「ポルノ・クイーンの誕生」 第8章 (3/5) Making of a Porn Queen Ch. 08 by Scribler 第1章第2章、第3章第4章第5章第6章第7章第8章 (1/5) (2/5)
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クリスは少し休んだ後、ベッドから降りてバスルームへ入った。何分かして、また出てきて、ズボンを履きながら私に言った。

「ステフ、本当に良かったよ、ありがとう。君は最高だね。後でバーに行かないか? お酒をおごってあげるよ」

「警察に捕まりたくなかったら、それはやめることね」 部屋の隅からトレーシーが彼に言った。「彼女はまだ公の場所で飲める年齢になっていないの」

私はまだベッドの上でぐったりとなっていたのだけど、そこにトレーシーが近づいてきて話しかけてくれた。

「ステフィ? リチャードが今日中にあの写真をマークに見せるはずよ。…それから、クリス? 急な呼び出しに応じてくれてありがとう」

クリスはにっこり笑いながら返事した。「トレーシー、ありがとうなんて言わなくていいよ。これが仕事なんだから。それにしても、彼女、本当に最高だよ」

彼はそう言って、「それじゃまた」と挨拶し、リチャードと一緒に部屋を出て行った。

トレーシーはベッドの端に腰を降ろした。

「それで? どうだった? 撮影、楽しめたかしら? 見たところ、ずいぶん楽しんでいたと思うんだけど?」

私は身体を起こした。「正直、どんなふうに写っていたか、分からないわ。でも、楽しんだのは本当。どの瞬間も楽しかったわ。特に、あなたとリチャードが私のことを見ているのが、かえって良かった感じなの」

トレーシーはくすくす笑った。「どうやら、あなたも私と同じ、根っからの露出好きらしいわね。そうでなければ、半分も楽しめなかったはずよ。…さあ、シャワーを浴びて、スペルマを落として、ビキニに着替えてくるといいわ。もう6時よ。私、お腹がぺこぺこになってるの」

そんな時間になっているとは、まったく気づかなかった。この日の午後は、本当にあっという間に過ぎた感じだった。シャワーを浴びた後、自分の部屋に戻り、明るいサマードレスに着替えた。それからトレーシーと一緒にロビーに行き、マーク、マリア、それにヘレンと会った。ディナーはホテルの食堂に行くのはやめて、地元のレストランで取ることにした。

レストランに入り、他の人に話しが聞かれないように、ひとつブースを開けて、席についた。早速、マークがトレーシーに訊いた。

「今日、写真撮影をしたって聞いたけど、どんな具合だった?」

「うまくいったわ。もっと言えば、最高だったわよ」

「ステフィにどんなことをするか話して欲しいと言ったときは、別に、写真撮影をしてみようとまでは意味していなかったんだけどなあ」

そうマークが言うと、トレーシーはくすくす笑った。

「うふふ… でも、写真撮影をしちゃダメとも言わなかったでしょう? それに、彼女にこの仕事がどんな世界かを教えるのに、実際に体験させることより良い方法はないと思うし。もし、ステフィが怖がったり、身を引きたいと思ったなら、その場合は、ちゃんと止めるつもりでいたわ。撮影の間、ずっと現場で彼女を見守っていたの」

「オーケー、分かった。でも、ステフィに出版許可のサインはもらった? マイクが、ステフィに許可書にサインしてもらっていないって、大騒ぎしていたんだ」

トレーシーはマイクにちょっと腹を立てているように見えた。「マイクは、いつも、何かについて大騒ぎしているのよ。大丈夫、ステフィはちゃんと許可書にサインするから。たとえ、彼女がサインしないとしても、写真を削除すればすむことだし。たいした問題じゃないと思うわ」

今度はマークがくすくす笑った。「まあ、確かにそうだな。でも、マイクのおかげで僕たちが法的な問題を抱えずにすんでいるのも事実だよ」

マークは私に顔を向けた。「それで、ステフィ? どうだったかな?」

私はにっこり笑って答えた。「とても楽しかったわ。明日もできるかしら?」

「アハハ、明日は無理だよ。明日は、君には待機していて欲しいんだ。あさっては、カメラの前に出てもらうよ。6人、他の女の子たちがホテルに来てチェックインするから、その子たちと一緒に演じてもらいたいんだ。あさっての午後に、君にセックス・シーンを試してみるつもりだ。すべて順調に進んだらの話だけど」

食事の間、トレーシーは、マークばかりでなく、ヘレンやマリアにも、私の写真撮影の間にあったことを話していた。特に、クリスにわざと嫉妬で乱暴に振舞う演技をさせ、私を驚かせたところを話し、笑っていた。私が驚いた表情をするようにさせたかったからと言っていた。トレーシーは、望んでいた私の表情を確かに撮ることができたと言っていた。

食事を終え、みんなでホテルに戻った。

マークは、その日に撮影したものを検討する仕事が残っていた。トレーシーもマークに付き合って、仕事場へと付いて行った。多分、マークは私が映った写真も見ることになるだろうと思った。私とマリア、そしてヘレンは、部屋に直行せず、バーに寄ることにした。音楽が鳴っていて、ダンスができるかもしれないと思ったから。

カウンターで飲み物を受け取り、3人でテーブルに腰を降ろした。バーには30人くらい人がいた。クルーが何人かいて、残りは役者やエキストラの人たち。

そのバーは、基本的にはピアノ・バーのようなところだったけど、ピアノは置いてなく、代わりにスピーカーから音楽が流れていた。スローでソフトな曲で、何人かダンスフロアで踊っている人もいた。

バーに入ってすぐに、クリスが私たちのところに来て、私をダンスに誘った。私は、最初、断ろうと思ったけれど、ちょっと考え直して、一緒にダンスすることにした。

クリスはダンスは上手だったけれど、踊りながら手で私の身体をまさぐり続けた。彼と踊るのは一曲だけにし、私はすぐに席に戻った。ベッドの中や撮影の間に、身体をまさぐられるのはアリだろうけど、ダンスフロアでそれをされる理由はない。

クリスとのダンスはやめたけれど、ダンスをまったくしなかったわけではない。実際、電気関係のクルーの一人、それに音響関係の人ともダンスをした。だけれども、大半は、ヘレンかマリアと踊っていた。私たちは、ダンスをしたり、おしゃべりをしたりして10時あたりまで過ごし、そこでお開きにすることにした。マリアは、翌日、早くから仕事が入っていたし。

バーを出ようと私たちが腰を上げたとき、ちょうど、ビルがバーに入ってきた。前にビルと私たちが遊びに出たときは、彼はバギーパンツを履いていたけれど、今は、別の服に着替えているのに気がついた。それに、今日、仕事中に着ていた服とも違う。

今日の仕事中には、彼は、ぴっちりとしたジーンズとポロシャツの格好だった。今は、ファッショナブルなスラックスと、ボタンダウンのシルク・シャツを着ていた。もはや、私はビルのことなんか気にしないつもりでいたけれど、とても似合っていて、素敵だと思わざるを得なかった。

ヘレンは、私がビルを見ているのに気がついたようだった。「ねえ、彼に話しかけるべきよ。あなた、いつまでも彼のことを思って恋やつれしてるわけにはいかないんだから」

私は皮肉っぽく笑って答えた。「ねえ、お願い。私、ぜんぜん彼のこと思っていないんだから。ビルがここにいようがいまいが、全然気にしてないのよ」

マリアとヘレンはくすくす笑った。ヘレンが答えた。「じゃあ、あなた、どうして彼を見るたびに迷子になった子犬のような顔をしているの?」

「そんな顔してないわ!」 

思わず甲高い声が出てしまい、そのために二人はいっそう大きな声で笑っていた。

「それにビルは私のことなんか求めていないの。彼が欲しいのは、こっそりとデートができる相手なの。私は、こそこそするのはできないから」

その間にビルが私たちのところに近づいてきた。マリアは私の耳に囁きかけた。

「じゃあ、ビルがこの2ヶ月間ずっと毎週3回は電話をかけてきてるのは、どうして? それに、ビルは12人もいるTガールから好きに相手を選べるはずなのに、あなたにだけ誘いをかけているのは、どうして? 答えてみなさいよ」

私は答えようとしたけど、その前にビルが私の隣に立っていた。

「僕とダンスしてくれないか?」

「私たち、部屋に戻ろうとしていたところなの。もう遅いし、明日は早起きしなければいけないから」

ビルが悲しそうな顔をするのが見えた。

「一曲だけでいいから、踊ろうよ。その後は自由にしていいよ。それなら2分もかからないよ」

マリアがでしゃばって口を挟んだ。「さあさあ、一緒にダンスしてきなさい。私たちは部屋で待ってるわ」

「分かったわ。じゃ、一曲だけ。その後は私、部屋に帰るからね」 こう返事しないとマリアとヘレンがうるさそうなので、仕方なく答えた。

ヘレンとマリアは歩き出したが、ヘレンが言うのが聞こえた。

「彼女、今夜は帰ってこない方に10ドル」

マリアは賭けに応じなかった。あの二人ったら、と私は思った。

マリアとヘレンが帰っていくと、ビルは私の手を取ってダンスフロアに出た。最初、私たちは他人同士のように踊っていた。私は、左手を彼の右手に握られ、右手を彼の肩の上に乗せていた。彼の左手は私の腰。一分か二分ほどした後、彼の手が私の背中に来ていて私を引き寄せたので、私は手を彼の首に絡ませる他なかった。

そんな感じで曲の終わりまでダンスしていたけれど、すぐに二曲目が始まった。曲の入れ替わりがあまりに速かったので、ダンスをやめようと思うことすらできなくて、結局、続けて踊ることになってしまった。二曲目が真ん中にさしかかる頃には、私は両腕を彼の首に絡めていたし、彼も両手で私の腰を抱き寄せていた。

ダンスの間、二人とも何も話さなかった。ただ踊るだけ。曲はいつまでも続いているように思った。それほど曲の入れ替わりが速かった。

何が起きたか分からないけれど、踊っている間に、私は頭を彼の胸板にくっつけていて、彼は私の頭の上に顔を乗せている格好になっていた。そうなるように考えたわけではないし、そんな形になるのは望んでいなかったのは事実。でも、私たちは、音楽が終わるまで、そういうふうに身体を密着させて踊り続けていた。

音楽が止まり、あたりを見回した。バーにいたのは、バーテンを除くと私たちだけになっていた。私はビルを見上げて言った。「一曲だけって言ったのに…」

「うん。ごめん。でも、どうしてこうなったか分からない。ただ、君を抱いているととても気持ちよくて、離したくなかったんだ。それに、君だってやめようとしなかったし」

もちろん、ビルの言ったことは正しくて、私はダンスをやめようとしなかったし、やめたくもなかった。彼に抱かれて気持ちよかったのは本当だった。でも、もう部屋に戻らなければならないことも知っていた。

「もう戻らなくっちゃ」

ビルは私の腕に腕を絡めた。「僕が上まで送っていくよ。どうせ、僕たちは同じ階に泊まっているわけだし」」

エレベーターに乗るとすぐに、ビルは私の背中にするりと腕を回した。私も他にしようがないので、同じように彼の背中に腕を回した。でも、横に腕を伸ばしている状態はなんとなく居心地が悪かった。

それを察したのか、ビルは私のあごに手を掛け、私の顔を彼に向かせ、私を見下ろした。ビルが私にキスしようとしていると思った。私自身もそれを求めていたかどうかは自分でもはっきりしなかった。だって、私はビルに腹を立てていたはずなのだから。でも、ビルがキスする前にエレベーターのドアが開いてしまった。

ビルは私の部屋に向かって一緒に歩く間も、私の腰に腕を回したままだった。部屋のドアの前に来て、二人は立ち止まった。ビルが私に前を向かせた。今度こそ彼がキスしようとしていると思った。間違いない。ビルはキスしようとしてる。そして、私はそれをやめさせなければいけないはず。

ビルは私のあごに手をかけ、上を向かせた。ふたり対面し、私は彼を見上げている格好になっていた。まさに、私にキスしてくると思った、ちょうどその時だった。ビルは思いがけないことを言った。

「明日、僕と一緒に朝食を食べよう。マークは君に8時までにセットに来て欲しいと言ってたのは知っている。だから、朝食には7時に出てきてくれ」

私はすっかり混乱してしまった。ビルは絶対に私にキスをしたいと思っていたはず。それに対して、私はダメと言うつもりだった。少なくとも、ダメとは言うだろうけど、その後はどうなるか分からないと思っていた。それなのに……。

私がビルに返事をする前に、ビルは私からルームキーを取り、ドアを開けた。それから、キーを私の手の中に返した。「じゃあ、7時に」と、そう言いながら私の手の甲にキスをした。

その数秒後、私は部屋の中にいたし、ドアも閉まっていた。私は、実際のところ、今の出来事に腹を立てていた。ビルは、私が明日の朝、一緒に朝食を取ると返事するのを待ちもしなかった。彼は、私が当然一緒に朝食を取るはずと決めてかかっていた。もっと頭にきたのは、ビルが私にキスしようとすらしなかったこと。しようとしていたのは確かだったけど、実際には何も起きなかった。

ビルがキスしようとしなかったことを私が怒るのは間違っているとは分かっていた。多分、ビルは私が断るだろうと察したのだろう。それが、彼がキスしようとしなかった理由に違いない。だけど、それでも、ビルがしようとしなかったのは気になってしかたがなかった。

寝室に入ると、電気は消えていて、マリアもヘレンも眠っていた。私は暗闇の中ナイティを探し出し、バスルームに行ってシャワーを浴び、ナイティに着替えた。それから寝室に戻り、マリアたちが寝ているベッドに潜り込み、眠りについた。

翌朝6時。私はマリアに起こされた。私がミニの皮スカートと裾丈が短くお腹が見えるホールター(参考)のトップという露出気味の服に着替え終わる頃には、今朝はビルと一緒に朝食を取るのはやめようと決めていた。実際、朝食を一緒するとは一度も言わなかったのだし、私が一緒するはずとビルが決め付けていたのも、私を見くびってる気がしたから。

部屋を出たのは7時10分前。食堂に入るとすぐにマークとトレーシーが座っているテーブルを見つけた。でも、そのテーブルに着く前に、ビルが横に来て、私の手を握った。

「僕たちのテーブルを用意してあるんだ。あそこのテーブルでいいよね?」

私は彼に、一緒のテーブルに座りたくないわと、本当に言いたかったのだけれども、彼の瞳を見たら、悔しいことに、ほとんど溶けてしまいそうになってしまった。結局、何も言わず、彼の後についてテーブルへ歩いていた。

席に着き、食事を注文した後、私は言った。

「あなたがここで何をしてるのか知らないけど、あなたは私たちが一緒に座っているのを他の人が見てどう思うか、気になるんじゃなかったの?」

ビルは私の手を握った。「僕は君を僕の人生に取り戻そうとしているんだ、ステフィ… ここにいる他の人がどう思おうと、気にしない」

私はビルの言葉を信じたい気持だったけど、でも、彼は、また私と寝たいから、こんなことを言ってるだけかもしれない。彼と寝ることは、私も構わないけど、私たちの関係を隠したがるのはイヤだった。もし、私のことが本当に欲しいなら、二人だけのときばかりでなく、他人目があるところでも、その気持を示してもらわなければ気持がおさまらない。ビルは私の気持を察したようだった。私の手を取り、キスをし、食事が届くまで、ずっと握っていた。

食事の間、ビルは私が前日に撮影した写真を見たと言った。とても良くて、マークが、私は天性のものがあると言っていたと話してくれた。それを聞いて、マークもビルもあの写真を気に入ってくれたのを知り、心の中とても嬉しかった。二人ともたくさん写真やビデオを見てきているのを考慮すると、とても嬉しい褒め言葉だった。ビルが写真のことを話している間、私は顔を染めていたと思う。

朝食を食べ終わると、マークがテーブルにやってきた。

「ステフィ? 君にちょっと3階に来て欲しい。ビルには、昨日撮ったテープを見てもらうよ。もちろん、その朝食を食べてからでいいけどね」

私はすでに食べ終えていたので、マークに、すぐに行きますと伝えた。ビルは、まだ完全には食べ終えていなかったけれど、彼も、すぐに取り掛かりますとマークに言った。

私が立ち上がり、マークとマリアの後について行こうとしたら、ビルは私の手を取り、止めた。それから彼も立ち上がり、私の前に来て、キスをした。食堂でたくさんの人がいる前で。

最初、私はビルの行動に驚いた。それから、彼は私のことを拒否したのだからと、彼から離れたいと思った。でも、1秒も経たないうちに、その気持は消えてなくなっていた。彼の甘く優しいキスにすべてを包み込まれていくように感じたから。私にできたことは、ビルに私からもキスを返すことだけ。どのくらいキスをしていたか分からない。実際は、そんなに長くなかったかもしれない。

キスを終えた後、ビルは私と一緒にエレベータへ向かった。そしてエレベータの前でもう一度キスをした。

私がエレベータに乗ると、ビルが訊いた。

「一緒にランチを食べてくれないか? マークがランチにしようと言ったら、僕のところに来てくれ。一緒に食べよう」

私は返事をしなかったけれど、ビルは私がそれに応じるのを確信していたと思う。

3階に着くと、エレベータのドア横の廊下にとても背が高く、とても逞しい体つきの男性が立っていた。エレベータから降りるとすぐに彼は私の名前を尋ね、手に持っていたクリップボードのリストにチェックマークを書き込んだ。後から知ったことだけど、彼はセキュリティ・ガードで、他にも3人いて、用のない人がセットに入ってこないよう警備しているのだった。

ガードの人は私の名前をチェックした後、廊下の奥の部屋へ行くよう指示した。その部屋の外には人がいっぱい立っていたので、そこで撮影が行われていると分かった。外で立っている人の大半は職人さんたちで、テイクの合間に様々な作業をしようと待っている人たちだった。

部屋に歩いていくとすぐに、マークが私を見かけて言った。

「君が来てくれてよかった。シーンのセットを組み立てている間、マリアに手を貸してあげてくれ」

マークが「誰かに手を貸してあげて」と言うときは、私に、その人へフラッファの仕事をしてやって欲しいと言っているのだった。彼は、他のフラッファにも私にも、とても敬意を持って接してくれる。何よりマークは紳士なのだ。

マリアは椅子に座って、次のシーンのために勃起させようと頑張ってるところだった。私は、自分の経験から、彼女が苦労しているのが分かった。そもそもマリアは自慰をするのが嫌いだったので。前に私に言ってくれたことがあるけど、自慰をしてると孤独になった感じがし、その感覚が彼女は嫌いらしい。

マリアは私の姿を見かけると、口元に笑みを浮かべ、私に向かって両腕を広げた。

「こっちに来て、ステフィ! これ、自分でしなければいけないかと心配していたところなの」

二人軽くキスした後、私はマリアの前にひざまずいて、彼女のクリトリスを握った。ほとんどすぐに、マリアのクリトリスが息を吹き返すのを感じた。前屈みになって、その先端を舐め始めると、マリアが訊いた。

「あなたとビルは、また元のように、おしゃべりできる間柄になったと思うけど、どうなの?」

チロチロと舐めながら答えた。「まあね。彼、とても紳士的だったから、どうしても応答せざるを得なくって」

私はマリアのクリトリスの頭を口に含んで、優しく吸った。彼女の20センチのシャフトに沿って唇で咥えながら上下すると、マリアは思わず声を漏らした。

「ううん… 気持いいわ… あなた遅くまでベッドに入ってこなかったみたいね。ということは、彼の部屋に行ってちょっと愛し合ってきたってこと?」

私はいったん唇を引き離した。

「いいえ、彼と寝たということではないの。バーでは音楽が終わるまでずっとダンスをしていて、その後、彼は私を部屋まで送ってくれた、とそういうこと。実際、私たち、キスすらしなかったのよ」 

私の声に、ちょっとイライラした様子が出ていたと思う。マリアはくすくす笑った。

「あなた、彼にキスして欲しかったって気持がバレバレじゃないの? 口では認めていなくたって」

私は返事せず、また彼女のクリトリスに唇を這わせた。

10分ほどマリアを吸って勃起状態を保つと、マークが声をかけ、廊下の反対側の部屋でヘレンと待機するように言われた。ヘレンもマリアと同じ質問をして、私も同じように答えた。ヘレンは、ビルと私が関係を改善しようとしてるのを知り喜んでいた。前に3人で過ごした夜がとても楽しかったからと。

その後、私とヘレンは3回、フラッファの仕事に呼び出された。そしてようやくマークがランチタイムにしようと宣言した。私はビルとランチを食べるのを楽しみにしていた。彼と一緒にいるのが楽しかったから。


つづく
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