「ポルノ・クイーンの誕生」 第3章 Making of a Porn Queen Ch. 03 by Scribler source 第1章 第2章

日曜日の朝、誰かに耳を舐められているのを感じながら眼を覚ました。眼を開け、トレーシーが耳を舐めていたと知った。微笑みながら彼女を見上げ、それからベッドサイドの時計を見た。すでに10時を過ぎていた。

私は飛び上がって、ベッドから降りようとした。

「すみません、ミス・トレーシー。すぐに朝食を持ってきます」

でもトレーシーは私をベッドに引き戻した。

「今日はいいの。日曜日はいつもマークが朝食をベッドに持って来てくれるの。昨日の夜はあなたもマークと愛し合ったんだから、あなたの朝食も持ってくるはず。だから、ベッドに入ったまま待っていればいいの。すぐに持ってくるはずだから」

「お手伝いしなくても良いのですか?」

「ええ、そうよ。ベッドにいればいいの。ただ、彼が喜ぶように、可愛らしく振舞ってること。マークが持ってくるものを食べるだけでいいのよ。マークは、私がウィークデイにはトーストと果物しか食べないと知っていても、日曜日にはいつも盛りだくさんの朝食を作ってくれるの。それを全部食べないとダメ。じゃないと、彼、一日中、ふくれっつらになってしまうから。朝食を食べたら、私と一緒にお風呂に入りましょう。それから2時間くらい日光浴をして。今日は仕事はなし。日曜日だから」

私が返事をする前に、マークが部屋に入ってきた。たくさん食べ物を乗せたカートを押している。

確かにマークは山盛りの朝食を作った。パンケーキ、スクランブル・エッグ、トースト、コーヒー、ソーセージとベーコン。食べ終わった時には、お腹が一杯で、もう一口も食べられそうになかった。マークは私たちに食べ物を給仕しながら、絶えず、トレーシーと私にキスをしてくれた。とても優しかったし、トレーシーがマークのことをあれほど愛している理由が理解できた。

朝食後、マークは食器をキッチンに戻しに行き、トレーシーと私はバスルームに入った。浴槽にお湯を溜めながら、2人でエネマをした。トイレを流した後、一緒にバスタブに入った。バブルバスは、子供の頃、入ってから初めてだった。トレーシーがどうして毎朝バブルバスに入るのか、そのわけが分かった。とても贅沢な気分になれる。

バブルバスに入りながら、私はトレーシーに話した。

「昨日の夜、話し合ったことについて考えたんです。私、ぜひ女の子になりたいと思います。できる限り本物の女の子に近づきたいんです」

「それを聞いて嬉しいわ」

トレーシーは私を抱きしめた。

「私も、女の子になったあなたの方がずっと好きなの。それに、マークも、昨夜のこと以来、もはや、あなたのことを男とは見ていないはず。でも、本当に意思を固める前に、一度、マリアに相談した方がいいわね。トランスジェンダーの女の子になることに関していろいろ疑問が出るでしょうけど、マリアなら、どんなことでも答えてくれるはずよ」

マリアの弟が女の子の格好になるのが好きなのは知っていた。トレーシーは、マリアが、この件に関して手近な情報源だと知っていて、こう言ったんだろうと思った。マリアに話してみることについて私もトレーシーと同じことを考えていた。

浴槽から出た後、2人ともビキニに着替えて、プールサイドに出た。マークはすでにビーチ・チェアに横たわって日光浴をしていた。トレーシーと私の姿を見たマークは、背中にオイルを塗ってくれないかと言った。

トレーシーは、マークが裸になっているのを見て、自分自身もビキニを脱いだ。でも私にはビキニは着たままでいるように言った。裸になると男の子であることがあからさまになるからと。乳房があったらトップレスになってマークの前に出るのはいいけれど、下の方はダメだと。

トレーシーと2人で、楽しみながら、マークの背中、お尻、そして脚に、たっぷりと日焼けオイルを塗り、その後、チェアに横になって日光浴を始めた。私はトレーシーの背中、脚、そしてお尻にオイルを塗り、トレーシーも私に同じことをしてくれた。

3人で、2時近くまで日光浴していたと思う。マークが立ち上がって言った。

「もう、陽に当たるのは今日は十分だな。俺はビールを飲みながら映画を見ようと思う。君たちも付き合うかい?」

トレーシーが立ち上がった。

「それが良さそうね。その前にシャワーを浴びてオイルを落としましょう?」

トレーシーはマークの腕にすがりつきながら私の方を振り返った。

「ステフィー? あなたもシャワーを浴びて! 何かセクシーな服に着替えて、書斎に来るといいわ。飲み物は私が用意しておくから」

私は何を着てよいか分からなかったが、シャワーを終えて部屋に戻ると、トレーシーが来ていたらしく、すでに私の服が選ばれていた。ベッドの上、無地のボタンダウンの白シャツと、プレイド柄のミニスカート(参考)が置いてあった。それに膝丈の白ソックスと白いテニスシューズも。白いサテンのレース・ブラとそれにマッチしたパンティ。

着替えるのに時間はかからなかった。私は、すっかり女子高生のように見えていた。お化粧は、いつもより少し濃い目につけた。この服装のになるのに合わせて、少しだけ淫らっぽく見えた方が良いと思ったから。清純な若々しい娘の服装だけど、ちょっと濃い化粧。そんな少女がいたら、私自身そそられるだろうなと思って。

着替えを済ませ、書斎に入ると、すでにトレーシーとマークは私を待っていた。トレーシーは、とても丈の短いミニスカートと体に密着したタンクトップを着て、ソファに座っていた。マークはシルクのボクサーパンツ1つの格好だった。それ以外、マークは何も着る必要がなく、その姿だけで十分セクシーだった。

マークはAV装置のそばに立っていて、DVDをセットしているところだった。トレーシーが私にソファのところに来るよう手招きした。

ソファに行くと、トレーシーは、私のシャツの裾をスカートの中から引っ張り出し、下のボタン3つを外した。それからシャツの裾を結び、結び目が胸の下のところに来るようにさせた。さらにシャツの残りのボタンも外し、ブラジャーが露出するようにさせた。

それから私をソファに座らせる。

「とてもセクシーよ。あなたの衣装を勝手に選んだことを気にしないでくれるといいけど。何を着てよいか分からないんじゃないかと思ったの」

「ええ、確かに分からなかったんです。選んでくれて喜んでいます」

トレーシーは私に腕を回し、抱き寄せた。

「服の選択が分からなかったこと、気にしなくていいのよ。そういう感覚は、知らぬ間に、自然と身につくもの。私の場合がそうだったわ」

私たちは数秒、ねっとりとしたキスをした。するとマークが戻ってきて、腰を降ろし、ビデオのスイッチを押した。

映画の最初のシーンは、女の子が街を歩いているシーンだった。背が高く、細い脚、それにかなり魅力的な体つきをした女の子だった。10代後半か、20代前半の年頃で、長いブロンドの髪をポニーテイルにまとめていた。どういうわけか、私はその女の子を知っているような感じがした。見覚えがある感じなのだが、誰だかはっきり分からない。

その子はウィンドウ・ショッピングをしていたが、しばらくすると、ある靴の店に入っていった。若い男性の店員に助けられながら、2、3足、試しに履いてみる。店員は20代前半か、中頃の年齢。口ひげを生やし、非常に筋肉隆々とした逞しい体つきをしていた。この男性についても、どこかで見たことがある。

次のシーンは、予想していたものとは違っていた。私は、どんな種類の映画を見ているか、悟っておくべきだったかもしれない。演技はそれ程、素晴らしいと言うわけでもなく、台詞もありきたりだった。突然、カメラがパンして女の子の脚の間へと上がった。そのときまで、私はポルノ映画を見ているとは気づいていなかった。

女の子はパンティを履いていなかった。カメラにも、それに店員の男性にも、無毛に剃った股間を露わに見せている。局部のショットが2秒ほどあった後、店員が、店の奥に特別の靴があるので、一緒に来てくれたら、それを試しに履いてもいいですと言った。

店の奥に行くと、店員の男性は女の子を抱き寄せ、キスを始めた。このような場合、たいていの女性なら、悲鳴を上げ、店員から逃れようと暴れるだろう。だけど、この女の子は、店員にキスを返し、さらにはズボンのボタンを外し始めている。何秒も経たないうちに、女の子は店員の男性の前にひざまずいて、フェラチオを始めた。

セックス・シーンはそれから20分ほど続いた。まずは店員の男性がフェラでいかされ、その後、彼は女の子にクンニリングスをし、最後に、さまざまな角度から彼女にピストン運動をしていた。女の子は、ことセックスになると、まったくダレるところなく、男性が行うあらゆる行為にうまく合わせていた。最後に店員が射精したときには、ペニスを口に咥え、最後の一滴まで飲み下していた。

そのシーンの最後になってようやく私は、女の子がトレーシーに良く似ていて、男がマークに似ていることに気づいた。もっと言えば、これは若かった頃のマークとトレーシー本人ではないかと思った。

シーンが終わると、マークはそこで再生を止めた。トレーシーが私の腕を握った。

「ねえ、今のシーン、熱がこもっていたと思う?」

私は唾を飲み込み、返事した。

「すごく興奮しました。あのカップル、お2人のように見えました。若いけれど、お2人そっくりだったから」

マークはアハハと元気よく笑い、トレーシーもくすくす笑った。

「そう思うと思ったわ。この映画、10年前に撮ったのよ。マークと私が一緒にした最初の仕事。もっと言えば、カメラの前で私がセックスシーンを初めて演じたところなの。マークは、この前にも何回か演じていたけど」

私は驚いて生唾を飲んだ。

「最初の、って言ったけど、ということは、何回もしてきているということ?」

「うふふ、ええ、まあ、そうね。最近に私が出た映画、もう200本近いかしら。マークはその倍は出ているわ」

少なくとも、ショックを受けたのは確かだった。トレーシーもマークも、とてもそういうタイプの人には見えなかったら。もっとも、私は、そもそもポルノ・スターがどういうタイプの人かも良く知らなかった。ともかく、2人はごく普通の人のように見えていた。ただ、人並みはずれて性欲が強いという点はあったけれど。

トレーシーは、私がショックを受けた顔をしているのを見て、私の手を握った。

「そんなショッキングなことじゃないわ。マークも私もセックスがとても好きだし、2人とも人前でするのも嫌いじゃない。それだけで十分じゃない?」

トレーシーの目に傷ついているような表情が浮かんだ。まるで私がトレーシーを見下しているように感じている表情だった。

「あ、私は構わないんです。ただ、ちょっと驚いただけなんです。これまでポルノ・スターにじかに会ったことがなかったし」

「うふふ、あなたはポルノスターにじかに会ったばかりでなく、その2人とセックスまでしちゃったのよね。そんな経験をした19歳の子って何人いるかしら? ともかく私たちは他の人と、そんなに違うわけではないわ。マークは、普通の人と同じく、毎日仕事に行くし、税金も払っている。ただ、ポルノ産業で働いているところだけが違い」

「そうだと思います。何も法に触れるようなことはしてないわけだし・・・ところで、お2人はまだ映画に出てるんですか?」

そう訊いてはみたものの、実際は、何を話すべきか話題を探しているところだった。

トレーシーは、私が気にしないことを知って、微笑んだ。

「まあ、ある程度は、ってところかな。私は、マークに求められた時だけ、年に2本か3本、出ているわ。マークはまだ何本か出演しているけど、むしろプロデュースの方に回っているわ。そちらの方がお金になるから」

トレーシーとマークの2人は、私に、いきさつを話してくれた。2人が出会って、愛し合った時から、一緒にお金を貯め始め、やがて映画撮影用の高級カメラを買ったこと。次に、自分たちを主人公にして映画を作り、それを販売し始めたこと。それから間もなく、デジタル・ビデオカメラを買えるほどになり、そこからビジネスが急速に膨張し、今や、2人のプロダクション会社は何千万ドルもの価値があるほどに成長していること。

その後、夕食の時間まで、私たちは、映画の残りのところと、さらにもう2本、別の映画を見た。食事の後、3人で寝室に入り、セックスをした。最初、マークとトレーシーが愛し合い、私はそれを見ていた。

マークがトレーシーの中に放出した後、私は情熱を込めてマークのペニスを舐め、清めた。さらにトレーシーのも、きれいに。2人を舐め清めることができて、とても嬉しいと感じた。

マークがビデオカメラをクローゼットから持ち出し、撮影を始めたのは、私がトレーシーを舐め清めているときだった。最初、私はとても恥ずかしかったし、実際、カメラの前でどうすればよいのか分からなかったけれど、トレーシーがとてもその気になっていたのに促されて、私もいつの間にか、カメラの前でトレーシーと素晴らしいセックスをしていた。

2人、絶頂を迎えてベッドの上、ぐったりと横たわると、マークは、カメラをトレーシーに渡し、今度は私を相手に選んでくれた。

私のそばにより、すでに固く勃起したペニスを差し出す。私は、うっとりとした顔で、愛しさを込めて舐め始めた。その私をトレーシーがビデオで撮っている。

マークは、私にペニスをしゃぶらせながら、意図的に、いろいろなことをしゃべり続けた。私のことを、「スペルマ好きの淫乱」とか「ちんぽ狂い」とか、罵る言葉を使って呼んでいた。私の口にいきそうになると、口から引き抜き、私の体を起こし、今度はベッドに横にさせた。私は、まだ、プレイド・スカート、白ブラウス、それにハイソックスとテニス・シューズの格好のまま。

マークは、まずは、仰向けになった私のペニスをいじった。彼は私のそれをクリトリスと呼び、手でいじるばかりでなく、少し舐めてもくれた。そうやって楽しんだ後、いきなり私の体を反転させ、腹ばいにさせた。そして今度はアヌスを舐め始めた。そこの部分のことも、彼はおまんこと呼んでいた。

最初、私は、このマークの酷い言葉や乱暴なプレー、それに野卑に思える態度に、熱が冷めそうになった。マークがカメラで撮られているのを知って、こうしているのは分かっていたけど、彼がこれまでこういう風に私を扱ったことは一度もなかったから。

でも、時間が経つうちに、私は、次第に私に与えられた役柄に嵌り始めていた。自分は、今は、淫乱な女子高生になっている。そして、そんなイケナイ女子高生を懲らしめるべく、マークは私を手荒に扱っているのだと。

カメラは何度か私の顔の前に出てきて、私の表情を写していたし、カメラが回っていたのも知っていた。だが、それもあまり気にならなくなっていた。マークにされていることが好きになってきてたから。

マークも、私が気分を盛り上げてることを見て取ったらしく、また少し荒々しく変わった。私の方も、気がつくと、いつの間にか、小娘のような声で、彼におねだりしてた。

「ああん、・・・早く・・・お願いです・・・私にやって!・・・入れて欲しい・・・お願いです」

ようやくマークが私のあそこに、あの太いペニスを入れ始めた。私は、挿入に伴う痛みに備えて、身構えた。だけど、驚いたことに、痛みはほんの少ししかなかった。何秒もしないうちに、マークは挿入を完了し、ピストン運動を始めていた。まるで、これまで100回以上も体をつなぎ合わせた間柄のように、私たちは滑らかにセックスの行為に入っていた。

カメラが回っていたためなのか、それとも私がこの行為をとても気持ちよく感じていたからなのか、どちらなのか分からなかったけれど、私はこの行為にすっかり没頭し、後ろから突き続けるマークの動きにあわせて、自分からもお尻を前後に動かしていた。

この姿勢で、かなり長時間、続けていたと思う。その間、トレーシーは様々な角度から撮影をしていた。トレーシーは、一度は、マークの脚の間に潜り込み、彼のペニスが私の中に力強く抜き差しを繰り返し、そのリズムに合わせて私の固くなったクリトリスがぶらぶらと揺れる様子を接写していた。

マークの打ち込みに、やがて私は、クリトリス自体には刺激を受けていないにもかかわらず、いきそうになっていた。ちょうどその時、マークが私から抜けた。彼に、体を反転させられ、仰向けにされた。そして、あっという間に、再び入れられる。私の足は彼の両肩に乗っていた。両膝が胸につきそうになるまで、折り曲げられた。マークは、前よりも強く、さらに深々と私に出し入れを始めた。

私は、それを受け止めながら、喘ぎ続け、もっともっとと訴え続けた。女性は、素敵で逞しい男性に激しく愛されるとき、このように満たされた感情と大きく深い快感を味わっているのだろうか。それを思って驚くと同時に、乳房もなく、大きすぎるクリトリスをし、アヌスでしか愛してもらえない私を、マークがこんなに情熱的に愛してくれていることが嬉しくてたまらなくなっていた。

マークは、10分ほどこの姿勢で私にピストン運動を続けた後、上半身を傾け、私にキスをし、耳元に囁いた。

「そろそろ出すよ、ステフィー! 君も自分でクリトリスをしごいてくれるかな。そうしたら、君がいく瞬間をビデオに納められるから」

そう言ってマークは、体を起こし、重なり合う2人の体の間に隙間を作った。それを受けて、私は脚の間に手を伸ばし、ペニスを擦り始めた。トレーシーが私たちの間にカメラを割り込ませ、私の手と顔が同時に写る位置についた。手でしごき始めて、ほとんどすぐ後と言って良いと思う。あっという間に私はオルガスムに達していた。マークは、依然として打ち込みを続けている。

「あっ、あっ、あっ、いっ、いっくう・・・・!!!」

私は、本当に女の子のような声を上げて達した。逞しい男性に激しく愛され、女の子のように絶頂の叫び声をあげて達する。それが、これほど快感をもたらすとは思ってもいなかった。ペニスから次々と熱い体液がほとばしり、ブラウスや、お腹の上に降りかかった。

私がいったのと同時に、私を見下ろしていたマークも、低い唸り声をあげ始めた。素早く私のあそこからペニスを引き抜く。私の両脚は、支えを失って、だらりとベッドに降りた。私のペニスからは、まだとろとろと体液が出ている。マークはその私の胸の上にまたがった。

彼が、手で激しくペニスを前後に擦っているのが見えた。次の瞬間、顔に熱いものが当たった。マークの放った最初の一撃だった。白い紐となって私の顔めがけて飛んできたのだろう。私は無意識に口を開いた。うまく口の中に入ったものもあったが、大半は顔に当たっていた。マークは、たくさん振りかけた後、最後に、やわらかくなり始めたペニスを私の口に滑り込ませ、舐めさせた。

強烈なオルガスムを味わい、うっとりとしつつも、私はマークのペニスを丹念に舐め続けた。美味しくてたまらない。

射精を終えたマークが、転がるようにして私から離れ、ベッドの上、私の隣に座った。トレーシーは、スペルマに覆われた私の体をカメラでじっくり撮った後、ようやくスイッチを切り、ベッド脇のナイトスタンドに置いた。それからベッドに這い上がってきて、私に愛しそうにキスをしてくれた。

ねっとりとキスをした後、唇を離したトレーシーが言った。

「とても素敵なセックス・シーンだったわ。あなた、カメラの前なのに、すごく喜んでしていたみたいね」

マークが口を挟んだ。

「俺にも言わせてくれ。今夜の彼女は本当に燃えていたよ。まさに、最高のポルノスターが、ここに誕生しつつあると言えるな!」

私は何と言っていいか分からなかった。ただ言えることは、今の出来事を身も心も楽しんだこと。カメラで撮られていたからか、セックス行為それ自体のせいか、どちらなのかは分からないけど、どの局面も私は楽しんでいた。セックスは淫らだったし、満足できたものだった。それに、私の体はもっと多くを求めている。

返事をせずにいると、トレーシーが口を挟んだ。

「今の言葉、あまり気にしなくていいわ。それより、シャワーを浴びて、セクシーなナイティに着替えてベッドに戻ってきて。マークも私も、明日の朝早くに約束があるの。だから、今夜はもう眠らなくちゃいけないわ。あなたも明日は仕事があるから、もう眠ったほうがいいわね」

私は言われた通りにした。1時間後、私たち3人は同じベッドで眠りについていた。

翌朝、普段の日常的な生活が始まった。起床後、シャワーを浴び、洗浄を行い、メイド服に着替える。キッチンに入っていくと、私の姿を見てマリアが言った。

「元のステフィーになって戻ったのね。ということは、マークはあなたの女々しいところについて全部ご存知になったということね」

私は、顔を真っ赤にしながら、恥ずかしさ混じりに答えた。

「ええ、元のステフィーに戻りました。マークさんは、ステフィーになった私の方がお気に召されたようなんです」

マリアは私を抱き寄せた。

「まあ、すっかり女らしくなって・・・マークのおかげかしら・・・私も嬉しいわ。私も、今のあなたの方が好きよ。・・・それはともかく、急ぎましょう。マークとトレーシーの朝食を持っていって。あなたの朝食は、2人が出かけた後になるわね」

朝食を運んで、寝室に入ると、トレーシーもマークもすでに着替えを済まし、出かける用意ができていた。2人は忙しそうに食事を済まし、20分後には玄関を出て行った。

寝室を掃除し、ベッドメイキングをした後、食器を持ってキッチンに戻った。マリアは私の朝食を用意してくれていた。2人で向かい合って食事をしたが、その間、マリアは週末の出来事について話した。どうやら、土曜日に家に戻ったマリアは、そこで、彼女のボーイフレンドが他の人と一緒にいるのを見たらしい。

「彼が他の人とセックスしても、私は気にしなかったと思うの。でも、彼ったら、いつも私とマークのことについてやきもちを焼いていたのよ。まるで、私がここに仕事に来る時は、いつもマークとセックスしてると思い込んでいるみたいに。ほんと、実際は、ほとんどマークとは会わないのにね。とにかく、彼とは別れて、今はいい厄介払いができたと思ってるの。これまでもあまり上手くいっていたわけでもないし、この半年は私が彼の生活を支えていたんだもの。その私のベッドで浮気をするなんて。それで我慢の限界を超えちゃったってことよ」

「そんなことがあったなんて・・・傷ついたでしょう?」

本当はマリアの弟のことについて訊きたいことがあったのだけど、今はそれを切り出す時ではないと思った。

マリアは微笑んでいた。

「本当のことを言うと、私はそんなにがっかりしていないの。彼、とにかく、ベッドの中ではあまり良くなかったから。それより、あなたの週末のことについて聞かせて。楽しかった?」

私は、正直に話した。プール・サイドでマークにローションを塗ってあげたこと。その後、彼に手でしてあげたこと。一緒に昼食を取り、その後、マークが、不在中にトレーシーと私がセックスしたかどうか訊いたこと。それにスパンキングのことについても話した。嘘をついた罰としてスパンキングされたことである。

マリアは、ひゅーと口笛を吹いた。

「許してもらえたなんて、ほんと運が良かったわよ。マークは嘘つきが大嫌いなの」

「ええ、知っています。マークにこの家を追い出されるとばっかり思った。でも、トレーシーが、私が彼女をかばったのだと知って、マークにもう一度チャンスをくださるよう頼んでくれたんです。追い出す替わりの罰として、私にスパンキングなさったんです」

マリアは私の手を握った。

「トレーシーが頼んでくれて本当に良かったわ。私もあなたのことが好きなのよ。私たち、お友達になれたらいいなと思っているの」

私は彼女の手を強く握り返した。

「私は、もうすでにあなたのことを友達と思っていますよ。それに、ちょっと助けて欲しいことがあるんです」

「何でも助けるわ。言ってみて」

マリアは握った私の手を唇に引き寄せ、キスをした。

「あなたの弟さんを紹介して欲しいんです。私、女性化をもっと先に進めたいと思ってるんです。弟さんなら、正しく進む道を教えてくれるんじゃないかと思って」

私は顔を真っ赤にしながらも、マリアに伝えた。

マリアは私の手を握ったまま立ち上がり、私を立たせた。

「あなたに見せなければならないものがあるの。でも、ここより、あなたの寝室の方がいいと思うから・・・」

そう言って、彼女は一言も言わず私を寝室に連れて行った。

寝室に入るとすぐに、マリアは私にキスを始め、同時に私のドレスのチャックを降ろした。私は、何が始まったのか良く分からなかったけれど、マリアがすることを止めなかった。

マリアは私の唇に唇を押し付けたまま、私のメイド服を脱がし、同時に自分の料理人用の服の上着も脱いだ。

彼女は、上着の下に、体に密着したタイトなタンクトップを着ていた。丈がとても短く、お腹がはだけて見えるタンクトップ。それからマリアは足を蹴るようにして靴を脱ぎ、私をベッドに押し倒した。

あっという間にマリアは私にのしかかり、熱のこもったキスをしていた。唇を、まるで接着剤でくっつけたようにして、私たちはキスを続け、同時に、両手で互いの体をまさぐりあった。私は、タンクトップの薄いコットン生地の上からマリアの張りのある乳房を揉み続け、彼女の方も、私のレースブラの上から私の偽乳房に同じことをした。

それから間もなくして、私はマリアのタンクトップを脱がし、豊満な乳房にキスをしたり吸い付いたりした。乳首を口に含み、吸いたてると、マリアは、悩ましい声をあげ、繰り返し、はぁっ、はぁっと荒い息づかいをした。乳首が特に敏感らしく、吸った乳首をぷるんと口から弾き出すたびに、体をぴくっぴくっと痙攣させ、悩ましい溜息を漏らす。

乳首を十分に長い時間かけて愛撫した後、顔をずらし、柔らかいが引き締まった腹部に移った。お腹は平らに引き締まっていて、おへそのところにリングをピアスしており、とてもセクシーだった。私は、以前から、おへそにピアスをしている女の子をセクシーだと思っていたが、マリアは格別にセクシーだった。そのマリアのお腹を舐めながら、同時に手を忙しく動かし、彼女のズボンのベルトを外した。そして、ボタンを外し、さらにチャックを降ろしにかかる。

マリア自身、腰を浮かせ、ズボンを脱がす私を手伝った。ズボンを脱がした後、視線を降ろして、彼女のパンティを見た。サテンの生地で、腰バンドと左右の脚の出口のところにレースのリボンがついている。フレンチカットのパンティ(参考)で、下腹部の多くを覆っていて、股間部分には優美な飾りのパッチがついていた。

不思議だったのは、そのパンティの中、かすかに何かが盛り上がっているように見えたこと。でも、それが何かを考える間もなく、マリアは私の頭を引き上げ、再びキスをした。前よりも長くキスしていたと思う。私はキスをしながら彼女の股間のところに手を伸ばし、そこを覆った。そして、なぜ彼女のあそこが盛り上がっていたのか、その理由を知った。私と同じく、マリアにもペニスがついていたのだ。

私が触れると、徐々に大きくなってくる。私は、何も考えずに、彼女のパンティを引き降ろし、脚の間に挟まっていた、彼女のペニスを引っ張り出した。ほとんど瞬時と言ってよいほど、彼女のペニスは私の手の中で固くなっていった。優しく擦り続けた。私たちはキスをしたままだった。マリアは、私に口を塞がれたまま、悩ましい声をあげた。

1分くらいキスをしていたと思う。私はマリアの唇から口を離し、裸の体にキスを繰り返しながら下へ降りていった。やがて彼女のペニスに遭遇する。私はそれを素早く口に含み、吸い始めた。彼女のは私のより少し長く、太さもあった。でも、トレーシーのディルドや、マークの素敵な肉棒ほどの大きさにはまったく敵わない。

ゆっくりと時間をかけて口の中に入れていった。できるだけ優しく吸うように気を使った。私が深く飲み込むたびに、マリアは小さな喘ぎ声をあげ、亀頭が私の喉門に触れるたびに、深い唸り声を上げていた。すぐに喉奥へ取り込むことはしなかった。できるだけマリアにとって気持ちよい状態を長引かせようとした。

5分ほど吸い続けた後、ようやく喉を開いて、その奥へと飲み込んだ。マークのペニスを喉奥へ入れた後では、マリアのなら、まったく咽頭反射を起こさずに飲み込むことができる。

初めて喉奥に取り込むと、マリアが溜息をついた。

「ああん・・・すごく気持ちいい・・・。どうやら、初めての経験じゃなさそうね」

私は口を忙しく動かしていたし、口の中はペニスで一杯にしていたので、返事をしなかった。

頭を動かし、ペニスの出し入れを続けたが、一度、喉門を通過させた後は、取り込むときは毎回、喉奥へと入れるようにした。やがてマリアが両脚をぶるぶる振るわせ始めた。今にも射精しそうな雰囲気になっている。でも、突然、マリアは私の頭を押さえ、ペニスから引き離した。

そのまま体を起こし、私の顔を両手で挟んだまま、唇にキスをしてくれた。熱のこもったキスだった。

「素敵だったわ。もう少しであなたの口の中に出しそうになったわ」

「どうして出してくれなかったの? 出して欲しかったのに」

マリアはもう一度、私にキスをした。

「この次はそうするわ。でも今日は、あなたの可愛いあそこにしたいの。先週からずっと、あなたとすることを考えてばっかりいたのよ。あのナイティ姿のあなた、とてもセクシーだったんですもの」

私はあの日のことを思い出し、顔を赤らめた。

マリアは、もう一度、私にねっとりとキスをした後、私を仰向けにし、そのまま、顔を下げ、私の体へとキスを続けた。突然、パンティを剥ぎ取られ、脚の間からペニスを引っ張り出された。フェラチオについてはマリアも、決して初心者ではなかった。驚くほどあっという間に、オルガスム寸前の状態に高められてしまった。でもマリアは、そのまま私をいかせようとは考えていなかったようだ。

口からペニスを出すと、引き続き、睾丸へと舌先を伸ばし、さらにアヌスへの攻撃に変わった。マリアの舌が私のアヌスに滑り込み、その穴に出し入れを始めている。マリアは、どうすると気持ちよくなるか、熟知しているようだった。私がして欲しいと思うことを、確実にしてくれる。舌による出し入れはかなりの長時間続いていたけれど、長すぎるほどではなかった。

やがてマリアは体を起こし、私の脚の間にひざまずいた。それから私の両脚を抱え上げ、膝が私の胸につきそうになるくらいに押し曲げた。それから手に唾をつけ、それを自分の亀頭に擦りつける。マリアのペニスが私の入り口に添えられるのを感じ、私はアヌスをリラックスさせた。そして彼女が入ってくる。

マリアの亀頭が私のアヌスをこじ開け、入って来ても、まったく痛みを感じなかった。マリアのが、マークのよりもはるかに小さいからだろう。マークにされたときのような圧倒的な充実感はなかったが、それでも素敵な快感だった。

マリアは、とてもゆっくりとしたストロークで、優しく深々と私を貫いては、引き戻る動作を繰り返してくれた。深々と貫かれるたびに、私は両足のつま先を内側によじらせた。マリアは出し入れをしながらも、同時に私のペニスを優しく擦ったり、前のめりになってキスを繰り返した。この点は、マークとはまったく違う愛し方だった。もっと甘美で、もっと愛がこもっている。

そのような形で10分くらい愛してくれた後、マリアは徐々にスピードを上げ始め、力も込めてきた。やがて彼女の体全体にうっすらと汗が浮かび、苦しそうな息づかいになっていた。美しい顔を苦しそうに歪めている。体の動きに合わせて、豊かな乳房が揺れている。それに私のペニスをしごく手にも力が入ってきたし、キスをする時も、より狂おしい雰囲気が混じっていた。

アヌスを犯されながらペニスを擦られるのは、単にペニスを擦られるよりも何倍も快感が大きい。アヌスに突き入れられ、ペニスをしごかれながら、私は間断なく喘ぎ声を上げていた。すでに、私にとっては女の子のように声を上げるのが当然になっていた。マリアは低い唸り声を上げている。

やがて私はオルガスムに到達しそうになった。ちょうどその時、マリアがかすれた声で囁いた。

「私、もうすぐ、いきそうよ。あなたの可愛いおまんこを私のクリームで一杯にしてあげる。お願い、私と一緒にいって。私が発射する時、あなたも一緒に発射して!」

私は、女の子の声で喘ぎながら、できるだけオルガスムを先延ばしにしようと、必死で堪えていた。マリアが唸り声をあげ、温かいものがお尻の中を満たし始めるのを感じた。それにあわせて、私も緊張をほぐし、堪えていたオルガスムを解き放った。私のペニスから白濁が噴出し、マリアの乳房を直撃し、私の体に降りかかった。

2人のオルガスムがゆっくりと薄らいでいく。しばらくして、ようやくマリアは私のペニスを手放し、押さえつけていた私の脚への力も緩めた。そして私の上に覆いかぶさり、キスを始めた。2人とも呼吸が止まりそうな激しいディープキスだった。彼女のペニスがアヌスからするりと抜け出るのを感じた。充足感が消え、寂しさを覚える。マリアは私を抱いたまま横に転がり、2人、向かい合って横寝になった。その姿勢のまま、キスを続けた。

かなり長い時間、キスを続けていたと思う。ようやくマリアは唇を離した。

「ありがとう、ステフィー。とっても良かったわ。ボーイフレンドと別れてから、私、どうしてもこういうことをしたくてたまらなかったの。私が本当の女じゃないと分かった時、びっくりした?」

「ええ、もちろん。マリアが脚の間にペニスを持っていたなんて、想像すらしてなかったもの」

「アハハ・・・でも、私のこれ、ペニスなんかじゃないの。これをペニスと呼んでもいいけど、男のものじゃないのは分かって。ペニスを持ってるのは男だけ。私の場合、記憶に残っている時から、自分が男だと感じたことは一度もないのよ。子供の頃から、自分は他とは違うと思っていた。自分は女の子だと思っていたの」

「じゃあ、マリアもマリアの弟さんも同じなの?」

「うふふ・・・ごめんなさい。女装趣味の弟がいるっていうのは、実は作り話だったの。分かるでしょう? あなたのことをもっと知るまでは、私がトランス・セクシュアルだと知られたくなかったのよ。人に教えたいことじゃないから。知られちゃうと、いつも、変な扱いをされちゃうから」

「トレーシーとマークはマリアのことを知ってるの?」

「ええ、もちろん。2人とも知ってるわ。2年ほど前、撮影でマークと知り合ったの。彼、ゲイ向けのポルノ映画に出るタレントを探していたのね。で、その頃、私はゲイ・ポルノに出ていたから。生活のために、というのもあったし、お医者さんのお金を払うためというのもあったわ」

「マリアもポルノ映画に出ていたの? マークはゲイ映画もやってるの?」

「いいえ、マークは男の中の男って評判。だからゲイ・ポルノには一度も出てないわ。だからと言って、マークは男との軽いプレーを嫌っているってわけじゃないのよ。もっとも、彼は、どちらかと言うと、ゲイの男より私たちみたいな女の子の方が好きだけど。マークがしているのはゲイ・ポルノの製作と配給の方。私は、彼のところで働き始めてからは、他のところでは一度も働いていないわ。彼はとても仕事熱心で、良いポルノを作ることに情熱を傾けているの」

「ゲイ映画に出ていた時も、今と同じ姿だったの?」

マリアは微笑んだ。

「いいえ、それは豊胸手術を受ける前ね。当時、すでにホルモン摂取は始めていたわ。私は、いわゆるゲイの人たちが言う、トウィンキーだったの。女っぽく見える若いゲイ。いつも筋肉隆々の逞しい男と相手を組まされていたわ。その人のアクションをコントロールする役」

「映画に出るのは好きだったの?」

「最初は、女性化のお金のため。一緒に仕事をした監督たちは、私たち役者を酷使するタイプだったし、時々、ものすごく強欲な人もいたの。豚みたいなヤツ。でも、マークと仕事をするようになってからは、状況がずっと良くなったわね。マークは、私がまっとうじゃないと感じるようなことは、一切、強制しなかったし、時間をきちんと守り、仕事に全力を傾けている限り、かなり高額なギャラを出してくれたの。あなたも、注意した方がいいわよ。もし気持ちが仕事に向かっていなかったりしたら、マークのところで長く働くことはできないと思うわ」

「というと、ポルノに出るのをやめたのは、その豊胸手術の後?」

マリアは突然大きな声で笑い始めた。

「手術の後の方がたくさん出演しているわ。シーメールのビデオはすごく良く売れるのよ。ここ2年ほど、毎週1本は出てたわね。そのおかげでかなりお金が溜まったわ」

「じゃあ、どうして今は出ていないの?」

「今は出ていないって誰が言ったの?」 マリアは意地悪そうに訊いた。

「だって、今は、マークとトレーシーのコックとして働いているわけだし。だから、ポルノの仕事はやめたんじゃないかと・・・」

「アハハ。2人のコックになってるのは、私がそうしたいから。料理が好きだし、実際、得意だから。マークとトレーシーに初めて出会ったとき、私は、ロサンジェルスのサウス・セントラルで壁の穴みたいなちっぽけなところに住んでたの。それでも、家賃を払って、何とか食べ物を買うのが精一杯。トレーシーは、一種の召使として私を家に連れて来てくれて、ここで暮らしながら同時にポルノの仕事も続けたわ。マークとトレーシーは、私に、自分のことに自信を持ち、きちんと生活する方法を教えてくれたの。2人には本当に多くのことを教わったわ・・・

「・・・ポルノ映画について言えば、実際はもう出演する必要はないけど、今も出ているのよ。トレーシーは、稼いだお金を投資する方法を教えてくれたわ。そのおかげで、今は、今後10年間、仕事をしなくてもお金に困ることはなくなっているの。だけど、私、もともと映画に出るのが好きなのよ。セックスシーンが好きだし、映画のセットの雰囲気も好きなの。マークは、映画作りを、楽しくて面白い行為にしてくれるのよ。ポルノ映画というと、鼻先であしらって軽蔑するかもしれないけど、そんな反応をする前に、一度でいいから試しにやってみるといいわ。面白さが分かるから」

私は、マリアが勘違いしているのに気がついた。マリアは、私が、彼女のことや、彼女の生活、あるいは、少なくとも、彼女の選んだ職業について賛成していないと思っているらしい。それは、私が思っていたこととはまったく違ったことだった。

「勘違いしないで欲しいの。私、ポルノ映画を作ることは良くないことだとは全然思っていないの。ただ、ポルノ映画についても、それを作っている人々についても何も知らないだけで・・・。私はポルノ産業にかかわっている人に会ったのは昨日が初めてだったから・・・。何から何まで、私には新しいことで・・・」

マリアは微笑んだ。

「スクリーンに出ている人は普通の人とは違うと思っている人は、とてもたくさんいるわね。あなたもそういう風に思ったのは分かる。でも、私たちは他の人と全然変わらないのよ。仕事に出て、働いて、家に帰る。違いがあるとすれば、私たちの仕事がセックスを扱っているということだけ。他の人は、自分の仕事もセックスを扱うのだったらいいのにと願っているのにね。怒っているわけじゃないから、気にしないで。あなたはちょっと事情を知らないだけなのだから。多分、いつか、あなたを私の職場に連れて行くことにしましょう。映画を作るというのがどういう感じなのか、あなたに見せてあげる」

返事をしようとしたけれど、返事をする前にトレーシーが部屋に入ってきたのに気がついた。

「あなたたち、ここにいたのね」

私は飛び跳ねて起きようとしたが、マリアは私を押さえつけた。

「ずいぶん早い帰宅でしたのね。万事順調でしたか?」

「ええ順調。それに、見たところ、ここでも、どうやら、素敵なことが起きてたようじゃない?」

トレーシーはベッドの上、マリアの反対側に腰を降ろした。

「マリアも私たちの新しいメイドと深く知り合ったようね」

マリアは笑い出した。

「私を責めないで。ステフィーは、すごくセクシーだし、私の人生からブライアンが消えた今は、私も彼女と楽しんでいいと思うもの」

トレーシーはマリアのヒップに手をあてがい、撫でながら言った。

「正直言って、あなたがどうして、こんなに長くブライアンに我慢できてたか分からなかったの。彼は嫉妬深すぎ。あなたは、恋多き感性豊かな人だもの、あんな風に縛り付けられて我慢できなかったはず」

「ええ。彼にまとわりつかれているとは分かっていても、自分では彼を愛していると思い込んでいたと思うわ。・・・さてと! ステフィーと私、シャワーを浴びてきてもいいでしょうか? その後、3人のランチを準備しますね」

「ええ、そうしましょう。私はビキニを着て、プールサイドであなたたちを待っているから」

ステーシーはそう言って立ち上がり、寝室から出ようとした。出かかったところで、振り向き、私たちに言い残して行った。

「あ、それと、2人ともビキニ姿で来てちょうだいね」

マリアは私のお尻を軽く叩いて言った。

「多分、私もあなたも、今日はもっと何かされるということよ。うふふ。さあ、一緒にシャワーに行きましょう」

アヌスを完全に洗浄した後、マリアと一緒にシャワーを浴びた。2人で少しふざけあったが、大半は互いの体を洗い流しあい、その後、互いにタオルで相手を拭きあった。その後、マリアは寝室を出て行いった。私は黄色いビキニを選んだ。こういう風にビキニを着るのが日常的になるとしたら、もう何着かビキニがあった方が良いだろうなと思った。ヒール高が5センチのサンダルを履き、マリアを手伝う必要があるか確かめにキッチンへ行った。

マリアは、明るいオレンジ色のビキニを着ていたが、上はトップレスで胸を出したまま。下の方は、体に密着したピチピチのビキニで、ほとんど地肌に色を塗ってるのではと見間違う。だけど、私が本当に目を惹かれたのは、マリアの股間が少しも盛り上がりを見せていないことだった。

その平らな股間が羨ましくなって、私は訊いてみた。

「どうやったら、そんな風に女の子らしく見せられるの? 私のあそこはマリアのより小さいのに、私の場合は、こんなにもっこりとなってる」

マリアは笑い出した。

「もう何年も隠す練習をしてきたからね。こっちに来て! どうやって隠すか教えてあげる」

マリアはキッチン・テーブルのところに行き、腰を降ろした。私は彼女の後についてテーブルに行き、彼女の前に立った。マリアは私のお尻を覆ってるビキニを引き下げた。

「さて、初めてする時は、ちょっと不快かも知れないわよ。でも何回もするうちに、痛みはなくなっていくはず」

そう言って、マリアは、私の睾丸の1つを手にし、体の中に押し込むように、押し上げた。私なら、「不快」なんて言葉は使わない。「苦痛」と言った方がずっと近い。恥丘の皮膚の下、開いているところに睾丸を押し込んでくる。痛みは、鈍い歯痛に似ていた。ようやく睾丸が中に納まる。最初、痛みに頭がくらくらして、卒倒しそうになっていたけど、いったん中に納まると、痛みは急速に消えていった。2つ目の睾丸をされた時には、最初ほどの痛みはなかったが、それでも痛いことに違いはない。

次にマリアは、私のペニスを後ろに押し込み、足の間に挟み、ビキニのボトムを引っ張り上げた。

「これ、毎日した方がいいわよ。私を信じて。繰り返すうちに痛くなくなっていくから。・・・さあ、よく見せてみて。盛り上がりがどれだけなくなったか、見せてちょうだい。あなたも、私と同じように、もっとピチピチのビキニを着るべきね」

「私、これしか持っていないんです」 そう答えながら、自分の股間を見下ろした。確かに、股間がずっと平らになっている。

「ということは、私たち一緒にショッピングに出かけなければいけないということね。まあ、そうは言っても、女の子なら誰でも、たくさんビキニを持っているってわけじゃないけど・・・」 マリアは昼食の準備を続けながら話した。 「あと、あなたには、もっと服が必要ね。あなたのドレッサーの中、ランジェリーしかなかったもの」

「あのランジェリー、そもそも、私のですらないんですよ。前のメイドの人が残していったものなんです」

マリアは笑い出した。「うふふ・・・トレーシーは、メイドを雇ったことなんかないわよ。もっと言えば、私を除けば、誰も雇ったことがないの。以前は、掃除人が来ていて、週に2回、家全体の掃除をしていたけど」

このマリアの返事に私はびっくりした。その私の表情を彼女も気づいたよう。私が何か言う前にマリアが言った。

「そのワインとグラスを持って。私はお皿を運ぶから」

私はマリアの後ろについて、裏門を出、外のプールサイドに向かった。トレーシーは、すでにテーブルについていて、私たちが来るのを待っていた。マリアが料理を並べる間、私は3つのグラスにワインを注ぎ、トレーシーとマリアに渡し、席に着いた。

3人ともテーブルに着くと、マリアがトレーシーに言った。

「私、秘密をばらしてしまったようだわ。ステフィーに、あなたがこれまでメイドを雇ったことはないと話したんだけど、彼女、すごくショックを受けていたようなの」

トレーシーは私を見て訊いた。

「本当? 驚いた?」

「ええ、だって、メイドはそもそも必要なかったわけで、だとしたら、どうして私を雇ったのか、それが分からなかったから」

「答えは、すごく単純よ。私はあなたが好きだから、というのが答え。あのレストランでは、あなたはいつも私に気を使ってくれていたわ。ご機嫌いかがですかといつも声をかけてくれてたし、私の名前を覚えていて、私が行くたびに、ちゃんと呼んでくれていた。あなたを雇うことは、本当に良い思いつきだと思ったの。あなたは、まともな仕事と住む場所を求めていた。一方、私は週に2回、家の掃除をしてもらうサービスを受けていた。それだったら、そのサービスをやめて、あなたを雇う方が良いもの。そうすれば、マークが出張でいないとき、仲良くできる人にそばにいてもらえるわけでしょう? 自分でも、素晴らしいビジネス上の決定を下したと思うわ」

トレーシーの説明は正しかった。彼女の論理に欠点を見つけることはできない。だけど、あのメイド服については疑問だった。

「あの服はどうして? どうして私の部屋にあるんですか?」

トレーシーは私の手を握った。

「あのレストランであなたに初めて会った時からずっと、私はあなたがとても可愛い女の子になるって思っていたの。もし、あなたに私のためにあの服を着て見せるよう説得できたら・・・と、その場合のことを思って、あの服を買っておいたのよ。私、一度もあなたにあの服を着るよう強制したことはないわよね? 私は、私のために着てくれないと誘っただけ。それはあなたも認めざるを得ないはず。今でも、構わないのよ? 本当は女の子の服装をしたくないなら、男物の服に戻っても構わないの。そうなっても、何も変わらないから」

これも、正しかった。トレーシーはどんなことについても私に強制したことはない。私は、ただトレーシーの誘いに合わせて付き合ってきただけ。セックスのことすら、強制されなかった。私からは、一切、中止しようとしなかったし、第一、すべてを心から楽しんできたこと。私は、自分に起きた出来事のすべてを楽しんできたし、それはこれからもまったく変えたくなかった。

これまでのことに思いを巡らしていた私を現実に戻そうとしてか、トレーシーが問いかけた。

「それで、どうするの? ステフィーのままでいたい? それともスティーブンに戻りたい? どちらになっても私は嬉しいわ」

私にはまったく迷いはなかった。

「ステフィーでいたいです。私の中には、すでにスティーブンは存在していません」

「素敵!! 私もステフィーが大好きよ。で、そもそも、どうしてこんな話になったのかしら?」

マリアが答えた。

「私が、ステフィーに、もっと女の子の服が必要と言ったの。そうしたら、彼女、自分の部屋にある服は自分のではないって言ったのよ。ここで働いていた前任のメイドの物だって」

トレーシーは微笑んだ。

「あのね、ステフィー? あの服は、今はすべてあなたのなの。でもマリアが言ったことも正しいと思うわ。もっと服が必要ね。ということは、私たちショッピングに出かけなければならないということ。そもそも、あなたにステフィーになるよう説得したのは私なわけだから、今度あなたが買う女性物の服はぜんぶ、私が代金を払うわ。その後は自分で買ってね。ショッピングは明日はどうかしら? マリアも一緒に。みんなでショッピングに遠出しましょう?」

マリアは驚いた顔をした。 「私も一緒に行っていいの?」

「もちろんよ。シーメールが一番似合う服を知ってるのは、やっぱりシーメールの人」

私は服に関しては望みどおりだったので、断るはずもなかった。マリアは、私たちと一緒にショッピングに付き合えて嬉しいと言っていた。3人でランチを食べ、ちょっとワインを啜った後、トレーシーが言った。

「あ、忘れるところだった。あなたにお給料の小切手を持ってきたんだわ」

トレーシーは小切手をマリアに渡した。するとマリアは、それを見もせず、私によこした。

私は、好奇心から、その小切手を見た。税抜きで500ドルとあった。トレーシーは私に週当たり税抜きで350ドル払うことになっていると言った。確か、もともと200ドルだったはず。どうしてそんなに高額なのか、私には分からなかった。

「ミス・トレーシー、額が高すぎます」 まったく正直な気持ちからの言葉だった。

「アハハハハ! 気づくかなかって思っていたところよ。マークが言ったの。あなたはプロの清掃サービスより掃除の仕事を良くやっているから、私たちが清掃サービスに支払っている代金分はあなたに与える価値があるってね。もし、もっと少ない額で良いなら、マークと相談して」

もちろん額には異論はなかったし、ボーナスの150ドルはとても嬉しかった。その旨を述べて、トレーシーに感謝した。

食事の間、トレーシーとマリアはどこでショッピングをするか、私にはどんな服が必要か話しあっていた。2人が挙げた店の名前は、全然、聞いたこともなく、ほとんど分からなかった。トレーシーのところに来て住み込みになるまでは、服を買うとしたら、Kマートかターゲット(参考)だけだったから。そもそも、以前の私は、着る物にたいした気を使わなかったし、他の人も私の服装を気にしている様でもなかった。

ランチを食べ終わった後、3人で体にオイルを塗りあい、2時間ほど日光浴をした。4時頃、マリアは、そろそろシャワーを浴びて、夕食の準備を始める時間だと言った。

するとトレーシーが言った。

「いや、3人一緒にシャワーを浴びましょう? 2人とも私の寝室に来て」

私は、トレーシーの寝室に行ってシャワーを浴びることだけで終わることはないと確信していた。事実、部屋に入ったあと、トレーシーが、ベッドの上に大きなタオルを広げ、その上に横になるのを見て、私の予感が正しかったと分かった。

トレーシーはタオルの上で、仰向けになった。そしてマリアの手を取り、引き寄せる。マリアが上から覆いかぶさる形だった。

すぐに2人はキスを始めた。私も含め、3人ともオイルを塗ったままだったが、マリアとトレーシーの、オイルで輝く乳房が互いに潰しあうように重なるのが見えた。オイルのために、2人の乳房がヌルヌルと滑りあう。まるでレスビアンの映画を見ているような感じだった。でも、このうちの一人にはペニスがついている。

マリアは、2分ほどキスをした後、トレーシーの体を滑り降り、彼女の股間を舐め始めた。

トレーシーが私に片手を差し伸べた。

「ステフィー? あなたも来なさい」

私はまだビキニをつけたままだったが、トレーシーのそばに寄ると、彼女は私の下のビキニを引き降ろし、中から私のクリトリスを引っ張り出して、口に引き寄せた。

ビキニを脱がされたので、私の睾丸が元の位置に戻ってぶら下がっている。少し奇妙な感覚だったが、不快な感覚ではなかった。睾丸が元の位置に戻ると同時に、クリトリスに血液が集まり始め、何秒も経たないうちに私は勃起してた。

トレーシーは、私のクリトリスを口に含むとすぐに、ちゅうちゅう吸い始めた。さらに、竿にそって上下に口を動かしたり、口の中、喉の奥まで吸い込んだりもしてくれた。でも、いつものトレーシーがしてくれるようなフェラとは違って、あまり集中していない感じがする。マリアがトレーシーの意識の邪魔をしているのは確か。

突然、トレーシーが私のペニスを口から引き出し、大きな声で叫んだ。

「ああ、いっくぅぅぅ・・・!」

体全体をぶるぶる震わせ、恥丘をマリアの顔に押し上げている。まるで荒馬のように腰をうねらせ、股間でマリアの顔を叩いていた。マリアがどうやって顔をつけたままにしていられるのか、分からない。

そのオルガスムが引き潮になる前に、再びトレーシーが叫んだ。

「マリア、私にやって! あなたのクリトリスで私のあそこにやって!」

マリアはすばやく体を起こし、正常位の体位になった。勃起したクリトリスをトレーシーのバギナに挿入する。それを受けてまたトレーシーが叫んだ。

「ああ、いい! また、いきそう!」

2回目のオルガスムが続く中、トレーシーはマリアの体を強く抱き寄せ、2人の体ごと一緒に半転した。マリアが仰向けになり、トレーシーが上になる。2人は、何事もなかったように、再び安定したリズムでセックスを再開し、体をぶつけ続けた。

2人はしばらくこの体位でセックスを続けていたが、やがてトレーシーは私がいることを思い出したのだろう。そのとき、トレーシーが言った言葉に私は驚き、同時に嬉しくなった。

「ステフィー? 潤滑液を取って、私のお尻に塗って! アヌスにあなたのクリトリスを入れて欲しいの」

トレーシーがお尻に私を欲しがっているということに驚きすぎてか、私は、一時、呆然としたまま、動けずにいた。急いでナイト・スタンドのところに行き、青い透明のボトルを取った。それから、ベッドの上を這い、トレーシーとマリアの2人がつながっている部分に移動した。潤滑ゼリーを手にとり、最初に、自分の右手の指3本につけた。それから左手でトレーシーの尻肉を左右に広げ、できるだけ優しく、指を1本滑り込ませた。

「あ、あああんん・・・」

トレーシーがうめき声を上げるのが聞こえた。だが、相変わらずマリアのクリトリスの上、上下に体を弾ませている。

「ああ、いいわ、ステフィー! もう1本ちょうだい。あまり怖がらなくて良いのよ。私はお尻に入れられるのにかなり慣れているから」

私は指を2本にした。そしてすぐに3本目も入れた。

そのまま2分ほど、3本指でトレーシーのアヌスに出し入れを続けていたが、やがてトレーシーが私の方を振り返った。とろんとした目つきで、肩越しに私を見ている。

「指でいじるのはもういいわ。今度はあなたのクリトリスをちょうだい」

もちろん、私はトレーシーが求めていることに応じた。

他の人にアナル・セックスをするのは初めてだったので、とても神経質になっていた。アナル・セックスが大きな苦痛をもたらす可能性があることを自分で知っている。私は、彼女を傷つけてしまうのではないかと心配した。

トレーシーの後ろに両膝をついて体を起こし、彼女の尻頬の谷間に沿ってクリトリスを擦りつけた。それを受けて、トレーシーは上下の動きのスピードを落とし、やがて動かなくなった。私が入ってくるのを待って、じっと身構えている。

最初、私にはトレーシーの入り口が見つけられなかった。擦り付けている間、何度か入り口を見失った。クリトリスの矛先が、ぬるぬるした彼女の割れ目を上下に滑り、なかなか嵌る場所に落ち着かなかったから。

でも、じれったくなったトレーシーが、後ろに手を回し、私のクリトリスを握り、自分から穴へと導き、助けてくれた。とうとうクリトリスの頭が入る。私のクリトリスが、彼女の括約筋をこじ開けるのを感じた。頭のところがぎゅっと締め付けられる。と同時に、トレーシーの口から、嬉しそうな喘ぎ声が漏れた。導かれつつ、さらに進む。とたんに頭部がするりと中に滑り込んだ。彼女の肛門が私の肉茎を締め付けるのを感じた。何か力強いもので、締め付けられている感覚だった。

中に入った感覚は、それまで経験した感覚のどれとも似ていなかった。内部がとても熱い。バギナでつながった時に感じる熱よりもずっと。挿入のために使った潤滑剤以外、湿り気らしいものはまったくなかったが。それでも、かなり容易にするりと入っていく。

やがて、私は根元まで挿入していた。左右の太ももがトレーシーの左右の尻肉にぴったりとくっつくまでになる。私は、挿入したまま、しばらく動かずにいて、この、未知の感覚を味わっていたかった。だが、トレーシーは待っているつもりはなかった。

トレーシーがぐっと腰を沈め、マリアの肉棒を肉筒に飲み込んだ。それに合わせて、私のクリトリスはトレーシーのアヌスから滑り抜けてくる。そこまで行くと、今度は、再び腰を上げてきた。それに合わせて、バギナからマリアのクリトリスが抜け出て、同時に私のクリトリスがアヌスに滑り込んでいく。トレーシーはこの動きを2分ほど続けた。やがて私もトレーシーが求めるリズムを会得し、それに従って動き始めた。

それから10分近く、3人とも激しく動き続けた。その間、トレーシーは何度もオルガスムに達していたようだった。常にバギナかアヌスに大きなクリトリスを突き入れられる状態なので、よほど素晴らしい刺激を感じていたのだろう。トレーシーがオルガスムに達する度、彼女のアヌスは私のクリトリスをきつく締め付けた。あまりの締め付けの強さに出し入れの動きをするのが困難になるほど。マリアも、同じような締め付けを感じていたに違いない。トレーシーがオルガスムの叫び声を上げるたびに、マリアも低い呻き声を上げちたから。何かを必死に堪えているような呻き声。

どうやって10分も持続できたのか、自分でも分からない。これほどエロティックな行為は一度も経験したことがなかった。そして、突然、睾丸が固く持ち上がってくるのを感じた。次の瞬間、私は、大きな声で「いくうぅぅ!!」と叫んでいた。私のすぐ後にマリアも達し、2人ほぼ同時に射精をしていた。

3人とも、荒い息づかいをしながら、しばらくじっとしていた。そして、ようやく興奮が落ち着き始める。私はトレーシーの穴から萎え始めたクリトリスを引き抜いた。トレーシーは私が突き刺していたくさびが抜けると、ぐったりとなった。だるそうに体を反転させ、仰向けに横たわる。マリアと並んで、仰向けになっていた。2人ともハアハアと激しい息づかいをしていた。

私は2人の足元、膝をついて座ったまま、2人の姿を見ていた。トレーシーのバギナもアヌスも、マリアの男クリトリスも、どろりと濃い白濁で覆われていた。私は自分の仕事をすぐに察した。2人のどちらかに命令されたわけはない。けれど、どうしても2人の体を綺麗にしてあげたくなる。

座ったまま、腰を折って、前のめりになり、マリアの柔らかなクリトリスを口に含んだ。その疲れきった器官をいたわるように舐めしゃぶり、一滴も精液の痕跡がないほど綺麗に舐め清めた。マリアは優しく私の頭を押さえながら、甘い声でありがとうと、喘いだ。

マリアの股間を綺麗にした後、位置を変えて、トレーシーの脚の間に体を割り込ませ、舐め始めた。トレーシーからは驚くほど多量に精液が流れ出てきた。その一滴も逃さぬよう、素早く舌を使って舐め続けた。上の穴の方を綺麗にした後、彼女の体を転がし、横寝にさせて、アヌスの方も舐めた。

裏穴も綺麗にした後、彼女のクリトリスも舐め始めたが、トレーシーはその私の頭を押さえて、やめさせた。私の体を引き上げる。トレーシーとマリアは、2人がかりで私の顔にキスの雨を降らせ、顔についている体液を舐め取ってくれた。

2分ほどキスを続けた後、マリアが言った。

「しようと思ったら、ずっと夜まで、続けていられそう。だけど、もう、夕食の準備にかからなくちゃ。今からシャワーを浴びに飛んで行くけど、一緒に浴びたい人いる?」

トレーシーも私も、シャワーに浴びたいと言い、2人ともマリアの後に続いてシャワールームに向かった。

一通りシャワーを浴びた後、3人とも互いの体にモイスチャライザーを塗りあった。すぐに3人とも興奮し始めたけれど、マリアは、そんな私たちを制し、バスルームから出て、着替えを始めた。私もバスルームから出ようとした時、トレーシーが言った。

「マリアは、新しいアパートが見つかるまで、2週間くらいここに住み込むことになったの。だから今夜は、食卓に4人分、用意して。・・・あ、あと、着替える時は、何か可愛らしい服に着替えてらっしゃい。今日はこんな時間になっているから、改めてメイド服を着るなんてばかばかしいでしょう?」

私は自分の部屋に戻り、着るものを探してドレッサーの中を漁った。下着類以外の衣類はあまりなかったけれど、少ない中から、赤サテン生地のミニスカートと、濃紺の袖なしのセーターを見つけた。そのセーターの色と同じ濃紺のコルセットをつけ、それにマッチしたブラとパンティを身につけた。

自分で睾丸を体の中に押し込め、クリトリスを後ろ向きにさせてからパンティを履き、股間が平らに見えるようにした。次に、お化粧にかかったが、メイキャップをしながら、耳を見て、いつになったら普通のイアリングをつけ始められるのだろうと思った。ダイヤのピアスピンは気に入っていたけれど、前の穴にはもっと長いイアリングをつけたいと思っていた。それに、おへそにもピアスをしてみたいとも。自分でも、ピアスが映える完璧なおへそをしていると思っていたし、そうなったら、セクシーだろうなと思ったから。そのときはトレーシーに相談しなければならないだろうとも思った。

身支度を整えた後、夕食のプレートを取りにキッチンに行った。マリアはすでに着替えを済ませていた。白いタイトなストレッチ・パンツとクロップ・トップ(参考)のタンクトップ。レンジのところで何かを混ぜながら、携帯電話で話をしていた。

食器とナイフ・フォーク類をトレーに乗せ、キッチンから出ようとすると、マリアが私を止めた。受話器を手で覆いながら、私に訊いた。

「私、今週の金曜日にお医者さんのところに診察に行くの。同じ時間に、あなたも面会してもらえるか訊いてみたわ。あなた、それ、良いかしら? お医者さんがオーケーを出してくれたらということだけど。ただ、お話をするだけだから。何も決めるわけじゃないけど」

「その時間、暇をいただけるかどうか、トレーシーに聞いてみます。オーケーと言ってくれたら、大丈夫だと思う」

マリアは、トレーシーの許可は関係ないと言わんばかりに手を振って見せたが、私には、大いに関係があると感じていた。

ディナー・テーブルをセットした後、ワイングラスと香辛料を取りにキッチンに戻った。するとマリアが言った。

「ステフィー? 金曜日のこと、全部、話がついたわ。先生、私とあなた、一緒に面会してくださるって」

「分かりました。トレーシーに話してみます。本当にオーケーかどうか確かめるだけですが」

マリアはただ頷くだけだった。

ディナー・テーブルをセットした後、私はトレーシーを探した。彼女は、マークの書斎で何か書類を読んでいた。トレーシーは私を見ると、にっこり微笑み、手を差し伸べて、私もデスクのところに来るよう招いた。

トレーシーのそばに寄ると、彼女は私を引き寄せ、膝の上に座らせた。

「この服装、素敵よ。良いチョイスだわ。あなたには服があまりないのは分かってるの。少ないながらも、上手に選んできたじゃない?」

「ありがとう。喜んでもらえたらと期待していたんです」

「とても嬉しいわ」

トレーシーはそう言って私にキスをした。

キスが終わった後、私は要件を伝えた。

「ミス・トレーシー? あなたがオーケーを出してくれたらの話なのですが、マリアが、金曜日にお医者さんに行くそうなんです。その時、私も一緒に行って構わないと言ってくれたんですが・・・」

「もちろんオーケーよ。でも、何か体の具合が悪いわけじゃないんでしょ?」

「いいえ、具合が悪いわけではないんです。そのお医者さんは、マリアが、整形で通っているお医者さんなんです。私も、それを始めたいと思って」

トレーシーは再び私にキスをした。

「それをしなくちゃいけないわけじゃないことは分かっているわね? マークや私が、あなたにそれを強制しているなんて思って欲しくないの」

「分かっています。私自身が、したいと思ってるんです」

トレーシーは私を抱きしめた。

「あなたがちゃんと最初から最後まで考え抜いたかどうか、まだ不安だわ。金曜には、ぜひ、そのお医者さんに面会すべきだと思う。でも、もう2ヶ月くらいは、大きな整形は控えるべきね。お医者さんがホルモンを処方なさったら、それを服用するのは構わないけど、まだしばらくは手術をすべきじゃないと思う。それに、支援グループに加わるべきだとも思うの。あなたと同じことをしようと思っている若い人たちのための支援グループ。これだけは覚えておいて。ある人には正しいと思えることでも、別の人には正しい判断ではないことがあるのよ」

トレーシーが言ってることは多分正しいことなのだろうとは思ったが、それでも私は、がっかりした気持ちを隠すことができなかった。

「それがベストだとお考えなら、そうします。でも、おへそのリングはどう思いますか? 私が、ひとつ、つけてみても大丈夫だと思いますか?」

トレーシーの返事の声には、私の質問を何か面白く感じているような調子があった。

「ええ、もちろん大丈夫よ。第一、気に入らなかったらいつでも外せるでしょう? それに、もうそろそろ、そのピアスピンの替わりに、普通のイアリングにしても良さそうね。もうすでに、穴のところは癒えてるはずだから」

トレーシーは私を寝室に連れて行った。そこでダイヤのピアスピンを外し、中サイズのイアリングをつけてくれた。それから練習用の金のピアスピンを外し、そこにダイアのピアスピンを替わりにつけてくれた。

鏡を見て、驚いた。新しいイアリングのおかげで、自分の顔が、ずっと年上に、ずっと女性的に変わっていたから。トレーシーも私の変化に気づいた。

「この方が、ずっといいわね。さあ、そろそろ玄関に行きましょう。マークがそろそろ帰ってくる頃よ。玄関先で出迎えましょう」

私たちが玄関に行くのと、ほぼ同じくして、マークが入ってきた。マークは私の唇に軽くキスをし、次にトレーシーの方を向いた。2人は熱っぽくキスを始めた。私は夕食の準備を確かめるため、その場を離れた。

キッチンに行くと、マリアは夕食の料理の最後の仕上げをしているところだった。

「それで? トレーシーは? 大丈夫だって?」

「ええ。でも、2ヶ月ほどは、大きな変身はしない方が良いと言われました」

私は、がっかりしている気持ちが伝わるような声の調子で答えた。

マリアはくすくす笑った。

「お医者さんもきっと同じことを言ったと思うわ。女の先生なんだけど、彼女はゆっくり進めるのが好きなの。・・・さあ、それじゃあ、食事をテーブルに並べるのを手伝ってちょうだい。すぐにマークが帰ってくるはずだから」

「もう遅いですよ。マークはもう帰宅してます」

「ああ、良かった。だったら、彼が食卓につくときには、温かい状態で出せるわ」

マリアと一緒にダイニング・ルームに食事を運び始めたとちょうど同じく、トレーシーとマークが入ってきた。トレーシーとマークはテーブルの両サイドに、私とマリアはそれと直交する両サイドに、それぞれ向かい合って座った。

マークは自分の皿に料理が盛られたのを見計らって、マリアに訊いた。

「それで? マリア。どういうわけで、君と一緒に食事ができるという嬉しい事態になったのかな? 僕には、ブライアンと別れたと言ってくれていないよね?」

マリアは、マークがブライアンを嫌っていることを知っていたためか、微笑みながら答えた。

「実は、その通り、別れたんです。それで、もし、気に障らなかったらのことですが、どこか新しい住処が見つかるまで、ここに私を置いていただければと思ってるんですが・・・」

「君はいつでもこの家を自分の家と言ってよいのだよ。分かってるはずだが。好きなだけ、ここにいなさい。家賃もタダ。お金など気にせずに」

マリアは優しい笑みを浮かべた。

「ありがとうございます。私が落ちそうになると、いつもあなたとトレーシーが私を受け止めてくれる。いつも助かります」

マークは、そんなこと何でもないと言わんばかりに手を振って見せ、食事を始めた。

夕食が終わりに差し掛かった頃、マークがマリアに言った。

「興味があればの話だが、実は来週、映画に出るTガールを探しているところなんだ。ブライアンと別れたばかりで、まだちょっと、と言うなら、別に気に留めなくて構わないんだが・・・」

マリアは即答で答えた。

「いえ、とても興味あります。誰が出ることになってるんですか?」 

「そうか、そうか。アハハ。男優はマックスとリー。女優にはサミー・ウェイトとニューヨークから来る新しい女の子だ。もちろん、マリアにも女優陣に加わってもらうよ。Tガールが女王様の映画。もちろん君が女王様役だな」

マリアが急に気持ちを明るくさせていくのが見て取れた。

「美味しそうな話! サミーとはとても気が合うの。それにマックスもリーも、素敵だし。ぜひ参加させてください。それと、ついでと言っては何ですが、撮影にステフィーを連れて行っても良いでしょうか? ちょっと、彼女に、私がポルノ映画に出ていると話したんです。撮影現場でどういうことが起きてるか、彼女に見せてあげられたら、と思って」

マークは私に視線を向けた。

「もちろん良いとも。ただ、カメラが回っているときは静かにすることだけは、守ってくれよ」

夕食後、マークとトレーシーはダイニング・ルームから出て行き、残ったマリアと私で、後片付けをした。マリアは、今夜はメイク・ラブの夜だといった。メイク・ラブの夜には、マークとトレーシーは、他の者を交ぜずに、2人だけで愛し合うことになっているらしい。ということは、今夜は私は2人の寝室には呼ばれないということだった。そのマークたちの埋め合わせを、マリアがしてくれた。

マリアと一緒に、ダイニング・ルームを掃除し、食器を洗った。キッチンもきれいにした後、私たちは、パンティとキャミソールとローブの姿に着替え、居間で、2人抱き合うようにして毛布に包まり、テレビを見た。ずっと、愛撫したりキスしたりばかりしていたので、テレビで何をしていたか、ほとんど思い出せない。

やがてベッドに入る時間になり、マリアが私の寝室に来て、一緒に寝ることになった。どちらが誘うわけでもなく、やがて愛しあっていた。単なるセックスではなく、優しく熱のこもった愛の行為だった。行為が終わった時には、私もマリアも、それぞれ、相手の愛液を注ぎ込まれた状態。2人ともすっかり疲れきっていた。シャワーを浴びるエネルギーさえ残っていなかった。私たちは、抱き合ったまま眠りに落ち、目覚まし時計がなるまで、目を覚まさなかった。

目を覚ました後、マリアと一緒にシャワーを浴び、2人でお尻を清めた。マリアは、その後、着替えをしに部屋を出て行った。私もユニフォームに着替える。身支度を整えた後、私は、朝食をとりにキッチンへ行った。

マリアと2人、テーブル越しに手をつなぎながら一緒に食事を取った。マークとトレーシーに朝食を持っていく時間になると、マリアは私にキスをして送り出してくれた。

トレーシーとマークは、ベッドの中にいて朝食が来るのを待っていた。私は、いつもの通りの仕事をした。全裸のままの2人に朝食を出した後、バスルームに行き湯船にお湯を溜め、トレーシーのエネマを用意した。お湯が溜まる間、着替え室に散らかっていた衣類を集め、浴室を掃除する。

マークが朝食を済まし、着替え、仕事に出かけた。私は2人の寝室の掃除に取り掛かった。それが終わると、トレーシーは、私を連れて、私の寝室に入った。私の持ち物をいろいろ見て回り、私がショッピングに着ていくものを揃えてくれた。トレーシーは、膝丈までの長さの黒スカートと赤いボタンダウンのブラウスを選んでくれた。適切なものがそれしかなかったのが事実だけど。

そのショッピングの一日は、私が想像したものとは丸で違ったものになった。私は、店をゆっくり歩き回る、のどかな一日になるだろうと思っていたのだが、実際は、一日の間にどれだけの数の店を見て回れるかという、慌ただしい競争の一日になったのである。数え切れないほど試着をし、着替えを繰り返したので、そもそも、最初にどんな服を着ていたかすら忘れそうになったほど。

その日、家に戻った時には、何を買ったかすら覚えていなかった。ただ、トレーシーが私の衣類のために数千ドルも使ったことだけは、はっきりしていた。もう一つ、はっきり覚えていることは、私がおへそにピアスをしたこと。思ったほど痛みはなかったし、思った以上にセクシーに見えるようになった。

トレーシーは、私と一緒に、買ってきたアイテムをすべて片づけてくれた後、そのまま、マークが待つベッドへと行った。私とマリアは、ナイティを身につけ、一緒にベッドに入った。私は、マリアをその気にさせようとしたが、彼女は、今日は疲れているのと呟くだけ。私も疲れていたのだけど、マリアには借りがあるような気がして、彼女に尽くしてあげたい気持ちだった。でも、ともかく、すぐに私にも眠気が襲ってきた。気がついた時には、翌朝になっていて、目覚ましベルがなっていた。

それから続く2日間は、極めてまじめに仕事に専念した。雑事をせっせとこなし、溜まっていた洗濯も済ませ、木曜日の仕事が終わる前に、金曜日にすべき掃除も済ませてしまった。私の仕事ぶりに感心していた人がいたかどうかは分からないけど、他の人の眼は気にならない。ともかく、金曜になる前に仕事を片づけたいと思っていたから。

金曜になり、私はマリアと一緒に、病院の予約の時間に充分余裕を持たせて、家を出た。病院につくとすぐに、私は何枚か書類を渡され、それにすべて記入するよう求められた。記入し尽くすのに、気が遠くなるほど時間がかかった。ようやく、すべてを記入し終えた後になって、病院の中を見回す時間ができた。部屋じゅうに、性転換を扱った文献が並べてあった。2、3枚、パンフレットを手にした。だけど、それを読み始める前に、看護婦に、呼び出された。

マリアと一緒に診察室につれて行かれ、そこで、2人とも簡単に性器を検査された。マリアは採血もされていた。その後、看護婦は部屋を出て行ったけど、入れ替わりに、医師が部屋に入ってきた。年の頃は40代後半だけど、非常に魅力的な女性。私より少し背が高く、少し体重もありそうな体格。

医師はマリアの手を取った。

「こんにちは、マリア。調子はどう?」

「全然問題ありません。むしろ、こんなに調子がいいのは久しぶりなんですよ」

「じゃあ、ホルモンの副作用はないわけね?」

「ええ」

「良かったわ。すでに採血は済ませてあるわけだから、後は、注射を1本して、新しいお薬の処方せんを出すことだけですね」

医師は一旦、診察室を出て、1分後に注射器を持って戻ってきた。マリアは診察台に覆い被さり、医師の方へお尻を突き出した。マリアは紐パンティとガーター・ベルト、そしてストッキングのセットを身につけていた。注射の時、服を脱ぐ必要がないよう、この格好で来ていたのである。

注射を終え、医師が言った。

「さて、マリア? 良かったら、あなたのお友達と二人っきりでお話させてもらえるかしら?」

マリアは、もちろんよろしいですわと言い、私を置いて診察室から出て行ってしまった。どうしてか分からないけれど、私は急に不安な気持ちになった。

医師は、私が不安な気持ちになっていることに気づいたに違いない。私と握手をしながら話しを始めた。

「何も心配することはないのよ。マリアに出て行ってもらったのは、彼女、私がする質問に全部、答えてしまう可能性があったから。特に、彼女に向けた質問ではなくとも、答えてしまいそうなので。うふふ。だから、まあ、リラックスして、診察させて」

私は、黄色のサン・ドレス(参考)を脱ぎ、ブラやパンティなどの下着類も脱いだ。ストッキングだけを身につけた裸の状態になる。

「まあ、素敵に日焼けしているのね。ビキニ・ラインが見えるわ。・・・体毛は剃っているの?」

「はい。その方が女性っぽく感じられるので」 実際はトレーシーに促されて剃ったのだけど、この方が正直な答えだと思った。

医師は私の体を検査した後、服を着るように促した。着替えている間、彼女は矢継ぎ早に様々な質問をした。私の子供時代から現在に至るまでの、様々なことについての質問。それに私の性体験についても質問をした。

「あなたは、相手として女性よりも男性の方が好きなの?」

「特に好みはないんです。どちらも好きなんだと思います」

1時間ほど、問診が続いた。

「なるほど。あなたが、真剣に考えていることは分かったわ。それに、あなたが望んでいることを私がしてあげなかったとしたら、あなたなら、それを行える、誰か他の人のところに行くだろうということも、ね。私は、ホルモン投与から始めるつもり。でも、一つ、お願いがあるの。それは、私が主催しているあるグループに参加して欲しいということ。毎週、水曜日、夜7時にミーティングを開いているわ。そのミーティングに出席した後で、私はあなたにホルモン・レベルを上げる注射をします。それを2ヶ月ほど続けること。その後で、その先、どうするかを改めて検討することにしましょう」

私は、マリアと同じようにお尻に注射をされた。それに薬の処方箋ももらった。医師は、例のグループの時間と場所が書かれたカードを私に渡し、来週の水曜日に面会しましょうと言った。病院から出た時には、100ドルほどお金が消え、代わりに、左のお尻に鈍い痛みが残っていた。

マリアと私は、軽いランチを食べた後、家に戻った。マリアは夕食の準備を始め、私は洗濯に専念した。午後4時を回ったとき、トレーシーが帰宅し、すぐ後にマークも帰ってきた。4人でテーブルに着き、早目の夕食を始めた。

食事中、マークは私に1枚のDVDを渡した。

「これ、宝物として取っておきたくなるかもしれないよ」

「何でしょう?」

「この前の日曜日、カメラを出してたのは覚えているね。うちの技術者に、そのときの動画をDVDにしてもらったんだよ。君へのお土産にしようと思ってね」

「それって・・・つまり、私たち以外の人が、これを見たということですか?」 マークは、私の声に恐怖感が混じっているのを察したと思う。

「一人だけだよ。それに、彼も、これはすごく良いって言っていた。彼に、君が一度もポルノに出たことがないと言ったら、驚いていたよ」 マークは私を落ち着かせようとする声の調子で言った。

正直、マークが行ったことは、嬉しくなかった。だけど、私にできることは何もないのも事実。ともかく、誰か知らない人が、私が淫乱に振舞っている姿を見たのだということを知りつつ、生きていかなければならないのだろうと諦めた。

食事の後、それぞれナイト・ウェアに着替えた。トレーシーと私は、タップ・パンツ(参考)にキャミソールを選んだ。マリアは、太ももの中ごろまでの丈のシース型(参考)のナイティ。マークは、サテンのボクサー・パンツ。みんな、マークのパンツでは、彼の勃起を隠しきれないだろうと分かっていたけど、そのことを本気で気にしている人は誰もいない。

その後、4人で書斎に入り、映画を見た。驚いたことに、その映画はポルノではなかった。マークたちがポルノ映画を避けたのは、私の行為を写したものを他の人に見せ、DVDに収めたことに私が気分を害したことを思いやってのことだろう。でも、私は、その思いやりは、かえって、自分が甘やかされた子供のように扱われているようで、それも面白くなかった。私は、まるで、人手に渡すのを恐れているように、まだ例のDVDを手に持ったままだった。

その映画が終わり、マークが訊いた。

「みんな、次はどんな映画を見たいかな?」

私は、躊躇わず、手にしていたDVDをマークに差し出した。

「これを見ましょう?」

「いや、別に無理しなくていいんだ。DVDにしても大丈夫か、君に聞いておくべきだったと思っているんだから」

私はマークの手を取り、ディスクを持たせた。

「マークさんは、親切心からディスクにしてくれたんです。その恩に報いるために私にできることは、ディスクの中身を鑑賞することですし、ここのみんなにも見てもらうことだと思うんです・・・」

マークは優しく微笑み、ディスクを受け取った。プレーヤーに差込み、私の隣に座った。もう一方の隣にはトレーシーが座っている。マークは腕を回し、私の肩を抱いた。トレーシーの手は、私の太ももに上がっていて、生肌が出ているところを優しく擦っていた。

DVDには、前置きのようなシーンはなかった。いきなり、私とトレーシーが愛撫しあっているところから始まる。やがて、その画面は2人のセックスのシーンへと展開していった。

マークは撮影が上手で、プレイド・スカート(参考)を履いたままの私が、スカートの中からクリトリスを突き出しているところを上手く構図に収めていた。それにトレーシーの中に射精した時の私の顔や、トレーシーが達した時の顔も、上手く撮れていた。精液に覆われたトレーシーのあそこを、私が舐めるところは最高と言ってよく、私が舌に白濁を乗せ、それから飲み込むところもはっきりと撮れていた。

でも、カメラをトレーシーが持ち、画面がマークと私の行為に変わると、さらに素晴らしいシーンになっていた。私がマークにフェラをするところでは、私が彼の大きなペニスを、どれだけ深く喉奥へ飲み込めるかをはっきり見せていたし、トレーシーの選んだカメラアングルのおかげで、マークのペニスは実際より長く見えていた。マークが私の口から引き抜いた時、彼が射精寸前だったのが画面から見て取れる。

DVD全体を通して、ベストと言える部分は、やはり、マークが私にセックスをするシーンだった。私がマークにセックスされ、心から喜んでいることが画面から分かった。実際、その点に関しては、私も全然、演技などしていなかった。

自分で見ると少し恥ずかしいけれど、私は、まるで少女のようにひ〜ん、ひ〜んと泣き声をあげ、マークに、もっと強く、もっと深く、とねだっていた。トレーシーのカメラアングルは卓越していて、射精を始めた私のクリトリスの姿をきっちり捉えていた。でも、それ以上に、マークの射精を写したところは素晴らしく、これに匹敵する射精ショットは見たことがない。DVDにした技術者は、このシーンをスローモーションにしていた。おかげで、次々に発射される精液の軌道がはっきり見える。マークのペニスから白いロープが飛び出し、私の口の中や顔に降りかかる様子。

DVDが終わった時、私は、もう終わってしまったのとがっかりした気持ちになった。もっと長ければいいのにと思ったし、もっと見続けていたいとも思った。自分が出ていることを抜きにしても、実際、すごいビデオ・クリップだと感じたし、画面の中、私自身がとてもセクシーに写っていたことにも、驚いていた。

ふと、意識をテレビ画面から戻した。知らない間に、トレーシーが私のクリトリスをいじっていたようだった。そして、私自身もマークのペニスを擦っている。マークも私も達していなかったが、それはどうでもよかった。

トレーシーが、そんな私の頬にキスをした。

「ステフィー? ほんと、素敵だったわ。マークや私もよく映っていたと思うけど、見せ場は全部、あなたに奪われてしまったわね」

マークも私を抱き寄せた。

「トレーシーが言うとおり。事情を知らなかったら、俺もステフィーはプロに違いないと言っていたと思うよ。マリア、君はどう思う?」

「素晴らしかったですわ。私も気をつけなくちゃ。さもないと、彼女に業界を独占されちゃいそう」 マリアは、半分、からかい気味にそう言った。

その夜、4人で行ったセックスは、まるで夢のようだった。4人ともいくら続けても飽き足らないようだった。最初は、マリアとマークと私の3人がかりで、トレーシーを楽しませた。次に、マークがトレーシーとセックスし、私はマリアとセックスした。マークが私にしてくれた時は、私は、マリアのクリトリスとトレーシーのバギナを交互に舐め吸った。

それで終わったわけではなかった。その夜から土日にかけて、私たち4人は、いろいろなやり方で、時と場所を様々に変えて、セックスを楽しんだ。勃起したペニスやクリトリスがなくなったときだけ、休みを取った。そういう時は、誰かのバッテリーが充電するのを待ちながら、プールサイドで日光浴をする。

日曜日の午後遅く、マークが、この狂乱のセックスに休止を告げた。マリアが、翌日の撮影に備えて、体を休める必要があるからと。その夜は、4人とも疲れきっていたので、全員、早めにベッドに入った。マリアは、ここに引っ越してから毎日そうであるように、この夜も私のベッドで眠った。私もマリアが大好きだし、彼女に抱きつきながら眠るのは気持ちよかったので、これは全然気にならなかった。


つづく
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