「ジャッキー」 第9章 Jackie Ch.9 by Scribler 出所 第1章第2章第3章第4章 1/2 2/2第5章第6章第7章第8章
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これまでのあらすじ
ジャックは妻アンジーの浮気現場を見てショックを受け、彼女と知り合った頃を回想する。彼は法律事務所のバイト。アンジーはそこの上司だった。仕事を通じ親密になった二人はデートをし、やがてステディな関係になった。その過程でジャックはアンジーのランジェリを送られ、陰毛を剃られ、自分が出した精液をアンジーの陰部から舐め取る経験をする。いつものように週末アンジーの家にいくと、彼女はどこか様子が変だった。だがそれも忘れ、その週末の間にジャックは、女装と化粧の手ほどきを受け、ジャッキーという呼び名をもらい、アナル愛撫の快感も体験するのだった。さらには女装してショッピングをし、夜にはクラブへ行くことになる。

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アンジーが選んだクラブは、この界隈で名前が知られたクラブとは言い難かった。それは、ある意味、幸いなことで、僕たちは行列に並んだりしなくても良かったし、店内に入ればすぐにテーブルを見つけることができたし、さらにはサービス料も無料だった。もっとも、コートの保管にはお金が取られたが。

そのクラブは混んでいたとはいえ、過剰に混んでるわけでもなく、見たところ、お客さんは男性より女性の方が多い様子だった。僕がこれまで行ったことがあるクラブでは大半が逆で男性の方が多かったので、ちょっと奇妙な感じがした。でも、僕は学生のころにクラブに行ったきりだったし、僕が行ったクラブは学生たちが集まる店だったから、あまりあてにならない。

飲み物を注文するとすぐにアンジーは僕の手を引き、ダンスフロアに出た。早いビートの音楽で、平らな靴底の靴を履き男性の服装をしていたとしても、そのリズムに合わせるのがやっとだっただろう。ましてや女の子の服装をして、ハイヒールだったので、この音楽に合わせて踊るのは大変なチャレンジだった。

僕は周りにいる他の女の子たちを見ながら、それを手本にして踊った。アンジーもヘルプしてくれて、僕の両手を握ってくれていた。それが一種の安定役になり、なんとか転んだりせずに済んだ。二曲目の音楽が流れる頃には、ずいぶん上達し、安心してダンスを楽しめるようになっていた。

三曲目はスローな曲で、残念ながらアンジーはテーブルに戻って次の曲を待つことにしたようだ。そこでふたりでテーブルに戻ろうとしたら、男性がふたり、僕たちの前に現れた。アーティとグレンと自己紹介している。

二人とも190センチ以上はありそうなのだが、その中でもアーティの方が背が高い。体格的にもアーティの方が大きく、グレンはかなり痩せ形だった。グレンは茶色の髪で、直毛。ほとんど角刈りに近い短髪だった。一方、アーティはそれより長く伸ばしていたが、それでも、そんなに長髪と言うわけではない。

紹介をしあった後、アーティはアンジーにダンスを誘った。僕はアンジーに断ってほしいと思っていたけど、彼女は笑顔になって、頭を縦に振った。ふたりがダンスフロアに行くのを見ていると、グレンは僕の手を取り、ダンスフロアの方へ歩き出した。多分、グレンは、アンジーは僕のこともOKと返事したと思ったのだろう。

ショックを受けたときどうなるか想像してほしい。普通の男性であるにもかかわらず、男にダンスフロアに連れていかれているのである。しかもその男は自分の2倍はある巨体の男だ。グレンは一見すると普通のストレートな男性に見えたが、本当にそうなのかは正直分からなかった。彼は僕が男だと言っても決して信じないだろう。あ、いや、ひょっとすると、僕がバラしてしまう前に、彼は僕が男だとわかってしまうかもしれない。ともあれ、僕にはグレンのリードに従って、一緒に踊るほか何もできなかった。

ダンスフロアに上がるとすぐにグレンは僕を両腕で抱き寄せた。彼は右手を僕の背中に回し、左手で僕の右手を握って自分の胸の近くにあてた。僕は、普通の女性がするように、左手を彼の肩に乗せることしかできなかった。

手以外は彼に触れないように、僕はグレンの身体にくっつかないようにしていたけれど、踊っている間に彼は僕を引き寄せ、身体を密着させてきた。

「心配しなくていいよ。噛みついたりしないから。いや、ちょっとは噛むかもしれないけど、噛みついたりはしない」

このセリフは歌詞の一節だと知っていたので、これを言われた時には、思わずうなり声をあげそうになっていた。

グレンとは2曲、ダンスを踊った。その間、彼はおおむね紳士的でい続けた。確かに、一、二度、手が僕のお尻へと降りて行ったことはあったが、それ以外には何もなかった。だけれども、驚いたことがあって、それは彼が勃起しているのを感じたことだった。身体を密着させて踊っていたので、多分、僕の偽乳房が彼の胸を擦り、刺激していたのだろう。そして、その時、何かが僕の太ももを押しているのを感じたのだった。実際、そこに手を降ろしてチェックしたわけではないので、多分、彼のペニスなのだろうと想像するほかないが、それでも、それまで感じなかった何か固いものが太ももに当たっていたのは確かだった。その点を除けば、グレンとのダンスは割と楽しい体験だったと言える。実際、ダンスが終わった時には、もう少し続けたかったなあと思ったほどだった。

2曲目が終わると、音楽は早いビートの曲に変わった。グレンは僕をアンジーのいるテーブルへと戻してくれた。アンジーもダンスを終えていて、先にテーブルに座っていた。グレンは、ダンスにつきあってくれてありがとうと礼を言い、僕が腰を降ろす時、ちゃんと椅子を引いてくれた。そしてすぐに僕たちのいるところから立ち去った。

グレンが去ると、アンジーは意味ありげに唇を歪ませた笑顔で僕を見た。その笑顔を見たとたん、僕は顔が赤くなるのを感じた。アンジーの視線に目を合わせられなくなって、僕はうつむいた。

そんな僕を見てアンジーはうふふと笑い、他の人に聞こえないように低い声で僕に囁いた。

「どうやら、女の子の役をしっかり心から演じていたようね。初めて男とダンスをして楽しかったんじゃない?」

「こう言っちゃ悪いけど、君のせいで、他にどうしようもなかったんだよ。実質上、僕があの男とダンスせざるを得ない状況にしたのは、君じゃないか」

「あら、男みたいな言い方になっているわよ。うふふ…。でもね、別に私が仕向けたわけじゃないわ。あなたが自分でダンスはしたくないって言えばよかったのに」

確かに、断ろうと思えば、断れた…。アンジーの言う通りと思い、顔がいっそう赤くなるのを感じた。

アンジーはまたクスクス笑い、それから身体を傾けて、僕の右頬にキスをした。

「ごめんなさい。恥ずかしい思いをさせちゃって。そのつもりはなかったのよ」

それから1、2分、時間を置き、僕が落ち着きを取り戻した頃、アンジーが話しを続けた。

「でも、少なくとも、彼とのダンスは楽しかったんじゃない?」

「男がふたりで踊っていたというのを考慮に入れたらの話しだけど、その上でなら、とても楽しかったわ」

「うふふ…。でも、彼の方はあなたが男だとは知らなかったはずじゃない? それに彼の方もストレートな男性でなくって、バイの人だったかもしれないわ。それも考慮に入れるべきね。でも、私の見たところ、彼はあなたは本物の女の子だと思っていたはず。それは確かだわ。ねえ、教えて? 彼、あなたとダンスしながら勃起してた?」

僕は声に出して答えることができず、ただ、頷くだけだった。

「そう…。あなたのことセクシーだと思ったに違いないわ、あの人。私と同じく、あなたのこと可愛いと思ったのよ」

どうしてだか分からないが、彼が僕をセクシーだと思ったらしいと聞いて、僕はにっこり笑っていた。ばかばかしいことだとは分かっていても。

その夜、僕とダンスしたのはグレンだけではなかった。実際、別々の男性10人くらいとダンスしたと思う。アンジーは、僕に同じ男の人とダンスするのは望まなかった。特に親しくなるのを望んでなかったからだろうと思う。

「何と言っても、今夜は私たち一緒に家に帰るし、その時、他の人にはいてほしくないから」

そのクラブでは、一つだけ、とても不思議なことがあった。トイレに行った時である。もちろん、この恰好をしているので、男子トイレではなく女子トイレを使わなければならない。クラブを出るちょっと前にトイレに入り、僕は便器に座って小便をしていた。その時、隣のトイレに女の子が入ってきた。

最初、全然気にしていなかったのだけど、その人がおしっこをする音を聞いて、床の近く、彼女の足を覗きこんだ。確かにハイヒールを履いているので女の子だと分かったのだが、足の向きが逆になっているのだった。つま先がドアの方でなく、便器の方を向いている。いったい、どんな格好でしているんだろうと思ったが、ふと、その人は女じゃないのだと気がついたのだった。女の子の服装をした男に違いないと。僕と同じに。

その女の子がトイレから出るのを待って、その後に僕も出た。ここには女の子の服装をした男がいるのだろうかと、クラブの中を見回した。すると、クラブの女の子の大半について、とても奇妙なことに気がついた。その多くが、よく見ると、ちょっと筋肉質の体格をしているのだった。もちろん、全員というわけではないが、かなりの人が男性的な体格をしている。

テーブルに戻ったら、アンジーに何か言おうと思っていたけど、彼女はすぐに店から出ようとしていた。テーブルに戻ると、彼女はすぐに僕の手を取り、もう帰りましょう、と言った。クロークでコートを受け取り、店を出て、彼女の車に戻った。

車が動き出し、家への道を進みだすのを受けて、僕はトイレにいた人についてアンジーに話した。彼女は僕を見て、言った。

「それ、どういうことだと思う?」

「多分、私と同じ女の子だったと思う。もっと言うと、あのクラブには私と同じ人がたくさんいたと思う」

「アハハ…。どうやら私の計略がばれちゃったみたいね。私、あなたをクラブに連れ出したかったの。でも、普通のクラブだと、いろいろマズイでしょう? だけど、他のお客さんがあなたは本物の女の子じゃないと分かっているようなところなら、あなたも安全だろうって思ったのよ」

「やっぱり…。あのクラブは、女の子の服装をする男性向けのクラブだったのね?」

「そういう人のことをトランスセクシュアル(性転換願望者)というの。それに女装好きの人はクロスドレッサー(異装者)というのよ。その人たちは根は男性。ただ女性の服を着てるだけ。他にトラニー(性転換者)という人もいて、その人たちは二度と男性に戻らない手術を受けた人たち」

「そうだとすると、あのクラブでは、私が女の子でないと実際に分かっても、たいていの場合、誰も何も言わないだろうということね。そもそも、そういう女の子がいると分かっているから」

「うふふ…。多分そうね。でも、誰かあなたに一緒に家に来ないかって訊いた人いた? ダンスクラブと言っても、あそこにいる男性の大半はそれを目的に来ているのよ」

僕はアンジーの言ってることが正しいんだろうと思った。

アンジーの家には、さほど時間がかからずに到着した。家につくとすぐに僕たちは二階の寝室に入った。そして寝室に入るとすぐに、アンジーは僕を抱きしめ、キスを始めた。彼女のキスは甘く、情熱的だった。それに、どこか切羽詰まった雰囲気もあった。

キスを終えると、アンジーはすぐに僕の服を脱がしにかかり、あっという間に服は足元に落ちていた。そして、彼女は両手で僕の身体じゅうをまさぐり始めた。身体じゅうではあったが、大半は、僕のお尻を中心に触っていた。尻頬を揉んだり、つねったり。時に、指が尻頬の谷間に入ってきて、アヌスをいじっていた。

僕の方も手を休ませていたわけではない。すでにアンジーのドレスのチャックを降ろしきり、彼女のドレスも床に落ちていた。それから両手をお椀の形にして彼女の胸を覆い、ブラジャーも外した。キスをしながら敏感な乳首をいじり続け、やがてアンジーは僕と唇を重ねたまま、悩ましい声を上げ始めた。

これだけは、はっきりしていた。つまり、いつも基本的にそうなのではあるが、特にこの夜は、アンジーはふたりの愛の営みの主導権を握りたがっていたということである。

僕は乳首をいじり続けていたのだが、アンジーは、それによって興奮しすぎてしまう前に、キスを解き、僕の手を取ってベッドに導いた。そして僕に、頭を枕に乗せて横たわるようにさせ、その僕の横に沿うよう彼女自身も横になったのだった。それから、再び僕にキスを始めた。

この時、僕が彼女の乳首に触れようとするたび、アンジーはそれをやめさせた。何度繰り返しても、僕の手を掴んで乳首から離し、しばらくベッドに僕の手を押しつけたままにするのだった。アンジーが僕が乳首に触るのを拒んでることは明らかだった。

僕の印象では、アンジーは、1時間近く僕にキスをしていたと思う。ようやくキスを終え、僕から離れると、彼女はナイト・スタンドの引き出しを開けた。そこから何かを取りだし、僕の方を振り返ったとき、彼女は目隠しを持っていた。

その目隠しを僕につけながら、彼女は言った。

「今日は、私、男の人が彼女を愛するように、あなたのことを愛したいと思っているの。これを、視界を塞がれた状態で経験してほしいと思ってるのよ。本当に女の子になったつもりで、私に愛されてくれると嬉しいわ。目隠ししても心配しないで。傷つけるようなことは絶対にしないから」

その目隠しは、明るい場所で眠りたい人が使うたぐいの目隠しだった。ゴム・バンドを頭に回して固定するタイプで、布などを頭に結び付けるタイプではなかった。

僕に目隠しを装着すると、アンジーはまたキスを始めた。ちょっと唇にキスをした後、僕の鼻、あご、両頬へと唇を移動していった。じわじわと右の耳へと唇を這わせた後、首筋を下り、反対側の左耳へと這わせていく。そこにキスをした後は、また首筋をじわじわと降り、肩へと移動。それから、今度は右腕へと進み、指先まで丹念にキスを続けて行った。

変な言い方に聞こえるかもしれないけれど、アンジーがしてることは、本当に気持ち良く、とても官能的だった。すでに完全に勃起しているはずだったけど、ギャフのせいで、それは不可能だった。後ろ側に曲げられているせいで、血液がペニスに流れず、勃起できないのだった。実際、かなり苦しい状態だった。

アンジーは僕の右腕に唇を当てながらじわじわと這い上がってきて、胸を横切り、左腕にも同じようにキスを始めた。それと同時に僕の偽乳房にマッサージを始め、キスもし始めたように思う。もっとも、僕には、胸に圧力をかけられているなあとしか感じられなかったけれど。

胸には、さらにもう2分くらいキスをしていたように思う。その後、彼女はコルセットをつけたままの僕の胴体にキスをしながら下方へ降りて行った。できれば、コルセットを外してほしいと思った。生の肌に唇を這わせてもらえたら、とても気持ちいいと知っていたから。ではあるけど、コルセットの上からでも気持ちいいことは変わりがない。

彼女の唇はさらに下方へと移動し、腰骨をキスし、パンティとコルセットの間のスペースをキスしていた。パンティのゴムバンドに沿って、舌を引きずるようにして舐めてるのを感じる。

僕は、アンジーは僕のペニスに触れられるように、その後パンティを脱がしにかかるのだろうと思っていた。でも、そうはならなかった。彼女の唇と舌はさらに下方へと移動していったのだった。

キスの攻撃を向けたのは僕の左の脚で、彼女はストッキングの上から左の太ももにキスし、下った後、膝へと降り、さらには足へと向かって行ったのである。

この後は靴を脱がしてくれるのだろうと思った。だけど、この時も予想が外れた。彼女は、僕に靴を履かせたまま、かかと周辺の足を舐め続けたのだった。これは予想していなかったことだった。だけど、正直言ってとても気持ち良かったことだったと認めざるを得ない。実際、アンジーにそれをされながら、僕は小さく切ない声をあげていた。

でも、残念ながら、アンジーの舌はあまり長くはそこに留まっていなかった。愛撫の対象を左足から右足に移し替え、今度は舐めつつ這い上がってきたから。

彼女は、僕の左右の脚の付け根のVゾーンに来ると、両手でパンティの腰ゴムをつかみ、引き脱がし始めた。それを感じ、僕も脱がせやすいようにお尻を浮かせた。そして、あっという間に、パンティは過去のものになったのだった。

その後、アンジーがガーターからストッキングを外しにかかるのを感じた。ストッキングの吊るし留め具を全部外した後、今度はギャフ(参考)の腰ゴムを掴み、それも脱がしにかかっているのを感じた。そちらの方はパンティの時のように簡単に脱がされたわけではなかったけど、いったん股間のところを過ぎた後は、するりと簡単に脱げていったようだった。

ギャフが脱がされ、ペニスの拘束がなくなると、僕のペニスは一気に跳ね上がるように完全に勃起した状態になった。それまで抑え込まれていた苦痛が急速に消え、ペニスが最大の12センチに一気に勃起し、僕は思わず、ああんと快感の喘ぎ声を漏らした。

アンジーは、次の行為に移る前に、いったん外したガーターの6個の留め具をもう一度ストッキングに留め直したようだ。

次に感じたのは、ペニスに息を吹きかけられたこと。はあーと息を吹きかけ、その後、先端に舌先を当てて、踊るように動かすのを感じた。そのまま感じまくったら、あっという間にオーガズムに達していただろう。必死にこらえ、意思の力でなんとか射精を堪えた。あっという間にギリギリの限界に追い立てられていた。

数秒、ペニスを舐められていたようだった。その後、彼女の舌は下方へ移り、今度は睾丸を舐めはじめた。自分が知らぬ間によがり声をあげているのに気づいた。あ〜ん、あ〜んと悶え声をあげ、時々、悲鳴のような声が唇から漏れていた。アンジーは唇で睾丸を包み、口の中に吸い込んでいく。

そうやって睾丸を唾液でびちゃびちゃに濡らすと、再びペニスに戻り、口の中に吸い込んだ。吸っていた時間は数分にもなっていたみたいだったけど、決して射精まではさせない。僕がイキそうになるたび、吸茎を止め、決して射精させてくれない。

しかし、やがて、今すぐにも爆発的にイキそうになると、アンジーは僕の太ももをピシャリと叩いて言った。

「うつ伏せになって。背中にキスしたいから」

もちろん彼女は背中にキスする以上のことをするつもりなのだろうと僕には分かっていた。だから彼女が望むとおり、うつ伏せになった。

僕の広げた脚の間にアンジーが割り込んで、両膝をつけるのを感じた。そしてそのまま僕の背中に覆いかぶさってきた。首の後ろに唇を当てて、ねっとりとキスし下へ降りて行くのを感じる。彼女の乳首はいつも固くなっているようで、コリコリとした乳首が僕の背中に当たるのを感じた。

首筋にキスされ、甘噛みされる。軽くだけど肌に歯を立てられるのも感じた。もちろん肌に傷をつけるような強さではないが、甘噛みの跡が残るほどの強さだった。

実際、この愛撫が思いのほか気持ち良かったことに僕は驚いていた。噛まれた部分にわずかに痛みがあったが、不思議なことに、それをされるたびにつま先がキューっと内側に反りかえっていた。それに、噛まれるたびにお尻が自然と持ちあがって、突き上げる格好になっていた。アンジーは、僕が感じていることに気がついたのだろう、かなり長い時間をかけて甘噛みの愛撫を続けた。

その後ようやく彼女は下方へ移動を始めた。背中にキスしたり舐めたりしながら下がっていく。時々、やはり甘噛みをするのも忘れなかった。同時に、僕の肌に爪を立てて、優しく引っ掻くこともしていた。多分、爪で掻かれた赤い筋の跡が肌に残っていただろうと思う。だけど、それもとても気持ち良かった。

お尻の所まで降りると、そこで下方への移動は止まった。アンジーは僕の腰のところに顔を寄せたまま、左右の尻頬に唇をあて、舌でねっとりと肉肌を舐め続けた。そして、彼女が舌をお尻の割れ目に沈みこませようとしていると思った、ちょうどその時、彼女が僕から離れるのを感じた。どうやらベッドから降りたようだった。

「アンジー?」 僕は彼女がどこに行ったのかと、目隠しを取ろうとしながら問いかけた。

だが彼女は僕のすぐそばにいた。そして目隠しを僕の目に押さえつけながら言った。

「このままでいるのよ。すぐに戻ってくるから。すぐに戻ってきて、あなたの可愛いおまんこを舐めてあげるから…」

僕は言われたとおりそのままの姿勢でいた。アンジーが寝室の中を動き回ってるのが聞こえた。クローゼットの中に行き、何かをしているのは聞きとれた。数秒後、ベッドがまた揺れるのを感じた。そして彼女が爪で僕の尻頬を引っ掻くのを感じた。

「さてと、どこまでいったかしら? ああ、そうね。ここまで来てたわね」

彼女が「ここまで」と言うとともに、彼女が僕の尻の割れ目に舌先を入れてくるのを感じた。

アンジーが僕のお尻の割れ目を舐めはじめた。思わず、よがり声が唇から洩れてしまう。彼女の唇がお尻の穴にだんだん近づくのを受け、小さく身震いまでしていた。すぐに舐められるのかと思ったが、それは焦らしにすぎなかった。実際、彼女の舌はあそこに触れることはなかった。

しばらくこんなふうな焦らしをされていたが、やがて、快感が高まってきた僕は、思わずぐっと背中を反らせ、お尻を突き出した。そして、その瞬間、アンジーの舌が僕のアヌスに触れたのだった。その時に僕の喉から出た声は、安堵の溜息と悲鳴の混じり合ったような声になっていた。

アンジーは1分か2分くらい、そこを舐めていたと思う。いったん口を離して僕に訊いた。

「私のガールフレンドは、あそこを舐められるのが大好きなの?」

「ああ、そうです。とても気持ちいいの」 と彼女の舌を求めてお尻を上下に振りながら答えた。

「じゃあ、してほしいことをちゃんと言いなさい。可愛いおまんこを舐めてって私に言うの。舌をおまんこに突き刺して、舌で犯してっておねだりするのよ」 アンジーは僕の尻頬にチュッ、チュッとキスをしたり、甘噛みをしながら言った。

「ああ〜ん……」 早く満たされたい欲望に思わずうめき声をあげていた。「お願い、アンジー……。舌でわたしのあそこを犯して!」

その言葉を最後まで言い切らないうちに、アンジーの舌先が僕のアヌスに突き刺さった。電光石火のような衝撃が走った。

「あ、ああーッ!」

正直に言って、アンジーの舌が可能な限り奥深くに突き刺さってきた瞬間、僕は、プレゼントをもらった少女のような悲鳴を上げていた。

「アンジー! その舌でもっとわたしを犯してください…」

促されたわけでもないのに、自分からもう一度、おねだりを叫んでいた。アンジーは僕のおねだりに応じて舌を入れたり、出したりを続けてくれた。

どのくらいの時間、彼女が舌で僕を犯してくれていたか、分からない。たった数秒のことだったのかもしれない。実際はもっと長かったように思うけれど、やがて彼女が舌を引き抜き、疲れたような溜息を洩らすのが聞こえた。

舌が離れてしまうのを感じ、僕は泣き虫の女の子のような声でおねだりした。

「お願い、アンジー…。もっと犯して。お願いだから…」

「もうできないわ。舌が疲れちゃったもの。その代わり指を使うけど、どう?」 少し楽しんでるような声で、そう言うのが聞こえた。

「ええ、お願い。指で犯して…」

「じゃあ、両膝をついて、頭を枕に埋めなさい!」 と彼女は僕の尻頬をぴしゃりと平手打ちした。「そうやって、その可愛いお尻を私に突き出すの。淫乱な女がするように。あなた、どんどん淫乱女に近づいてるみたいね。その格好になったら指で犯してあげるわよ」

僕は両膝をついて、お尻を高々と掲げた。

「そう。淫乱女はそういう格好をして、犯してくださいって頼むものなのよ」

「ああ、お願いです。やって! 犯してください! わたしのあそこを!」 甲高い声で叫んだ。

あの時のことを今から振り返っても、自分がどうしてあんなに淫らになっていたのか、信じられない。でも、アンジーは、望むとおりのことを僕にさせるために、どんなことをすればよいか、どんなことを言えばよいかを心得ていたのだと思う。どうすれば僕を興奮させられるか、どうすれば自分が行っていることは完全に普通のことだと思わせられるかを心得ていたのだと思う。ともかく、あの時は、僕はアンジーの指をアヌスに入れてもらうことしか考えていなかった。

「指でやって」とおねだりした次の瞬間、アンジーの指が第一関節までアヌスに滑り込んできた。彼女は何かローションを使っていたと思う。ぬるっとした感じだったし、簡単に中に入ってきたから。でも、ローションのことを考えている余裕などなかった。彼女は早速、指を出し入れし始めたので。

これまでもシャワーを浴びながら1度か2度ほど、アンジーに指を使ってもらったことはあったけれど、どういうわけか、この時ほど感じたことはなかった。

「ううっ…。ああん…」

指をのこぎり引きのように出し入れされながら、僕はすぐに喘ぎ声やうめき声を上げていた。もうすっかり色欲に我を忘れた状態になっていた。

「もっと…、もっとして……。お願い、もう一本、指を足して。アンジー。おまんこにもう一本入れて」

アンジーはすぐに求めに応じ、二本目の指が僕の肛門に入ってきた。あまりにも気持ちいいので、すぐに3本目も求めてしまった。

3本目も入ってきた時、これまでないほど中がいっぱいにされた感じになった。不思議な感覚だったけれど、本当に気持ち良かった。

アンジーはそのような感じで、たっぷり10分は僕に出し入れを続けた。その時間が過ぎ、彼女の指がすーっと抜かれた時には、僕はすでに至福の状態を漂っていたと思う。

しかし、指が抜かれると途端に、空虚感が下腹部を襲った。勝手にお尻がぐるぐると円を描くように動いているのを感じた。失われた指を探し求めているように動いている。

するとアンジーが両手を僕の腰に添えるのを感じた。

「もっと欲しいの? 私にもっと犯してほしいの?」

「ああ、欲しいの…。お願い、アンジー…。もっとちょうだい…。もっと犯して…」 まるで幼い女の子のような声になっていたのは自分でも分かっていた。

次の瞬間、彼女の指だと思っていたものが僕のお尻の入り口に当てられた。僕は何も考えずにお尻を突き返した。そうやって彼女の指を自分に押し入れようとしたのだった。その指より大きなものがアヌスにぐいっと入ってきた後になって初めて、僕は、それが指ではなく、何か他のものだと知ったのだった。何か丸いものが中に入っていた。しかも、その丸いものは棒のようなものにくっついている。

途端に身を強張らせ、訊いた。「アンジー、何なの?」

目隠しを外そうとしたがアンジーが押しとどめた。

「大丈夫よ。目隠しはつけたままにしておくの。いまあなたのおまんこに入ってるのは、私のおちんちんだから。もう中に入ってるわ。だから、無駄に身体を緊張させない限り、痛みはないはずよ」

「どうしておちんちんが? 理解できないよ」 この時点では僕はある種のことについて、まったく無知だったのである。

「いまは心配しないの。大丈夫だから…」

そう言って彼女が両手で僕の腰を左右から押さえるのを感じた。彼女が少し軽めに手の爪を腰の肉に食い込ませるのを感じた。多分、本当に彼女自身が入っているのだと僕に知らせるために、そうしたのだろうと思う。

「あなたが私と同じくらいこれを求めているのは分かってるの。だからリラックスして。なされるがままになっていて。そうすれば気持ちよくなって、大好きになると分かってるから」

僕は何が起きてるのか、分からぬままだった。アヌスにペニスを入れられているような感じはしていたが、本当にそうなのか分からなかった。それまで、そんな経験がなかったから。そもそも、そういうことを考えたこともなかったし、どんな感じになるかも考えたことがなかった。だが、どう考えても、そうされているように思われる。

アンジーは僕が無言でいるのを受けて、僕が受け入れることにしたと解釈したようだった。徐々に深く動かし始めた。僕は、深く入ってくるように感じると、身体を引いて逃れる反応をした。だがアンジーは僕の腰をしっかり押さえ、僕が動かないようにさせた。そうして、じわじわと僕の中に入ってきた。

10センチ以上入れられた後は、僕も、もはや止めることはできないのだと思い、諦めて身体を弛緩させた。言われたとおり、リラックスして、アンジーにしたいことをさせることにした。

そして、とうとうアンジーの太ももが僕の尻頬に触れるまでになったが、その時までは、まるで1メートル近くのペニスを挿入されたような感じがしていた。ずんずんと埋め込まれていく間、本当に、終わりがないのではないかと感じていたのだった。

だけど、その割に案外気持ちがよかったのは奇妙と言えば奇妙だった。ともかく、それまで一度も経験したことがない感覚だった。

アンジーは、いったん根元まで僕の中に埋め込むと、ゆっくりと出し入れの動きを始めた。一度に数センチだけだったが、出し入れを繰り返し、僕を犯し始めた。気持ち良くないと言ったら嘘になるだろう。舌で犯されることほどは良くないが、それでも、それに近い快感があった。

アンジーは、僕が大丈夫だと分かった後は、徐々に深い抜き差しをするようになった。そしてやがて、突き入れる時は根元まで全部入れ、抜くときは頭部だけを残し、またゆっくりと滑り込ませるといった動きになった。僕としては、その、ゆっくりと滑るように入れられるときが、一番快感を感じると思った。

その動きになってほどなく、アンジーはだんだんとスピードを増してきて、僕の方も彼女に合わせてお尻を突き返す動きをしていた。

正直、言いたくないのだけど、このアンジーの行為が大好きになっていたのである。アンジーの方も、僕が喜んでいることが分かっていたと思う。僕は犯されながら、かなり大きな声を上げていたのだった。しかも、本当に女の子のような声で。突き立てられるときは、あ、あ、あーんと甲高いよがり声をあげ、抜かれる時は、もっとやってくださいとおねだりしていた。

それにアンジーの方も感じているように思った。しばらく僕にピストン運動をつづけた後、彼女がぶるっと震え、その後、身体をがくかく震わし、じっとして動かなくなってしまうのを感じた。身体を震わしながら長く低いうなり声を上げているのも聞こえた。その後、少し休んだ後、再び出し入れの動きを始めるのである。そういうことが数回はあったと思う。それが起きるたびに、そういう時間が長くなっていったように思った。

どのくらいの時間、こういうふうにセックスをしていたか、本当に分からない。実のところ、時間のことは気にならなかった。一瞬一瞬が気持ちよく、それにずっと浸っていたい気持だったから。それに、僕自身が勃起していたかどうかも分からない。勃起していようがしていまいが、関係がなかったから。快感はペニスからのものではなかった。もしアンジーにそれが可能だったら、本当に一日中でも続けられただろうと思う。

だけど、間もなく、そうはならないことを知った。アンジーは僕のお尻をぴしゃりと叩き、こう言った。

「仰向けになりなさい。そろそろ、私の夢だったやり方であなたを犯してあげるから」

アンジーが何を考えているのか分からなかったけれど、訊き返そうとは思わなかった。彼女が僕からペニスを引き抜くのを受けて、素早く仰向けになった。

すぐに顔から目隠しを外された。見上げると、アンジーが僕の上に覆いかぶさっていた。顔は化粧がずれていて、口紅は乱れ、マスカラも流れ、髪は何週間もブラシしていないかのように乱れ切っていた。それでも僕にはとても美しく見えていたが。

アンジーは僕の両足をぐいっと掴み、持ち上げた。両膝が胸につくまで、大きく屈曲させる。彼女の方も、僕のお尻が彼女の真ん前に来る位置に態勢を変えた。その姿勢のまま、アンジーは前のめりになって僕に覆いかぶさった。それに合わせて彼女のペニスの頭部が僕のアヌスの入り口に触れるのを感じた。アンジーが腰を軽く前に突いたか、と思った瞬間、彼女のペニスは僕のアヌスの口を押し開き、再び僕の中に入ってきた。

「あっ、ああ……!」

アヌスに亀頭を埋め込まれ、そこを強引に広げられるのを感じ、身体の奥から絞りだすようなよがり声を上げていた。軽い痛みはあったが、いったん頭部を埋め込まれた後は、その痛みも急速に消えてしまった。

アンジーは再び腰を動かし僕を犯し始めた。そして、この時も、僕はこれまでにないほどの快感を味わわされたのだった。

アンジーは僕を見下ろしながら、股間に手を入れ、僕のペニスを握った。僕は、実際、そこが完全に勃起していたのを知って驚いた。彼女は僕のペニスをしごきながら、かすれた声で言った。

「ジャッキー? あなたとても可愛いわ。綺麗よ。おまんこにおちんちんを入れられてる姿、すごく綺麗。…ジャッキー? 私のためにイッて。私があなたのおまんこを犯してる間に、思いっきりイッて見せて。私のために…」

変なことを言ってると思われるのは知ってるけれど、これは本当のこと。それは、アンジーにイッてと言われたとたんに、身体じゅうを引き裂くようにオーガズムが襲ってきたということ。まるで、最初からずっとオーガズムの淵にいたのであって、彼女にイッていいと言われるのをずっと待っていたような、そんな感じだった。

彼女にイッてと言われた瞬間、全身がジンジンと痺れ出し、その次の瞬間、今度はぶるぶると震えだした。そして、それからほんの少し後、睾丸がキューっと収縮し、第一発目が噴射するのを感じた。驚いたのは、噴射の数だった。自分でも何発噴射したか分からない。信じられないほど長く、噴射を続けていたように思う。おかげで、上半身の前面がすべて濃い白濁で覆われたような姿になってしまった。

僕が激しいオーガズムに襲われている間、アンジーの方も同時に最後のオーガズムに打たれていたようだった。左右の太ももを僕の尻肉に強く押し付け、ペニスを最奥に埋め込んできた。彼女が低いうなり声を上げているのが聞こえた。もっとも、僕も同じような声を出していたと思うけれど。

やがて、アンジーは耐えられなくなって、僕の上にほとんど倒れ込むようにして崩れてきたが、寸前のところで両ひじで身体を支え、僕を押しつぶすことはなかった。ともかく、両ひじで身体を支えつつも、僕に覆いかぶさったまま、まるでマラソンを走った後のように、ハアハアと荒い息遣いをしていた。

どのくらい時間が経っただろう。やがて彼女は何とか普通の呼吸ができるようになると、僕からペニスを引き抜き、ベッドの上、ごろりと転がり仰向けになった。同時に僕の身体を抱き寄せ、乳房を枕がわりにした形で僕の頭を胸に乗せた。僕は彼女にすがりつくようにして、片腕をまわして抱きつき、身体を休めた。

それから10分くらいした後、ようやくアンジーが口を聞いた。

「私と同じくらい感じたかしら? どう?」

僕はアンジーの胸にチュッ、チュッとキスをして答えた。「多分、それ以上に。最高だったわ。もう一度したくて、待ちきれなさそう」

「これ、かなり疲れるから、もう一度するにはもうちょっと待たなくちゃいけないわね。でも、保証するわ。近いうちにまた必ずするって。誰かを犯すのって、こんな満ち足りた気持ちになるなんて、知らなかったわ」 と彼女は僕を強く抱きしめた。

「今回が初めてだったということ?」

「ええ、ストラップオン(参考)を使ったのは初めて。ちょっと前から持ってはいたけど…。驚かせたかしら?」

僕はくすくすと笑った。「本当に驚いたわ。誰か男がここに入ってきたのかと思ったくらい。どんな形をしているのか見せてくれる?」

ええいいわよ、と言うのを聞いて、僕は身体を起こし、アンジーの脚の間を覗いた。そして、その姿を見て、かなりショックを受けた。

アンジーの女性的な丸みを帯びた腰の中央、股間からにょっきりとディルドが突き出していた。ベルトが1本ウエストに巻かれていて、別のベルトが1本脚の間に伸びていた。その2本のベルトが交差する部分に三角形の革製のものがあって、そこにディルドが装着されていた。

後で知ったことだけど、そのディルドは双頭型で、アンジーは長い方を僕に使い、短い方を自分の身体に入れていたと言う。短い方には茎の部分に突起がついていて、それが彼女のクリトリスを刺激するようにできている。その刺激がアンジーにオーガズムを与えていたのだった。ディルドは輪のような仕組みでストラップオンに固定されていた。それを使えば、ディルドを洗浄するために取り外したり、別のディルドに交換することもすことも容易になるのだった。

だけど、本当に驚いたのは、そのディルドの大きさだった。少なくとも20センチはあって、僕のペニスのほぼ2倍に近かった。それに太さも2倍近く。こんなのを傷つけずに僕のアヌスに使ったことが信じられなかった。

一通り見せてもらった後、再び横になり、アンジーの腕の中に包まれた。

「それで? どう思った?」

「恐ろしいわ。あんなのを私の中に入れてたなんて信じられない」 と彼女のすがりつきながら答えた。

アンジーは僕の額にキスをした。

「そういうわけで、使う前は、あなたに見せなかったのよ。見せてたら、あなた、たぶん怖がって、身体を強張らせていたと思うから。私がした方法がベストだったと思うけど、どう?」

「そうだと思う。でも、まだ怖いわ」 

アンジーは僕の声に恐怖の色がついているのを察知したと思う。僕を強く抱きしめて、言った。「心配しないの、大丈夫だから。あなたをわざと傷つけるようなことは絶対にしないから」 と僕にできる限りの情熱的なキスをした。

キスを終えた後、アンジーは僕の衣類を脱がし、ふたりでシャワーを浴びにバスルームに入った。バスルームの中、アンジーは僕にディルドを抜いてくれるように頼んだ。多分、そうすることで僕が怖がらなくなると思ってのことだろう。

それでも、それが本当に大きいのを見て、やはり少し怖かった。それに、このような本物に近いペニスを両手に持って、ちょっと変な感じもしていた。そういうことをそれまでしたことがなかったから。

ディルドを装着具から外した後、それを洗うのは僕の役目とされた。その時になって、アンジーが僕に事前にアヌスを洗浄しておくように求めた理由が分かった。洗っておかなかったら、それは僕の汚物で汚れていたことだろう。

それを洗浄した後、アンジーと一緒にシャワーを浴びた。それからふたりでパンティを履き、ナイトガウンを羽織って、ベッドに横になった。少し抱き合ってキスをした後、ふたりとも眠りに落ちた。

翌日の日曜日は、アンジーの指示で、身体を休める日となった。彼女は、ゆったりとした茶色のスウェット・パンツと白のTシャツ、白のソックスという装いを選んだ。僕はピンク色のスウェット・スーツとピンクのTシャツを着せられた。そのTシャツは丈が短く、お腹のところが露出するものだった。足にはピンク色のスリッパを履かされた。日曜日なので、コルセットやウェスト・シンチャーは着る必要はなかった。ただ、スウェット・スーツの中には、もちろん、パンティとブラジャーをつけていなければならなかった。

その日はずいぶん気温が下がった。それまでで一年のうち最も寒い日になった。朝食を済ませ、少し家の掃除をした後、アンジーと僕はカウチに寝そべって、テレビを見ていた。もちろん、テレビを見るだけではなく、時々毛布にくるまってキスしたり、抱き合ったりもした。

それにソファの上で愛し合ったりもした。僕がアンジーの乳房を吸って、彼女に絶頂の声を上げさせたのが2回か、3回。彼女が僕のペニスを舐めて、彼女の口に射精させたのが2回。僕たちは、僕が彼女の口に出した後はいつも、ふたりでそれを口移しで分け合うことにしている。

その夜、僕は初めてアンジーにアナルセックスをした。あそこに比べアナルの方が締まりがあるのを知り、こちらの方が気持ちいいと思った。アンジーもアナルの方が好きだと言っていた。行為をされながら、肛門筋で僕のペニスを締めつけられるからと、そのおかげでふたりとも快感を感じられるからと。

僕がアンジーのアヌスにセックスするのも、彼女のディルド・ペニスが僕のアヌスにセックスするのも、その週末が最後ではないだろう。


つづく
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