「バースデイ・プレゼント」 第11章 original 第10章の続き

みんなでリビング・ルームに入ると、ジェニーが急に振り返って、ゲイルを両腕で抱きしめた。すぐさま、二人の唇は重なり合い、ドナと僕が見ている前で、激しく互いの口をむさぼり始める。美しい女性が、こんなに情熱的にキスをするセクシーな光景に、僕のペニスはピンと跳ね立った。

ようやくジェニーがゲイルから離れた。両手で彼女の手を握る。

「これで、私たちの自己紹介は済んだわね、ゲイル?」

「ええ、そう思うわ」 ゲイルは息を乱しながら答えた。

「でも、私が今、本当に犯してしまいたいと思っているのは、こっちにいる素敵な人の方なの」 とジェニーが言って、僕の方を向いた。

そして、僕の身体に両腕を絡ませ、ぎゅっと抱き寄せる。ジェニーのぷっくりとした美しい唇が僕の唇に優しく近寄ってきた。両手が僕の背中を這い降り、腰に当てられる。さらにはドレスの裾から中に忍び込み、尻肉を撫で始めた。

僕は口を開き、ジェニーの舌を迎え入れた。探るような舌の動きが官能的で、僕は口を開けたまま、ジェニーに主導権を預け、なされるままになっていた。

ジェニーの指が、僕のお尻の割れ目を滑り、アヌスに触れた。そこを強く押され、それを受けて僕は腰を突き出し、股間を彼女の恥丘に押し付ける形になる。勃起を、ジェニーの柔らかい肉丘に擦りつけた。ペニスがシルクのパンティとドレスに擦れる感触が堪らない。僕も、ジェニーの尻肉を両手で掴み、ぐっと引き寄せた。

うっとりと目を閉じながらキスを続けていたので、ドナとゲイルが何をしているのか分からなかった。ふと気づくと、誰かが僕の手を押しのけて、ジェニーのパンティを降ろしているのを感じた。

目を開けたら、ドナが、ジェニーの後ろにひざまずいているのが見えた。ジェニーのお尻のすぐ近くに顔を寄せている。ドナが何をしようとしているのかを察し、僕は両手でジェニーをもっと抱き寄せるのと同時に、彼女の尻肉を左右に割り広げた。

ドナの顔が、ジェニーのお尻の割れ目の中に消えていく。ドナの舌先で刺激を受けたのか、ジェニーがぷるぷると震え始めた。そうしながらも、片足を上げ、パンティを抜いている。その下着は、小さな布きれとなって、もう一方の足の足首に引っかかっていた。ジェニーは、上げた脚を降ろし、少し広げてバランスを取った。ドナは、ジェニーが安定した姿勢になったのを受け、両手を前に伸ばし、ジェニーの下腹部を抱き寄せ、さらに強く自分の顔に押し付けた。

その間、ゲイルも仕事をしていた。僕の背後に回って、ドレスを捲り上げ、ジェニーの手をよけさせ、僕のパンティを降ろし始める。僕もジェニーと同じように、足の片方だけから下着を抜き、やはりジェニーと同じように、足を広げた。

ジェニーも、ゲイルのために僕の尻肉を左右に広げた。すぐにゲイルが僕のアヌスに舌を使い始めるのを感じた。その官能に、僕は倒れずにいるのが精一杯だった。ジェニーが、僕と彼女のドレスの両方を捲り上げるのを感じた。さらに、僕の勃起を掴み、自分のバギナに導きいれていく。何とかバランスを保ちながら、僕はジェニーに出し入れを開始した。

ジェニーの甘い舌に口の中を愛撫され続ける。ドナとゲイルは、僕のジェニーの裏門をねっとりと探りまわっている。ヒール高13センチのハイヒールで立ちながら、セクシーな女性物のドレスと下着に身を包み、美しい女性に出し入れを続けている。さらには、背後にも、セクシーな女性がひざまずき、敏感になっているアヌスに口唇愛撫を続けている。これでは、長く持続するのは不可能だった。

ジェニーのバギナに爆発的に射精した。彼女もクライマックスを向かえ、僕の腕の中、ピクピクと痙攣して震えていた。ずっと立ったままでいようとしたものの、強烈なオルガスムに達し、僕とジェニーは床に倒れこんでしまった。ドナとゲイルは、崩れ落ちた僕たちの体を間に挟んで、ひざまずいたまま、互いに向き合っていた。

ドナはゲイルを両腕で抱き寄せ、二人は熱のこもったキスを始めた。ゲイルは、ドナのスカートを捲り上げ、下着を降ろし始めた。それを受けて、ドナは尻を床につき、脚を上げて、自分から下着を脱ぎ捨てた。ゲイルも自分のスカートを捲り、下着を脱ぐ。

ゲイルは、やさしくドナの身体を支えて、仰向けにさせた。そして、体の向きを逆にしてドナの顔の上にまたがった。ゆっくりと陰部をドナの顔の上に降ろしていく。それと同時に、自分の顔もドナの恥丘に押し付け、舌を尖らせて、ドナの愛の肉筒を深々とえぐり始めた。

ドナも負けておらず、頭を少し上げ、唇と舌を使って、ゲイルの湿ったラビアを精力的にむさぼり始めた。ドナが、ゲイルのクリトリスを唇で捉え、ちゅうちゅうと強く吸い始めると、ゲイルは、悩ましい声をあげ、尻をくいっくいっと上げて反応した。まるで誘っているような腰つきだった。

僕はジェニーから離れ、床を這って、ゲイルの後ろについた。すでに前に、ゲイルの裏門を舐めたことがある。それを、もう一度やってあげようという気になっていた。

顔を降ろして行き、ゲイルのクリトリスを吸うドナの顔に、ほとんど並ぶほどになる。そして舌でゲイルのアヌスに触れた。

「ああーんっ!」

アヌスにも別の舌が来たのを感じ、ゲイルはまた声を上げた。その声を聞き、僕は舌先をアヌスに突き入れた。ドナも一層激しく、クリトリスとバギナを攻め立てる。

突然、ジェニーが僕の後ろに来て、舌で僕のアヌスを探り出すのを感じた。先にゲイルに口唇愛撫されていた僕のアヌス。ゲイルが離れてから、まさに、寂しく感じていた部分でもあった。

ゲイルはドナの陰部を舐め、ドナもお返しにゲイルの女陰を舐める。さらにゲイルのアヌスを僕が舌でほじり、その僕のアヌスをジェニーがほじっている。それまで、多少、柔らかくなっていた僕のペニスだったが、その時には、すでに完全な勃起状態に戻っていた。ジェニーは、舌で僕のアヌスを突きながら、手を前に回し、僕のペニスを擦り始めた。

急に、ドナが震え始めた。クライマックスに達したのだと分かる。ゲイルも、やはり、ドナを舐めながら、クライマックスに達した。

ドナとゲイルが頂点に達し、やがてオルガスムからおさまるのを受け、僕はゲイルのアヌスから顔を離した。ドナとゲイルは、その時になって初めて、ジェニーが僕のアヌスを舐めているのに気づいたようだった。

ゲイルがドナの上から降り、ドナに向けてにやりと笑いかけた。

「ジェニーのお手伝いをしてあげない?」

ジェニーが僕のお尻から顔を離し、言った。「私、彼女のおちんちんをおしゃぶりしたいわ」

ドナとゲイルとジェニーの3人がかりで、僕は床に仰向けにさせられた。

ジェニーは僕の股間にむしゃぶりつき、ペニスを咥え、吸い始めた。ゲイルは、僕を見下ろし、顔を近づけて、ディープキスを始めた。ゲイルの口の中、ドナの女の体液の味がする。

ドナは、一度立ち上がり、寝室に入って行った。そしてディルドを手に、それにローションをつけながら戻ってきた。

3人の女は、カウチからクッションを持ってきて、僕の身体を少し持ち上げ、腰の下に、そのクッションを差し入れた。

ドナは、ディルドを僕の裏門にあてがい、ゆっくりと挿入した。そして、出したり入れたりを始める。ジェニーは、ペニスを吸っては、手でミルク絞りをするようにしごく。ゲイルは、ねっとりとディープ・キスを僕にしながら、僕の左右の乳首を優しくつねった。

強烈な快感に堪らなくなった僕は、とうとうジェニーの口の中に発射した。ゲイルとキスをしていて口は塞がっていたが、射精と同時に絶頂を告げる叫び声を上げていた。自然と、女性が絶頂に達する時のような声になっていた。

射精が終わると、ジェニーはゲイルにタッチし、二人は位置を入れ替わった。ジェニーにディープキスをされ、僕自身が出した精液を食べさせられる。その間、ゲイルは、柔らかくなってきている僕のペニスを舐め清めた。ドナは、僕がスペルマを飲み込んだのを見て、そしてゲイルがすっかり清めたのを見てから、アヌスからディルドを引き抜いた。女たち3人は、互いに顔を見合わせて、微笑んだ。

「どうやら、彼女、すっかり満足したみたいね?」

3人とも笑い、僕もつられて笑った。なんて最高の女たちなのだろう。僕は、これほど満足したことはなかったし、これほど嬉しい気持ちになったこともなかった。今日、買ったドレスのおかげか。この衣装が僕はとても気に入ったのである。



彼女の側から

私たちは、みんな、床の上にぐったりと横たわっていた。誰もが、乱れた服のまま。みんなの下着が、あたりに散らかっている。激しい行為のせいで、ビクトリアも含めて、みんな、お化粧が乱れていた。

ビクトリアは、ソファに背中を預けて、ぐったりとなっていた。お腹にドレスを巻きつけたまま、酷使されたペニスがかろうじて隠れている。顔には満足した表情を浮かべ、口元から、彼女自身が出した精液や私たちの体液を、だらしなく垂らしている。とてもセクシー。

ジェニーが、そのビクトリアの元に擦り寄った。ストッキングに包まれたままの太腿に優しく手を這わせている。私がビクトリアの顔を見ているのに気づくと、彼女は私の方を見て微笑んだ。そしてビクトリアに顔を近づけ、口からとろりと流れ出ている体液をぺろりと舐めた。

「もったいないわよ」 とジェニーは言って、ビクトリアの脇腹を軽く小突いた。

「ああ、流れてると知らなかったから」 と、ビクトリアは力なく微笑んで応えた。

ビクトリアは、だるそうにしながらも、手を伸ばして自分のピンク色の可愛いパンティを拾い、スパイク・ヒールに引っ掛けないよう注意しながら、ストッキングの脚を、それに入れた。ソファに背中を押し付け、軽く腰を持ち上げて、パンティを履いていく。そして股間の位置を調節。彼女が、あのシルクの肌触りを気持ちよいと感じているのは明らかだった。

ビックが、女性化への道を進むこととそれに伴う性的悦びを、心から気に入り始めているのだろうなと私が感じたのは、多分、このときのビクトリアを見たときだったと思う。

ゲイルとジェニーは、ビクトリアが服の乱れを整えるところを見ていた。スパイク・ヒールで美しさが強調されている、見事な脚。スカートの裾を正して、きれいに整える。それから、頭を軽く振って、ブロンドの髪の毛が自然な感じに顔を包むようにさせる。長い髪よりも、このショート・ヘアの方が彼には似合っているように思った。

私自身、彼の美しくてセクシーな姿を見ながら、興奮して、軽く身震いしていた。グラマー写真館は、確かに、彼に素晴らしいお化粧を施してくれたのだと、改めて思う。今はちょっと乱れてしまっているが、それでも、そう思った。特に、目の回り。彼の瞳は、今は、女性的なセクシュアリティーを湛えて、輝いていた。彼のペニスを目にしていなかったら、多分、決して彼を男性だとは思わなかっただろう。

ゲイルが私に擦り寄ってきた.私がビクトリアを見て、ゾクゾクとしているのに気づいたよう。妖しい光を目に浮かべながら、私の顔を両手で優しく押さえてくる。そして、二人、見つめあった後、私たちは唇を重ねていた。目を閉じて、彼女のキスを受け止めた。柔らかな舌が口の中に滑り込んできて、私の舌を探し出し、絡ませてくるのを感じる。

私も積極的に舌を絡ませ、ゲイルのキスに応えた。彼女が漏らす官能的な吐息を吸いこむ。ゲイルは私の胸に両手を伸ばし、ブラジャーの中に指を入れ、乳首を指で転がしたり、つねったりを始めた。

誰かが私の腰に手をかけるのを感じ、私は目を開いた。ビクトリアが膝をついて座っていて、私の股間へ顔を近づけている。彼女の舌が私のラビアに触れたのを感じ、それを迎え入れるために、私は腰を押し付けた。すぐにクリトリスを見つけ出し、舌先でこねり始めている。

ジェニーも、仲間はずれになるまいと、私の後ろに来て、ブラウスのボタンを外し始めた。さらにブラのホックを外し、胸を露わにする。ゲイルと私がキスに夢中になっている間、ジェニーは私の前に来て、胸に口を寄せた。歯で乳首を捉え、軽く噛んだり、吸ったりを繰り返してくる。

3人がかりで責められるのは、今度は私の番ということ? 私は、体のどこか一箇所に意識を集中させることが、ほとんどできなくなっていた。ゲイルにキスされ、ジェニーに胸を愛撫され、ビクトリアに陰部を攻められている。私も、ゲイルのキスに答え、股間をビクトリアの口へ押し付け、同時に、ジェニーの口へと胸を押し付けたりを繰り返していた。

ジェニーがもう一方の乳房に手を伸ばしてきた。乳首をつねってくる。電流のような快感が走り、私はソファの背もたれに背中を押し付け、胸を突き出して、それに耐えた。もう一方の乳首は、ジェニーの歯に挟まれている。ジェニーは、さらに強く乳首をつねると同時に、歯の方でも痛いほどに噛んできた。痛みが、熱い炎となって乳房から全身に苦しい快感が走った。

ゲイルが舌を尖らせて、私の喉に突き入れ、そして、引き下がった。それから、また奥へ突き入れ、引き下がる。まるで、ペニスのように私の喉奥へと出し入れを続けた。私は、フェラチオでペニスをクライマックスに導く時のように、彼女の舌を強く吸いたてる。

私自身もクライマックスに近づいているのを感じた。両手でビクトリアの頭を掴んで、ぐいぐい引き寄せる。

ゲイルは、そんな私を見て、私の両手を握って、ビクトリアの頭から離させた。そのまま、両手首を頭の後ろへと回し、ソファの背もたれに押し付けた。両手を拘束され、頭の後ろに固定される形になる。

一方、ビクトリアも、ゲイルが私の両手首を押さえるのを見て、私の両足首を掴んだ。足が床に押さえつけられる。

手足を動かそうとしたけれど、二人にがっちり押さえ込まれ、動かせない。身体を完全に拘束されたような気持ちになった。私は、どこまで体の自由がきくか試しながら、もがいた。その間も、ゲイルとビクトリアとジェニー、その3人が、私の体のそれぞれの分担部分に集中している。

ジェニーは、私の胸を熱くさせていたし、ゲイルは強引といえる動きで、私の口に唇を密着させ、舌を突き入れ続けていた。呼吸が苦しくなっても許してもらえない。そして、ビクトリアは、私の足を押さえつけたまま、夢中になってクリトリスを舌で弾き続けている。

身動きできない感覚と、全身に与えられる刺激に、私はとうとう限界を超えた。ゲイルの口の中に叫び声をあげ、背中を反らせてジェニーに胸を突き出し、腰を浮かせてビクトリアの口へとバギナを押し付けた。愛液がどっと湧き出て、ビクトリアの口へとあふれ出るのを感じる。彼女は、ズルズルと音を立てて、私の体液を吸い、舐めていた。歯で、軽くクリトリスを噛んでいる。

頭の中、キラキラと星がまばたくのを感じながら、ゲイルの口の中に舌を突き出し、彼女の舌を私の口の中に吸い込んだ。涙が自然とあふれ出て、頬を流れるのを感じる。私は、これまでの人生で、最大級といえる激しいクライマックスに、どっぷりと浸かった。

私が絶頂を迎えた後も、ゲイルも、ジェニーも、ビクトリアも、すぐに行為をやめることはなく、胸に、唇に、あそこにと、優しくキスをし続けてくれた。そうやって、優しく滝を落ちていくように私の興奮をやんわりと静めていってくれた。身体には炎が燃えていたが、それが次第に暖かく、居心地の良い、ぬくぬくとした火照りに変わっていく。男性が行為を終えて、ペニスを引き抜き、ごろりと仰向けになってしまう時のような、空虚な感覚はまったくなかった。

セックスを終えた後の充実した気持ちを感じつつ、バギナが、まるで猫が喜んで喉を鳴らすように、満足げにひくひくと動き、乳房が火照りに疼くのを感じていた。

ゲイルは、ゆっくりと舌を引っ込め、私の唇を舐め、そしてまぶたにキスをしてくれた。私の頬についていた涙の滴を舐め取りながら、拘束していた両手首を解き、それから両腕で私を包み、優しく抱き寄せた。

ジェニーは、赤ちゃんのように私の乳房に頬ずりをしていたし、ビクトリアも同じように私の恥丘に頬ずりしていた。私の、小さな三角形をしたアンダーヘアが彼女の頬を撫でているのを感じる。ジェニーは両腕で私の体を抱き寄せ、乳房に顔を埋めていたし、ビクトリアも、両腕で私の腰を抱きしめ、顔をスリスリしていた。

3人の素敵な女性に、こんなにも愛情豊かに抱かれている、なんとも言えない安心感は、生まれてからこの方、まったく味わったことがない感覚だった。何も考えることなどできず、ただ、ただ、このひと時に浸っていることしかできなかった。

しばらく経ち、私は、ゲイルにキスをし、彼女の美しい唇を優しく味わった。それからジェニーの頭を胸から引き寄せ、彼女にもキスをした。ジェニーは、口を開いて私のキスを受け入れた。その彼女の口の中を舌で探る。ジェニーの吐息にはかすかにミントの香りが混じっていて、まさに天国にいるようにうっとりとした気持ちになれた。

しばらくジェニーとキスを続けた後、別れを惜しむように、唇を離し、次に、ビクトリアを抱き寄せた。セクシーで、美しい、私の夫。彼女にディープキスをする。口紅を塗った唇を重ねあい、甘い舌を絡ませあう。ゲイルとジェニーは、抱き合う私たちを、さらに包み込むように、前後から私たちを抱きしめていた。キスを続ける私たちの頬や耳にキスをして、愛情を示してくれている。

やがて、4人はゆっくりと身体を離した。みんな、息を荒げているし、誰もが瞳に妖しい輝きを浮かべていた。

このときになってようやく、私は、たったいま起きたことについて考え、ビクトリアのペニスという嬉しいおまけも伴った、4人で行ったレスビアンの愛の行為が如何に素晴らしかったかを改めて実感したのだった。

この数日間と言う短い期間に、私とビクトリアが、どれだけ長い性的な道のりを進んできたかに、改めて驚く。また、元のような、ノーマルな夫婦に戻れるかどうか、分からなかったし、そもそも、元に戻ることを自分が求めているかも分からなかった。ビクターが元のビクターに戻れるかも分からないし、ビクトリアを知り、彼女と愛し合った後で、私自身、元のビクターに戻られても、同じように接することができるかも分からない。

ふと、ゲイルとジェニーに目をやった。1週間前には、ゲイルは、うわべしか知らない人だったし、ジェニーはまったくの他人だったのだ。それが今は、二人とも私にも、ビクトリアにも大切な愛人になっている。私たちの世界は、すっかり様変わりし、どこを取っても、同じなところはなくなっている。生活での安心感とか、家庭という感覚は、まったく変わってしまった。男性的な男に代わって、美しく女性化した男性が私の夫となっている。彼は、私が、彼の内面を表に出すのを許してくれた。一夫一婦制の夫婦生活に置き換わって、今は、二人のゴージャスな女性が私たちの間に入ってきていて、私も夫も、彼女たちとのセックスを分かち合っている。夫は女性用の下着の虜になっていて、私も、興奮した夫のペニスを握って先導するような形で、そんな夫とのプレーを心から楽しんでいる。

私は、以前、売り子の女性が私に、夫をパンティ・スレイブ(参考)にすることについて話したことを思い出した。そして、自分は、意図的ではないにしても、事実上、夫をパンティ・スレイブにしているようなものだと悟ったのだった。私たちが行っていることについて、そして、この行いの影響としてどんなことが考えられるかを、もうちょっと時間をかけて考えなければと思った。私たち夫婦が、ある種、性的に堕落していくかもしれない。そういう転落の坂道を転げ落ちるきっかけを作った本人に私自身がなることは、決して望んでいない。これまで彼と楽しんできた様々な経験は楽しかったけれど、いろいろ読んで知った情報からすると、このような経験は性的に堕落し、性的な拘束へとつながっていく可能性が高く、その結果、夫婦関係ばかりでなく、精神的にも肉体的にも、二人の人生を破壊してしまう可能性が大きいのだ。

今朝、ビックが男性であることにこだわり葛藤していたことを思い出した。そして、私自身が彼を騙すような形で、彼にいろいろなことをさせたことを思い出した。それを思い出し、私は恥ずかしくなってしまった。だけど、それでも、夫が変身した姿に興奮したし、たったいま経験した素晴らしい性体験にも興奮している。

私の中の一人が、様々な出来事を楽しみたいだけと言っている一方で、もう一人の自分が、でも、注意するのよと警告を発している。私は、もう少し進展の速度を落とし、後で後悔するようなことにはのめり込まないことにしようと、自分に誓った。

そんなことを考えていたら、ようやく、ビックが立ち上がった。ハイヒールを履いているのでバランスを取るのに苦労しながら立っている。彼は、ソファの上にある鏡を覗き、自分の姿を見たようだった。

「ああっ! ・・・お化粧がめちゃくちゃ!」 慌てた声で言う。

ゲイルとジェニーは互いに顔を見合って、笑い出した。

「私たちで直してあげるわ、ボス」

とゲイルが言い、ジェニーと一緒にビクトリアの手を取った。二人で、着替え部屋の化粧台の前に連れて行く。先にビクトリアにお化粧をしてあげたところと同じ場所だ。

着替え部屋に入っていく3人を見送りながら、私は、夫の女性化の速度を落とそうとする前に、もうちょっとだけ待つべきかもと思った。ともかく、今の彼は、お化粧を直す必要があるのは事実なのだから、まだ、女性化をやめるわけにはいかない、と。


つづく
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