「ジャッキー」 第7章 Jackie Ch.7 by Scribler 出所 第1章第2章第3章第4章 1/2 2/2第5章第6章
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これまでのあらすじ
ジャックは妻のアンジーの浮気現場を見てショックを受け、彼女と知り合った頃を回想する。彼は法律事務所でバイトをしており、アンジーはそこの上司だった。仕事を通じ親密になった二人はケルト祭りにデートに行く。ジャックはアンジーに促されるままスカートを履いた。デートの帰り二人はアンジーのアパートでセックスをした。下着を用意してなかったジャックはアンジーのランジェリを着て眠った。翌日、アンジーが運転するバイクでドライブを楽しんだ後、また愛し合う二人。その行為を通じ、ジャックは陰毛を剃られ、自分の出した精液を口移しされ、またアンジーの陰部から自分の精液を舐め取る。やがて二人は週末を一緒に過ごすステディな関係になる。そしてジャックはアンジーにランジェリをプレゼントされるのだった。

週末が近づいた金曜日、アンジーは電話で1時に裁判所で人と面会する約束をした。どうやら仕事とは別の人づきあい関係の電話だったらしく、彼女は僕をオフィスに残して、ひとりで出かけた。出かけるとき、彼女は僕に、

「5時になったらオフィスを出ていいわよ、その後、私のところに直行して来て」

と言った。アンジーは、僕が月曜日に出社する時に備えて、車にスーツを用意していることを知っていた。

僕にとって、あっという間に5時になったといった感覚では決してなかったのは分かってもらえると思う。その日、午後の時間がものすごく長く感じた。5時前に帰ってしまおうかとも思ったが、そうするとアンジーの家に早く着いてしまうことになる。もしアンジーが家にいなかったら、外で待たなければいけなくなるだろう。でも、そんな格好を見られたら、ずいぶん僕が切羽詰まっているような印象を与えてしまうのは確かだ。というわけで、僕はきっちり5時まで待ち、その後、車にダッシュしたのだった。

車を飛ばし、アンジーの家の前へと来たが、そこにはすでにアンジーの車が停まっていた。僕はスーツを取り出し、玄関へ行き、ドアベルを鳴らした。しばらく辛抱強く待っていたが、何の返事もない。2分ほど待った後、もう一度、ドアベルを鳴らした。アンジーが出てきてドアを開けてくれたのは、それからさらに1分くらいしてからだった。

彼女はどこか乱れた格好をしていた。髪の毛は、一日中ブラッシングをしていなかったようにバサバサになっていたし、化粧もところどころ剥げていて、口紅もずれていた。着ているローブも、まるで急いで羽織ったかのように見えた。

「ごめんなさい、ジャック。早めに家に着いたので、ちょっとお昼寝をしていたの。さあ、中に入って」 と彼女は脇によけて、僕を家に招き入れた。

中に入るとすぐにアンジーは僕にきつく抱きついた。まるで何かを恐れているような感じだった。それに、落ち着きを取り戻そうとしているような雰囲気もあった。

1分ほど僕に抱きついていた後、身体を離して、「ちょっとオーブンに夕食をセットさせて。それから一緒に二階に上がりましょう」と言い、キッチンへ入って行った。依然として、どこかいつもと違う感じで、足取りがぎこちなかった。

2分ほどのち、アンジーは玄関ホールに戻ってきた。そして、腕を僕の腰に回し、僕を連れて階段を上がり始めた。

寝室に入ったが、中は乱雑になっているように見えた。ベッドカバーは床に放り投げられたまま。シーツもしわくちゃになっている。マットレスには若干、窪みができていた。部屋のそのほかの部分に目を向けようとしたが、アンジーが僕のスーツを脱がし始めたので、できなかった。

アンジーは僕のシャツを剥ぎとると、体じゅうに両手を這わせてきた。

まずは、僕が着ていた赤いサテンのキャミソールに両手を当てて、その繊細な生地で僕の胸が擦られるようにと手を這わせた。ときどき、いたずらっぽく僕の乳首をつねったりもした。

その後、ズボンのバックルを外すと、ズボンが床に脱げ落ちていくのに合わせて、パンティに包まれた僕のお尻を撫で、それと同時に情熱を込めて僕にキスをした。

しばらく鼻を鳴らしてキスをした後、ようやく唇を離し、彼女は言った。

「ランジェリー姿のあなた、とてもセクシーに見えるわ。全部脱がしちゃうのがもったいない。でも、あなたにはシャワーを浴びてもらわなくちゃいけないわね。ちゃんと脚の体毛を剃っておかなくちゃダメだもの」

アンジーは残念そうに僕の身体からランジェリーを脱がし、バスルームに僕を連れて行った。

バスルームの化粧台を見たら、空になった使い捨てのビデが置いてあった。この前の日曜日に僕たちが愛し合った後に彼女が使ったものと同じだった。1週間もここに置きっぱなしになっているとは想像できなかった。多分、アンジーは最近使うことがあったのだろうと考えた。バスルームには他にも変わったことがあったのかもしれないが、それに気づく前に、僕は彼女にシャワールームへと引っ張られた。

シャワーを浴びながら、キスをし、互いに身体を洗いあった。僕は丹念にアンジーの顔を洗ってあげ、ずれた化粧の跡をすべて洗い流した。それに二人とも、互いの陰部を非常に丹念に洗いあった。あの時が、アンジーが僕のアヌスに触れた最初だった。

彼女はソープをたっぷりつけたタオルで何分間もそこを優しく擦り、洗っていた。その間、ずっと僕にディープキスを続けながら。正直、非常に快感を得たとは言えないが、どうしてこんなに気持ち良いのだろうと不思議に思ったのは事実だった。つまり、普通の男なら、この種の愛撫はあまり好まないはずではないのかと思っていたのである。

二人ともこれ以上、身体を清潔にできないと思えるほど、きれいに洗い清めた後、アンジーは使い捨てのピンク色の剃刀とシェーブ用のジェルを持ってきて、僕の前にひざまずいた。

シャワーのお湯が僕の身体に当たらないように僕の身体を引き寄せた後、左脚にシェービング・ジェルを塗り、その後、ゆっくりと長いストロークで僕の脚を剃り始めた。

自分の前に全裸でひざまずき、脚の体毛を剃る彼女の姿はとてもエロティックに見えたし、確かに気持ち良いことでもあった。ただし、正確にいえば、このおかげで僕が勃起ができたとは言えない。というのも、僕は、ここに来るまでの車の中でずっと勃起していたのだし、その勃起状態はそのままずっと続いていたからだ。

アンジーは、脚の前の部分の毛を剃り終えると、今度は僕の陰部へと取りかかった。まずは恥丘のところを丁寧に剃り、その後、睾丸の毛を剃り始めた。あれほど陰嚢に近いところに剃刀をあてられはらはらしたのは言うまでもないが、彼女は巧みに剃刀を扱い、まったく傷ひとつなく剃ってくれた。彼女は、さらには、僕に片脚を上げさせ、睾丸とアヌスの間の部分も剃った。

前部が終わると、アンジーは僕を後ろ向きにさせ、脚の裏側を剃り始めた。お尻にもシェービング・ジェルを塗りつけ、丁寧に剃り始めた。そこまでは僕も予想していたことだったが、その次に彼女がしたことには、僕は完全に驚いてしまった。

アンジーは、僕のお尻を半分まで剃り終えると、一度、剃刀を置き、僕の尻頬にキスを始めた。彼女の柔らかい唇が左右の尻頬を這いまわるのを感じたし、時には左右ともぺろぺろと舐めるのも感じた。だが、本当にびっくりしたのは、その彼女の舌が僕の尻頬の谷間に滑り込んでくるのを感じた時だった。それをされて、僕は思わず悩ましいうめき声を漏らした。そして、アンジーには僕が快感を感じていることが伝わったらしい。

でも、彼女は、そこでやめたわけでもなかった。お尻の間を舐められるのを気に入ってると見た彼女は、さらに奥まで進んできて、気がつくと、僕のアヌスに舌を走らせていたのだった。

アヌスを舐められる感覚は、素晴らしいものだった。けれど、同時に僕は混乱もしていた。僕はゲイでもないのに、どうして、アヌスを舐められて、こんなふうによがり声を上げているのだろう。本当に気持ちいい。だけど、とても間違ったことのように感じる。

でもアンジーは僕への攻撃をやめなかった。僕は快感のうめき声を上げていたし、もっと言えば、女性が発するような悲鳴まで唇から漏らしていたと思う。あまりにも気持ち良く、彼女の舌にもたらされる快感にほとんど蕩けてしまいそうになっていた。そんな状態になっていたとき、アンジーが僕のアヌスへ舌を突き刺そうとしているのを感じた。

それを感じて僕は、思わずアヌスをすぼめ、彼女の侵入を阻止しようとした。こんなことは絶対間違っている。アンジーはこんなことをすべきじゃない。

でもアンジーは攻撃を休めなかった。何度か舌を入れようと試み、それでもうまくいかないのを知ると、彼女は僕の睾丸を手で包み、優しく愛撫し始めた。その愛撫を受けて、僕は緊張を緩めてしまい、その結果、彼女の舌を受け入れてしまったのだった。その快感は言葉にできなかった。アンジーに何度も舌を出し入れされながら、僕は女の子が出すような悶え声を上げていた。

もうこれ以上、持ちこたえられない。今にもイキそうだと思った時だった。アンジーは僕のアヌスから舌を抜き、僕を前向きにさせた。この時は、睾丸やペニスを舐めたりしなかった。この時は、アンジーはすぐに僕のペニスを口に入れ、しゃにむに頭を前後に動かし、吸い始めたのだった。口を激しく動かし、左手では睾丸を握り、愛撫する。

右手はというと、まだ僕のお尻にあてていたのだが、ゆっくりとお尻の割れ目へと忍び込んできていた。そして、それから何秒も経たないうちに、彼女の指は僕のアヌスに来ていて、とても官能的な指使いで触れてくる。実際、僕の方も、彼女の指使いに促されて、アヌスが開き始めるのを感じていた。

その指が僕の中に入ってきたと感じた瞬間、僕は唸り声を上げ、オーガズムに達した。そして、アンジーの口の中に何発も何発も噴射していた。彼女の方は、僕のアヌスに指を出し入れし始め、さらに指を加え、二本にしていた。

誓ってもいいが、この時のオーガズムは、それまでの人生で最も強力だったと思う。何リットルも彼女の口に噴射しているような気がした。自分がどんな声を上げていたか記憶にない。

やがて射精が終わったものの、激しいオーガズムのせいで、僕は完全には回復していなかった。気がつくと、アンジーはすでに立ち上がって、僕にキスをしていた。

彼女の舌が僕の口に滑り込んでくると、僕が放出したばかりのスペルマが僕の口へと流れ込んできた。多分、僕は自分で思ったほどの量は射精していなかったのだと思うが、それでもかなり多量であったのは事実だった。

二人で、僕の出したスペルマをキスしながら分かち合い、そして飲み込んだ。アンジーはようやく僕の唇から唇を離した。

「あなた、お尻をいじられて喜んでいたみたいね。私、その方面、もうちょっと探ってみるといいかもしれないと思うわ。そう思わない?」

彼女はシャワーを止め、僕の手を取ってシャワールームから外に出はじめた。

「僕は、それはあまり良いとは思えないなあ…」

「あら、どうして? あなたが感じていたのは分かってるわ。さっき、あなたがあんなふうに女の子のような声をあげていたの、初めて聞いたもの。私にお尻に舌や指で愛撫されて、とっても感じていたのは確かじゃない?」

確かに、あらゆる状況証拠が、僕が感じまくっていたという事実を示していた。そんな状況で、彼女に、僕は不快だったと答えることなど、どうしてできよう? 他に反論のしようがなかったので、僕は論理的な反論に助けを求めた。

「確かに気持ち良かったよ。でも、あれはゲイのすることだよ。ゲイの男だけが、ああいう種類の刺激を快感だと感じるんだと思う」

僕たちは互いに相手の身体をタオルで拭いていた。アンジーは僕の反論を聞いてくすくす笑い、その後、にっこりと微笑んで僕を見下ろした。

「正直に言うわね。あなた、すごくおかしなことを言ってるわよ。あなた、ゲイの男性とそうでない男性の身体が、構造的に違うと本気で信じているの?」

「まあ、違いはないだろうけど、でも、ゲイは違うんだよ」 僕はこの議論には勝てないと分かっていたけど、それでも反論した。

「もちろんよね。身体の違いはないわ。ゲイの男性が気持ちいいと感じることは、ストレートな男性もやっぱり気持ちいいはず。問題は、その快感を男から与えてほしいと思っているか、女から与えてほしいと思っているか、その違いだけよ。さあ、もう少しだけ念入りに毛を剃っておいてくれる? 私、チクチクすると嫌だから。その間に、私はあなたの服を用意しておくわ」

体毛を剃り直し、髪を乾かすのに10分ほどかけた。その間、アンジーは僕に着せたいと思っている服を用意していたばかりでなく、彼女自身も新しく着替え、ベッドも整えていた。

寝室に入ると、彼女は黒いシルクのドレスを着ていた。丈が極端に短い。スカート部分はゆったりとフィットしている感じで、首元のラインは深く切れ込んでいる。胸の谷間がかなり露出していた。足にはヒール高8センチのスティレット・サンダルを履いていた。髪は、いつものように外に広がるようにブラッシングされていて、たくさんのカールが背中を流れ落ちているように見えた。彼女は化粧台の前に座って、メイクをしているところだった。

アンジーは僕が入ってきたのに気づいた。

「ベッドに座って待ってて。もう少ししたらそばに行くから。オーブンから食べ物を出して置かなきゃ。それが適当に冷めたら、戻ってきて、あなたの着替えを手伝うわ」

僕は言われたとおりにベッドに座った。どんな服を彼女は用意してるんだろうと周囲を見回した。だが、僕が着れそうなものは何も見えなかった。そもそも、あまり探す時間もなかったと言える。アンジーは2分もしないうちに戻ってきたからだ。手にワインのグラスを二つ持っていた。

アンジーは僕にワイングラスを渡した後、化粧台に行き、何かを手にし、その後、僕が座っているベッドに戻ってきて腰を降ろした。そして僕の手を握った。

「ジャック? あなたに告白しなければならないことがあるの。前にも言ったけど、私は男性も女性も両方好き。男性に関して言えば、私は男性との愛を受け入れることもできれば、いつでも手を切ることもできる…

「…男性の場合、私に何かを命令したり、どう振舞うべきかに注文つけたりできるものだと思い込んでいるような男性は嫌いだわ。私は、どちらかというと、関係を仕切る側にいるのが好きなの。そして、たいていの男性は、私がそういう動きにでると、対処できないって気持ちになってしまう…

「一方、女性の方は違うわ。女性だと私がリードしても気にしないのが普通。それに加えて、女性だと一緒に遊び回る時とか、男性といるより楽しいものだし。私がいまだに結婚していない理由は、そういうところにあるんだと思うわ。自分が探しているようなタイプの男性を見つけられなかった。私が女性に対して求めているような性質を全部備えているけど、依然として男性であるような、そういう男性を…」

アンジーは、話しを止めた。その時、僕は、これは別れ話なんだと思った。前にも似た経験はあったし、アンジーは、二人の関係はもう終わりと僕に言ってるんだろうと思った。僕は何も言わずにいた。何か言うと、それを受けて、アンジーは私たちはこれで終わりと言いだすんじゃないかと不安だったから。

彼女は、1分か2分ほど沈黙した後、また、話し始めた。

「私が言おうとしていることは、私はあなたが大好きだということ。できれば、私たちの関係を続けたいと思っているということなの。私が思うに、あなたは、私が男性と女性の中に探し求めている存在そのものになれる人だと思うの。あなたはとても賢いし、私から命令されても気にしない。どこのレストランで食べるかとか、どこに行くかを私が決めても、全然、気にしていない。むしろ、私がリードするのをとても喜んでいるようにも見える」

僕は彼女の言葉が良いきっかけを与えてくれていると察知し、返事をした。

「僕は、君が僕に何をしろと命じても、どこに行くかを言っても、全然、かまわないよ。むしろ、そうしてくれると嬉しい。それに、僕たちの関係が終わってしまったらとても嫌だと思っている」

アンジーは僕の手を握り締めた。

「ちょっと言いずらいけど、でもあなたにもちょっと問題だと思えるところがあるのよ。例えば、誰が支払いをするかといった時。私が夕食をおごると、あなたいつも不平を言ってるわ。とてもあなたの経済力では行けないようなレストランだと知ってるのに…」

僕は、その点は気にしなくても大丈夫だよと言いかけたが、彼女は僕の唇に指をあて、僕を黙らせた。

「…それに、私もあなた自身も気持ちいいと分かってることなのに、あなたがゲイがすることだと思いこんで、嫌々してるようにするところ。そこも問題だと思うの。あなたがゲイじゃないのは、あなたばかりじゃなく、私もちゃんと分かってるわ。だったら、何か気持ちいいことがあって、それが身体を傷つけないとしたら、全然、しても問題ないし、むしろ、やって楽しむべきじゃない?…

「例えば、さっきシャワーを浴びながらしたこととか。あなたの可愛いお尻の穴に舌を使った時、あなたとても感じてたはずよ。それは私には分かってるし、あなたも知ってたはず。私があそこに指を使った時もね。なのに、あなたは、自分はゲイじゃないって言わずにいられなくなって、あのひとときが台無しになってしまった…」

「ごめん。僕が変態だと思われたくなくって、そう言ったんだ…」

アンジーはくすくす笑った。「あの行為、私が変態じみてると思っていたら、わたし自身がするわけないじゃない。私は、あなたが気持よくなってくれるのが嬉しいの。あなたも私が気持ちよくなることを嬉しいと思ってるのを、私は知ってるから。あなたが私のためにセクシーな女物の服装を着てくれたとき、私がとても興奮したのを知ってるでしょう? あなたがそういう服装をし始めたのは、私を喜ばすため。それが嬉しいの。そして今は、あなた自身が女物を着るのを好きになってる。そうじゃない?」

僕が女物の服を着るのが好きだと認めるのは、この時が初めてになるだろう。そう思ったので、僕は慎重に返事した。

「僕は君がくれるランジェリを着るのは好きだよ。着心地がいいし。でも、君が僕に着てほしいと思っているから、僕は着るのが好きなんだよ」

アンジーは僕に顔を近づけ、二秒ほどキスをした。そして話しを続けた。

「いろんなことを言ってても、あなたがランジェリを好きなのは分かってるわ。でも、私たちの、この関係を続けるとしたら、私、どうしてもあなたにはボーイフレンドであってほしいのと同じくらいに、ガールフレンドでもあってほしいの。…つまり、何というか、私がガールフレンドが欲しいと感じてるときには、ありとあらゆる点で女の子であってほしいということ。そういう時は、あなたには爪の手入れをしてくれなければダメ。手も足もね。顔も、私が化粧するのと同じように化粧をしてもらうわ。振る舞いや声も女のようになること、あなたが本当の女じゃないと誰にもわからなくなるほどに…」

「…私がボーイフレンドを求めているときには、あなたには、そのまんま男のように行動して。レストランに行って時の支払いとか、他の買い物の時とかで私が払うのが気になるなら、支払いのお金をあなたにあげるから、それで払ってくれればいいわ。でも、誰が支払いするかを問題にするのは、もうやめて…」

「…もちろん、私が命じたことは何でもすること。少なくとも、私がトライしてみてと言ったことは、何でもトライしてほしいわ。つまり、もう、自分はゲイじゃないからなんて言わないでほしいということ。あなたがゲイじゃないのはちゃんと分かっているから。あなたがゲイの男しか楽しまないと思っているようなことでも、やってみるととても気持ちのいいことかもしれないのよ。それで…、ここまで言ったこと、同意できることかしら?」

僕は、アンジーがこう言った時点で、彼女のもとを立ち去るべきだったのだろう。少なくとも、全然同意できないと言うべきだった。だが、僕は、よっぽどのぼせ上っていたのだろうか、「同意できると思う」と答えたのだった。

アンジーは、あの温かい素敵な笑みを浮かべた。「あなたならとっても楽しめるはずよ。私はものすごく確信しているわ…。さあ、それじゃあ、あなたの着替えを始めましょう。その後、お化粧や爪の手入れの仕方を教えてあげるわ」

アンジーは僕の手をとり、彼女のドレッサーの一つに案内した。

「このドレッサーはあなた専用にしてあるの。この中にいろんな種類のランジェリーをしまってあるわ。自由に着ていいわ。これからは、男物の服を着ているときでも、必ず中にはランジェリーを着ること」

彼女は引き出しを開け、買いそろえていたものを僕に見せた。多量のパンティがあった。ゆうに30着は超えている。ガーターベルトとストッキングに並んでキャミソールやテディ(参考)がそろっている。それに、コルセット、ブラジャー、ビスチェ(参考)さえもあった。ブラやビスチェがどうしてあるのか分からなかった。僕には胸がないのだから。ドレッサの中のものは、すべてサテンのレースかシルク、あるいはその両方の生地のものだった。

引き出しの中を一通り僕に見せると、今度はウォークイン・クロゼットに僕を連れていった。そしてスカートや、そのスカートとマッチしたトップスを見せた。ジャケットやコートもあった。それに、床にはハイヒールが少なくとも10足は並んでいた。

「あなたの足のサイズが正確に分かったら、ハイヒールの数はどんどん増えるわよ」

いろいろ見せられたが、男物の衣装は1点もなかった。アンジーは、その疑問に対する答えを用意していたのだろう。

「男物の服はそのうち用意するわ。まずはあなたには私のガールフレンドになってほしかったの。ボーイフレンドになる時よりガールフレンドになる時の方がずっと多くなるでしょうね」

アンジーは赤いシルクのドレスとヒール高5センチの靴を手にした。

「さあ、ジャッキー、ディナーのための着替えをしましょう。あ、そうだった。あなたの女の子の時の名前はジャクリーヌにするわね。縮めてジャッキーと。それが覚えやすいと思うし。そうじゃない?」

もちろん僕は同意した。この状況で、どうしたら「ノー」と返事できただろうか?

アンジーは、ドレスをベッドに、靴を床に置いた後、彼女のドレッサーというか僕のドレッサーのところに行った。そして引き出しから、パンティ、ストッキング、ブラジャー、ガーターがついたウエスト・シンチャー(参考)を取り出した。

「もう、あなたはストッキングの履き方は知ってるわよね?」 と僕にストッキングを手渡した。確かに僕は自分で履けるようになっていた。

僕がストッキングを履いている間、アンジーは自分のドレッサーに行き、箱と白いチューブを取り出した。

「いつもこれを糊付けしていてというわけじゃないけど、週末、あなたが女の子になって、私と一緒にいるときは、いつもこれをつけていてほしいわ。さあ、私がすることを見ていて」

アンジーは箱を開け、中から乳房のようなものを取り出した。本当に乳房そっくりの形で、頂のところには色が少し濃い目になった乳首や乳輪まであった。アンジーが言うには、それは乳がんで乳房をなくした女性のための代用乳房らしい。

彼女はその乳房の底のところに接着剤を塗り、その後、それを僕の胸に押しつけた。接着剤は冷たく、代用乳房も冷たかったが、彼女が言うには、やがて僕の体温で温まるらしい。

アンジーは、望むところに片方の乳房をつけた後、接着が固定するまで、しばらく押さえつけていてと言った。そして、もう片方も用意し、僕の胸に押し当てた。

僕が両手で乳房を押さえつけている間、彼女は僕の腹部にウエスト・シンチャーを巻きつけ、前部のチャックを引き上げた。それから背後に周り、レース紐を引っ張り、かなりきつくなるまでシンチャーを引き締めた。

アンジーはできる限りきつく締めつけた後、僕に説明した。

「これをつけるとお腹が引き締まって、女の子たちの憧れの砂時計の体型になれるのよ。何着か買っておいたわ。これはいつもつけていること。職場でもよ。あなたの体はこれで訓練されて、いずれ、つけなくても理想の体つきになれるわ。少なくとも、はずしてしばらくの間は、素敵な体型でいられるはず」

アンジーがシンチャーを締めつけ終えたころには、胸の接着剤も乾いていたので、僕は胸から手を離し、ストッキングをガーターに留める作業を始めることができた。その後、パンティを履くと、彼女は僕にブラジャーを差し出した。

もちろん僕はブラジャーをつけたことなどなかったので、どのように装着するのか、よく分からなかった。簡単そうに思っていたが、両腕を背中に回しホックを留めるというのがどうしてもできない。

アンジーは悪戦苦闘する僕を見て、2分近く、くすくす笑い、その後、簡単につける方法を教えてくれた。ブラを逆向きにして、身体の前でホックを留め、それから後ろに回し、その後ようやく両腕をストラップに通すという方法だった。確かに理にかなった方法だし、実際、はるかに簡単に装着できた。

サテンのブラジャーをちゃんと身につけると、アンジーは片手を僕のブラに覆われた乳房に当てて、触った。

「うーん、とても素敵だわ。ブラをつけると本当に本物っぽく見える。Bカップだと小さすぎるかも知れないと思ったけど、あなたの場合、このサイズがぴったりね。この大きさなら、あなたはちゃんと女性的な体つきをしてるように見える。かと言って、いらぬ視線を引き付けるほどは大きくないから」

アンジーは二分ほど僕の乳房を揉んで楽しんだ後、今度はドレスを僕に渡した。僕はTシャツを着るときのように頭から被ろうとしたが、それを見てアンジーは止めた。

「本物の女の子はドレスに足を入れて、引っ張り上げて着るの。そうすれば髪が乱れないから。女の子は、ほとんどみんな、お化粧とヘアのセットをしてからドレスを着るものなのよ」

教えられた通りにドレスを着た。背中のジッパーを留めるのはアンジーが手伝ってくれた。このドレスはかなり裾が短かったが、アンジーのドレスほどではなかった。それに、アンジーのドレスは胸元のラインが深く切れ込んでいたが、僕のドレスは前のところは開いてなく、むしろ、首輪のように首周りを包む感じになっていた。

「これだと、女の子にはないアダムのリンゴ(参考)を隠せるの」

実際、着てみるとかなり着心地がよく、ある意味、僕はこの服が好きだと思った。

ハイヒールを履いている間、アンジーは説明していた。

「あなたがヒールに慣れるまでは、5センチくらいのヒールから始めることにするわね。それに卒業したら、7センチ半、そして10センチのヒールに変えていくの。今夜と明日は、ずっとハイヒールを履いててほしいわ。それに来週は、自宅にいるときにはずっとヒールを履いていること。来週の週末には、生まれてからずっとハイヒールを履いてきたように、堂々と歩くあなたの姿を見たいわ」

そのハイヒールは、最初の数歩の感じでは、それほど難しくはなかった。ヒール底が幅広なので十分に身体を支えられたし、感覚としては、そんなに高くはない感じだったので、かなり楽に歩きまわれた。ただ、僕は大股歩きになっていたようで、アンジーは素早く僕の歩き方を訂正した。女の子というものはトラックの運転手みたいには歩かないものよ、と。

その後、二人で階下に降り、ディナーを食べ始めた。ラザニアはオーブンから出して一時間近くになっていたが、まだかなり熱かった。アンジーに言わせると、ラザニアは、僕に女の子の食べ方を教えるのに最適の料理とのこと。何度も、一口食べる時にはできるだけ小さい量で口に運ぶように注意された。それに、いつもナプキンを手に持っているようにとも。

男と女で食べ方にこんなにも違いがあるとは僕は全然気づかなった。グラスでワインを飲む時すら、グラスの持ち方から、啜り方に至るまで違っているのだった。

食卓のテーブルはガラス・テーブルだったので、アンジーには僕の脚の様子がいつも見えていた。これも何度も、脚を揃えているようにと注意された。実際、脚のことについては、それまで気にしたことがなかったので、ずっと脚を揃えたままにしておくのはかなり大変だった。

ディナーの後、僕はアンジーに見られながら、食器洗いをした。アンジーは女の子が洗い物をするように僕が洗うのを確認したかったのだと思うけれど、正直、僕には違いなどないと思っていた。だが、それは間違いだった。フライパンをしまおうと腰をかがめたとき、違いが露見したのだった。女の子の場合は、腰のところで身体を折るのではなく、両膝を曲げ、しゃがみ込む格好にならなければいけなかったのである。

食器洗いを終えると、アンジーは僕をまた二階に連れて行き、今度はヘアーのセッティングに取りかかった。彼女は、この次は僕一人で繰り返すことができるようにと、どんな作業をしているか、逐一、僕に説明してくれた。ヘアーが終わると、彼女は僕の前に周り、僕の膝にまたがって、僕の顔の化粧に取りかかった。化粧については、アンジーは、僕に彼女がしてることが見えないようにして行った。

アンジーは、まずは毛抜きを取って、僕の眉毛を抜き始めた。「あなたはブロンドだから、眉毛を抜いて新しい形にしても誰にも気づかれないわ」と彼女は言っていた。

毛抜きにはかなり時間がかかった。それがようやく終わると、今度は眉毛鉛筆を持って、僕の眉に色を塗り始めた。

その後、まつ毛にマスカラを塗り、まぶたにアイシャドーも塗った。それからフェイス・クリームを出して、顔に塗り、頬やあごにかけて延ばした。頬紅を使って、僕に欠けていた頬骨のラインを強調し、赤い口紅を唇に塗った。

アンジーは、僕の顔の化粧を終えると、僕の手を取り、爪にグルーを塗った。それから爪の形を整え、ネイルの光沢剤を塗り始める。その様子はしっかりと見続けた。後で自分ひとりでしなくてはいけないだろうと思っていたから。一度、コーティングをした後、それが乾くのを待って、また新たにコーティングをしなければならないので、この作業には多少時間がかかった。

その後、最後の作業として、アンジーは僕が耳につけている小さなゴールドの円柱型イヤリングを手にし、そこに大きな輪形のリングを装着した。僕はこれほど重いものを耳につけたことがなかったので、その重みで耳たぶが下に引っ張られているような感じになった。

ようやくすべてが終わり、アンジーは僕の姿を一通り眺め、言った。

「あなたなら可愛いくなると分かっていたわ。初めて見たときから分かってた」

その言葉はどういうつもりで言ったのか、僕は彼女に訊こうと思ったのだが、訊く前に全身鏡の前に連れて行かれた。そして、鏡の中、僕を見つめ返している人物を見て、僕は驚いたのだった。

見る前までは、ただ化粧をしただけで前と変わらないだろうと思っていた。だが、僕を見つめ返している人物は、信じがたいほど可愛い女の子だったのである。顔が化粧前とは全然違っていた。それに、非常に女性的な印象を与えている。見る人が見れば、僕は本物の女性ではないと分かるだろうけど、少なくとも僕には女性にしか見えなかった。

「ねえ、どうかしら? ジャッキー?」 アンジーは、しばらく僕に鏡を見せ続けた後、ようやく問いかけてきた。

「素晴らしい仕事をしてくれたと思うよ。こんなに良く見えるとは思っていなかった」 僕は鏡から目を離せず、鏡を見つめたまま答えた。

アンジーは片腕を僕の腰に回し、ぐいっと僕を抱き寄せた。

「本当に可愛いわ。あなたが本当は女の子じゃないと分かる人はいないと思う。でも、それよりもっと大切な問題は、あなた自身が、ドレスを着てどう感じているか、よ? もし、この姿でいるのが居心地が悪いと思うなら、いずれあなた自身が正体をばらしてしまう振る舞いをしてしまうはず」

僕はもう一度、鏡の中の自分の姿を見た。自分がこんなにも女性的に見えていることに改めて驚いた。それに加えて、実際、この服装でいることに居心地の良さも感じていた。不思議なほどに、すべてが自然に感じられていた。どういうわけか分からなかったけれど、あるべき姿になっているような感覚があった。

「ちょっと変に聞こえるだろうとは思うけど、このドレスの感触が気にいっている。それに僕のこの姿も気にいっているし、どういうわけか分からないけれど、僕には自然なように感じられる」

そうアンジーに答えた。ではあるものの、答えている間、彼女の目には視線を合わせられず、うつむいていた。

アンジーは僕のあごに指をかけ、顔を上げさせた。

「ジャッキー? あなたがそういうふうに感じるはずと、私は前から分かっていたわ。私があなたにこんなにも惹かれた理由が、それだから」

と、彼女は僕の唇に唇を重ねた。

そのままふたりはとても長い時間、キスを続けた。キスをされながら、僕はふたりの唇が離れた時には、二人とも唇につけた口紅がなくなってしまうだろうなと思っていた。

キスを終え、アンジーは、僕の口紅を直すべきなのを見ると、すぐに僕を化粧台へと連れ戻し、口紅の付け方のお手本を示してくれた。

ふたりとも化粧を直した後、アンジーは行儀作法について僕にレッスンを始めた。まずは立ち姿の取り方から。慎ましく清純な立ち姿から、堂々として魅惑的な立ち姿に至るまで、いくつもの姿勢を教わった。それに腰かける姿についても教わったし、手をどこに持っていくべきかも教わった。さらに声の出し方も訓練を受け、女性としてはセクシーでちょっとだけかすれ声で発声できるようになった。言葉づかいも注意を受け、自分のことは「僕」ではなく、「わたし」と呼ぶようにされた。

その夜の間じゅう、僕たちはしょっちゅうキスを繰り返した。そして、キスをするたびに、僕は化粧を直さなければならなかった。口紅ばかりでなく、目の周りや、頬についてもやり直しだった。

そう聞くと、さぞかし面倒だっただろうと思われるかもしれない。だが、実際はそのような感覚はまったくなかった。僕自身、楽しかったし、アンジーも楽しんでいたように思われる。ふたりとも、時間を忘れて夢中になっていて、気づいた時には、午前3時近くになっていた。

アンジーは背伸びをし、小さなあくびをした。「もう眠る時間ね。練習の続きは明日」

ベッドに入ること、イコール、眠ることではない。ナイトガウンに着替えた後、ふたりでベッドに入り、ほとんどすぐにキスを始めた。アンジーがリードを取って僕を導き、僕にしてほしいことをさせた。

最初は彼女の乳房を愛し、唇と舌で彼女を数回オーガズムに導いた。その後、アンジーは僕を下方へ導き、僕はまるで人生最後の食事のように彼女の女陰とクリトリスを舐め続けた。アンジーは僕に指も使うようにさせ、僕はクリトリスを舐めながら指を出し入れし、さらにもう一度、彼女をオーガズムに導いた。

僕の口唇愛撫で彼女は何度イッただろう。数回、達した後、アンジーは僕を見下ろしながら言った。

「シャワーを浴びてたときに、私があなたのお尻にしたことを覚えてる? あれと同じことを私にもしてくれると嬉しいわ」

彼女の求めに僕は全然驚かなかった。彼女がバスルームで僕のお尻を舐めた瞬間、いずれ僕が彼女のお尻を舐めることになるだろうと、賭けてもいいと思ってたからだ。もっと言えば、正直、それをするのを楽しみにしていたと言える。彼女のお尻はとても綺麗だと思うことが何度もあったし、まさにキスして愛撫されるためにあるのじゃないかと思うことが何度もあったから。

僕はまったくためらうことなく、アンジーをうつ伏せにさせ、その完璧な形のお尻にキスを始めた。

アンジーのお尻の頬は本当にすべすべだった。そう、赤ん坊のお尻と同じようにすべすべ。それに肌もベルベットのように柔らかく、僕の頬に吸いつくようだった。その肌にキスをし、舐めることは、僕にとっては決して義務でする仕事ではない。数分もたたずして、彼女のお尻の全体にキスの雨を降らせ、舐め残しの部分もなしにしていた。

尻頬を完全に舐め終えた後、今度はその頬の割れ目に向かった。僕の舌がお尻の割れ目に触れた瞬間、アンジーはとても甘美な声をあげ、その声に促されて僕はさらに舐め続けた。舌を濡れて光る女陰の近くまで沈めては、上は尻頬が別れるところまで上がる。それを繰り返した。まだアヌスには舌をつけなかったが、これを繰り返すたび、アンジーは悩ましい声を上げ、僕はさらに熱を込めて舐めるのだった。

アヌスは変な匂いがするかもと思ったけれど、僕は、彼女が僕に与えてくれたのと同じ喜びを彼女に与えようと心に決めていた。初めて舌を彼女の星型のアヌスに触れたとき、まったく匂いがなかったことに驚いた。正確には、むしろかすかに甘い香りと味がしたのだった。まるで蜂蜜を塗っていたような感じで。

舌で彼女のアヌスに触れた瞬間、アンジーはお尻を後ろに突きあげ、叫んだ。

「ああ、いいわ、ジャッキー。私のお尻の穴を舐めて…。あなたの舌でそこの穴をいじめて」

僕は舌を穴の中に入れることまでは考えていなかったけれど、この時は、言われたとおりにする他なかった。小さな入り口を舐め続けていると、やがてそこが開いてきて、僕の舌を受け入れ始めた。いやむしろ、僕の舌を吸いこんでいったような感じだった。

いったん入れた後、舌先を出したり入れたりを始めた。アンジーは、自分自身の指をクリトリスの上で踊らせながら、歓喜の悲鳴を上げていた。

それから間もなく、アンジーはハアハアと短い喘ぎ声を上げ、またオーガズムに達して、身体を震わせた。それでも僕は舌によるアヌス責めを止めなかったし、アンジーの方もお尻を僕の顔面に打ちつけるようにして悶え続けていた。

そのせいもあってか、アンジーは次から次に新しいオーガズムに達しているようで、僕が舌でぐりぐりと掘り続ける間、10分以上も達し続けていた。そして、ようやく僕の顔から離れ、僕にねだった。

「ジャッキー、お願い、あなたのクリトリスをちょうだい。あなたの素敵なクリトリスで、私のあそこを犯して」

アンジーはベッドの上、四つん這いになっていたし、お尻を僕に向けていたので、後ろからしてほしいのだろうと了解した。彼女の後ろに膝立ちし、履いたままだったパンティをペニスが出る程度だけ下げた。そして一気に彼女の中に突き立てた。

アンジーのそこは、これまでなかったほど熱く、愛液が川のように流れていた。彼女は僕の分身を受けつつ、同時に手を後ろに伸ばし、まるで火がついたかのように自分のクリトリスを擦り始めた。

アンジーの美しいお尻を見下ろしながら打ち込み続けていたので、僕はあまり長続きはできなかった。こんな綺麗なお尻を見ながらできるなんてと思いつつ、1分か2分ほどで、僕は彼女の中に発射していた。短時間ではあったけれど、アンジーは指で自分を擦っていたことにも助けられ、彼女も達することができた。耳をつんざくような悲鳴をあげて達していた。部屋の窓ガラスが声で振動するのではと思えるような悲鳴だった。

絶頂が終わった後、僕はまだ柔らかくなっていなかったのだが、アンジーは僕から離れ、ベッドの上、うつ伏せになった。僕は膝立ちしたままで、彼女がオーガズムの高みからゆっくりと落ち着いていく様子を見ていた。時々、身体を震わせ、そのたびに、ああん、ああっと小さな声が彼女の唇から漏れていた。

やがて彼女は静かになった。眠ってしまったのかと思ったが、急に彼女はくるりと身体を反転させ、仰向けになった。

「お願い、ジャッキー。この前の日曜にしてくれたように、私のことをきれいにしてくれる? お口で。あれ、大好きなの」

この求めを僕が拒むことなど、どうしたらできよう。

僕はアンジーの陰部から、ふたりの愛の行為によって混じり合ったものをすべて舐め取った。舌を彼女の中に入れるたび、彼女はあそこの筋肉を収縮させるのを感じた。そこがキュッと締まるたびに、真珠色のクリームが塊となって出てきて、僕の舌の上に乗った。この前の日曜日とは違って、アンジーはよほど疲れていたのだろう。この時は、僕の顔の上に座ることまではしなかった。ともあれ、僕はできる限りを尽くして彼女の愛の肉筒をきれいにした。

アンジーの満足がいくまできれいにすると、彼女は僕の頭を抱えて引き上げた。僕はそれに引きずられて身体を這いあがらせ、やがてふたりの唇が重なり合った。

しばらくキスを堪能した後、アンジーはキスを解き、言った。

「あなたは本当に素敵。あなたのような完璧な人を恋人にできて、本当に私は幸運に恵まれているわ」

それを聞いたとき、僕がどれだけ嬉しく、自慢に思ったことか、言葉にできない。

それから僕たちは再び何分かキスをし、そして抱き合ったまま眠りに落ちたのだった。


つづく
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