「ポルノ・クイーンの誕生」 第2章 Making of a Porn Queen Ch.02 by Scribler source 第1章

金曜の朝は早く起きられるよう目覚ましをセットしておいた。マークは午前10時に旅行から戻ることになっている。その時までにすべてを完璧にしておきたかった。トレーシーも、夫が到着した時に出迎える準備がちゃんとできているように、早く起きていた。トレーシーは、先週、僕との間で起きたことをマークに知られたくないらしく、僕には男物のユニフォームを着るように言った。依然として、服の下にはコルセットとストッキングを身に着けていたので、どうもしっくりとこない。僕は、すでに男性用のズボンを履くのはあまり好きではなくなっていたのである。

マークが帰ってきたのを受けて、トレーシーと僕は玄関に出て迎えた。トレーシーは、彼が玄関を入ってくるとすぐに身を投げ出すように抱きついた。マークも両腕を広げて彼女を抱きとめ、2人は固く抱き合い、情熱的にキスをした。2人がキスをしている間、僕は目を逸らし、2人を見ていると思われないようにした。

「会いたかったよ」

「会いたかったわ」

2人はようやく唇を離すと、ほぼ同時に同じ言葉を発した。そして、2人同時に笑い出す。

「あなた? 彼が我が家の新しい下働きのボーイのスティービー。スティービー? こちらが私の夫、マーク」

僕はマークと握手したが、彼はすぐに僕のマニキュアを塗った爪に気がついたらしい。

「やあ、スティービー。会えて嬉しいよ。さて、君には席を外してもらえるかな。俺たちは、離れていた間のことをいろいろ分かち合いたいと思ってるんでね。何か必要になったら、呼ぶことにするよ」

その後、トレーシーとマークは、事実上、走るようにして寝室へ入っていった。僕は、室内をできる限りきれいに掃除・整頓した後、洗濯室に行き、洗濯を行った。

お昼になり、マリアが洗濯室にやってきた。

「そろそろランチはどう? 洗濯はまだ待っててもいいわよ。お2人は、日曜までずっと服を着ないんじゃないかしら。だから、きれいに洗濯したものは、それまで要らないわよ」

マリアと軽い食事を取りながら、おしゃべりをした。1時になり、インターフォンが鳴り、マリアが出た。マリアは受話器を置いた後、僕に言った。

「お2人が冷たい飲み物を欲しがってらっしゃるわ。マークさんにはビール、ミス・トレーシーにはアイス・ティーよ」

マリアは飲み物をグラスに注いだ。

「いいこと? お2人がどんな格好でいても慌てないこと。それほど慎み深い格好でないのは確かだから。もっと言えば、その正反対だから」

毎朝、トレーシーのベッドに朝食を運んでいるので、トレーシーが慎み深くはないのはすでに知っていた。だが、夫と同じ部屋にいてもトレーシーはあのような格好でいるだろうか? それはあまり想像できなかった。2人は僕が入っていく前に、少なくともシーツは掛けているだろうと思った。

寝室のドアをノックし、入る許可を得てから、中に入った。すぐに、僕の思い込みがまったく間違っていたと知る。2人とも、何も掛けずにベッドの上に横たわっていたのだった。トレーシーは頭をマークの肩に乗せながら、片手で、やわらかくなっているペニスを愛撫していた。マークは片腕をトレーシーの肩に回し、その手で彼女の大きな乳房を触っていた。

どうしてトレーシーが僕のペニスを小さいと言ったのか、その理由が瞬時に理解できた。マークのペニスは完全に柔らかく、萎えている。にもかかわらず、僕の勃起した状態よりはるかに大きいのである。萎えているのに、足の間に大きな丸太を置いているように見えた。その時点でできるだけ正確に推定してみたが、恐らく、長さ20センチ、太さ5センチはありそうだった。もし、それが勃起したら、どうなるか、想像すらできなかった。

僕は何秒かマークのペニスを見つめていたに違いない。マークの声が聞こえた。

「すごいだろ? スティービー?」

他の男のペニスを見つめていたのを知られて、僕は顔が赤くなるのを感じた。

「あ、すみません、マークさん。目を逸らすべきでした」

「いや、いいんだよ。俺のこいつを見つめた男は君が最初じゃないし。さあ、ビールをくれ。それを飲んだら、もう一度、俺の妻に、どうして俺と結婚したかを、思い出させてあげることにするから」

マークは手を伸ばしてビールの入ったグラスを手にした。

2人は飲み物を飲み干した。マークが言う。

「マリアに、食事は4時にすると言ってくれ。それから、トレーシーに作ってやるような女っぽい食事は欲しくないとも言ってくれよ。俺が欲しいのは男の食い物だ。ジューシーなステーキと焼いたポテトだな」

夕食時、僕はトレーシーと同じメニューで食事をした。野菜と魚のドレッシング・サラダ。この時は僕はキッチンで食事をしなければならなかった。そして食事の後、ダイニング・ルームでトレーシーとマークのディナーに付き添った。マークは、巨大なポーターハウスのステーキ(参考)と、サワークリームたっぷりの大きなベイクド・ポテトを食べた。この家に住み込むようになってから肉を見たのは、この時が初めてだった。

その夜、ディナーの後は、一度もマークの姿を見ることはなかった。だが、トレーシーは違った。彼女は一人で僕の寝室にやってきたのである。

その夜、僕は10時ごろに寝る服装に着替えていた。紫色のナイティを着て、それにマッチしたパンティを履いていた。どうして、誰に指図されるわけでもなく自分からそれを着たのか、自分でも分からない。ただ、トレーシーのためにそうしたという点ははっきり分かっていた。トレーシーなら、僕が何か女性的なことをするのを喜んでくれると知っていたから。

真夜中ごろ、ドアが開く音が聞こえ、次の瞬間、トレーシーは僕のベッドの上に座っていた。彼女の両手が、サテンのナイティの上から僕の体を触っているのを感じた。

「うふふ。私のために、可愛いものを着ていてくれたのね」

そしてトレーシーが僕のパンティを降ろし、潤滑剤を塗った指でアヌスを触るのを感じた。僕にキスをしながら、その指を僕に出し入れする。しばらくそれを続けた後、指を抜いて僕に言った。

「あなたのお尻には毎日、入れておくと言ったはずよ。今夜も例外じゃないわ」

次の瞬間、あの最初の夜に使ったディルドが僕のアヌスに入ってくるのを感じた。

トレーシーは、それから3分ほど、ディルドを僕に出し入れした後、ディルドの根元まで押し入れた。アヌスの括約筋がディルドの根元を締め付ける。結果、自分の筋肉でアヌスに栓をするようになっていた。その後、彼女は、もう一度、僕にディープキスをして、ベッドから降り、部屋を出て行った。僕はトレーシーと一緒にいられないのを寂しく思いながら、眠りに落ちた。

翌朝、自分の部屋のバスルームに行くと、鏡の前に新しいエネマ用具一式が置いてあった。多分、トレーシーが置いていったのだろうと思うが、いつ置いていったのかは、分からない。自分で洗浄をした後、シャワーを浴び、髪を洗った。

ムースを使って、髪の毛を後ろにまとめ、カールしていないように見せた。そうやって、髪を男の子のように変えても、依然として僕の容姿は女の子のように見えていた。特に、耳にピアスを2つもつけていたし、明るい赤色の爪も、隠しようがなかった。実際、僕がこのように明らかに女性的なスタイリングをしているにもかかわらず、マークがそのことに触れないことの方が驚きだった。

男性使用人のユニフォームを着た後、キッチンに入った。マリアは朝食準備の作業をしていた。ベーコン、ソーセージ、それに卵を何個か炒めていた。すでに、僕とトレーシーのためのフルーツ盛り合わせはできていて、テーブルに置いてあった。

「急いで食べて。マークさんはすでに起きていて、朝食を持ってくるようおっしゃってるの」

できるだけ早く食べ、その3分後には朝食の料理をいっぱいに載せたトレーを持って、メインの寝室のドアの外に立っていた。軽くノックをすると、中から、入りなさいと声が聞こえた。

中では、トレーシーが、素晴らしい全裸の姿態を披露しながらベッドに横たわっていた。そのベッド脇の床にはマークがいて、腕立て伏せをしていた。マークも全裸で、腕立て伏せの回数を数えていた。

ちょうど100まで数えると、マークはジャンプするようにして立ち上がった。

「腕立て伏せを100回やってからの、男らしいたっぷりの朝食! これに勝るものはないな!」

そう言ってトレーシーの横に座り、まるで何週間も食事していなかったかのようにがつがつと食べ始めた。

2人が食べている間、僕は床に散らかっている衣類を拾い上げ、その後、着替え室に入った。そこでも、落ちている衣類を拾い、片付け、次に浴室に入った。浴槽にお湯を入れ、エネマの袋に洗浄液を詰める。それから寝室に戻って、トレーシーを呼んだ。

トレーシーを呼び出し、彼女のあとに続いてバスルームに入った。トレーシーは、バスルームに入るとすぐに、僕を両腕で抱きしめ、ディープキスをしてきた。僕は恐ろしかった。今この時、もしマークがバスルームに入ってきたら、どうなるだろう。だが、幸い、彼は入ってこなかった。トレーシーは、僕が恐怖を感じてるのを察知したのか、僕の体を離してくれた。

僕に巻きつけた両腕を解きながらトレーシーが言った。

「あなたの部屋に置いてきたエネマ用具、見つけた? 使ってくれたと思うけど」

それを見つけて、使ったと答えると、彼女はもう一度、僕にキスをした。

トレーシー自身がエネマを行い、浴槽に入った後、僕は寝室に戻った。掃除とベッドメイキングのためである。マークは椅子に座って、新聞を読んでいた。まだ、全裸のまま。僕は、見ないようにと目を背け、ベッドのシーツを剥がし始めた。

マークは、僕がベッドのシーツを剥がしているのを見ると、立ち上がって、僕に声を掛けた。

「昨日の夜は、そのシーツ、ずいぶん汚してしまったなあ。気にしないでくれると助かるよ。ま、それはそうと、俺もシャワーを浴びてこようかな」

マークはそう言って立ち上がり、背伸びをした。彼の実に逞しい筋肉隆々の全身がはっきりと見えた。マークはその後、バスルームに入った。

ベッドを作り直し、寝室全体を掃除した後、僕はバスルームに戻った。マークとトレーシーの2人が入っているので、バスルームに戻るべきかどうか、分からなかったが、戻って掃除などをするのが普通のルーティーンとなっていたし、トレーシーも入ってきてはいけないとは言っていなかった。加えて、マークは、僕がトレーシーが裸でいるところを見ているのを知っているはずだから、問題ないと思った。

バスルームに戻ったとき、マークはシャワーを浴びていた。シャワールームの壁もドアも、透明なガラスなので、マークが全身に泡をつけているところがはっきりと見えた。だが、マークの体をいつまでも見ていたわけではない。トレーシーが浴槽から出る助けを求めて、僕に手を伸ばしたため、僕の視線はすぐにマークから離れた。

トレーシーの体をタオルで拭き、水気を拭き取った後、モイスチャライザーを塗り始めた。だが、同時に、僕は、どうしてもシャワールームの中のマークの体を盗み見していたのだった。なぜ、マークのことがそんなに気になったのか自分でも分からない。僕はそれまで、男の肉体が気になったことは、一度もなかったから。ただ、自分でも分かることは、彼の肉体があまりに均整が整っていて美しかったため、どうしても目を向けてしまいたくなるということだった。

トレーシーは、僕が彼女の方がおろそかになっていることに気づいたに違いない。モイスチャライザーをトレーシーの乳房に塗りこんでいる時、彼女は僕の頭を強く引きつけ、僕に彼女の顔に顔を向けさせた。

「どう? 彼、ハンサムでしょ? 違う? でも、私にモイスチャライザーをつけている時は、私の方にも、注意を向けてくれるとありがたいわ」

顔が熱くなるのを感じた。多分、顔が赤くなっていたと思う。トレーシーはくすくす笑ったが、他には何も言わなかった。

トレーシーの体にモイスチャライザーを塗り終えると、マークはシャワーを止めた。

「スティービー、タオルを取ってくれ!」

トレーシーは僕にタオルを渡して言った。

「スティービー? 私にしたように、マークの体も拭いてあげなさい」

トレーシーは僕の背中を押した。マークはシャワールームから出ると、僕に背中を向けた。本当に、他の男の体をタオルで拭かせられるとは、信じられない思いだった。何と言ってよいか、均整の取れた逞しい男性の肉体を見ることと、実際に触るのは別であって、トレーシーの体を拭く時のように、他の男の体に触れることなど、予想外のことだった。

僕に体を拭かれるのをマークは気にするだろうか? 見たところ、まったくそのような気配はなかった。わずかに脚を広げて立っている。僕はマークの固い背中にゆっくりとタオルを当てた。信じられないほど固い筋肉で、大理石を拭いているような感じだった。マークはわざと筋肉を固くしているのかと言うと、そうではない。だがまったく弛みがない。ほとんど、大理石の彫像に触れているような感じだった。それにもう1つ、マークは全身の体毛をすべて剃っていた。

背中を拭き終えると、トレーシーは僕の肩を押し下げ、ひざまずかせた。

「お尻の間のところもちゃんと拭いて。かぶれができると困るから」

マークのお尻まで拭かなくてはならないとは、これも信じられない気持ちだった。そこを拭くなんて、親密すぎる。自分はマークとトレーシーの召使いであるのは分かっているが、これは、普通の召使いがすることではない。だが、この仕事から逃れる方法はなかった。トレーシーが後ろに立って僕を見下ろしているし、マークも背を向けたまま、僕が拭くのを待って立っているのだから。多分、僕が拭き始めたら、マークは断るはずだ。きっとそうだと思った。

でも、タオルをマークのお尻の谷間に押し付けても、マークは僕を止めたりしなかった。もっと言えば、マークは、拭きやすいようにと、さらに脚を少し広げたのだった。仕方なく、僕は、親指を使ってマークのアヌスにタオルを押し付け、そこの水気を確実に拭き取った。

お尻の後は、両足を素早く拭いた。これで仕事は終わったと思ったが、マークは後ろが終わると、今度は前を向いた。トレーシーは僕を引っ張りあげるようにして、僕を立たせ、マークの胸を拭くようにさせた。

背中の時もそうだったが、マークは胸板も非常に固いことに僕は驚かされた。胸の筋肉は非常に均整が取れた形に発達していたし、腹筋も引き締まって横筋が入っている(参考)。脇腹も、愛の取っ手と呼ばれる贅肉(参考)の気配すらなかった。

胸板を拭いた後、トレーシーに促されることなく、自分からひざまずいた。いずれ、どのみち、トレーシーに脚を拭かされることになると分かっていたから。マークの脚や太ももの筋肉も、他の部分の筋肉同様、逞しく固く盛り上がっていた。

脚を拭き終わり、僕は立ち上がろうとした。だが、トレーシーは僕を押さえつける。

「もうすぐ終わりよ。最後の一箇所が残ってるわ」

僕は彼女がどこの部分のことを言っているのか分からなかった。

「まだ、マークの素敵なペニスと睾丸を拭いていないじゃない? そこを濡らしたままじゃ、私の愛する夫は歩き回れないわ。そうじゃない?」

それまでも、使用人として、マークの体を拭くのは適切じゃないと思っていたが、これは、その度合いをはるかに超えることだと思った。今度こそ、マークは他の男にあそこを触られたら拒否するだろうと思った。確かに、マークと比べたら僕は、どこを取っても、男らしさの点では劣るのは確かだ。だけど、僕が男であるのには変わりがない。いくらなんでも、そんな僕にあそこを触られるのは嫌がるはずだ。

だが、マークはトレーシーに文句を言う様子はまったくなかった。僕はひざまずいたまま、これを止めさせてくれるのではと期待して、マークを見上げた。だが、マークはただ笑って見下ろしているだけだった。「そのまま続ければいいのだよ」と言わんばかりの顔。僕は後ろのトレーシーを見上げたが、彼女も微笑んで見下ろしている。

この作業を避ける方法が何も思いつかなかった。そもそもトレーシーをがっかりさせたくなかったし、マークを怒らせたいとも思っていなかった。僕にはこの職が必要だし、住む場所も必要だった。これは避けられないと観念し、僕はタオルを手に取り、マークのペニスをタオルで包んだ。

タオルの上からマークのペニスを拭いたが、どうしても手が震えてしまった。マークのペニスがどれだけ大きなものかを実感したのは、まさにこの時だった。圧倒的な重量感を手に感じる。しかも、全然、固くなっていない状態で、この重量感。睾丸も巨大に感じられた。陰嚢の中、2つのゴルフボールがあるように感じられた。そして何より、この大変な仕事で最悪だったことは、マークのペニスを拭きながら、僕自身のペニスが勃起を始めているのを感じたこと。

僕は、本当に苦しい悩みを感じていた。どうして僕は、他の男の陰部を触りながら興奮し始めているのか? まったく分からなかった。僕はゲイではない。にもかかわらず、どうして、興奮しているのだろう。同時に、マークのペニスも僕の手の中で固くなり始めるのを感じた。これにも驚いた。マークも、僕のこの行為を喜んでいるのだろうか?

マークは勃起を始めていたとしても、自分からはっきりと見せることはしなかった。一通り拭き終わったと判断すると、僕から離れ、シンクへ行き、ひげを剃り始めたからである。

トレーシーは僕を立たせた。僕は彼女の前に立ったが、彼女は何気なく僕の股間を軽く触ったような気がした。僕が勃起していたのをトレーシーは知ったと思うが、彼女は何も言わなかった。ただ、にっこりと微笑み、そのまま、バスルームを出て行った。

マークがひげを剃っている間、僕はバスルームの清掃をした。マークは髭剃りを終えると僕に言った。

「シャワーの後、俺の体を拭いてもらったが、あれはすごく気に入ったよ。これからは、毎回してもらえると嬉しいな」

僕が返事をする前に、マークは僕のあごを軽く拳骨で叩き、バスルームを出て行った。

浴室の清掃後、寝室に戻った。マークもトレーシーもいなくなっていた。2人がどこに行ったのか知らなかったが、2人が寝室にいないと知って、ほっと安心した気持ちだった。汚れたシーツ類を抱え、洗濯室へ持って行き、その後、朝食の汚れた食器類を持ってキッチンに戻った。

食器を皿洗い機にセットしていると、マリアがやってきて僕に訊いた。

「何か顔が赤いけど、どうかしたの?」

水を堰き止めていた水門が開いたように、一気に恥ずかしさが僕を襲った。泣き出しそうな気持ちになりながら答えた。

「トレーシーが僕にマークの体を拭かせたんだよ。トレーシーの体を拭く時のように、マークの体を拭いたんだ。アレに触らなくちゃいけなかったんだよ」

マリアは僕を両腕で包み抱いた。

「まあまあ、たいしたことじゃないじゃない? アレはただの肉の塊で、あなたを取って食ったりしないわ。実際、私も、担当の時には、何回も扱ってきたわよ。信じて」

「だけど、マリアは女だから。僕は男なんだ。男は他の男のペニスを触ったりしないものだよ」

僕は半泣きになりながら訴えた。

マリアはさらにもう少し僕を抱き続けた。

「リラックスするの。そんなことで、この仕事を辞めちゃうの? それはおかしいわ。それに、別にアレを口に入れさせられたわけじゃないでしょう? ただ、触っただけでしょう?」

僕は頷いた。

「だから、何も性的なことをしたわけじゃないじゃない? それに、性的なことをしたとしても、なんてことないんじゃないかしら? 誰にでもバイ・セクシュアルな部分は少しはあるものなのよ。だから、気分をリラックスさせて、むしろ、そういうことも楽しむつもりでした方がいいわ。仕事にはそういう面もあるものなの。それに、何て言ったって、マークはとてもハンサムな男性だわ。あなた、とても女性的なところがあるから、マークを見て興奮したとしても、全然、驚かないわよ」

最後のところには反論したい気持ちだったが、それを言う前に電話が鳴り、マリアが出た。マリアのボーイフレンドからの電話だった。かなり長電話になるだろう。

僕は洗濯室に行った。洗濯物の仕事をし、それに専念しようと思ったのだ。バスルームでの出来事のことについては、一切、考えたくなかった。だが、その目論見はうまくいかなかった。他の事を考えられなくなっていたからである。どうしても、マークの体に手で触れていた時のこと、特にペニスを触った時のことが頭に浮かび、同時に、興奮してしまうのだった。あの時のことを思っただけで、すぐに勃起した。

11時ごろ、マリアにキッチンに来るよう呼び出された。

「私、もうすぐ帰ることにするわ。ミス・トレーシーが、夕食は外に食べに行くか、何か外から取り寄せるとおっしゃっていたから、あなたは夕食のことについては心配する必要はないわ。昼食は、マークさんにはサンドウィッチ、あなたとミス・トレーシーにはサラダを作っておいたから。あと、お2人はあなたにアイスティーを持ってくるようにとおっしゃってたわ。外のプールサイドに」

マリアは、すでにアイスティーを用意しており、グラスに入れてカウンターの上に置いてあった。マリアは出て行く前に、僕の額にキスをし、リラックスして、今日の午後を楽しんで過ごすようにと言った。

「今日は週末の土曜日だから、あんまり頑張って働いちゃいけないわよ」

僕はティーをトレーに載せ、プールへと向かった。プールサイドでは、トレーシーとマークが横たわって日光浴をしていた。2人とも全裸で、全身、日焼けオイルでてかてかに光って見えていた。肌にオイルを塗っているため2人の裸体がいっそう魅力的に見える。その美しさに僕は驚いた。僕は2人に飲み物を出し、2人はそのグラスを手にした。

「あら、ちょうどよかったわ。私の背中をしてくれない? 背中に手が届かなくて、大変なの。それにマークの手を煩わせるのも嫌だし」

トレーシーはそう言って僕に日焼けオイルのボトルを渡し、腹ばいになった。

僕はオイルをトレーシーの肌にふんだんにふりかけ、背中全体に、一部の隙もなくオイルを塗りこめた。もちろん、均等に日焼けができるよう、彼女の美しい両脚やお尻の割れ目にもオイルが行き渡るように注意した。

トレーシーにオイルを塗り終え、タオルで手を拭こうとしたら、マークが僕に声を掛けた。

「俺の背中にもやってくれるだろう? ずいぶん嬉しそうにトレーシーに塗っていたようだったしなあ」

確かに僕は、トレーシーの背中に塗っている間、ずっと笑顔だったと思う。トレーシーの肌に触れるときはいつも笑顔になっていたし、この時も例外ではなかったから。それに、すでにマークの体をタオルで拭いた以上、いまさら彼の背中にオイルを塗るのを断ることはできなかった。

マークが体を反転させ、腹ばいになったのを受けて、僕は彼の上半身にオイルを塗り始めた。バスルームの時とは違って、今は、彼の肌と僕の手の肌の間にはタオルはない。じかに触れている。それにオイルのせいで、なお一層、親密な接触をしているような気持ちになってしまった。

マークの肌は温かかった。オイルを塗りこめながら、手を滑らすように肌全体に這わせた。肌触りが気持ちよかった。自分で認めるのも嫌だったけれど、とても官能的で、僕はみるみる興奮してきていた。そして、さほど時間が経たないうちに、トレーシーの体に塗っていた時と同じくらいに僕は勃起してしまっていた。トレーシーの時と同じように、均等に日焼けができるようマークの両脚やお尻の割れ目にもオイルを塗ったが、その時も興奮が冷めることはなかった。

ようやくオイルを塗り終えた。けれど、その時には、僕は立ち上がることすら大変になっていた。興奮のあまり足ががくがく震えていたから。トレーシーとマークという2人の素晴らしい肉体に手を這わせて、激しく興奮していたのである。僕は素早くタオルで両手を拭い、急いで屋内に戻った。家の中に戻った時には、本当に息が切れそうになっていた。はあはあと荒い息づかいをしていた。どうしてマークにオイルを塗ることでこんなに興奮しているのか、全然分からなかったが、非常にどきどきしたのは事実だった。

すっかり落ち着くまで、20分以上かかったと思う。落ち着いた後、僕は、どうして、このような気持ちになったのかに理屈をつけようとした。トレーシーにオイルを塗った時に、この感情を抱いた理由は分かっていた。彼女の肉体が僕にもたらす快楽を知っていたから。それに、僕は男であるわけだし、美しくセクシーな女性は、それだけで男を興奮させるものだ。だが、それに対して、どうして僕はマークに興奮したのだろう? 確かにマークは非常にハンサムだし、魅力的だ。だが、それを認めても、僕は今まで一度も他の男に惹かれたことはなかったのだ。

マークのどこが、他の男とそんなに違う点なのだろう? あるいは、他の男と違うのは僕自身なのか? 確かに、この数日、僕はトレーシーとセックスしてきた。そしてその時は、男としてのセックスというより、むしろ女の子のようにセックスしたと言える。それは明らかだ。トレーシーは僕にディルドやストラップを使ったのだから。そして、そうされて僕は確かに激しく感じたし、喜んできた。ひょっとして僕は女の子のような性質があって、次第に女の子に変わりつつあるのかもしれない。少なくとも、心の点ではそうなっているのかもしれない。

1時間ほどした時、インターフォンが鳴った。マリアはすでに帰ったのだから、僕が出なければならなかった。インターフォンの受話器を取った。

「何か御用でしょうか?」

「ええ。マークに冷たいビールを持ってきて。それに私もティーをもう一杯飲むわ」

トレーシーからだった。

僕は飲み物を持ってプールへ行った。プールでは、今回も、トレーシーとマークは仰向けになっていた。どちらも体にはあまりオイルがついていなかった。2人がグラスを取ると、トレーシーが言った。

「スティービー? あなたさっきはとても上手にオイルを塗ってくれたわ。だから、今度は前もお願いしたいの。丹念に塗りこんでくれない?」

このお願いに、どうしてノーと言えるだろう? 正常な男で断れる者などいるだろうか? 僕は素早くオイルのビンを取り、トレーシーに塗り始めた。丹念に肌に塗りこんでいく。しばらく続けていると、驚いたことに、トレーシーはあえぎ声を上げ始めた。乳首がすごく固くなっている。オイルのために陽に照らされてキラキラしていた。

トレーシーの上半身に塗りこんだ後、続いて足にも同じことをした。しっかりと丹念に塗りこみ、マッサージをした。徐々に上がって、下腹部へと移る。見ると、ビーナスの丘のふもと、あそこのあたりがすでにキラキラ輝いているのに気づいた。これはオイルによる湿り気ではない。それに、興奮した女が分泌する匂いもしていた。トレーシーは、本気で感じている。

僕は彼女のその部分にもオイルを垂らし、塗り込みを始めた。隣にマークが座っているわけだけど、勇気を持ってトレーシーのクリトリスの辺りにも丹念に塗りこんだ。トレーシーは、僕の指がクリトリスをさっと撫でたり、ベルベットのように柔らかな陰唇に沿って動くのに合わせて、かなり大きな声で喘いでいた。そして間もなく、知らぬ間に、トレーシーは小さなオルガスムに達したのだった。体を硬直させ、その後、ぬいぐるみの人形のように体をぐったりとさせる。トレーシーがいったのを見て、マークが気づいたかどうか、ちらりと彼の方に目をやった。マークが気づいたかどうか、よく分からなかった。彼は目を閉じたまま、太陽の方へ顔を向けていたから。

トレーシーから離れると、彼女はガラス球のようなうっとりとした眼で僕を見て、言った。

「すごく良かったわ。・・・今度はマークにも同じようにしてあげて」

この時、僕はノーと言うべきだったのは分かっている。少なくとも、自分はしたくないといった態度を取るべきだった。でも、僕はひどく興奮していた。ズボンの中、ペニスがはちきれそうに勃起していたし、すでに先走りが亀頭から染み出ているのを感じていた。

僕はマークの方へ顔を向けた。マークは、口元に笑みを浮かべながら、ラウンジ・チェアに横たわっていた。

「下の方までオイルを塗りましょうか?」

「トレーシーにしてあげたようにしてくれるというなら、是非とも、そうしてくれ。だけど、俺が勃起してしまっても、気分を害さないでくれよ。アハハ」

僕はマークのペニスをちらりと見た。すでに、そこには命が吹き込まれている気配が出ているのを見た。少し膨らんできているし、完全に柔らかだった時より、少し長くなっている。

僕はマークのラウンジ・チェアーの隣に膝をついて座り、筋肉質の胸板にオイルを塗り始めた。マークの胸板は、一種、平坦に盛り上がった、固い乳房とでも言えるような感触だった。胸にオイルを塗り、強くマッサージするように擦り続けると、乳首が固くなってくるのを感じた。

胸板と腹部に塗り終えた時には、マークのペニスが、半立ちになっているのに気がついた。横たわっている脚から、2センチ半ほど持ち上がっていて、長さも2センチ半ほど長くなっていた。この時点ですでに5センチを超える太さになっていて、そこに独自の心臓がついているかのように、ひくひくと脈動しているのが見えた。

僕はマークの下腹部は後回しにして、左足へと降りた。太ももから足先へとマッサージをしながらオイルを塗りこんでいく。マークが低くうめき声を上げているのが聞こえた。多分、僕のマッサージを喜んでいるのだろう。マークのうめき声を聞くだけで、彼が僕のマッサージを喜んでいると分かり、僕は、一層、熱を込めてマッサージをした。右足にも同じように行い、両脚とも、十分にオイルを塗り、筋肉をほぐしてあげた。

右足を終え、下腹部に取り掛かった頃には、マークのペニスは完全に勃起し、高々とそびえていた。まだオイルを塗っていないにもかかわらず、亀頭が陽に照らされてキラキラと輝いていた。先端の細長い切れ口からとろとろと先走りが染み出ているのすら見えた。

僕は、自分でして何をしているのかも考えず、オイルをつけた両手でマークの下腹部を触り、オイルで覆った。それから大きな睾丸にもたっぷりとオイルを塗った。睾丸からオイルが文字通りたらたらと滴るほどにたっぷりとまぶす。それからペニスを握った。タオルを介在せずに初めてじかに手で触れた瞬間だった。温かいというより、熱いと言った方がぴったりしている感じだった。僕の手の中、ヒクヒクと跳ねている。

オイルをまぶした手で、そのペニスを握り、ゆっくりと肉茎の上へと手を動かした。マークはうめき声をあげた。

「ああ・・・気持ちいい・・・そのまま続けてくれ。本当に、君の手は気持ちいいなあ・・・」

マークが僕にして欲しいことがどんなことか分かっていたものの、僕は一瞬、ためらった。するとマークは僕の手を握り、上下に動かした。僕が自分自身で手を動かすまで、しばらくの間、それを続けた。

僕は、このようなことは間違っているし、するべきではないと分かっていたものの、どうしてもやめることができなかった。そうすることによってマークが快感を得ると分かっていたし、僕自身も、マークを喜ばせたいと思ったから。

僕は、頻繁にオイルを補給しながら、しばらく手を上下に動かし続けた。マークは、ほとんど常時、うめき声を上げているような状態になっていた。2、3秒に一回の割合で、ヒクヒクと痙攣している。プレカムは、まるで小川のように流れ出していて、僕の手を濡らした。僕はマークは長くは持たないだろうと思ったし、マーク自身もそう思ったようだった。

マークは、急にぐっと背を反らし、大きな声で唸った。

「うおおお! いきそうだ! 今から撃ち出すから、やめるなよ、スティービー!」

次の瞬間、マークのペニスからスペルマが噴出した。まるで噴水のように、空中を弧を描いて飛び、僕の手に落ちた。マークの精液は温かいというより、むしろ熱いといった方が近く、手がやけどするような気さえした。しかし、すぐに2発目が噴射し、手の熱さを気にしている余裕はなかった。2発目の噴射はマークの脚に落ちた。僕はその間も安定した拍子でずっと手を動かし続け、さらに精液が溢れ出てきて、僕の手を濡らした。最後には手全体がとろとろの白濁でコーティングされていた。

最後のひと絞りを出し切ると、マークは手を僕の手に添えた。

「ああ、スティービー。すごく良かったよ。こんなに気持ちよく手コキしてもらったのは、ほんと、久しぶりだ」

「それはどうしてかと言うと、あなたの奥様が、そんな風にクリーミーなものを出してくれる勃起を無駄にしたくないからじゃない?」

トレーシーが横から口を挟んだ。彼女はいつの間にか、僕の隣に並んで、ひざまずいていた。

トレーシーは手を伸ばし、指先にたっぷり白濁をすくい取りながら、僕の頬にキスをした。

「家の中に戻って、私たちのランチを持って、ここに戻ってきてくれない? あなたのも持ってくるといいわ。あなたがここで一緒に食べてもマークは気にしないから」

そう言った後、彼女は精液で覆われた指先を僕の口の中に入れた。

僕は、その指をきれいに舐めた後、家の中に戻った。

その時になって初めて、僕は自分が行ったことに気がついた。僕は、他の男を手コキでいかせたばかりでなく、それを楽しんで行ったということだ。事実、僕は口にマークのスペルマを含み、それを味わったではないか。

僕は頭の中があまりに混乱していて、何をしているかもよく分からずにいた。ともかく、混乱したまま、ランチを載せたプレートを持ってプールサイドに戻った。さらに飲み物もお変わりするように言われ、2人の飲み物と、自分の飲み物を用意した。

飲み物を用意した後、僕はマークとトレーシーの間に腰を降ろした。僕がサラダを一口食べようとした時、トレーシーがマークに訊いた。

「で、あなた? 私たちの新しい使用人のこと、どう思う? 素敵だと思わない?」

マークは口に含んでいたものを噛み、飲み下した後、返事した。

「ああ、確かに実に真面目に仕事をしてくれているようだ。俺の書斎があんなにきれいに片付いているのを見たのは、すいぶん久しぶりだよ。君は、彼に満足しているようだね。確かに、マッサージも手での仕事も実に上手だし。彼をずっとここに置いていてもいいよ。もっとも、俺は、男の召使より、女の子の召使の方が良いとずっと思っているのは、君も知ってると思うが?」

「ええ、知ってるわよ。でも、女の子のメイドさんで、あなたに手で仕事をしてあげたり、あなたがシャワーを浴びた後、タオルで体を拭いてくれたりした人、これまでいたかしら?」

マークは小さく笑った。

「ああ、確かに、その通り。そういうことをしてくれる人は見つけられなかったなあ」

「ということは、スティービーはここにいても良いってことよね?」

「アハハ、もちろん、いてくれていいさ」

トレーシーはマークのそばに近寄り、熱烈なキスをした。

3人とも食事を終えた後、僕はもう一度、2人にオイルを塗ってあげた。そして、空になった食器とグラスを持ってキッチンに戻った。

トレーシーとマークは、さらにもう1時間ほど日光浴を楽しみ、それからシャワーを浴びた。今回は、シャワー室に呼ばれることはなかった。2人は、シャワーの後、引き続いてセックスの時間になった様子だった。実際、僕が、2人に呼び出されたのは、夕方の5時過ぎになってからだった。

インターフォンが鳴った。マークからだった。

「スティービー、ちょっと書斎に来てくれるか?」

「はい、ただいま」

書斎に入ると、マークはデスクに座っていて、何か書類を読んでいた。シルクのローブを着ていたが、その下には何も着ていないようだった。

マークは書類を脇に置いて、話し始めた。

「スティービー、正直に言って欲しいんだが、君とトレーシーは、俺がいない間、この家でヤリまくっていたのか?」

僕はマークの突然の質問に愕然とした。声になったのは一言だけだった。

「・・・ヤリまくって、ですか?」

マークが怒っているのが分かった。轟くような大声でマークは怒鳴った。

「ああ、そうだ。ヤリまくっていたのか、と訊いてるんだ。舐めあったり、嵌めあったりするのことだ。お前は、トレーシーのまんこを舐めたり、彼女がお前のちんぽをしゃぶったりと、そういうことだよ。答えるんだ。お前は、俺の妻とヤリまくっていたのか?」

トレーシーに、嘘をつくなと言われていたのは知っていた。だが、僕は、トレーシーが、僕たちの間で起きたことについて、僕に本当のことを言って欲しいと思っているとはどうしても思えなかった。僕はトレーシーが困るようなことは言いたくなかったし、彼女とセックスをしたことで、マークに殴られるのも望まなかった。そもそも、もし、マークがすでに知っているなら、どうして改めて問いただすのか分からない。僕は、マークは本当のことはまだ知らないのだと思った。そして、僕は嘘をついてしまったのである。

「いいえ、そんなことなどしておりません」

「ほう、そうかね?」

マークはそう言って、インターフォンの受話器を手にした。ちょっと間を置いて彼は受話器に言った。

「トレーシー? ちょっと俺の書斎に来てくれるかな? ああ、すまない」

マークは受話器を置いた。

「お前は何も言うな」

1分ほどして、トレーシーが部屋に来た。丈の短いサテンのローブ姿で、とても楽しそうにして入ってきた。彼女は、まっすぐマークのところに行き、彼の膝の上に腰を降ろした。

「私に何かご用かしら? 私の大好きな、素敵なご主人様?」

「質問に1つだけ答えてくれればいいよ」

マークはトレーシーのローブの中に手を差し込んだ。

「俺がいない間、君とスティービーはセックスをしたのかな?」

トレーシーが大きな声で笑った。

「アハハ、もちろんよ。電話で言ったじゃない? あなたがいなくてとっても寂しいけど、替わりにスティービーが私を十分にもてなしてくれているって。それに、こうも言ったわ。スティービーのはあなたのようには大きくないけど、別のやり方で、私の性欲を満たしてくれているって」

トレーシーは僕の方に顔を向けた。そして、僕が眼を反らすのを見た。

「・・・まあ、スティービー、あなた、まさか嘘をついたんじゃないでしょうね?」

僕が返事をする前に、マークが声を出した。

「スティービー! 荷物をまとめて、この家から出て行きなさい。1時間以内に出て行って欲しい」

「すみません。ぼ、僕はトレーシーに迷惑を掛けたくなかっただけなんです」 僕にはそれしか言えなかった。

「それは余計な心配なのだよ、スティービー。トレーシーは何ら困ったことにはなっていない。だが、俺は、嘘つきと一緒に同じ家で暮らすなど、我慢がならない。もう、出て行きなさい」

「ちょっと待って、スティービー!」

トレーシーが、口を挟んだ。そしてマークの方に顔を向ける。

「これは私が悪いのよ、マーク。スティービーには、あなたが私とスティービーのことについて知っていることを話していなかったし、私たち夫婦がオープンな夫婦生活をしていることも話していなかったの。だから、彼は私を守るために嘘をついたのよ。もう一度だけ、彼にチャンスをあげられない?」

「トレーシー、俺が嘘つきに対してどんな気持ちでいるか、分かっているだろう? 俺は、ビジネスでは、毎日のように、嘘つきどもを相手にし、我慢を続けているんだ。家に帰ってきてまで、嘘つきの相手をするなど、我慢がならないんだよ」

トレーシーはマークの胸にすがり付いた。

「あなたが嘘つきを憎んでるのは分かってるわ。でも、彼は私を守ろうとしてくれたの。それは、考えてあげるべきだと思うわ。もし、あなたが必要だと思うなら、お仕置きをしてもいいと思う。でも、お願い、もう一度だけ彼にチャンスを与えてあげて欲しいの」

マークはしばらく考えていた。

「・・・分かった。こうしよう。罰として、膝上、裸の尻にスパンキングを行う。今回はそれで許そう。だが、二度と嘘は許さない。スティービー、これは本気だぞ」

「約束します。もう二度と嘘はつきません」

たった、2分足らずの時間だったが、僕は、ここを追い出されたら本当にどこにも行く場所がないことを悟っていたし、どうしようもないことも悟っていた。スパンキングをされるのは嫌だったが、他に方法はなかった。

トレーシーがマークの膝の上から降りると、マークが僕に言った。

「こちらに来なさい、スティービー。早速、片付けてしまおう」

僕はマークの横に立った。

「ズボンを降ろして、下着も降ろしなさい」

ベルトのバックルを外しながら、僕は、ズボンの下に、ストッキング、パンティ、そしてコルセットをつけていることを思い出した。僕はみるみる顔が赤くなるのを感じた。マークに、僕が女性の下着をつけているのがばれてしまう。だが、この場では、脱ぐほかない。

ズボンが床に落ちると同時に、マークがくすくす笑い出すのが聞こえた。

「おいおい、これは一体、どういうことなんだ? お前は男と女のどっちなんだ?」

トレーシーが僕の後ろに来て、両腕で包むように抱きついた。

「あなたがいない間、スティービーは、私の素敵なガールフレンドになってくれていたの。あなたも女の子になった彼、というか彼女の姿を一度、見てみるべきだわ。女の子の格好になると、ものすごく可愛い娘になるんだから。それに、この子は、女の子のようにセックスされるのも大好きなの。そうでしょう? ステフィー?」

僕は嘘はつけないと分かっていた。このことはすでにトレーシーに何度か告白していることだった。

「はい、ミス・トレーシー。大好きなんです」

トレーシーが僕の頭のてっぺんにキスをするのを感じた。

「それでいいのよ、可愛い子。じゃあ、パンティを脱いで、マークの膝の上に被さりなさい。嫌なことはさっさと片付けてしまいましょう」

僕はパンティを脱いで、マークの膝に覆いかぶさった。まだスパンキングはされていなかったものの、その時点ですでに、僕は泣き出しそうになっていた。僕は一度も尻を叩かれたことがなかったし、マークの力からすれば、ものすごく痛いだろうと確信していたから。

まだ、シャツ、コルセット、ストッキングを身に着けていたものの、マークに体の位置を調節されている間、僕は素っ裸になってるような気持ちだった。自分の恥ずかしい姿を見られている感じだった。

マークの左手が僕の背中の真ん中に来ていて、僕を押さえつけるのを感じた。最初の1発目が来るまでの時間が永遠のように思えた。

マークはまったく容赦してくれなかった。強い右手で思い切り叩かれ、そのたびに、体の芯まで痛みが走った。5発目が過ぎる頃には、眼から涙がこぼれ始めた。大粒の涙が口に転がって入ってきて、その塩辛さを味わった。10発目を叩かれた頃には、僕は声を上げて叫んでいた。痛みはお尻だけじゃなく、体全体に与えられているように思われた。

12発目が終わり、ようやくスパンキングが終わった。トレーシーは僕を抱きとめ、僕が小さな女の子のように泣いている間、ずっと抱いててくれた。僕が泣き止むまで、赤ん坊をあやすように、僕をなだめ、揺すっててくれた。泣き終えた後でも、かなり長い時間、トレーシーは僕を抱いててくれた。

しばらくした後、トレーシーが言った。

「さあ、マークに、ごめんなさいって言って。もう嘘はつきませんって。彼に許してもらったら、あなたにはメイド服になって欲しいわ。マークにあなたがどれだけ可愛くなるか見てもらいたいの」

僕はマークに顔を向けた。

「マークさん、嘘をついてごめんなさい。もう二度と嘘はつかないと誓います。どうか許してください」

マークは僕を引き寄せて言った。

「ああ、許そう。だけど、もし、もう一度嘘をついたら、その時は、今よりもっと強くスパンキングするし、それだけじゃない、君にはすぐに家を出て、二度と戻ってこないよう命じるからね。・・・それじゃ、トレーシーに言われた通りにしてくれ。君がどれだけ可愛いか是非とも見てみたい」

僕のことを間抜けとか、馬鹿とか、女っぽいとか、好きなように言ってくれても構わない。だけど、この時は、僕が望むのは、マークとトレーシーを喜ばすこと、それだけになっていた。二度とスパンキングはごめんだったし、それを避けるためならどんなことでもしようと自分に約束していた。

僕は素早くパンティとズボンを引き上げ、自分の寝室に走り戻った。トレーシーが、僕は女の子のように愛されるのが好きだと言っていたことを思い出した。万が一に備え、エネマで洗浄した。今夜、トレーシーが僕にアレをしてくれたらと期待した。でも、マークにされたらと思うと、さすがに気持ち悪くなった。なんにせよ、マークは大きすぎる。シャワーでは髪のムースをすべて洗い流した。すぐに髪には元のカールが戻った。

シャワーを浴び、新しいきれいなコルセットとブラジャーを着け、擬似乳房をブラの中に入れた。次に新しいストッキングを履き、コルセットについているガーターに吊るした。その後、新しいパンティを履き、化粧に取り掛かった。

メイキャップは、マークに初めて見てもらうときにベストの状態でいられるようにと、念入りに行った。それから、新しいメイド服を着て、ヒール高10センチのスティレット・パンプスを履いた。この靴は僕のメイド服姿に一番良く似合うとトレーシーが言っていた靴だった。

鏡の中の自分の姿を見て、トレーシーがこの靴について言ったことは正しいと分かった。驚くほどセクシーに見える。だが、鏡を見ながら、喉のところが心配になった。マークに喉仏を見られたくなかった。引き出しの中を探し、様々な女の子の衣類を調べ、やっと白いレースのチョーカーを見つけた。これだと喉仏が隠れるばかりでなく、メイド服の一部のように似合って見える。

香水をかけて気持ちを奮い立たせた後、もう一度、鏡を見てチェックし、寝室を出た。ほとんど、駆け足で書斎に戻ったと思う。ハイヒールを履いて走るのは、似つかわしいことではないのは分かっていたが、マークを待たせたいとは思わなかった。

書斎のドアの前に来て、軽くドアをノックした。「どうぞ」と声が聞こえ、僕は中に入った。

中では、トレーシーがマークの膝にまたがっていて、2人はキスをしていた。2人ともローブの前がはだけていた。

ドアを閉めると、トレーシーが振り向いて、僕に言った。

「彼女が私のステファニー。こちらに来て、ステフィー! マークにあなたの姿を見せてあげて」

僕は2人のところに近づいた。2人とも、体じゅうにうっすらと汗をかいていた。トレーシーはマークの上に乗ったまま僕の腰に手を回し、僕を引き寄せた。

「見て、マーク。彼女、セクシーじゃない? これだと、ステファニーが本当は男の子だなんて分からないんじゃないかしら? 違う? 私、彼女はずっと女の子のままいるべきだと思っているのよ」

マークが僕の手を握って、引き寄せた。それから、僕をくるりと回し、後ろ姿もしっかり見て、言った。

「うーん、確かに。本当だ。男の子にしては可愛すぎる。もっと言えば、最初に、彼女を見た時、耳のピアスの2つの穴とか、長いセクシーな爪を見て、本当は女の子なのではないかと思ったんだよ。もう、これからは、彼女のことを男とは見られなくなってしまったよ」

トレーシーは僕の背中に手を当て、滑らせるようにして降ろし、スカートの中に手を入れた。そして、裸になっている尻肉を触った。その尻頬の谷間に指を滑り込ませながら、マークに言った。

「私がステフィーがすることで一番好きなことが何か、知ってる? 彼女、私がセックスした後、あそこを舐めてくれるの。彼女、私のあそこを舐めるのが大好きなのよ。ねえ、そうでしょう? ステフィー?」

トレーシーとマークが体じゅう汗をかいているところから、僕は2人がセックスを終えたばかりだと思った。だから、いま、この瞬間、トレーシーのあそこにはマークの体液でいっぱいになっているはず。もし、僕が、イエスと言ったら、トレーシーは、僕にあそこを舐めさせる展開になる。それは分かっていた。実際、僕はこれまで、彼女の中に出した後、喜んで、トレーシーのあそこを舐めてきていた。そのことをトレーシーが知っている以上、僕は嘘をつくことはできなかった。確かに僕は、あそこを舐めるのが好きなのだから。実際、僕は嘘をつくことすら考えもしなかった。誰がトレーシーの中に出したとしても、僕は喜んで彼女のあそこを舐めるだろう。

僕は、まったく躊躇することなく答えた。

「はい、ミス・トレーシー。僕は、あそこをきれいにするのが大好きです。今、お清めしてもよろしいでしょうか?」

トレーシーは笑った。

「ステフィー? ステフィーになっている時は、女の子らしい言葉づかいにならなきゃいけないわ。それと、分かっているとは思うけど、マークはあなたが舐めとれるようにと、素敵にたっぷりと出してくれているの。大丈夫ね?」

それからマークに向かって続けた。

「言った通りでしょう? ステフィーはとっても女々しくて、とっても可愛い淫乱娘だって」

トレーシーがマークの膝から立ち上がった。マークのぺニスがぬるりと滑るように彼女の中から抜け出てくるのが見えた。トレーシーはデスクの上に腰を降ろした。

「急いで、ステフィー。マークの大切なクリームを一滴も取り逃して欲しくないから」

デスクの前にひざまずくと、トレーシーは脚を大きく広げた。トレーシーのあそこは、激しく犯されたように赤く腫れ上がっていた。そのぱっくりと口を開いた中から、濃い白濁が染み出ている。僕は、口を寄せ、すでに漏れ出ているものを素早く舐めとった。それから、おもむろに口をトレーシーの穴に当て、できる限り、吸引力を強くして、ズルズルと吸い始めた。

もはやスペルマが出てこなくなるまで、吸い続け、舐め続けた。それが終わった後、今度はクリトリスを舐め始め、トレーシーがぶるぶる体を震わせてオルガスムに達するまで続けた。この時のオルガスムのおかげで、トレーシーの中に残っていたスペルマがすべて、彼女の美味しい愛液と一緒に押し出され、流れてきた。

トレーシーはオルガスムを終え、がっくりと力を抜くと、僕の頭を押して自分から離した。

「さあ、可愛い子、今度はマークをきれいにしてあげなさい。あなたが舐められるように、素晴らしいもてなしを残してくださったのよ。美味しかったでしょう? だから、そのお礼をするの」

僕はひざまずいたまま、マークの方を向いた。

「お清めさせていただけますか?」

マークは脚を広げた。

「もちろんだ、女々しい娘。君は女々しいんだよな?」

この時が、僕が女々しいかどうか、自分ではっきり言わなければならなかった初めての時だった。以前は、女々しいと呼ばれて腹を立てた。だが、実際、僕は何者なのだろうか。非常に女性的でセクシーな服を着た男の子ではないか。お化粧をし、ハイヒールを履いて、得意げに歩く。こういう人間を女々しいと言わずに、一体誰を言うのだろう。

僕は意を固めて、返事した。

「はい、私は女々しい娘なんです。お望みなら、私をあなたの女々しい娘にしてください」

マークは笑顔で僕を見下ろしながら言った。

「もちろん、君には是非とも俺の女々しい娘になってもらいたい。常時、そうなっていて欲しいな。男の服装は、もはや、着ないように。着るのは、今後ずっと、セクシーな女用の服のみ。それを望むかな? いつも俺たちの女々しい娘になっていたいかな?」

僕は、まったくためらうことなく返事した。

「はい、マーク様。いつも女々しい娘になりたいです。フルタイムで、あなたとミス・トレーシーの女々しい娘にしてください」

マークは大きな手のひらで僕の頭を押さえた。

「じゃあ、本物の男のペニスだ。きれいに舐めなさい」

この時も僕はためらわなかった。上半身を前に傾け、マークのペニスを舐め始めた。僕にとって生まれて初めてのことだった。

マークのペニスは完全に柔らかくなっていた。トレーシーの中に出した後であるから当然といえた。白濁の大半はトレーシーの中に注がれたのだが、それでも彼のペニスは全体が濃いクリームで覆われていた。マークの男根からはトレーシーのあそこから出る女性の匂いがしていた。だが、その味はまぎれもなく、僕にとってはおなじみとなっているマークのスペルマの味だった。

僕は、ぬるぬるした体液が消えるまでマークのペニスを吸い続け、その後、彼の陰膿を舐めた。マークの睾丸は、袋の中、ゆるく垂れたままになっていたので、口に含んで転がすことができた。もっとも、大きすぎて2つ一緒に口に含むことはできなかった。体液の味がなくなるまで、無毛の玉袋を舐め続け、それからまたペニスに戻った。

舐め残しがないよう確かめながら、あらゆる部分を舐め、2人の体液の味が一切なくなるまで舐め続けた。その後、口に亀頭を含み、強く吸って、尿道に残っている最後の一滴まで吸い取った。それが終わった後、マークの長大な竿に沿って口を這わせた。

マークはずっと柔らかなままだった。全然、勃起させることができなかった。マークには僕がおしゃぶりの上手な淫乱娘であることを是非、示してあげたかったのだが、全然、勃起しようとしなかった。一度は、口の中に根本まで入れたのだけど、それでも固くさせることはできなかった。

マークはとうとう僕の頭を引いてペニスから離した。

「ううん、すまない。・・・だけど、さっきのは、今日、4発目だったんだよ。回復するためにもう少し時間をくれ。そうしたら、後で、俺を吸わせてあげるから。約束するよ。今日、君が眠る前に必ず、一回は君の口の中に出してやるよ」

トレーシーは僕の体を引上げ、立たせ、唇にキスをした。

「お化粧を直して、夕食のテーブルを準備するといいわ。3人分のセットをするよう忘れないでね。食事の配達の人が来たら、あなたが玄関に出て。お金は払わなくていいわ。すでにクレジットカードで支払いを済ませてあるから。配達の人のチップのお金も私が済ましておいたわ」

僕は、トレーシーにお尻を軽く叩かれ、マークの書斎を後にした。

自分の寝室に戻り、お化粧を直した。トレーシーのセックスしたばかりの女陰を舐めた時に、メイクの大半を台無しにしてしまっていたようだった。それに、口紅もマークのペニスに少し移して残してきたはず。僕は顔をきちんと直した後、ダイニング・ルームに行き、テーブルに3人分のセットをした。

ちょうどテーブルのセッティングが終わった時、玄関のベルが鳴った。食事の配達人だった。にっこり微笑んで、ありがとうと言うと、彼はしどろもどろになりながら、自分が配達人であることと、誰からの注文かを告げた。その時には僕には分からなかったが、彼はとてもキュートな若者だった。その時には、そういう風に他の男の子を見ることがなかったので気づかなかったのだ。もう一つ、後から分かったこととして、彼はその時、僕にものすごく惹かれたらしい。

配達人から食事を受け取った後、食事を給仕用のボールに入れ、ダイニングルームに持っていった。トレーシーは中華料理を注文していた。チキンのスペアリブと野菜の料理が何種類かあった。

料理をテーブルに乗せた後、書斎に戻った。トレーシーとマークはソファに座って、大画面のテレビを見ていた。2人は、映画を見ながら、抱き合っていた。驚いたことに、テレビの映画はポルノ映画だった。トレーシーは片手でマークのペニスを握り、僕が部屋の中に入るまで、しごいていたようだった。マークの方も手をおろそかにしていたわけではない。トレーシーの胸はあらわになっていて、乳首は赤く、勃起していた。

僕は2人を見ていなかったフリをし、視線を逸らせながら言った。

「ご夕食の準備が整いました」

マークはテレビを消し、立ち上がった。

「良かった。お腹がぺこぺこだよ。さあ、女の子たち、食事だ!」

マークはトレーシーを助けて立たせた。3人で書斎を出たが、マークもトレーシーもローブの前を閉じようとしなかった。

食卓についた。マークがテーブルの真ん中に座り、その右にトレーシー、左に僕が座った。

「肉の料理はマークのためのね。やせた体を維持したいと思ってる女の子は肉は食べないもの」

トレーシーがそう言い、彼女と僕はライスと野菜を食べた。マークは好きなものを自由に食べていた。

夕食では、3人で日本酒を飲んだ。この時も、僕はすぐに酔いが回るのを感じた。食事の間、ずっと冗談を言い合ったりおしゃべりを続け、最後の頃には、僕はすっかり酔ってしまい、どんな言葉が言われても、くすくす笑うようになっていた。

食事の後、トレーシーは食器の後片付けを手伝ってくれた。それが終わると彼女が言った。

「マークも私も、今夜はあなたに私たちのベッドで過ごして欲しいと思っているの。シャワーを浴びて、外ばかりでなく中もきれいにしてきてちょうだい。そして、セクシーなナイティを着て、私たちの寝室に来るように」

この言葉が、僕が2人とセックスをすることになることを意味しているのは分かっていた。そして、お酒に酔っていた状態だったからかも知れないが、2人のうちのどちらとセックスをすることになるのか、不思議と気にならなかった。

今日起きたすべてのことを考えた。2人の体を拭いてあげたこと。プールで、マークを手でいかせたこと。さまざまな出来事のため、僕はすっかりエッチな気持ちになっていて、何が起きようとも、喜んでそれを受け入れたい気持ちになっていた。酔っているせいで、ためらいう気持ちが和らいでいるのだろう。そのことも十分認識していた。

自分の部屋に戻り、バスルームに入った。2回エネマをして体内を清め、シャワーを浴び、ありとあらゆる、隙間、割れ目がきれいになるよう、しっかりと洗った。赤のビスチェを着て、擬似乳房を押さえ、その上に赤いベビードールのナイティを着た。それから、もう一度、化粧をした。普段より少しだけ濃い目につけた。そのため、いつもより、わずかに淫らっぽい表情になった。

着替えをした後、2人の寝室に向かった。そのドアをノックする時まで、僕は自分がどれだけナーバスになっていたか自覚できていなかったと思う。ドアをノックする手が震えていたし、手に力が入らず、ノックの音もほとんど聞こえなかったかもしれない。だが、トレーシーがすぐに気づいて、入ってくるように言った。

マークはベッドの中央に大の字に横たわっていて、トレーシーが肩を抱かれて彼に寄り添っていた。トレーシーの右手はマークのペニスを握っていた。すでに勃起していて、それを彼女はゆっくりと擦っていた。マークの右腕はトレーシーの背中に回っていて、そこから彼女の右の乳房を触っていた。

部屋に入った僕を2人とも見つめた。ベッドの脇に着くと、マークはベッドの上、彼の左側のスペースを軽く叩いた。

「さあ、おいで。一緒に寝よう」

トレーシーもマークも全裸になっているのを見て、訊いた。

「私も、ナイティを脱いだ方がいいでしょうか?」

マークは微笑んだ。

「いや、そのままで。君には本物のおっぱいがないから。幻想を台無しにしたくないんだ」

ベッドに這い上がった。マークは左腕を僕に回し、抱き寄せた。次の瞬間、僕の唇にマークの唇が被さっていた。僕が他の男とキスをしたのは、これが初めてだった。父ですら、僕にキスをしたことがなかったから。

最初は、奇妙で不自然な感じだった。マークの唇は力強かった。僕がそれまでキスしたどの女の子とも違っていた。彼の唇は僕のより大きく感じ、僕の唇全体が包み込まれるような感じだった。ではあるものの、同時に優しく甘美でもある。何秒しないうちに、僕はマークにされるキスが好きになっていた。彼にキスされながら、自分がとても女性的になっていくような感覚だった。そして、1分か、2分もすると、まったく不自然な感覚はなくなっていた。彼の舌が口の中に入ってきた時も、喜んで受け入れ、それを吸い、自分からも舌先を使って愛撫するようになっていた。

唇からマークの唇が離れた時、僕は見捨てられたような寂しい気持ちになった。マークの唇がなくて寂しい、もう一度キスして欲しいと。でもマークは僕から離れ、トレーシーに関心を戻していた。2人は情熱的にキスをし、その間、トレーシーはマークの固く勃起した25センチを優しく擦っていた。どうしてトレーシーが僕のペニスを小さいと言ったのか、あらためて認識させられる。マークのペニスを握るトレーシーの手は、まるで小人の手のように小さく見えていたのだ。僕のペニスの時には、そんな風に見えたことはなかった。

マークは完全に僕から離れたわけではなく、実際は、手で僕の背中を上下に擦り続けてくれていた。彼の手は、最初は、背中にいたままだったが、間もなく、だんだんとお尻の方へ降りてきた。僕は、自分がお尻が敏感だと分かっている。トレーシーに触られたり、遊び半分で軽く叩かれたりすると、いつも、気持ちいいと思っていたから。でも、マークの手に触られていた方がもっと気持ちいいと感じた。僕の左の尻頬全体を手のひらで包まれている。マークが優しく尻頬を揉みながら、指をお尻の割れ目に滑り込ませてくるのを感じた。こらえようとしても、どうしても、唇から小さな喘ぎ声が漏れてしまう。僕は彼の逞しい肩に顔を埋めながら、女の子になりきった声で喘いだ。

マークが僕の方に顔を向けたとき、僕は待ちかねていたように、すぐに唇を彼の唇に寄せた。キスを続ける間、彼の手がパンティの中に入ってきて、指が尻頬の谷間を滑り降りるのを感じた。

その指が僕のアヌスに触れた時、僕は彼の舌を強く吸いながら、体の奥から出すような喘ぎ声を上げた。マークが穴に指を押し込んだ。彼の指も僕のアヌスも、どちらも乾いたままだったので、痛みが走った。僕は再び喘ぎ声を上げたが、この時は、前に感じたような快感からの喘ぎ声ではなく、痛みによる喘ぎ声だった。

マークは僕が痛がっているのを知り、指を僕の穴から引き抜き、キスを解いた。

「すまない。ちゃんとわきまえるべきだったね。でも君があんまり俺を興奮させるから、すっかり勘違いしてしまったよ」

マークが僕のことで興奮していると分かっただけで、嬉しくなった。それだけで、僕は痛みを与えられたことを許していた。

「大丈夫です、マーク様。私こそ、ここに来る前にあそこを濡らしておくべきだったんです・・・」

マークは僕に言葉を最後まで言わせなかった。その前にマークは僕の唇に唇を押し付けてきたのだった。

マークとキスを続けていると、トレーシーが僕の手を取り、マークのペニスに押し付けるのを感じた。彼は、今日の午後にプールサイドにいた時と同じように、すっかり勃起していた。先端から先走りすら漏れ出ていて、そのため、擦るのが楽になっていた。ちょっとトレーシーの方に眼をやると、彼女はマークの胸板にキスをしていた。男乳首をぺろぺろと舐めている。

マークは僕の唇から離れ、再びトレーシーとキスを始めた。僕は顔を下に移動し、トレーシーがやっていたように、マークの胸板にキスを始めた。2分ほどそれをしていると、トレーシーも僕に加わり、2人一緒に、マークの逞しい筋肉の胸板や腹部を舐めた。僕たちが舌を這わせるたびにマークが筋肉をヒクヒクと硬直させるのを感じた。

僕がマークの腹部を舐め続けている間に、トレーシーの方はさらに下方へ移動し、彼のペニスを舐め始めた。僕に見せ付けるように、長大に勃起するシャフト全体を彼女の舌が上下に這い回っていた。ひとしきりそれをした後、今度は睾丸を舐め始め、1つずつ口に含んだ後、再び肉茎に戻った。

トレーシーは亀頭を口に含み、その後、ゆっくりと顔を沈めていった。彼女の唇が肉茎を上下に滑るのが見えた。上下するたびに、徐々に肉茎の多くを取り込んでいき、ペニスの半分ほどまで口に入ったところまで来た。すると、その後、一押ししたと思ったら、根元まで口の中に飲み込んだ。トレーシーの唇がマークのペニスの付け根に触れている。その瞬間、誰かの大きな溜息が聞こえた。マークの溜息だったのか、それとも僕の溜息だったのか、分からない。

トレーシーは、それから2分ほどマークのペニスを吸い続けていた。その間、幾度となくディープスロートを繰り返していた。マークは明らかに彼女の口唇愛撫を喜んでおり、深いうめき声を上げながら、自分からもペニスを彼女の口へと突き上げ始めた。トレーシーは、そのように喉奥を突かれても、まったく嫌がる表情を見せない。

5分ほど、それが続いたと思う。トレーシーはマークのペニスを口から出し、僕に言った。

「ステフィー、今度はあなたの番よ。マークには、あなたはとてもおしゃぶりが上手だって言ってあるの」

マークのペニスは非常に固く勃起していた。舌で触れると、肌の下を這う血管がごつごつと膨らんでいるのを感じる。2回ほど舐めしゃぶった後、亀頭を口に入れた。肉茎が非常にごつごつと硬かったことに比べると、亀頭は驚くほど柔らかく感じられた。ベルベットのような舌触りだった。

以前は、本物のペニスを口に入れたら、吐き気がするだろうと思っていた。だが、先に書斎で経験した時と同じく、実際は、吐き気など起きなかった。書斎の時とは違って、今は完全に勃起している。大きな亀頭を口に含んだ。口の中が一杯になっていたけれども、それにもかかわらず、とても気持ちよく感じられるのだった。マークのペニスが自分の口の一部になっているような気持ちだった。

早速、亀頭をちゅうちゅうと吸い始めた。何秒もしないうちに、僕の口は、彼の大きな亀頭に慣れ始めた。そこで、徐々に、口の中に取り入れ始めた。一度に2センチくらいのペースで飲み込んでいく。深く飲み込んでは、亀頭部分だけが口に入っているところまで引き下がる。それを繰り返した。口の中では舌を使って、亀頭をぐるぐるとねぶった。

マークがうめき声をあげ、腰を突き上げてくる。それと同時に、トレーシーが僕のお尻を触り、指をお尻の割れ目に這わせるのを感じた。マークが僕の行為に感じて声を上げていること、そして、トレーシーが僕のお尻を愛撫していること。この2つに興奮した僕は、口の苦痛も気にならなくなり、さらに激しくマークのペニスを吸い始めた。

それから2分くらい経っていた。僕はマークの肉茎を咥えて、顔を上下に動かしていたし、マークもわずかに、僕の動きに合わせて腰を動かしていた。すでに、できる限り、彼のペニスを口に入れていたけれど、さらに中に取り込むには、喉門の奥まで入れなければならない。まだ12センチくらいしか入れていない。どうしても、全部飲み込みたい、全部飲み込めることをマークに見せてあげたいと感じていた。

自分に、力を抜くのだと言い聞かせた。そして、気持ちがリラックスしたのを受けて、口をさらに下に押した。亀頭が僕の喉を押し開ける。咽頭反射(参考)が起きるのを感じた。夕食に食べたものを戻しそうになる。でも、戻してしまう前に、さらに顔を下に押し付けた。亀頭がしっかりと喉門を過ぎるまで、我慢して押し付ける。喉門を過ぎたとたん、嘘のように咽頭反射が消えた。胃のざわめきも落ち着く。この太く逞しいペニスを喉の奥まで入れることができた。その達成感に、何か、とても大きな誇りが感じられた。呼吸が止まっていることすら忘れそうな喜びだった。

意識が少し薄れ、軽いめまいを感じ、ようやく喉からペニスを抜いた。でも、どうしてもマークのペニスを口から逃したい気持ちにはなれない。呼吸が落ち着くまで、そのまま舐め続け、もう一度、喉の奥に取り入れた。今度は、前よりもっと深く入れた。4分の3は口の中に入った。

そうしている間、トレーシーがベッドから降りる気配を感じた。次の瞬間、トレーシーが僕の両脚を手繰り寄せる、マークの脚の間にひざまずく姿勢にさせられているのを感じた。マークのペニスを吸い続けている間、トレーシーは僕のパンティを膝のところまで手繰り、降ろした。お尻の頬を左右に広げられるのを感じた。彼女の舌が、僕の割れ目を舐め始めるのを感じた。

トレーシーの舌先が僕のアヌスに入ってくる。その頃までには、僕の唇はマークの恥丘に触れていた。彼の逞しい男根をすべて口の中に入れていたのである。マークが、低音で唸り声を上げている。彼のペニスが一層、大きく膨れてくるのも感じた。それと同時に、マークが両手で僕の頭を押さえ、上下に導くのを感じた。すでに苦痛はまったくなくなっていた。ただ、この行為を続けたいと、それしか考えなくなっていた。いつまでも終わらないで欲しいと。トレーシーの舌がアヌスに極上の快感をもたらしていたし、マークのペニスが美味しくてたまらないと感じていた。

どのくらいマークのペニスを吸い続けていたのか、自分でも分からない。だが、やがて、唇がしびれてきて、喉も痛くなり始めていた。やめたくはなかったけれども、やめなければならないと思った。マークも、それを察したのか、終結を容易くしてくれた。激しく唸る声がし、亀頭がさらに大きく膨れ上がるのを感じた。と同時にマークは僕の頭を引き上げ、亀頭だけが口に収まるようにさせた。次の瞬間、洪水のような射精の1発目が口の中に撃ち込まれるのを感じた。

射精の間、マークは自分でペニスの根元を握り締めていた。僕に咥えさせたまま、握った手を上下に動かし、最後の一滴まで絞るようにして、僕の口に注ぎ込む。僕は出されたものを一滴残らず飲み下したし、さらにもっと求めて、ちゅうちゅうと音を立てて吸った。マークのスペルマは僕のとは違った味がした。少し苦いし、濃度も濃かった。どろっとした甘苦い濃縮コーヒーのようだった。僕はこの味がとても気に入った。

マークは射精を終えると、僕の頭を離し、ベッドの上、ぐったりと仰向けになった。いつの間にかトレーシーは僕に指を使って出し入れしていた。彼女がいつから指を使っていたのか、覚えていない。ただ、いつまでもやめないで欲しいと、それだけを思っていた。

マークがぐったりとなった後も、僕は彼のペニスを舐め続け、やがてすっかりきれいにした。清めの仕事を終えると、マークは僕を引き寄せた。逞しい両腕で僕を抱き、キスしてくれた。

「素晴らしかったよ。トレーシーとほとんど同じくらいおしゃぶりが上手だね」

トレーシーは僕のアヌスから指を抜いて、マークと僕の隣に横たわった。

「マーク? 言ったでしょう? 彼女、おしゃぶりがとっても上手なの。この子、すごく女おんなした淫乱ちゃんなんだから。彼女におしゃぶりをやりなおすチャンスを上げて、良かったでしょう?」

「ああ、まったくだ。これをしてもらうチャンスを逃してたら、後悔していたよ」

マークはそう言って、また僕の唇にキスをしてくれた。

マークと僕がキスを終えると、トレーシーが言った。

「あなたは、硬いものをこの淫乱ちゃんに溶かしてもらったから、今度は私の番よ。ちょっと楽しませてね。あなたは充電してて。その間、私とステフィーはお楽しみをしているから」

トレーシーは僕を引き寄せた。事実上、彼女の上に覆いかぶさる姿勢をとらされる。その姿勢のまま僕にキスをした。その間、マークが横に動き、ベッドの上、スペースを作ってくれたのを感じた。スペースは作ってくれたけど、ベッドから降りたわけではない。スペースができると、トレーシーと僕は、キスをしたまま、互いに横寝になり、お互いの体をまさぐりあった。トレーシーの脚の間に手を入れたら、ものすごく濡れているのが感じられた。文字通り、びちゃびちゃに濡れている。

その時、僕は、何より、彼女のあそこを舐めたいと思っていた。口を使ってオルガスムに至るまで奉仕してあげたいと。だが、彼女は別のことを考えていたようだ。トレーシーは僕の体を反転させ、仰向けにした。そして、何度もしていて練習してあると思われる巧みな動きで僕の腰にまたがり、僕のペニスをあそこに導きいれた。

トレーシーのあそこが熱くなっているのを感じ、僕は長くは持続できないだろうと思った。この日、一日中、興奮し続けていたようなものだったし、このセックスで射精することになるだろうと思った。ありがたいことに、トレーシーは、前のように僕のペニスをぎゅっと締め付ける技は使わなかった。あの技を使われたら、僕はひとたまりもなく、あっという間に出してしまっていただろう。トレーシーは、ほんの少し締め付けられた感じが出る程度に、膣肉を制御し、僕の腰の上で上下に動き始めた。

僕はトレーシーの乳房をいじったり、さらには手を2人の結合部に滑り込ませ、クリトリスを擦ったりした。それによって、ある意味、与えられている快感から意識を逸らすことができ、早すぎる射精はまぬかれていたし、トレーシーもその方が良い様子だった。

片手で、左の乳房を揉み、もう一方の手の指でクリトリスをいじっていたら、トレーシーが突然、身を強張らせ、大きな声で叫んだ。

「ああ、いい! 続けて! おっぱいとクリ! いじって! 私も、こうやって、あなたの大きなクリトリスの上に乗ってるから! ねえ、クリトリス感じてる? 可愛い子ね、私をいかせて! あなたのクリトリスでいかせて!!」

彼女は、そのままバウンドを続けていたが、何回か達していたと思う。何回かというか、むしろ、1回の、長時間にわたる大きなオルガスムになっているようだった。

トレーシーとセックスしながら、マークがいる方に目を向けてみると、彼は、僕たちを見ながらゆっくりとペニスを擦っていた。すでに、再び勃起の兆候を示している。僕はマークの精力に圧倒された。マークの言っていたことが確かなら、今日はすでに5回はしているはずなのだが、すでに早くも半立ちの状態になっている。

でも、いつまでも意識をマークに向けていることもできなかった。トレーシーのあそこが収縮を始め、僕のペニスをきつく絞り始めたからだ。目を戻した僕にトレーシーが言った。

「ステフィー、私と一緒にいって! あなたの女の子のお汁を私の中にぶちまけて。あなたのクリトリスが、女々しいお汁で私の中を一杯にするのを感じたいの」

トレーシーは、最大限の力を使ってあそこの筋肉を締め付け、僕のペニスからミルクを絞り取る動きをした。その技を受けて、僕はひとたまりもなく射精した。激しい射精で、このときほど激しかったことは僕の人生ではなかったと思う。まるで、止めることができないかのように、何発も噴射していた感じだった。トレーシーの熱い肉壷に発射するたび、僕は女の子の声でよがり声を上げていた。トレーシーも、再び頂点に達しながら、僕と同じように叫んでいた。

2人ともオルガスムから落ち着くと、トレーシーは僕から降り、仰向けになった。僕は、無意識的に、体を反転させ、トレーシーに覆いかぶさり、ゆっくりと下方へ移動し、彼女の濡れた割れ目に顔を寄せた。誰に命じられるわけでもなく、僕はトレーシーのあそこから、自分が出したスペルマを舐め取りし始めた。

僕が舐め始めるとすぐに、トレーシーは両手を僕の後頭部にあてがった。

「それでこそ、私の可愛いステフィー。良い子。女々しいメイドらしく、私のあそこを舐めてきれいにして」

僕は、口に広がる味に驚いていた。これまで、僕のスペルマは、少し苦い味がしていた。マイクのも苦味はあったが、それとは違い、ただ苦いだけだったと思う。だが、今は、もっと甘みが多く、苦味があるにしても、ほんの少しだけだった。トレーシーの愛液と交じり合った味は、とても素晴らしく、僕は掃除機のように、すべてを口に入れようと吸い続けた。

その時には、僕はすでにマイクのことを気に留めていなかったが、彼がどこにいたかはすぐに分かった。トレーシーのあそこを舐め清めていた間、何かが僕の脚の間に動いてくるのを感じたから。振り返ると、マークが僕の後ろにひざまずいていた。すでに彼のペニスは完全に勃起ていた。僕は次に何が起きるかはっきりと自覚した。それに備えて覚悟を決め、再び、トレーシーを舐め清める仕事に意識を戻した。

その何秒か後、マークが両手で僕の尻肉を広げるのを感じた。彼の指が1本、僕の穴に入ってくる。ありがたいことに、今回は潤滑剤を使ってくれていた。指が滑らかに僕の中に入ってくるのを感じる。マークは、1分ほど指を僕に出し入れしていたが、僕が苦痛を訴えないのを知り、もう1本、指を加えた。

彼の指に合わせて、僕がお尻を動かし始めたのは、それから、さほど時間が経っていなかったと思う。マークは、僕の反応を見て、さらに3本目の指も加えた。僕は、トレーシーに何度も指でアヌスを愛されていたし、そういうとき、何度も快感を感じてきていた。だから、この時も、指の主が変わっただけで、僕が快感を感じていたことに驚きはなかった。トレーシーの指に比べれば、マークの指は大きい。けれど、それでも、同じくらい気持ち良いと感じた。

すでに、その時はトレーシーの陰部はすっかり綺麗になっていたけれども、僕は舐めることをやめずにいた。舐め続けていると、マークが指を抜くのを感じた。そして、次に、彼のペニスの先端が僕のアヌスに触れるのを感じた。これから僕はマークに貫かれるのだと悟る。こうなることはずっと前から分かっていたが、今や、それがはっきりと現実になっている。

マークが亀頭を押し入れてくるのを感じ、できる限りリラックスしようとした。頭部にアヌスが押し広げられた瞬間、僕は苦痛のうめき声を上げた。トレーシーは、僕に対して様々なことを行い、この時に備えて、僕の準備を整えてくれていた。にもかかわらず、それでもやはり痛いことに変わりはない。

トレーシーは体を起こし、両腕で僕の頭を包むようにして抱いた。

「リラックスするのよ。痛いのは私にも分かる。でも、それに慣れた後は、ものすごく気持ちよくなるから。それは約束するわ。私には、あなたが、そこの部分で愛されるのをどれだけ好きか分かってるの。そして、その点に関して言えば、マークは最高の男よ。あなたがいったん彼の大きさに慣れたら、それが分かるから」

トレーシーが言ってることは、多分、正しいことなのだろう。だが、その時点では、僕には彼女が間違っているとしか思えなかった。

もう、これ以上は無理だと叫ぼうとした時だった。マークの大きく太った亀頭が、ポンと上手くはまるように僕のアヌスに入ったのだった。まるで、苦痛の大波が僕に打ち寄せ、その次の瞬間、さっと消えたような感覚だった。アヌスに亀頭が入ったからと言って、快感はまったく感じられない。だけど、苦痛から解放された感覚は、ほとんどオルガスムに近い快感だった。

「ああぁぁ・・・」

安堵の溜息をつくと、トレーシーが声を掛けてきた。

「ステフィー、大丈夫?」

大丈夫と返事すると、彼女はマークに向かって言った。

「あなた、彼女には優しくしてあげてね。この子が男を相手にするのは初めてなの。私が使ったディルドは、あなたのよりずっと小さいし」

マークは僕のお尻を軽く叩いて言った。

「痛かったかな? だったら、すまない。痛みを与えるつもりはなかったんだが。もし、嫌なら、抜くけど、どうかな?」

「いや、お願い。やめないでください。私、あそこを愛されるのが好きなんです。今、やってもらえなかったら、私、後できっと後悔することになると思うから」

マークは僕の背中を優しく撫でた。

「できるだけ優しくしてあげるからね。もし、痛くなったら、教えてくれると助かる」

マークはゆっくりと、5センチほど僕の中に入れてきた。すでに痛みはなかったが、かなり不快感が大きかった。まるで、マークのペニスは、深く入るにつれて、途上にあるものを動かして押しのけているような感覚だった。7、8センチ入ったところで、マークはゆっくりとしたピストン運動を始めた。最初、トレーシーにアヌスをされた時と比べると、全然、快感がないように感じられた。しかし、そのすぐ後になって、快感が次第に高まってくるのを感じた。

3分ほど、マークは、その7センチほどを使って僕に優しい打ち込みを続けていたが、やがて、さらに奥へと入り始めた。間もなく、10センチが入り、そして13センチが入る。その頃には、僕のアヌスも、マークの巨大なペニスに押し広げられることに慣れてきていた。すると、慣れに伴って次第に気持ちがよくなってきたのだった。確かにトレーシーが言っていたように、大きさに慣れた後は、快感だけを感じるようになっていた。

いまやマークのペニスの半分ほどが入っていた。彼が押し込むたびに、それに押されて僕の体も動き、ペニスがお腹とマットレスに挟まって擦れるのを感じていた。ペニスをマットレスで擦られる快感。同時に彼の逞しい男根にアヌスを貫かれる快感。その2つの快感に、僕は夢中になっていた。快感だけが頭を支配し、他のことが意識から消えていく。やがて僕は、知らぬ間に声を上げていた。ひとりでに女の子の声になっていた。

「ああ・・・気持ち良いです・・・もっと、深く入れて・・・お願い・・・」

マークは、少しずつペースをあげ、やがて、彼の太ももが僕の尻頬を叩くのを感じた。彼の持ち物をすべて入れてもらっている。それでも、もっと欲しい気持ちにもなっていた。マークは次第に力強く出し入れし始めた。強く、激しく繰り返し貫かれるのがとても気持ちいい。僕は、トレーシーの柔らかい太ももの間に顔を埋めていた。そこに、くぐもったうめき声を上げながら、マークの動きに合わせて、自分からお尻を上下に動かした。

トレーシーは、この僕の姿を見ていた。

「ステフィー? あなたがマークに愛されるのを喜ぶことになるのは、分かっていたわ。さあ、今度は体を起こして、四つんばいの格好になってみて。エッチな淫乱女がするような格好に」

僕は、今のままの姿勢でセックスされるのが気持ちよかったので、正直、姿勢を変えたいとは思っていなかった。だけど、マークが動きを止め、僕の体を抱え僕に膝をつかさせた。四つんばいの姿勢になるとすぐに、マークは再び出し入れを始めた。トレーシーが言っていたことは正しかった。この姿勢のほうが快感が大きいし、マークもより深く入れられるようだった。そればかりでなく、この姿勢の方が、僕自身、前後に動きやすいという利点もあった。これのおかげで、さらに快感が増した。

「ああ、いい・・・マーク様、もっと強く、もっと深く犯して。私のアヌスに強く打ち込んでください・・・お願い・・・」

トレーシーが体を傾け、僕の耳に囁いた。

「あそこは、あなたのアヌスじゃないわ、女々しい可愛い子ちゃん。あそこは、あなたのおまんこ。そうでしょう? あなたは可愛い女の子なんだから。さあ、思い切り淫乱娘になりきって、マークにおねだりしなさい。おまんこやってって!」

僕は大きな声で叫んでいた。

「マーク様! 私にやってください。私のおまんこに! 淫乱女にするように激しくやって! マーク様の太くて大きなものを私に思い切り突き刺して!」

マークが傷を負った雄牛のような唸り声を上げるのが聞こえた。同時に、腰の動きにスピードが増す。間もなく、激しく打ち込むたびに、彼の両太ももが僕の尻頬をぱんぱんと叩くようになった。その時に僕が受けている快感は、それまで味わったどんなものよりも強烈だった。僕は、暴力的に痛めつけられている少女のような泣き声でよがりながらも、同時に、もっともっとと喘ぎ、求めていた。

その僕の求めに、マークはすべて応じてくれたし、いつまでも、この行為を続けていられるようにすら思えた。1時間ほど続いていたように思える。ふと、彼がペニスを引き抜くのを感じた。次の瞬間、僕は仰向けになっていた。マークが僕の体を抱き上げ、いとも容易く、くるりと反転させたのだった。僕が何も考える間もなく、僕の両脚はM字に曲げられ、両膝が胸に押し付けられていた。そしてマークがペニスを再び僕の中に押し込んでくる。この時は、挿入に際してまったく痛みを感じなかった。このとき感じたのは、この逞しい男性に貫かれる甘美な喜びだけだった。

僕には、四つんばいの姿勢より、この体位の方が好きだった。マークも前より深く僕を貫いていたし、この姿勢だと、僕も、僕に出し入れをするマークの顔を見ることができたから。マークは、僕を見下ろしながら顔に笑みを浮かべていた。彼の笑顔が嬉しい。その笑みから、マークが、このセックスのことを、僕と同じくらい楽しんでいることが分かったから。それに加えて、この体位だと、僕は自分自身のペニスも見ることができた。完全に勃起していて、壊れた蛇口のようにちろちろとプレカムを漏らしている。そこに手を伸ばして、いじりたいという衝動に駆られたが、それは我慢した。触っただけでいってしまいそうだったし、あまりに早く射精してしまうのは避けたかった。

マークは、それからさらに20分ほど、その体位のまま僕に出し入れを続けた。そしてとうとう、こう言った。

「ステフィー! もうこれ以上は我慢できない。そろそろいくよ。おまんこに出して欲しいか、それとも口か。どっちがいい?」

僕は何も考えすらせず答えていた。

「おまんこに。私のおまんこに一杯出して!」

マークは唸り声をあげた。

「いくぞ、ステフィー! 俺の一発だ!」

次の瞬間、アヌスの中を温かいものが満たすのを感じた。マークがクリームを僕の中に注ぎ始めているのだ。それと同時に、僕自身のオルガスムが触発された。女の子が絶頂を告げるときのような甘い声で喘いだ。僕のクリトリスから熱い体液が噴出し、ビスチェに降りかかった。僕の人生で最高のオルガスムだった。決して忘れることはないだろう。

マークは、僕の胸に押し付けていた僕の両脚を離した。力が抜けた僕の脚は、だらしなくマークの体を挟んだままベッドに降り、僕は大の字になっていた。マークも力が抜けて、がっくりと僕の上に覆いかぶさった。ありがたいことに、マークは両肘で体を支えたまま、僕の上に覆いかぶさったので、全体重を乗せられて潰されることにはならなかった。だが、たとえ全体重を掛けかれても、僕は気にしなかったと思う。僕自身、マークの体をきつく抱き寄せていたから。マークは、僕の中に埋め込んだまま、ペニスが柔らかくなるまで、僕に長々とディープキスをしてくれた。やがて、アヌスの筋肉が彼の柔らかくなったペニスを絞り、押し出す。それを受けてマークは転がるようにして僕の横に横たわり、それから間もなくして、彼は眠ってしまった。

僕も同じく眠りに落ちそうになっていたが、トレーシーが僕の頬にキスをするのを感じた。

「どうだった? 女の子のようにセックスされて?」

「すごく良かった。またしてもらいたくて待ちきれない。マークは私にして楽しんだと思う?」

トレーシーはくすくす笑った。

「もちろん。楽しんだと思うわ。あなたがその気になって彼にさせれば、これから、何度も愛してもらえると思うわよ。さあ、眠ってしまわないうちに、マークのをきれいにしてあげて。それからシャワーも浴びて。マークがどれだけたくさん出せるか私も知っているもの、そのまま寝ちゃったら、一晩中、ベッドに垂れ流し続けて、汚しちゃうことになるわ」

トレーシーがどうして僕にエネマをさせたがったか、今にして理解できていた。トレーシーは僕がアヌスでマークを受け止めることになることを知っていて、その後、僕が口でマークを清めることになるのも知っていたのだろう。セックスをする前には、アヌスの中はきれいにしていたので、セックスの後にマークのペニスを舐め清めることに、僕はまったく抵抗感がなかった。僕は、大の字になって眠るマークの股間に顔を寄せ、その素晴らしいペニスをきれいに舐め、尿道に残っているものもすべて吸い取った。

マークのペニスをすっかりきれいにした後、トレーシーと2人でバスルームに行った。シャワーをセットすると同時に、トレーシーはエネマの洗浄液を用意した、僕は自分でエネマをした後、トレーシーと一緒にシャワールームに入った。

シャワーに入るや否や、トレーシーは両腕で僕を抱きしめ、キスをしてくれた。1分かそのくらいキスをした後、唇を離して僕に言った。

「今夜、あなたも楽しんだのを見て嬉しかったわ。私、こういうことを続けたいと思っているの。それに多分、もうちょっとあなたの女性化を進めたいとも思っているのよ。マークもそれを望んでいると思うし、あなた自身も、そうした方がずっと良いと思うはず」

シャワーを終えた後、彼女に訊いた。

「女性化って、どこまでできるの? 何て言ったらよいか、女の子のような服装をする以外に、どんなことがあるの?」

「うふふ。ホルモンとか手術とかで、もっとずっと先までいけるわよ」

僕はトレーシーの言っていることが良く飲み込めないでいた。

「ホルモンや手術って、どんな?」

「うふふ。もちろん、女性ホルモンのことよ。それに豊胸手術」

トレーシーは、呆気に取られた僕の顔を見ていた。

「私が何を言っているか分かっていないみたいね。教えてあげるから、新しいナイティに着替えて、ローブを羽織って、マークの書斎に来て。乳房はつけて来なくてもいいわ。明日になるまでは、マークがあなたにもう一度しようとはしないと思うから」

衣類を自分の寝室に持ち帰り、新しいナイティを着て化粧を直すのに、そんなに時間はかからなかった。書斎に行くと、トレーシーがコンピュータの前に座っていて、僕に手招きした。トレーシーの方が僕より背が高いので、僕がトレーシーの膝の上に座って、画面の前についた。その方が楽に画面を僕に見せながら説明ができるからだった。

コンピュータの画面にはウェブ・ページが映っていて、本当は男である女の子たちの写真が出ていた。そのサイトのどの女の子も、男として生まれた人たちだった。驚くほど可愛い人もいれば、女の子にしては筋肉がつきすぎている人もいた。そのサイトによって、トレーシーが言っていたことが可能であることがはっきりと分かった。

サイトをざっと見て周り、いくつか付随する記事を読んだ後、トレーシーに訊いた。

「私、ここにいる女の子たちのようになれると思う?」

トレーシーは僕の頬にキスをした。

「この人たちよりずっと可愛くなれると思うわ。美容サロンではみんなをだませていたわけだし、フレデリックですら、危なくだまされそうになったほど。喉仏がなかったら、彼も確実にだませていたと思うわ。さあ、もうベッドに行きましょう。これについては良く考えてみて。そして、どう思ったか後で私に教えて」

トレーシーはコンピュータをシャットダウンし、2人で寝室に戻った。僕はマークとトレーシーの間に寝た。もっとも、トレーシーの両腕に抱かれて眠ったのではあるが。最初は、トレーシーに見せられたものを考えながら、なかなか寝付けなかった。1時間以上は起きていたと思うが、やがて深い眠りに落ちた。

眠りに落ちる前に、僕はできる限り女の子になりたいと感じていた。気持ちから女の子に変わって、これからは自分のことも、「僕」ではなく、女の子のように「私」と呼ぼうと思った。「私」は、本当は男性とセックスするのが好きなのだと思ったし、女の子の服装を着るのも大好きなのだと思った。マークに私の女性化のことについて知られる前に、もう男物の服を着るのは嫌だと感じていた。それにマークも、私が男となっているときより女の子になっている時のほうが気に入っているように感じられた。何より、女の子の服を着ているときが、私は一番幸せだと感じているのだった。


つづく
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