どこか高級な場所にね。でも、君がクローゼットにどんなドレスを持っているか分からないし。そこで、とりあえず君とショッピングに行かなくちゃいけないのでは、と思ったんだ」

ダイアナは、ハリウッドのプレミア試写会などで照らされるアーク灯のように目を輝かせた。そして僕に抱きついた。あまりに強く抱きついてくるので、あばら骨が折れてしまうんじゃないかと思った。

「ああ、あなた…」 彼女はセクシーなかすれ声を出して僕の耳に息を吹きかけた。「あなたって、女をうっとりさせるボタンのありかを全部知ってるのね。さあ、早く着替えましょう」

だが、僕たちにとって最初の仕事は、僕の服を探し出すことだった。前夜、ダイアナが狂ったように僕の服を脱がせたので、どこに何を放り投げたか分からなくなっていたからだ。

そしてすぐに問題が発覚した。ダイアナが僕の下着を、というか下着の残骸を、うやうやしく親指と人差し指でつまみ、掲げて見せた。それは、僕がオフィスから車を運転してくるときに、渋滞のため、期待し続けた時間が長かったせいで、僕のプレカムで濡れていたのであるが、情熱に燃え上がったダイアナが文字通り僕の身体から引きちぎったせいで、ぼろぼろになっていたのである。

ダイアナは何も言わず、片眉を上げ、問いかけるような表情をしていたが、内心、おもしろがっているのか、笑みも見せていた。僕も笑顔になり、ちょっと肩をすくめた。それを見てダイアナは笑い始めた。

「どうやら、下着なしで行かなくちゃいけないみたいだね」

そう言うとダイアナは僕に身体を押し付けて、片手で僕のペニスを優しく撫でた。

「…ズボンの中、すぐに手に取れるから、そんなあなたといるのもそそられるけど…でも、さしあたり、ちょっとだけもっと穏健なことを試してもいいと思うわ。だって、あなた、昨日の夜、ここに来るまでに、あんなにたくさん染み出しちゃったわけでしょう? 今日も同じになったら、その高級なスーツが台無しになってしまうわ。ほんとに…」

ダイアナはドレッサーに行き、引き出しを開けて中を漁りまわり、戻ってきた。

「これなら、問題解決」 と彼女はにっこり陽気な声を上げた。

彼女はピンク色のサテンのビキニ・パンティを持っていた。レースの縁取りがしてある。その左右をつまんで広げ、僕の股間にあてがっている。僕は、頭の中を混乱させたまま、それを見つめていた。

「こ、これが穏健?」 それしか言えなかった。

ダイアナの顔を見ると、瞳に純粋な誘惑心の表情が浮かんでいた。

「私のパンティ姿、見るの好きでしょう? 違う?」 純真さを装ってるのがありありの声で彼女は訊いた。

確かにそれには否定できない。

「でしょう? 今日は一日中あなたと一緒。ショッピングをしている時にも、あなたが私のパンティを履いてるんだと思うと、私、気もそぞろになりそう。すごく興奮するわ。私のためと思って、履いてみて…お願いよ」

ただ、なされるがままに彼女の愛を受け入れ、その流れが僕をどこに導いていくかを見る……。

ダイアナに手伝われながらパンティに足を通した。その下着は、僕の程よく日焼けした、無毛の脚をスルスルと這い上がり、居心地良く腰を包んだ。ダイアナは僕の瞳をまっすぐに見つめながら、パンティの中に手を差しこみ、ペニスを包み、下の方へ引っ張って、脚の間に押し込んだ。

「ちょっと待ってね。あなたのアレのことを考えてみると、もうちょっと漏れ防止のものが必要みたい。このまま待ってて」

ダイアナは浴室に飛んでいき、少しして、トイレのティッシュを何枚か重ねて持ってきた。そして再び僕のパンティの中に手を入れ、亀頭の下にティッシュを押しあてた。

「ほら、この方がずっといいわ…」 と楽しそうに言う。「私たち、いつもこうして漏れから守ってるの」

ダイアナは手を抜き、パンティの上から僕の膨らんだ股間を触り、優しくマッサージした。そして、僕の耳元に顔を近づけ、囁いた。

「今日は、あなた、かなり多様に漏らしちゃう予感がするの…少なくとも、私がそれについて何か言っただけで、あなた漏らしちゃうと思うわ…」

次に、ダイアナは僕に手伝わせて、ヘビー・ボーンド(参考)のレースアップ・コルセット(参考)を着はじめた。黒サテンの生地のコルセットだった。

「私をどこか特別なところに連れて行ってくれるんでしょう。だったら、私も特別な女に見えるようにしたいの。コルセットはとてもセクシー。これを着ると、自分が世界で一番きれいな女になったような気がするのよ」

とは言うものの、僕にしてみれば、ダイアナのことを世界で一番きれいな女に他ならないだろうとしか想像できなかった。

ともあれ、彼女はコルセットの前面を留めるところを見せてくれたあと、背中を向いて壁に両手を突き、寄りかかった。そして、僕に、レース紐を上から下まで少しずつ引っ張って、中央に寄せるように締めるよう教えた。

多少、苦労はしたが、何とか紐をタイトに締めあげることができた。その後、ダイアナの指示に従って、余ったレース紐を結び、決まった位置に押し込むことができた。

その結果はと言うと、彼女は想像しうる限り最もゴージャスな細いウエストを誇る姿になっていた。豊満で、張りのある胸は大きく張り出て隆起し、腰からお尻にかけても、以前にも増して見事な曲線を描いて広がっていた。

その姿をいっそうエロティックに見せつけるように、形の良い脚に濃い目の色のストッキングをくるくると巻き解きながら履き、コルセットのガーターに留めた。さらに僕に見せつけるようにして、半透明な黒いシフォン(参考)のブラウスを身につけ、その上に、腰までの丈の身体を包みこむようななめし革製ジャケットを羽織った。ラベンダー色で、バイク乗りたちが着るようなジャケットである。下はマイクロ・ミニスカート。それに靴はつま先部分が空いたプラットフォーム(参考)のミュール(参考)で、これはジャケットとマッチして、なめし皮製のラベンダー色だった。ヒール部分はスティレット(参考)になっていて、そのおかげでふくらはぎがツンと反り、お尻とノーブラの胸を押し出す形になり、魅惑的だ。ジャケットはジッパーを閉めずに、前を開いたまま。そのため、彼女の驚異的な魅力がちらちら見えて、焦らしの効果が出ている。

ダイアナは化粧も服装に応じたものにした。普通の昼間の外出の化粧よりは少し濃い目の化粧だが、それがかえって魅力的で、このダイアナというワクワクするような女性の個性に完全にマッチした化粧だった。

彼女は、しばらくクローゼットの中を探し回り、またもジャケットにマッチしたラベンダー色のなめし皮のハンドバッグと、大きすぎると思われる黒皮のカペジオ・バッグ(参考)を持ってきた。

「バッグを二つ?」 と僕は訊いた。

ダイアナは、可愛らしくぶうっと不満そうな音を出し、笑顔で答えた。

「私が今夜着るドレスを買いにショッピングに連れて行ってくれるんでしょう? その時、私がいま着ている服をどうしたらいいと思ってるの? 投げ捨てちゃう? そんなのダメ。私、この服装、大好きなんだもの。それに、この服装になると、私、とてもセクシーに見えると思うの。そう思わない?」

少なくとも僕の身体の一部は、彼女の言ったことに同意していた。

ダイアナは身体を押し付け、片手で僕の猛った男根を包んだ。彼女は何も言わなかったが、すべてを知っているような笑顔は、多くのことを語っていた。僕は、体内のホルモンが理性を上回ってしまわないうちに、出発した方が良いと思った。そうでないと、また最初からやり直さなくてはいけなくなる。

ダイアナは化粧道具と身分証明書をハンドバックに入れ、さらにそのバッグとキーを大きなバッグに入れた。そして、眩しそうな笑顔で僕を見た。

「準備完了! さあ、行きましょう。もう待ちきれない」

ダイアナにとって、ショッピングをして楽しい一日を過ごすとなれば、多分、クラーク・ストリート沿い(参考)の小さな店を見て回るとか、あるいはセンチュリー・ホール(参考)に行くことなのだろうと僕は思った。そこで僕はウォータ・タワー・プレイス(参考)に行き、そこの地下駐車場に車を入れた。

とたんに彼女は目を輝かせた。

「私ね、ここのウォータ・タワー・プレイスには来たことがあるわ。あの吹き抜けの建物とか、豪華な大理石の雰囲気や透明ガラスのエレベータ、それに7階まであるセンスの良いお店や専門店街が大好き。…だけど、ただ見て歩くだけで、とても買い物などできなかった」

「それなら、約束するよ。今日の午後が終わるころには、これまでできなかったことを一杯やったことになると思うよ」

僕のイブ・サン・ローランの黒いトレンチコートは車のトランクにしまっておくことにした。帰るまで、コートは必要ないだろうから。

僕はダイアナと腕を組んで、エレベータの方へエスコートした。

最初はランジェリーのショッピングだった。多分ダイアナが独りで来ても、ここの店員たちの興味を惹きつけたと思うけど、でも今は、有名ブランドのスーツを着てネクタイを締めた男と同伴しているわけで、店員たちは、蜂蜜に群がるハエのように僕たちのところに近寄ってきた。

彼女は別に店員たちを追い払おうとはせず、店員たちに適切な商品が置いてあるところに案内させたり、彼女の好みのスタイルやサイズ、それに色などを教えていた。

ただ、ダイアナは、店員たちが試着室で着替えの手伝いをしようと申し出た時は、それを断った。

「お手伝いをしてもらうのは、私の彼氏だけでいいの」 

そうはっきり言ったのだった。そして、僕が唖然として口をきけずにいるうちに、彼女は片腕にランジェリー類を抱え、もう一方の手で僕の手首を握り、試着室へと向かった。

彼女は、手伝いは僕だけでいいと言ったけれど、それはただの冗談ではなくて、本当に手伝わされた。僕はずっとホックを留めたり、ストラップを調節したりの仕事をさせられた。新しいセットを試着するたび、ダイアナは鏡に映して見栄えをチェックし、僕にどう思うか尋ねた。

でも、僕にどんな意見が言えただろう。どの組み合わせを着ても、彼女は素晴らしかったのだ。僕は、最初は、今夜のためだけの衣類を買うのだろうと想像していたのだが、彼女はマッチした3点セットを選んでチェックしていた。雪白のセット、青のセット、エメラルド色、衝撃的なピンク色、紅藤色、紫色、それに黒のセット…。どのセットも彼女は非常に気に入っていたし、確かに、どのセットも良く似合っていた。どうやったら、彼女にたったひとつに絞り込ませることができるだろうか?

もちろん、僕の判断力は、ダイアナが僕に意見を求めるたびに意味ありげに僕の股間を撫でていたので、それによって大きく影響を受けていた。彼女の絶妙な手つきでサテンとレースの下着に包まれた勃起を撫でられており、その刺激は言葉にできないほどだった。僕のペニスはひどく勃起していたし、勃起状態のまま収まらなかった。

「ねえ、あなた、私がこのコルセットを着ているところ、大好きなんじゃない? そうだとすると、こういうのを何度も着なくちゃいけないと思うの…。とすると、ガーターベルトも必要になるし、それに…」

「ストッキングも、もっと必要になると?」 と僕は尋ね、にんまりと笑った。「…分かっているよ、それも大丈夫」

僕は試着室から出て、僕たちを担当していた店員を見つけた。その店員はすぐに必要なストッキング類を持って戻ってきた。各種の超薄地のストッキング類を2ダースほど。それを受け取って僕はまた試着室に戻った。

そして、ダイアナと二人でレジに立った時には、彼女は、服の中に、紅藤色のプッシュ・アップ・ブラとそれにマッチしたパンティ、そしてフレンチ・ヒール(参考)のデザインのシーム付きの黒いストッキングを身につけていた。一方の僕は、サテンのパンティの中、猛り狂った勃起を見せていた。

「私ね、今日は『赤』のムードなの」とダイアナは僕の耳に囁きかけた。「あなたといると、とても身体が熱くなる感じ。何か、そのムードにマッチするドレスを探さない? 何か、焼け焦がす感じのモノを…」

まさにぴったりのドレスを見つけるのに、それからもう1時間、数店の高級店をめぐり歩くことになった。彼女が気に入ったのもあれば、僕が気に入ったものも何点かあったが。ようやく二人とも気に入るものを探し当てた。それは、まばゆい赤のワンピース・ドレスで、袖なしのシースドレス(参考)のデザイン。首周りはホールター(参考)になっている。胸元はスイートハート・ネックライン(参考)で、深ぶかと切れ込んでいて、露わにされた深い胸の谷間には、思わずハッと息を飲んでしまう。背中はスプーン状に大きく開いていて、コルセットの上端まで露わになっている。裾は、彼女の左右の太ももをピッチリと包み込んでいるものの、丈は、ストッキングの付け根までしか隠していない。ああ、まさに彼女にぴったりで、極上の美、そのものだ!

ジュエリー・ショップの前を通りかかった時、二人とも、ウインドウに飾られていた商品に目が止まった。それは、セットになっているもので、ダイヤとルビーからなる、ペンダント形のイアリングとネックレスとブレスレットの3点セットだった。ネックレスとブレスレットは、一本だけでなく、複数本からなる多重の輪になっている。

それを見ながら、僕はダイアナの顔を見た。そして彼女も僕を見た。二人ともにっこり笑い、それだけで話しはいらなかった。さっきはダイアナが僕の手を取り、店に連れ込まれたのだが、今回は、僕が、相手の手を握り、店内に引き入れる番だった。

その宝飾品は完璧に彼女に似合っていた。店員は上客が来たと察知し、すかさずディスプレーの下のケースから別の箱を取り出し、ふたを開けた。中にはダイアとルビーのブレスレットが入っていた。明らかに、先の3点セットに完全にマッチするように意図されたものだった。

ダイアナは、ちょっと当惑した様子でそれを見つめ、その後、ブレスレットをつけていない方の手首を見た。

だが僕は、彼女の様子を見て、この新たに出てきたブレスレットが何のためにあるのか即座に理解した。

「これもいいかな?」 と僕は店員に訊いた。

「もちろんですとも!」 店員は嬉しそうに顔を明るくさせた。

僕はデリケートな宝石の紐を両手で大切に取りあげると、早速ダイアナの足元にひざまずいた。そして、その細い左の足首に巻きつけ、器用に嵌め閉じた。ダイアナは僕の行為に生々しさを感じたのか、かすかに身体を震わせていた。

「ああ、ランス…。完璧だわ、ほんとに完璧!」

プラチナ・クレジットカードをさっと差し出すと、店員はパッと顔を明らめ、代金の聖餐を始めた。それまでにっこり微笑んでいたダイアナだったが、どんどん数字が加算されていく様子を見て、その顔が強張って行くのが見えた。彼女は僕のスーツの襟をつかみ、僕の胸の脇を叩いた。

「これって…リアルなの?」 かすれ声で囁きかけてくる。「ありえないわ…。こんなのありえない…」

僕は真剣な表情で答えた。「リアルじゃないというと? 今のこの夢の奇跡のような状態のすべてがニセモノのはず、ということ? 僕の偽りの結婚生活と同じようにニセモノだと? ダイアナ? 僕たちはこういうことをする運命になっているんだよ。君のためでないにしても、僕自身のためにこういうことをするんだ。僕は、君に一生、僕と一緒にいて欲しいなんて思っていない。この週末だけでいいんだ。つまり、昨夜、僕が君の家のドアを入った時から、まさにこうなるように形作られてきたんだ。まさに夢の奇跡になるように。でも、この週末が終わったら、僕は振り返って、『やっぱりリアルだったんだ』と言えるようにありたいと思うよ」

「でも…。私はリアルな存在じゃないわ。あなた、まだ私のこと何も知らないし…」

僕は、彼女の柔らかく、誘惑的な唇に指をたて、彼女を黙らせた。そして、落ち着いた声で答えた。

「ちゃんと美が分かる者には、その美しさが分かるんだよ。君は僕にとって完璧にリアルな存在だ。たとえ一瞬にすぎないにしても、今のこの瞬間がリアルなんだ。この一瞬を二人で一緒に楽しもうよ。明日のことは明日に任せて」

ダイアナはまたも僕の胸の脇を叩いた。さっきの時と比べて、感情がこもっているような叩き方だった。それから彼女は受け取ったレシートを丁寧に折りたたみ、僕の財布に大切に入れて保管しておいてと言った。

靴の方はというと、これは純粋なセレンディピティ(参考)で買うモノが決まった。僕たちは夕食まで空腹を満たすために「ミセス・フィールズ」(参考)の店に行きちょっとニブラー・クッキーでも買おうと歩いていた。

そして、その途中、靴の専門店の前をさしかかり、そこのウインドウでこの上なく素晴らしいサンダルを目にしたのだった。

そのサンダルは薄底で、足を包んだり覆ったりすると言うより、足を見せびらかすためにあるようなシークイン(参考)の細い赤のストラップがついていて、足首をバックルで留めるデザインだった。それが鉛筆ほどの細さの高さ15センチのスティレット・ヒール(参考)に乗っている。

ダイアナは、それを見かけたとたん、僕の腕を、関節から抜けそうなほどの勢いで引っ張り、店に僕を連れ込んだ。疑いようもなく、そのハイヒールはダイアナのドレスにまさにぴったりであったし、あるいは、彼女の魅惑的な歩き方に理想的なほど合っていたとも、言えた。

ダイアナは、お化粧のことになると、大変な勤勉家だった。もっと言えば、彼女がその気になれば、いつでもハリウッドで仕事を持つことができただろうと思う。そうではあったけれど、この日は、好きなだけ贅沢をする日と決めていたので、僕は、リッツ・カールトン(参考)の隣の美容サロンに彼女のために予約を入れていた。彼女の髪のセットや、化粧や爪の手入れをしてもらうためである。

ダイアナは「ちゃんとした見栄え」にうるさく、「ちゃんとした」効果が出るようにドレスとハイヒールに着替えたいと言い張った。それに、この機会を記念して、ネイル美容師に全コースをさせ、極度に妖しい魅力を放つ、ゴールド混じりのルビー色のネイル・アートを施させ、爪先も優しい曲線にしてもらった。足の爪も、それにマッチした施しをさせた。もちろん、これらすべては僕自身も喜んで薦め、同意したことである。彼女がそれまで来ていた外出着はショルダーバッグの中にしまわれ、その代わりに先に買ったジュエリーが出された。そして仕上げに香水を身体に吹きつけ、完成である。

美容サロンに入る前から、彼女は圧倒的な美しさだったのだが、その彼女が、今や、優雅さと、妖しさと、純粋な肉感的魅力の三つがこの世のものとは思えぬほど見事に調和した美に変わっていた。

この黒髪の小悪魔的な彼女は、仕上げに、モールの中を「歩き回り」たいと言い張った。もちろん、自分の美しさを見せびらかしたいというのが、その気持ちだろう。

僕たちは、モールへ戻る時に、カプセル状になっている空中連絡通路を渡って戻った。あとになって分かったことだが、そこを通って戻ったことはまさに天からの賜物とも言える幸運だった。シカゴは、別名、ウィンディ・シティ、つまり「風の町」と呼ばれている。冬はこの風の町にまだどっしりと居座っている状態で、この季節にはよくあることだが、雪が、ミシガン通りと交差する横道から鞭のように叩きつけていたのだった。そこを歩かずに済ませたことは幸いだった。

空中通路の中、僕は心を決めて堂々と、そして僕の素敵な連れは従順に僕に従いながら、モールへと歩き進んだ。最後に立ち寄るところはまだ決めてない。即興で決めることにしていた。

そして…

他の人に話す時には正確に伝えてほしいことだが、シルバー・フォックスは魅力的な黒髪の女性が着ると、圧倒的な美しさになるということだ。店員がそのコートをかざして見せた瞬間、ダイアナは北風に吹かれる木の葉のように震えはじめた。そしてその袖に手を通したのであるが、袖に手を通したというより、むしろコートの方が彼女を包んだと言った方が正確だろう。居心地の良い温かさで、彼女の細い足首まで包みこんでいた。

それを着た時の彼女のキラキラ輝く瞳。あれは、単なるセックスよりも優れていると言える。セックスの場合はやがて終わってしまうが、彼女の嬉しそうな瞳はいつまでも続いていたからだ。

ダイアナは足元を見下ろし、そしてくるりと回って、コートを着た自分の姿の全貌を見ようとしていた。そして、右の袖を上げた時、彼女はそこについている値札に気づき、それを見た。僕は彼女を見続けていたが、彼女は、急にわなわなと震えだした。

「ちょっと、これだけあったらクルマでも買えるわよ!」

「バカなことは言わないの。コートは車とは何の関係もないだろ?」

彼女は、僕の肩先にパンチを打つ格好をした。

「それにね、僕にはもう車があるけど、君にはこういうコートはなかった。少なくとも、今まではなかった。そうだろ?」

有名デザイナーによる、全身の丈のシルバー・フォックス・コート。どうしても訊きたいと言うなら、答えてあげるが、どんなに金持ちでもこればっかりは手に入れられないだろう。それは、このコートのことではない。このコートを受け取った人の顔に浮かんだ本当に嬉しそうな表情のことだ。まさに値のつけようがないものだから。

ダイアナは迷いに迷っていた。仕上げの「歩き回り」に際して、このコートを着るべきか、それとも腕に垂らすべきかでだった。結果、僅差で一方が勝った。彼女はコートを着たままでいることにし、前を開け、両肩から少しずらして垂らすように着ることにしたのである。そうすることで、コートの中に包まれたものも大半、見ようと思えば見えるようにしたのだった。

真夜中の誰もいないショッピング・モールを想像してみてほしい。物音ひとつしない静寂だと思う。では今度は、土曜日の夕方、巨大な吹き抜けがある大モールで、何層にもわたる売り場に700人近くの買い物客がいる状態で、それとまったく同じ静寂が起きた場合を想像してほしい。何百人もの客たちが、君の腕にもたれかかって歩く女性を見て、口もきけず、唖然としている状態だ。

ああ、分かってる。まったくの静寂というのは嘘だ。ダイアナのハイヒールがコツコツと鳴る音と、時折、オオカミの口笛(参考)がしていたのは事実だから。あの瞬間、ダイアナがどれだけ高揚感を感じていたことだろう。それは僕には想像することしかできない。

モールの中、壁際にピカピカに磨かれた大理石のベンチがあった。トイレに通じる廊下の少し凹んだ一画である。僕たちは、そのベンチのそばに立っていた。

その場所で、僕の麗しい連れは、片手を鉤爪のようにさせ僕の胸にあて、僕の体をベンチのすぐ横、後ろの壁へと押しつけていた。毛皮のコートの前は開いたまま、ハイヒール・サンダルを履いた片足を持ち上げ、ベンチに軽く乗せている。

そして、彼女は、左手で僕の右手をとり、彼女のパンティに覆われた股間へと導いたのだった。それと同時に、右手を使って、僕自身のパンティに覆われた勃起を優しく擦りだした。そして、僕へ体を預けるようにもたれかかり、耳のすぐそばに唇を寄せ、囁いた。

「ねえ、教えて? …私、あなたが知ってる中で、いちばんのオモチャになってるかしら? あなたが望むままにどんなことでもしていいオモチャに?」

彼女はそう言いながら、言葉の区切りごとに舌先を僕の耳穴に刺し入れ、最後はとても優しく僕の耳たぶを甘噛みした。

他人の目がある場所で、こんなふうにあからさまに生々しい性的欲望を開示されるとは…。この瞬間、僕はもはや自分でコントロールできない状態になってしまった。なんとか彼女の質問に対する返答の声を出せたものの、それは体の奥から出すような唸り声にしかなっていなかった。返答の残りは、自然発生的に噴射した白濁の形で現れ、僕のパンティを濡らしたのだった。

ダイアナは、僕が連続して噴射するたび、その振動を指先で感じたのだろう。少し邪悪っぽく頬笑み、僕の唇に優しくキスをした。

「これ、イエスと返事したものと解釈するわね。…でも、あなたをトイレに連れていかなくちゃいけないわね。スーツに染みができてしまう前にきれいにしなくちゃ」

ダイアナは僕のスーツの襟をつかんで、ぶっきらぼうにトイレへと向かい、中に僕を連れ込んだ。普通のトイレでは狭すぎると思ったのか、並ぶ個室の最奥にあったハンディキャップを持つ人のための広いトイレに僕を連れ込み、ドアを閉め、ロックした。

「脱いで、パンティを私に渡して」と彼女は命令した。

僕は、靴を脱いで、それからズボンと汚れたパンティも脱ぎ、パンティだけを彼女に渡した。

「全部!」 と彼女は威圧的に大きな声をあげた。

僕はあわてて命令に従い、ソックスもスーツもシャツも、それにシャツの中のTシャツも脱いだ。

「その方がいいわ」 

彼女は満足そうに甘い声でそう言うと、僕を押してトイレに座らせ、その後で僕の膝の上にまたがり、腰を降ろした。そして僕の汚れたパンティを上にかざして見せた。僕が出した精液がゆっくりとパンティの生地の端へと集まってくるのが見えた。トイレットペーパーでは、僕が出した白濁を拭うには足りないのは一目瞭然だった。

彼女は視線をパンティから僕の瞳へと変えた。

「チッ、チッ、チッ!」 と首を振りながらニヤリと笑っていた。「ずいぶんたくさん出したのね。このパンティ、とっても高かったのよ。捨てちゃうのはイヤだわ。ビニール袋に入れて家に持ち帰ればいいけど、このままではダメ。一緒にビニール袋に入れたものも汚してしまうもの。普通だったら、私、何も考えずにあなたのことをおしゃぶりして、きれいにしてあげたんだけどね。そうすれば、こんなことにならなかったのに。でも、今日は、あなた、本当に眉をひそめたくなるほど私におカネを使って、私にこんな素敵な格好をさせたでしょう? こんな私を連れ出して、見せびらかす前に、このドレスを台無しにしてしまうのはもったいないと思うの。どうしたらいいと思う?」

ダイアナは、またパンティをちらりと見て、それから僕に視線を戻した。そして、微笑みながら僕の顔にパンティを押しつけた。

僕は何も言わず、ついさっきまで自分が履いていたパンティの生地を舐めはじめた。一通り舐めた後、集まっている精液を吸い始めた。その味はダイアナのスペルマよりは少しだけ苦かったが、不快といえるような味では全然なかった。

ダイアナは指で僕のペニスや陰毛についている精液をできるだけ集め、その指を僕の口に持ってきて舐めさせた。

その後、彼女は顔を僕に近づけ、ディープなキスをし、僕にとって最も強烈ともいえる体験の余韻を僕と分かち合った。

「う〜ん、とっても素敵…」 と彼女は歌を歌うような声で言い、「あなたって、すごい変態」 と続けた。

そして残りの白濁をトイレット・ペーパーで拭き取り、二人の太ももの間に落とし、水を流した。

「さしあたり、これで大丈夫ね。でも、あなたのために下着を探さなくちゃいけないわ。…あ、私、何を言ってるの? 下着ならこのバッグの中に全部揃ってるじゃない!」

ダイアナは足元に置いていたバッグの中をちょっと引っかき回した。そして、実に嬉しそうな笑顔になって、僕の前にライラック色のパンティを広げて見せた。それは、さっきまで彼女が履いていたパンティだった。

「ほーら、あった! これを履いてみましょう!」 

そう勝ち誇って言いながら、彼女は僕の膝の上から優雅に腰を上げ、僕の足先にパンティを通し、太ももへと引き上げた。それから僕のあの部分を優しく引いて後ろに回し、トイレット・ペーパーを2重に畳んだものを挟ませ、またパンティを引っ張って、居心地が良くなるようにお尻を包んだ。

「さあ、これなら、新品同様!」 と嬉しそうな声をあげた。

だが、その後、ダイアナは僕を見つめたまま、黙ってしまった。何か考えているようだった。

そして、彼女はいたずらっぽく頬笑みながら言った。「あのね、ちょっと考えていたの。あなたは私をこんなふうに着飾らせて、楽しんだわけでしょう? 今度は、私があなたをちょっと着飾って楽しみたいと思うの。それがフェアというものじゃない?」

「ちょっと着飾るって、どういうこと?」

ダイアナは僕の裸の胸に指を当て、その爪で優しく線を描いた。

「そのパンティはちゃんと他のと完全なセットになっているのに、それだけ履くのは残念じゃないかしらと思っていたところなの…。私があなたと一緒にできたらいいなと心から思っていることなんだけど…」

「完全にセットって?…つまり…」 と僕はゴクリと唾を呑んだ。

ダイアナは頭を縦に振った。そして、バッグの中に手を入れ、中からパンティにマッチしたライラック色のレース・ブラを取り出し、一本指で僕の目の前に下げて見せた。

「でも、何か重要なものが僕にはかけてるんじゃないかなあ?…もっと言えば、重要なものは二つだけど…」と僕は困惑して言った。

「ねえ、いいでしょう? 甘えさせてよ。お願い?」

彼女はそう言って、僕の返事を待たずに僕を後ろ向きにさせ、胸の前にブラをあてがい、背中のホックを留め、両肩にストラップをつけてしまった。そしてまた僕を前向きにさせた。僕は顔を下げて見下ろしたが、そこには平らな胸と、大きな何も入っていないブラジャーのカップが二つあった。

「何かコミュニケーションで欠落してるところがあると思うんだが」

と僕が無感情に言うと彼女は明るい声で答えた。「その欠落部分なら、私がなんとかできるわ」

彼女はショルダーバッグの中を漁り、中から本物に似せたシリコン製の乳房を取り出した。

「君は、まさかのためにいつもそれを持ち歩いているの?」 と僕は皮肉まじりに訊いた。

彼女はちょっと肩をすくめた。

「さあどうかしら?」とにやりと笑い、「これ、私が今のおっぱいをつけるまで使っていたものなのよ。今は…」

「ダイアナ。僕にはできないと思う」と、僕はうんざりしながら彼女の言葉を遮った。「何というか、ランジェリーはいいけど、これは…」

ダイアナは再び僕に優しくキスをした。そして、甘い声で訴えた。

「私のためだと思って、してみて。お願い。スーツを着れば、外からは見えないから。それに、あなたが今夜ずっと、私のために、私だけのために着飾ってくれるとしたら、それを思っただけで、私、すごく興奮してくるのよ」

分かったよ。流れに任せよう…

「…そう? まあいいか、…君が本当にそれを望むならだけど…」と用心しながら僕は返事した。

ダイアナは僕をギュッと抱きしめ、それから、僕のブラジャーのカップに大きすぎると思えるシリコンを差し入れた。それは、予想以上に胸板に心地よくフィットし、大きなカップを完璧に満たした。

「うーん、ありがとう! あなたって、私が出会った中でいちばんセクシーな人だわ。さあ今度はガーターベルトを着けてみましょう」

あっという間に、他のランジェリーとマッチしたガーターベルトが僕の腰のまわりに装着されていた。ガーターベルトからはストッキングを吊るす留め具がいくつも垂れ下がり、僕の太ももにあたっていた。それを感じながら彼女をぼんやり見ていた僕だったが、その時の僕の顔には明らかに困惑した表情が浮かんでいたのだろう。僕の顔を見た彼女は、口元にいたずらそうな笑みを浮かべた。何をしようとしているのか、言わずもがなの笑みだった。

「うーん、本当に素敵よ! あなたのこの長くて素敵な脚に早くストッキングを履かせなくちゃね」

女装云々にかかわりなく、たいていの男なら、この時点で出口に一目散していたことだろうと思う。だから、たぶん、僕は「たいていの男」には当てはまらなかったのだろう。この経験は、僕が出会った中で最も魅惑的な女性と行ったエンドレスのエロティックな経験のうち、最も新しい経験の一つにすぎなかった。

ダイアナは、彼女自身のストッキングと同じようなシームいりの黒いストッキングを選んだ。そして、僕に履き方を教えてくれた。つまり丸めてドーナッツ状にしてから、足先を入れ、注意深く脚に沿って巻きを解きながら履くのである。両脚に履き終えると、彼女は両手の手のひらでしわを伸ばし、ずれを直してくれた。そうしながら、踵のシームの部分(参考)を矢印のようにをまっすぐに揃える方法も見せてくれた。

それに続いて、ガーターから垂れている吊りストラップをパンティの下にくぐらせ、ストッキングのトップ部分を留めるところを見せてくれた。ガーターのタブは4つあった。

ダイアナは、一通り仕事を終えると、一歩引きさがって、自分の手仕事の成果、つまり僕の姿を眺めた。

「まあ! ほんとにセクシー! あなたのせいで、私、一晩中、気が散ってしょうがなくなりそう。さあ、急いでスーツを着てしまって。あなたの姿を見てると、私、気が狂っちゃうわ」

僕が着替えている間、ダイアナは僕の汚れたパンティを拾い、シンクのところで軽く洗った。そして、再びトイレの個室に戻ってきて、洗ったパンティをストッキングを入れていたプラスチックのポーチに入れ、テープで留めなおし、ショッピング・バッグに放り込んだ。

僕の着替えが完了すると、ダイアナは僕のネクタイのずれを直し、それから時間をかけて優しく僕の胸を愛撫した。スーツの中、前に突き出ている僕の新しくできた乳房を、である。

それから軽く僕の唇にキスをし、ウインクをした後、トイレの個室から僕を連れ出した。そして、手洗いシンクの前で、立ち止り、手を洗った後、口紅を塗りなおした。

彼女はわざと手洗いカウンターに覆いかぶさるような姿勢をして口紅を直していた。表面的には、鏡の中、口元がよく見えるようにそういう姿勢をしていたように見えるが、僕には、彼女が僕のためにも計算してそういう姿勢をしていたのをはっきり分かっていた。というのも、その姿勢だと、重い毛皮のコートに包まれていても、その上から、ストッキングに包まれた彼女の長くて形のよい脚や、広くて引きしまった美形のお尻が目に見えるように想像できたからである。僕は背後から彼女に近づき、誘惑的な標的に僕の股間を押しつけ、同時に両手で彼女のお尻を優しく揉んだ。

ちょうどその時、女性が二人、トイレに入ってきた。トイレのドアが閉まる前に、ドアの表側が見え、そこには胴体とスカートの記号があるのが見えた。その時になって初めて、僕はダイアナが僕を女子トイレに連れ込んでいたことに気付いたのだった。

入ってきた女性たちは、僕がスーツの下にライラック色のランジェリやストッキングを履いてるところまでは見えなかったはずだと思う。少なくとも、そうであってほしいと願った。とはいえ、僕が彼女たちの「聖なる領域」に侵入していることは事実で、そのことに対して彼女たちが非難の目を僕に向けていたのは明らかだった。男を引っかけた妖しい女が洗面台にいて、恥知らずにも男に自由に身体を触らせているのを見て、僕がこの場にいることの理由づけにはなったとしても、まずい状況であることには変わりはない。

ダイアナは鏡の中、僕をちらりと見て、明らかに楽しそうにウインクをして見せた。それから口紅をハンドバッグにしまい、くるりと向きを変え、僕にまぶしい笑顔を見せた後、僕の腕へ滑らすように腕を差し込んだ。

「もう、ここの用事は済んだわ。あの人たちが用事を済ませるのを邪魔しちゃ悪いから、もう出ましょう。彼女たち、今の私だったらいいのにって思てるかも。あなたのような恋人がいたらいいのに、って」

僕たちは駐車場へと歩いた。ダイアナは堂々とした足取りで歩いていた。まるで国王に連れられた女王のような歩き方だった。一方、僕の方は、その比喩がどこか皮肉を含んでる気がして、あまり深く考えたいとは思わなかったし、身につけているランジェリや揺れる偽乳房のせいで、とても国王っぽい感覚にはなれず、忘れてしまいたい気持だった。

車のところに着き、バッグ類をトランクへ入れ、逆にトランクからは僕のトレンチコートを出した。僕は、シルバーのE500(参考)の助手席ドアをダイアナに開けてあげ、彼女は感謝しながら乗り込み、そして、僕を見上げてにっこりと微笑んだ。実に意味深な笑みだった。

運転席に乗り込むと、彼女は僕の隣にすり寄ってきて、紫色に塗った爪で僕の首筋を優しく引っかいた。背筋に電流が走る感じがした。

車を動かし、夕方近くのゆったりした交通量の通りを走っていると、ダイアナは何か考え事をしているのか、額に小さくしわを寄せた。

「ねえ?」 と甘い声音で彼女は話しかけた。「予約の時間までどのくらいあるのかしら?」

「2時間くらいだけど、どうして?」

ダイアナの手による奉仕先が、僕の首筋から、太ももの内側へと移った。彼女の頭の中で、いまいろんな考え事が渦巻いているようだと僕にもわかる。

「あなたは、今日は私を甘えさせてくれたわ。ほとんど恥知らずと言っていいほど、すごく贅沢させてくれた…。だから、もうひとつだけでいいの、もうひとつだけ甘えさせてくれる?」

「君が求めるものならどんなものでも、僕には断ることなんて想像できないよ」

僕の返事を聞いて、ダイアナは僕の太ももをギュッと握り、はにかんで微笑んだ。

「いま言った言葉、後であなたに思い出してもらうことになるかも…」 彼女の声は少しだけ震えていた。「望みって、ただ……。何というか、この服装は何から何まで、すごく完璧なんだけど、たった一つ、小さなところだけ、そうでないところがあるのよ」

「どんなところ?」

「みみっちいことだとは知ってるんだけど…、でも、やっぱりこの服装には赤のコルセットにすべきなの。黒じゃなくって。分かってるわ、分かってる。どっちだろうが誰も見ないだろうっていうのは分かってるの。でも、あなたと私だけは知ってることになるでしょう? それに、あなたのおかげで、今日と言うとても完璧な一日に、私をこんなにも完璧にあなた望みの姿にしてくれたわけだから…」

「素敵だと思うよ。でも、土曜日で、もうこの時間だし、そういうの売ってるところが見つけられるかなあ」

「私、いいお店を知ってるの!」と彼女は嬉しそうな声を上げた。「彼、ノース・サイドで特注のコルセットを売ってるの。私のコルセットは全部、彼のところから買ってるわ。実のところ、私は、彼がショーをするときの、彼のお気に入りのモデルをしてるのよ。いま電話したら、彼、ものすごく喜んで私たちに会いたがると思うわ」

強烈なエロティシズムを求める僕としては、これはやり過ごすわけにはいかないことだった。僕から携帯電話を借りた彼女は、早速、記憶を頼りにダイヤルを押した。そして電話の向こうの人物と2分ほど陽気におしゃべりをし、そして電話を切った。彼女は口元に満足そうな笑みを浮かべて僕を見た。

「彼、私たちを待っててくれるって。私が言ったとおりでしょ。道順は私が教えるわ」

そこにはちょっと時間がかかった。場所は、ロジャーズ・パークの近くの3階建の茶色の建物だった。頬ひげに加えて山羊のようなあごひげも伸ばしたワイヤーフレームのメガネをかけた男が出てきて、ダイアナを温かく抱擁した。ダイアナは僕をそのポールという人に紹介し、そしてポールは僕たちを地下の作業室兼ショールームへと案内した。

ポールはダイアナの姿を見て、絶賛した。

「今日はいつにもまして恐ろしいほど魅惑的ですなあ。電話でその服装のことを聞いた時、それに完璧にマッチするものがあるのを思い出したんですよ。覚えていますか、この前のショーの時、あなたがそれを着てモデルになってくれたこと」

ダイアナは目を丸くした。

「ええ?! あれ、まだあるの? あれのことを忘れてしまおうと、どれだけ苦労したことか。あれ、私、大好きなのよ! あのショーの後、私がそれを脱いだとたんに誰かが買うことに決めたと聞いて、私、ほとんど死にそうになったのよ」

「あれを競り落とした女性は、あとで気が変わってしまって。その後は、あれはもう何か月もここに置き去りになっていて、ちゃんと見る目がある人をずっと待っているんです。正直、私はあなたこそあれにふさわしい人だと思っていたんですよ。あっ、ここにありました…」

それは、バターのように柔らかく、口紅のように鮮やかな赤の、子牛皮製ヘビー・ボーンド・コルセット(参考)だった。胸のところはアンダーワイヤー入りのデミカップ・ブラ(参考)だ。

僕はダイアナを手伝って、コートを脱がせ、ドレスのジッパーを降ろし、注意深く脱がせた。その後はポールが僕と交代し、彼女のブラ、コルセット、そしてパンティを脱ぐのを手伝い、その次に、非常に注意を払いつつ、新しいコルセットをつけさせた。

着替えの間、ポールはダイアナの裸を見たり、密着したりしたわけだけど、僕は全然、嫉妬を感じなかった。むしろ、この着替えの過程を見ていることの方が楽しかった。

コルセットには8本ガーター留めがついていて、それにストッキングを留めていく。その後、ポールはそのコルセットにマッチしたソング・パンティを持ってきて、彼女に履かせた。腰のところにレースがついたパンティだった。最後にポールはダイアナの向きを変え、僕がどう思うか、僕と対面させた。コルセットとストッキングとヒールの姿のダイアナは、圧倒的な美しさだった。大きな乳房は、小さなカップに下から持ち上げられ、神々しさすら覚える盛り上がりを見せていた。ダイアナは、ためらいがちに期待しつつ、僕の瞳を見つめ、小さな声で懇願した。

「お願い、いいでしょう?… 高いのは分かってるの。でも、これ、とても私に似合ってると思うし、一度着たら1秒でもこれから離れるなんて耐えきれないし…」

「それを着た君の姿を見た瞬間に、君の勝ちは決まったものだよ」

僕はポールにクレジット・カードを渡し、「わざわざ包まなくてもいいよ。ダイアナは着たままでいると思うから」と彼にウインクした。

ポールが請求額の計算とカードの認証のために部屋から出て行くと、すぐにダイアナは僕の腕の中に飛び込んできて、僕の顔にキスの雨を降らした。

「ああ、大好き! 大好きよ! 最高の人だわ! 私、いったいどうやってあなたに……」

と、そこまで言って彼女は脱ぎ捨てた黒サテンのコルセットに目を落とした。今は僕たちの隣の作業台に置かれている。彼女はそれをしまおうと思ったのだろう。だがあたりを見回したが無駄だった。もちろん、彼女のカペジオバッグ(参考)も他のショッピングバッグも全部、メルセデスのトランクの中に置いてきていた。

するとダイアナは僕の方をちらりと見あげた。彼女の目にいたずらっぽい光が輝いていた。

「ちょっと、君! こっちへ来なさい!」 と、いきなりダイアナは強い調子で言い、あっという間に僕のスーツコートを脱がしてしまった。さらには、素早い手さばきで他の服も脱がし、僕は瞬く間にランジェリーとストッキングだけの格好にされてしまった。次に、ガーターベルトが外され、代わりにコルセットをつけられる。不平を言う暇さえなかった。多分、僕は驚きすぎて唖然としていたからだろう。

「おお、それは私にも手伝わせてくれ」 と僕の背後で男の声がした。「なんだかんだ言っても、それを彼女のために作ったのは私なわけだし。それに私は、自分の作品には誇りを持っているし、それに、それを上手に着こなす人も誇りに思っているんですよ」

ポールに、僕がランジェリ姿で偽乳房をつけているのを見つかってしまった。僕は顔が紫になるほど赤面していた。だが彼は、その点についてはまったく平然としていた。何事もないように、ダイアナに交代し、コルセットのレース紐を締め始めている。

「何も恥ずかしがることはありません。私の店には女性客も来れば、男性客も来るんです」 と彼は安心させるような声で言い、ダイアナの方を見た。ダイアナは頷きながらウインクをした。

「…それに、嬉しいことにその中間のお客さんも。しかし、それにしても…。あなたは、うちの店に来る他の男性のお客様よりも、はるかにずっと魅力的になりますよ。ダイアナの男を選ぶ目はさすがだ」

僕はまた顔を赤らめた。今度は感謝の気持ちからだった。

「普通だと、私は初心者の場合、10センチくらいしか締めないんです。ですが、あなたはすでにずいぶん引き締まっているし、身体の線もとても良い。体型維持をしっかり心がけているのが分かります。ですので、この際、全部締めてみましょう」

ポールは、ダイアナにコルセットをつけた時と同じように、レース紐をぎゅっと引っ張り、締めあげ、そして留めた。僕はそれをされた瞬間、驚き、ハッと息を吐き出した。まるで万力で胴体を挟まれたような感じで、大きく息を吸うことができない。

コルセット職人は、続いて、ガーター紐をパンティの下に通し、その先にストッキングを留めなおした。そして一歩引きさがり、ダイアナの隣に並び、批評家の目つきで僕を見た。考え深げにあごを撫でながら見ている。

そして彼は感想を口にした。

「何というか…。あなたは非常に素晴らしい。素晴らしい見栄えです。この姿をスーツの中に隠すなんて、本当にもったいない。少なくとも男性スーツの中に隠すのはもったいないですよ。ちょっとだけ体型のための運動をして、多少、姿勢の訓練をしたら、この次の私のショーで、ダイアナと一緒にモデルをしてもらうこともできますよ」

そんなことありえないとびっくりして言いだそうとしたら、ダイアナが僕の隣にすうっと寄ってきて、腕を僕の腕にするりと絡めた。

「そうなったら、本当に嬉しいわ。そうよね、リサ?」 と彼女は明るい声で言い、僕にウインクをした。「今夜、ここに来る途中、車の中でも彼女にそのことについて誘ったところなの。もしそうなったらを思って、彼、私と同じくらいワクワクしてるのよ。その訓練も今すぐ始めたくて、待ちきれないわ。そう言えば、あなたがモデルに大きく値引きしてくれるのを私、知ってるわよ。特に、ショーの終わりにクレジットカードを手にしたお客さんの行列ができるようなモデルには、すごい値引きをしてくれることを。女の子には、良いことがたくさんあってもありすぎることはないって言うじゃない? あれ、間違いなのかしら?」

僕は、間違いだよと叫ぼうとしたが、ダイアナの鉛筆の先のようなスティレットのヒールが足の甲に乗せられ、微妙に圧力をかけられるのを感じた。僕に返事を変えるよう促している。

「その話……夢のようだ」 と慎重に言葉を選んで答えた。

ダイアナは、僕の手をぎゅっと握って、黙ったまま感謝の気持ちを僕に伝えた。

「次のショーはヒルトンでするんです。ミスター・ゲイ・レザー・ページェントと共催で。5月末、メモリアル・デー(戦没将兵記念日)の週の週末です。ダイアナ? その時まで彼女の準備はできますか?」

「ぜんぜん問題ないわ。知っての通り、私は、リンガーズで働いている6人の女の子たちを育て上げたドラッグ・マザー(参考)なのよ。そのうち何人かは、始める前は本当にゴツゴツした岩みたいな男たちだったんだから。それに比べれば、私のリサはお茶の子さいさい」

僕はカードの請求書とレシートにサインをした。そして、何気ない興味から、請求額を見た。税金を別にして、たった、650ドル? この何倍ものおカネを、あの高級コートも含めてダイアナの衣装に使ったではないか。彼女には使ったお金の分だけ、いやそれ以上の価値がある。

僕たちは、ポールに専門家として手伝ってもらい、改めて着替えをした。ダイアナは、新たにバストラインが強調され、胸が魅力的にドレスから溢れ出そうに見えていた。僕自身も盛り上がった胸をしていたが、スーツコートを着た後も、前より少し突き出てる感じになっていた。ズボンのベルトはゆるゆるになっていて、いちばん奥の穴で留めなければならなかった。そこで留めてもズボンの腰回りはゆるゆるで、逆にヒップやお尻の方はキツキツになっていた。

ダイアナにコートを着せるのは僕の特権だったが、ポールはそれを僕から剥奪し、彼女に豪華な毛皮のコートを着せていた。不思議なことに、僕は、彼の意図せぬ侮辱行為に、まったく気分を害された感じにならなかった。紳士が女性がコートを着るのを手伝うのは、当然のことと思えたから。……紳士? ちょっと待て。そうすると僕は…?

「ディナーに行きましょう!」 とダイアナが僕の思考を遮った。「もうお腹がペコペコ。私、急に、大きなお肉を食べたい気分になってるの」


つづく
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