「バースデイ・プレゼント」 第12章 original 第11章の続き

僕は化粧台の前に座っていた。秘書のゲイルは僕の顔に化粧を直していて、隣に立つジェニーは、彼女に化粧用具を渡しながら、こうした方がもっと良いわなどと、いろいろ指示を与えていた。二人とも自分のパンティを拾い、履いていた。そして僕をここに座らせ、僕の化粧を始めたのである。

ゲイルが、愛しげに僕の顔のあちこちを触りながら、先ほどの性行為のために乱れた僕の化粧を器用に直してくれている間、僕は、このたった2、3日の間に、彼女との関係がこんなにも変わってしまったことを考えていた。

つい数日前までは、僕とは完全に適切な間柄の秘書と上役という関係だったのに、いまや、彼女は、僕とドナとの間で始まった性的ゲームに仲間入りし、見ず知らずだったジェニーと一緒に、僕とドナの両方と親密な肉体関係を結んでしまっている。いや、性的な関係ばかりでない。僕の女性化にも積極的に加わっているのだ。こんな風になるのを許してしまっている自分に、ただ驚くほかできない。

僕はこれまでずっと自分の人生を自分でコントロールしてきた。今の職業を選んだのも自分だし、ドナと出会い、彼女と付き合い、しっかりと意思を固めてプロポーズした。ドナとのセックスで実験的にいろいろと試みてきたが、それも僕が始めたが大半だった。

それが今はこうなっている。自分で始めたことでもなければ、自分にはコントロールすることもできないと思われる性的実験にはまり込んでいる自分。妻と、秘書と、女店員の命令に従順に従っている自分。多分、その他の女性でも、僕に命令を下す人がいれば、僕はその人の言うことに従うことだろう。僕は、全然、僕にふさわしくない行動をしている。これを説明できるのは、ありきたりな言い方だけだろう。つまり、僕の「小さな頭が大きな頭を引きずり回している」と。(参考

問題は、僕自身がすっかりハマっているということだ。このセックスをこの上なく楽しんでしまっているということ。行為の回数的にも、質の強烈さの点でも、これまで経験してきたセックスを遥かに凌駕していて、もう、やめられなくなっている。それに、自分の場合、コントロールをすっかり奪われてしまう感覚が、自分でコントロールできている時より、遥かに快感の点で高いことにも気がついたのだ。

この数日、僕はセクシャルな感情の高まりと強烈な快感の嵐に揺れ動かされてきた。こんな短期間であるにもかかわらず、これまでの人生で味わってきたよりも多くの興奮と絶頂を味わってきたと思う。女性たちに僕を支配させ、僕を使ってもらう快感。それによって、僕の中のある種の何かが解き放たれたようだった。その何かとは何なのかは、全然分からない。だがそれは、僕を刺激し、占領し、以前の自分であったら夢にも考えなかったような行為をしているのである。

体毛を剃ったすべすべの脚に滑らせるようにしてパンティを履いていく時の、ぞくぞく震えるような興奮は、どんなに言葉を費やしても説明できない。そのシルクの生地に優しくペニスと睾丸を押さえられ、愛撫される感覚に、僕は強烈な幸福感に包まれてしまう。両脚がストッキングのナイロンに優しく包み込まれ、腰を美しいガーターベルトにキュッと抱きしめられると、ゾクゾクとした電流が背筋を駆け巡り、両腕の肌に鳥肌が立つ。乳首も、そこにシルクのブラジャーがそっと触れただけで、そして、ホックを止めて、ぴっちりと締め付けられるただけで、固く勃起するのが分かる。

こんなことを思いながら、僕は、夢見心地で、太腿の前、美しいドレスの裾をなでて、整えた。それから、ストッキングとハイヒールに包まれた自分の脚が見えるようにと、洗練された女性のように優雅に脚を組んでみた。確かにいえることは、僕は、恋に落ちてしまったということだ。その相手は、まさに、僕自身の中の、この女性であり、その女性的なセクシュアリティである。

ゲイルとジェニーが僕の化粧を終えたのを受けて、僕はくるりと向きを変えて、鏡と対面した。すでに何度か見てて慣れていたはずなのに、いまも、自分自身の変身に驚嘆してしまう。僕をまっすぐに見つめ返してくる、この美しい女性に釘付けになってしまうのだ。自分がこの女性だとは、こんなに素敵な女性になれるとは、いまだに信じられない。

ジェニーは僕が目をキラキラさせているのを見て、ゲイルに笑顔を見せた。

「ゲイル? 彼女、あなたのお仕事が気に入ったようよ」

僕は鏡を見ながら言った。「自分を見ているなんて、本当に信じられない」

ゲイルもコメントをした。「私、あなたは素敵な顔立ちをしているって、いつも思っていたの。でも、女性の顔だとは思ってもいなかった。本当に美人の顔立ちをしてるし、体で愛してあげる相手としても、とても楽しくて素敵な人。女同士愛し合うのが変? それは全然、問題にならないわ。だって、あなたは実際は、立派な男性なんだから」

ジェニーは僕のパンティの上から股間を掴んだ。「私も、全部ひっくるめて楽しんでるわ。あなたの中にいる女も大好きだけど、男の部分も大好きなの。実際、男と女の2つの世界でも一番良いところを兼ね備えている感じだわよ」

そう言って、素早く僕にキスをし、股間から手を離してくれた。

僕たちは3人揃って、部屋へと戻った。ジェニーとゲイルを両脇にして歩く。スカートが脚に絡まり、さわさわと揺れていた。部屋の中にはドナがいて、すでに身だしなみを元通りに整えた姿でソファに座っていた。そして僕を見つめている。

「まあ、何て素敵なの、ミス・ビッキー」

「ありがとう、ミス・ドナ」

吐息混じりの高めの声で優しく答えた。気づかぬうちに、僕は、話しをするときには男性っぽい声を出さないように意識するようになっていた。いかにも女、というような言葉使いは真似たくなかったが、声の調子や発声の仕方については女性っぽくなるようにしていた。自分の女性としてのイメージは幻想なのは知っている。だから、むしろ、その幻想を完璧なものにしたいと思っていた。

ドナは、僕の返事に満足して、にっこりと微笑んだ。「本当に素敵よ、ビクトリア」

それからドナはゲイルの方を向いた。「ゲイル? 家に入ってくるときバッグを持っていたのを見たけど、何を持ってきたの?」

ゲイルは少し顔を赤らめた。「私、ちょっと、この前のプレーのときに起きたことが再現されるのかと期待していて、それにふさわしいおもちゃを持ってきちゃったの」

それを聞いて、ジェニーは好奇心に満ちた目つきをし、ドナは、驚いたように目を見開いた。

「まあ、持ってきたものを見せてくれる?」 ドナは、ソファの上、姿勢を正して座りなおした。

ゲイルはバッグのところに行き、持ち帰ってきた。チャックを開け、中から道具を出し始める。

手錠、各種の鎖、首輪、何かディルドのように見えるが、サイズが小さいものがいろいろ、黒の目隠し2つ、鎖付きの小さなクリップ。他にもバックから出さなかったアイテムもいくつかあった。

ドナは、興味深そうにアイテムを見ながら、鼻を少し膨らませた。

「それで? このアイテムを誰に使いたいと思っていたの?」 にやりと笑いながら、からかうような口調で尋ねた。

「どなたでも、志願したら・・・」 ゲイルも微笑を返しながら、慎ましく返事した。

4人とも互いの顔を見あった。僕は、痛みを感じるのは良さそうとは思えなかったが、これまでの経験であったような、軽い程度に、人に支配されることについては、とてもエロティックだと思った。それと同時に、支配する方に回るのも興奮しそうだとも。

ドナが口を開いた。「ジェニーと私が支配側で、あなたとビクトリアが受け手側というのはどう?」

ゲイルはにっこりと笑った。「まさに、そう想像していたわ。想像の時にはジェニーはいなかったけど。でも、ジェニーが加わるともっと良さそう。どうかしら、ミス・ビッキー?」

正直、この場で、あまり興奮していないなどとは言えなかった。だが、この美しい女たちと、もっとセクシーなプレーができるという期待は、決して不快なことではない。

前に使った、「私は皆さんになされるがまま」といった表情を使って、それを顔に浮かべながら、返事をした。

「こんなに支配的な女性二人に盾突こうとしても、何かできることはあるの?」

僕の返事を聞くとすぐに、ドナはおもちゃを集め、バッグに戻し、僕たち全員を寝室へと引き連れた。

ドナは僕を後ろ向きにさせ、ドレスの背中の留め具を外した。ドレスが滑るようにして腰を降り、床に落ちた。一方、ジェニーもゲイルのランジェリーを脱がした。

僕とゲイルは、ベッドの上に、横並びになる形で寝かされた。ドナとジェニーは、さらに僕たちの手首に手錠を嵌め、ベッドの前板につないだ。ジェニーは、クッションと枕を手にし、それを僕たちのお尻の下に置いた。そのため、僕もゲイルも、股間の部分を高く上げた姿勢になっていた。それから、ドナたちは、僕たちの両足首にも拘束具を嵌め、装着している鎖をベッドの後板へと縛り付けた。

僕は、ハイヒールを履いたまま、ブラジャーとパンティ、それにガーターとストッキングだけの姿で、下腹部を高々と上げたままの姿勢で横になっていた。両手、両脚とも拘束され、鎖でベッドに縛り付けられていて、どんなことをされても逃れられない姿勢になっていた。そして、隣に横たわるゲイルも同じ姿勢だ。

ドナはベッドの横に戻ってくると、パンティを脱いで、それを僕の頭に被せた。股間の部分を鼻先に強く当てられる。ドナの女の匂いがしたし、パンティの薄い生地を通してかすかに彼女の姿も見えていた。

ジェニーもドナの真似をして、下着を脱ぎ、ゲイルの頭に被せるのが見えた。ゲイルは、これから起きることを期待してか、かすかにうめき声を上げていた。僕自身、鼻息が荒くなっているのに気づいた。妻の女の匂いを吸い込みながら、またもすっかり興奮してきているのを感じる。新しいパンティの中、ペニスが勃起し、テントを張っているのを感じた。

ドナがバッグの中に手を入れ、それから僕のブラジャーの中に手を入れるのを見た。最初、片方の乳首を何かで挟まれるのを感じ、次に、もう一方の乳首も挟まれるのを感じた。つねられているように、強く挟まれている。さらに、左右の乳首を挟む道具が鎖で結ばれているのにも気づいた。

ドナはブラを整え、挟み具を隠れるようにした。乳首が焼けるように痛い。僕は少しだけ不安になってきていた。かすかにもがいてみたが、両手、両足に取り付けられている拘束具は、しっかりとしてて、身動きできない。

僕は、乳首挟みを外してもらおうともがいていたため、ドナが何をしているか、見失ってしまっていた。すると、突然、ドナが僕のパンティを引き降ろし、何かを肛門に押し付けてくるのを感じた。反射的にアヌスに力が入り、すぼめた。だが、ドナは執拗に僕の裏門をこじ開け続けた。そして、とうとう、何かが僕の中に滑り込んでくるのを感じた。何かディルドのようなものに感じたが、それほど大きくはない。バット・プラグ(参考)というのを聞いたことがあるが、いま、自分に侵入してきているのは、それだと思った。

頭を上げ、パンティを通してジェニーの様子を見たが、彼女もゲイルに同じものを挿入しているようだった。ジェニーは、ゲイルのアヌスを塞いだあと、ドナのディルドのように見えるものを手にし、その頭部をバギナにも挿入した。ジェニーがリモコンを持つのが見えた。次の瞬間、ゲイルの股間からブーン、ブーンと唸る音が聞こえてきた。ゲイルは、快感に身もだえを始め、声高によがり始めた。

ジェニーとドナは、二人ともベッドの上にあがってきて、僕たちの顔の上にまたがった。僕もゲイルも、動くことも抵抗することもできない。ドナは僕に被せたパンティの生地を、口のところだけ横にずらして、僕にささやき掛けた。

「さあ、奴隷ちゃん、お前を使ってやるわね」

ドナは、そう言って僕の口の上に股間を降ろし、僕は、全力を使って、彼女に奉仕し始めた。ゲイルの姿は見えなかったが、音からすると、ゲイルもジェニーに同じことをしているようだ。

僕は、最大の愛情を込めて、ドナの陰唇とクリトリスを舐め、吸いまくった。僕たちの隣、ジェニーとゲイルが、強烈なクライマックスに達するのが聞こえた。二人とも身体をくねらせて、ぶるぶる震えている。ドナは股間を僕の口に押し付け、ぐりぐりと擦りつけていたため、時々息をするために頭を上げなければならなかった。

どのくらいこうしていたか、時間が分からなくなっていた。すると、突然、アヌスから尻栓が抜かれ、代わりにディルドを差し込まれるのを感じた。急に、アヌスが息を吹き返したように、そこに意識が集中していく。さらには、ジェニーが僕の勃起にまたがり、自分からバギナに飲み込んでいくのを感じた。

僕は、使える部分すべてを、いっぱいに使われている状態になっていた。お尻の穴にはバイブを突っ込まれ、容赦ない震動が続いている。ペニスを自ら女陰に挿入したジェニーは、僕の上で激しく乗馬運動をしている。さらにドナは、僕の舌を蜜壺の奥へと招くため、激しく陰部を顔面に擦りつけていた。

ドナがクライマックスに達して、叫び声を上げるのが聞こえた。それと同時に。ジェニーの膣肉がきゅうっとすぼまり、ペニスを絞り込むのを感じた。ジェニーが再び絶頂に達したようだ。

ジェニーの肉筒の締め付けがきっかけで、僕は、ぐっと背を反らせ、深い唸り声をあげて、達した。ペニスからジェニーの中に噴水のようにスペルマが吹きあがってるのを感じる。アヌスは振動するバイブをきゅっと締め付けている。自分を取り巻く世界全体が爆発して、快楽のピンク色に染まり、頭脳からすべての思考を洗い流し、頭の中が空っぽになる。

僕が達したのを見届けて、ドナとジェニーが身体を浮かせ、僕の上から降りた。そして、僕とゲイルの横に、それぞれ横たわった。僕もゲイルも身体を拘束されたまま、ぐったりと横たわっていた。

ドナは僕のブラジャーの中に手を入れ、乳首挟みを外してくれた。その途端、それまで堰き止められていた血液が一気に乳首に流れ込み、まるで火をつけられたかのように熱く、じんじんと痺れた。そして、顔に被せていたパンティも取ってくれた。

ゲイルのほうを見ると、ジェニーも同じようにしてゲイルから乳首挟みを外していた。ゲイルは外された後の、甘美な痛みでうめき声をあげていた。ゲイルの顔から下着を外したジェニーは、ゲイルのうめき声を封殺するかのように、ゲイルにキスをし、口を塞いだ。そして、ドナも僕にディープ・キスをしてきた。多分、ドナは、僕の口の中が彼女自身の愛液の味がするのを感じていると思う。

ジェニーがうつぶせになり、両肘をついて身体をあげ、僕とゲイルを見下ろして、尋ねた。

「で、二人とも、どうだった?」

ゲイルは、ただ、悩ましい声でうめくだけ。僕は微笑んで、乳首が燃えるように痛かったことを除けば、とても満足したと伝えた。

「ちょっとした痛みは、重要な要素なのよ、ビクトリア。痛みがあると、快感がずっと増して、とても良くなるの」

ジェニーはそう言って立ち上がり、ドナに微笑みかけた。「二人を立たせてあげましょうか?」

ドナも立ち上がり、ベッドの足先で、ジェニーと並んで立った。

「そうねえ、どうしようかしら? 立たせてあげる必要がないんじゃない? だって、私たちには、この二人、今は必要なくなったわけでしょう?」

ドナはそう言って、ジェニーを両腕で抱擁し、キスをした。

それから、ドナは僕たちの方を振り返り、途方に暮れている僕たちを見て笑った。

「うふふ・・・ただ、からかっただけよ。大丈夫」

彼女の側から

ゲイルとジェニーは、私たちに、さよならのハグとキスをした後、帰っていった。私は、ビックに、何かもっと居心地が良い服に着替えたい? と聞いた。

「つまり、僕の服に?」 と彼は聞き返した。

「いま着てる服は、確かにあなたの服だけど、男物の服のことを言ってるのなら、ええ、そうよ、それに着替えたいと思ってるのかしら、と聞いたの」

彼は私の手をとり、私を鏡の前に引っ張った。ビックは、鏡の中に映っている自分の姿を見ていた。自分の姿なのに、うっとりとして見ているのが分かる。

「ドナ。この体験は、これまで僕が経験した中で、多分、一番、うっとりするような体験だったのだと思う。君が僕にしてくれたことは楽しかったし、それを通して経験できた感情や、快感は最高のものだった。セックスも素晴らしく、どの瞬間も、痺れっぱなしだったよ。SMっぽいことも含めてね。SMでは苦痛よりは快感の方が勝っていた。でも、そろそろ、落ち着いて、元のこれまでの自分に戻る必要があるんじゃないかと思ってる。だから、そうだね、元の服に着替えて、少し、くつろぎたいと思っているよ」

「ええ、そうね。じゃ、シャワーを浴びて、お化粧を落としてくるといいわ。それから、着たい服を着て戻ってきて。それまでに、何か食べるものを作っているから」

しばらく経ち、彼はジーンズとTシャツの姿でキッチンに戻ってきた。手には、ドレスや下着の類を山のように抱えていた。

「これはどうしたらいいかな?」

「中を見て、デリケートなタイプの衣類をすべて選り分けてくれる? そうしたら、洗濯機で、どういう洗い方にセットするか教えてあげるわ」

彼は、下着やネグリジェや装飾具の類を抱えて戻ってきた。みな、私たちがこの数日の間に着たもの。私は、デリケートな生地用のセッティングの仕方や、使う洗剤や柔軟剤を教えた。彼は、それに従って、洗濯機を動かした。ふと、キッチンにやってくる彼を見ると、手や足の爪に、まだピンクのマニキュアがついていた。

「夕食の後、それを落とすのを手伝ってあげるわね。もし、落としたかったらの話だけど」

彼は、残念そうに指の爪を見ていた。

「そうだな。そうした方が良いだろうな。月曜には、何回か、クライアントとの面会があるし。落としておけば、爪のことについて、妙な言い訳をしなくても済むだろうから」

夕食ができ、それを食卓に並べた。そして、二人でテレビのニュースを見ながら食事をした。その後、ビックは食器を片付け、洗剤をつけ、食器洗い機にセットした。一方の私は、洗濯物を乾燥機に入れた。低温乾燥の弱回転にセットする。それから、マニキュア落しを持ってリビングの床に座り、テレビを見ながら、夫の爪からマニキュアを落とした。彼の爪は、この数日の間で、あまり伸びていなかったので、そんなに手間はかからなかった。仕上げに爪を守る透明の液でコーティングをしてあげた。手の爪が乾くまで、足の爪の方からも色を落とした。

それが終わった後、私たちは床に毛布を広げ、そこに横になりながら、テレビを見て過ごした。二人とも、そのまま眠ってしまったのだろう。ビックに起こされたときは、夜中の12時近くになっていた。テレビを消して、二人でベッドに入った。ビックが服を脱ぐところを見ていたら、彼が、私が買ってあげたピンクのパンティを履いているのに気がついた。

「そのパンティ、私、好きよ」 と微笑みながら言った。

彼は微笑みながらパンティを脱ぎ、ベッドに潜り込んできた。

「僕も好きなんだ」

その5分後、私たちはぐっすり眠っていた。


つづく
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